ハルヒが部長氏の家のドアを開け部屋にはいると、中にはだれもいなかった。
長門と小泉がこの空間は異常だと言う、ハルヒは腹を空かせたのでとあっさり解散したした。そういえば昼飯まだだったな。
が、ハルヒを除く俺達五人は再び部長氏の家の前に集まった。
この異常の解決にハルヒがいると不都合なのだと言う。まあそれは俺でもわかる。
部長氏の家に再び入ると、長門が訳のわからない呪文を唱えてどこか広い場所に移動した。例えるなら、セイラさんが始めてガンダムに乗った時、グフに乗ったランバでも出てきそうな砂漠地帯に飛ばされていた。
長門と小泉の超弩級IQが必要そうな会話を辛うじて噛み砕くと。
ハルヒが何らかのきっかけとなりこの場所を作ったらしいが、ハルヒはほんとに細やかな原因のひとつに過ぎないようだ。
そして後ろに気配を感じて振り返ると、それこそ超弩級の虫がいた。俺は見たことはなかったが、カマドウマと言うものにそっくりらしい。
古泉と長門は守る術がありそうだが、キョンと朝比奈さんにはそれが無さそうだ…
というか、朝比奈さん連れてきたのはなんでなんだ?ここにつれてくるくらいなら、省いてもいじめにはならんと思うぞ。
「さて、いきますか…」
そう言った古泉の手には繰気弾を赤くしたようなものがひとつあった
「ふんもっふ!」
よくわからない掛け声とともに飛ばされた赤い繰気弾モドキはカマドウマに命中!と言うか、これだけで終わった。古泉曰く、パワーは閉鎖空間の十分の一らしい。あいつ弱すぎだろ見かけ倒し!
ところで、俺とキョンと朝比奈さんいた意味あった?
カマドウマが消えると、そこには北高の制服をした男が一人倒れていた。この人が部長氏らしい。
その瞬間、あの砂漠地帯はどこにでもある部屋に戻っていた。
長門が今回のことの解説する。俺なりの解釈をまとめよう。
むかーしむかし、長門を作った情報統合思念体のご先祖様の派生型にあのカマドウマがいた。
が、自分からそこに生まれたくせして適応できなかったとさ。カマドウマ野郎は自分を冬眠させて適当な星に飛んでいった、それがこの地球。
カマドウマ野郎は最初は眠っていたが地球に人が生まれ、発展して、ちんけながらインターネット等が普及して半覚醒状態となった。そしてここでハルヒ登場!
ハルヒが作ったエンブレムは小さいデータにほんとはとてつもないものを秘めていると言う、俺好みのとんでもマークだった。その大容量はカマドウマを目覚めさせるのに充分で、こいつはあのサイトに取り付いた。
で、部長氏は寄生されたサイトを見て寄生されて、他にもこんなやつが八名。内、北高生五名がいるらしい。
そいつらも助けにいかにゃならんな。
で、北高生じゃない三人は電車とかにのってやっとたどり着ける場所なんだとか。
そいつらは長門に任せて、俺や古泉でも分散して北高生を救えないか?と長門に聞くと、「不可能ではない」と、言ってその辺のものからボタンがついている複数の装置を渡された。
「異次元空間に侵入できる。使い捨て」
と、言われた。なるほどだから何個もあるのか、使い捨てなのは技術漏洩防止か?
「それとこれ」
渡されたのは、よくわからないけど腕時計だった。
「古泉一樹と違い、大和はあの空間では特殊能力は使えるレベルに達していない。それは補助アイテム」
と、言う。この時計には麻酔針が入ってたり、名前を書くと死ぬ紙の切れ端でも入っているのだろうか?
俺は古泉にキョンと朝比奈さんを任せて、一人で三人の自宅に向かうことにした。
使い捨て異次元空間転送機を使い、また砂漠地帯に来た。
そうすると、腕時計が幼稚園児が喜びそうな具合に光り出して、分散して俺の体の至るところに張り付いてきた。
光が消えると、後に艦隊コレクションと言うゲームが誕生するのだが、その中に出てくる戦艦大和の擬装と瓜二つの装備を俺がしていた。
「主砲、一斉射!」と、言って手を目標物に向けてつきだすと、轟音と共に弾丸が発射され、瞬く間に倒された。
それをあと二回繰り返した。
「おや、そちらも終わりましたか?」といつもの笑顔で古泉。
なあ、やっぱりキョンと朝比奈さんとかは家に帰して良かったんじゃないか?
四人で再開したのは駅前である。長門が駅からスタスタと歩いてきた。
「どうやら、あちらも終わりみたいですね。」
多分長門はワープを使ったのだろう。形だけは駅を使ったように見せかけてな。
「じゃあもう帰ろうぜ、腹へったし真っ暗だし」
俺の言葉で解散となった。俺は今、長門と二人で帰っている。
「なあ、長門」
と、聞いてみる。
「もしかして、普段から長門はいつもあんな感じのを一人でやっているのか?」
長門はなにも答えてくれない。これは秘密なのだろうか?いつもなら1mmくらいは首を動かすのだが。
「長門、この腕時計…」
「いい、持ってて」
と、言い切る前に言われた。
「長門、何かあったら出来ることなら俺も助けるよ」
「…」なにも喋らないが、どこか嬉しいような困ったような表情をしたように見えた。
「じゃあな、長門!無理するなよ!」
まあ、長門の限界値にたどり着くことがあれば、それはこの世界が根本から書き換えられるくらいの大事だろうな。
家に帰ると、男の娘な弟武蔵が、半泣きで怒りながら玄関先にすっ飛んできた。
「おにぃちゃん心配したんだからね!電話にも出ないし!」
お前はほんと女にしかみえないやつだな、後で自分の携帯と、武蔵の携帯の着信履歴と発信履歴を見てみたら、俺の携帯には着信履歴が無かった。
きっとあの空間にいたんだろうな。
後日、キョンが部長氏に聞いた話だと、部長氏には彼女なんていないらしい。
俺は驚いたね、今回の件長門のシナリオなんじゃないかと思ったからな、まあ長門なりにハルヒへ何かサービスしてやったのだろうと、自分の頭のなかで強引に決めつけ、それ以上深く考えないことにした。
そういえば、ハルヒの描いたエンブレムは、長門が手直しして張り直した。これであんな事件はもう起こらないといいのだが。