無自覚な吸血鬼の王   作:トイレの紙が無い時の絶望を司る神

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連日投稿が珍しいか......(コメント予測)
ここの回ではロミオの過去を本人の回想と共に見せていきたいと思います。

PS,「暴れ巫女と方向性を間違えた吸血鬼 前編」にて多少の設定の修正と加筆修正をしました。
良ければ確認してみてください。


ロミオの過去

私が物心付いた時には、数多くの従者が周りに居た。

おおよそ6歳の頃だった。従者の手伝いをしようとすると泣いて止められ、声をかける度に小さな悲鳴を上げられた。

幼いながら嫌われる悲しさを覚えた。

 

両親ですらも私を家族とせずに、頭を下げて顔を向けてくれなかった。

 

「何もしなくてよろしいのでございます......」「貴方様は存在するだけで我等が希望でございます故に」

 

邪魔だったのだろう。適当に持ち上げとけば大人しくすると思っていたのだろうか。

親を親とすることすらも許して貰えなかった暗黒の幼少期である。

 

私が寂しさで泣くと従者は頭を掻きむしりながら部屋を出ていく。

子供の泣き声は愛おしい子供ならなんとも思わないと聞いているのだが.......。

相当に嫌われているらしく、育児放棄が多発した記憶がある。何故自分から皆離れて見るだけなのか。

子供の私には理解ができなかった。

 

私の従者や両親はよく嘔吐をしていた。

 

「静まってくださいませ!!坊っちゃま!!う゛、オエェ!!」

 

視界に入るだけでも嫌らしかった。

それから従者には出来るだけ私を見ないように頼んだ。やはり嬉しそうだった。

 

 

私が12歳の頃。多感になる時期である。

皆が私の姿を見てくれない。

基本下を向いている為、顔を覚えるタイミングが少なかったが為に頭や髪型で覚えるしかなかった。

 

何故皆が私を見ないのか聞くと「恐れ多い」かららしい。

あくまでも従者にとっては主人の子か。

 

魔力が絶大やら王になる器の持ち主やら、今思えば適当なことを言われていたように思う。

多感な私はそれを真に受けて恥をかいた。

勝てる筈もない公爵相手に勝負を仕掛け「恐れ多い」と大人な対応をされた。

戦う価値もないか.......。そう理解した。

 

私は嫌われていたので従者もよく変わっていた。

前の者がどうなったか聞くと口を噤む。

私なんかには言ってくれないようだった。

 

両親は相変わらずだった。

 

「おぉ.....こんなに立派になられて.....」「私達から生まれたとは思えないほど......あぁ......」

 

まともに親らしいことしていないと思うのだが......。

白々しい上に皮肉まで飛んでくる始末。

前までは怒っていたが、わざとらしく怯えたフリをしてバカにしてくる為、今では呆れた目でしか見れない。

 

 

私が50歳の頃。

従者が少し私のことを見てくるようになった。

その頃の私は嫌われていることを受け止め出来るだけ気配を消していた。

それをバカにするように今更世話をかけてくるようになった。

陰湿な嫌がらせをされても耐えに耐えた。

 

両親は更にイヤミになった。

 

「おぉ、自らの力を自覚されたのですな......?」「めでたき事でございます」

 

自らの力の弱さを認めて気配を消していることを馬鹿にしているようだった。

.....もう慣れた。

 

 

私が70歳になった日に、両親に別れを告げて旅に出た。

両親は最後までバカにしてきた。

 

「おぉ....!!遂にでございますか!!」「ここは貴方様にとってはやはり矮小すぎたのでございましょう」

 

自虐までして馬鹿にするか.......!!

縁を切ることを誓った。

 

 

 

 

 

 

 

 

その日からはや630年。私は大切な家族と過ごしている。

一言いうとすれば.......。

 

ざまぁ見ろこの嫌味共!!私は幸せにやっているぞ!!

 

全く一言ではないが久しぶりに思い出して憂鬱になったので勘弁して欲しい。

暗所恐怖症で追い詰めてしまった巫女っちゃんの介抱をしているととっさに思い出したのだ。

 

たまに私に勝負をしかけてくる吸血鬼を相手した時には何度殴られても傷の付かないサンドバッグのようにされた。

喧嘩もまともにしたことがない私に拳を振るうのは怖いことだった。なすがままである。

 

他の吸血鬼が「私の力をロミオ様に......」と見せつけるように山を消し飛ばしたりしていたが、私は全力を出しても精々が岩を砕くぐらい。

毎回何故か周りには動物の死骸が大量にあったが......中にはたまに吸血鬼がノリで倒れたりしていた。

周りの吸血鬼は震えて笑いを堪えていた。

 

こんな情けない思いをするのが嫌だったのも旅に出た理由でもある。

結果幸せになれたので、後悔も反省も当然ない。

 

そんなことを考えていると巫女っちゃんが目を覚ましたらしい。

さて、誠意を見せる時だ。

 

 

 

私は地面と見つめあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

恐らくこの吸血鬼は気付かないのだろう。

自らの巨大な力に。

 

内なる魔力の奔流を上手く抑えることが出来ずに周りに撒き散らしそれが威圧感になっていることに。

 

強大な魔力を技量不足で抑えることが出来ずに暴発させ周囲の動物を全てショック死させ、力の弱いながら吸血鬼すらも潰してしまったことに。

 

 

 

 

 

 

彼はまだ知らない。自分が何者なのか。




色々勘違いポイントを設置しても分かりづらくなる.....。
展開も強引。
これから先大丈夫かな(震え声)
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