無自覚な吸血鬼の王   作:トイレの紙が無い時の絶望を司る神

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タイトル通りです。


謝り倒す吸血鬼

「本当に、本当に申し訳なかった!!!」

 

現在私は、目を覚ました巫女っちゃんに膝と手を地につけ誠意を見せる......所謂『土下座』をしていた。

 

「......え?」

 

「まさかこんなことになるとは思ってなかった!!本当に悪い事をした!!」

 

「お、落ち着きなさい!!」

 

巫女っちゃんに怒鳴られてしまった。

何かおかしいところがあっただろうか?

 

「スゥ......ハァ.......とりあえず、あの後何かあったのか、そして貴方があそこで乱入してきた理由を言ってもらえない?」

 

なるほど。現状を理解したいようだった。

私は巫女っちゃんに、あの後私が巫女っちゃんの介抱をしていたことと、異変に参加したかったことを伝えた。

 

「あんたねぇ........ハァ........人騒がせにも程があるわよ」

 

面目ない。

 

「アンタみたいなのが急に入ってきたらパニックになるくらいわからなかったわけ?」

 

「......パニック?」

 

結構冷静だったように見えたが。あれか?内心では結構焦ってたのか?

 

「まぁいいわ。今度からはそういうのは止めておきなさいよ?」

 

「肝に銘じておく」

 

とりあえず許してもらえたか。

あんなことをしても許してくれる博麗の巫女は優しいな。今度お賽銭でも入れに行くことにする。

 

「それで、私はどれ位寝込んでたのかしら?」

 

「2日だ。君の友人だという魔法使いはレミリアの妹の相手をしているよ」

 

巫女っちゃんを運んでいる時に会ったのだ。

状況を説明すると何故か怪物を見るような目で道を譲ってくれた。なんだかショックだった。

 

「アレに妹なんて居たのね.......名前は?」

 

「フランだ。フランドール・スカーレット。基本はいい子だよ。だが少し癇癪持ちでね.......」

 

だがまさか知らないところでフランちゃんに友人ができているとは思わなかった。いい事だがなんだか成長する娘を見る親の気分だ。

あ、そういえば......。

 

「思い出したのだが、フランに呼ばれてるんだった。少し失礼するよ」

 

巫女っちゃんの目が覚めたら行くようにレミリアから言われていたのだった。

巫女っちゃんは「良いからさっさと行きなさい」と送り出してくれた。

フランちゃんに会うのは久しぶりだな......。体調崩してないかな。

 

 

 

 

 

 

 

「フラン!!お前凄いな!!この2日でこんなに成長できるやつは初めてだぜ!!」

 

「フフーン、凄いでしょ凄いでしょ♪」

 

フランちゃんの居る地下に行ってみると、魔法使いの子と仲良さそうに弾幕ごっこをしていた。

邪魔するのも悪いと思い見ていると、フランちゃんが気付いた様だった。

 

「あ、ロミオ!!」

 

目を見開いて全力の笑顔で突撃してくるフラン。

これはあれだ。受け止めるやつだな。

 

「ロミオォォォォオオオオ!!!!♡」

 

腕を広げて受け止めようとしたが.....。

グシャッ!!!という音を立ててフランが私の胸に突き刺さってしまった。

 

「フラン、勢いを付けすぎだ」

 

「えへへ〜♪ローミーオー♪」

 

こりゃ聞いてない。

私に突き刺さったまま手足をパタパタしている。

あの、ちょっと、傷がえぐれるから大人しく抜けて?

ほら、魔法使いの子も「何してんだこいつら」って呆れてみてるよ?

 

「もうツッコまないぞ.......」

 

ほら!!なんか言ってるよ!!

せっかくの友達ドン引きしちゃってるよ!?

 

「えへへ〜♪ロミオの血.....おいひぃぃぃ.......♡」

 

ダメだこりゃ。聞いてない。

 

 

 

結局最後は私が自ら引っこ抜いた。

フランは私に乗っかったまま擦り寄ってくるだけだ。

魔法使いの子はいいのかと聞くと

 

「魔理沙とは2日間めいっぱい遊んだからいいの。久しぶりにロミオと話せるから嬉しいし」

 

とのこと。魔法使いの.....魔理沙ちゃんだっけ?

魔理沙ちゃんは完璧に呆れてしまっている。

 

「砂糖吐きそうだぜ」

 

とのこと。

魔理沙ちゃんも休みが取れて楽らしい。

 

「ねぇロミオ。久しぶりに遊んでよ」

 

フランちゃんがそう言ってきた。

別にいいけど魔理沙ちゃんが怪我しないようにはしようか。

 

「あぁかまわんよ。じゃあ魔理沙。少し離れていてくれ。」

 

「なんなんだぁ......?弾幕ごっこって雰囲気じゃないんだぜ......」

 

そりゃそうだ。今からやるのはただの肉弾戦だもの。

肉弾戦というか私がサンドバッグになるだけなのだが。

 

 

 

 

「行くよロミオ!!」

 

一瞬で近づいて来たフランちゃんは私の頭を掻っ攫って行く。

私はすぐさま再生させて、再び向かい合う。

フランちゃんは続いて能力で私の心臓部に風穴を開けて来たが瞬きの合間に再生する。

私はフランちゃんがしてきた蹴りを上手く躱し、腹に拳を叩き込む。

まったく堪えた様子のないフランちゃんはお返しと言わんばかりにサマーソルトで私を二つに分割する。

その状態のままわざと二方向からの攻撃を仕掛けるが腕が弾き飛ぶ。

バランスを崩したところに連撃を食らわせられ壁に叩きつけられる。

 

......あれ〜?前よりめちゃくちゃ強くなってるよフランちゃん。

魔理沙ちゃんと遊んだ成果だろうか。

再生しようとすると目の前にはニコやかなフランちゃんが。

あれ?なんだか笑顔が怖いんだけど。何その拳。

 

「ロミオ......なんでこんなに長い間来なかったの?なんで知らない人の匂いがするの?それも濃く」

 

どんどん声が低くなる。

寂しかったのだろうか。申し訳ないと思い答えようとしたら

 

「はい、時間切れ☆」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後魔理沙は語った。

 

「白かった石の壁が上の階のように真っ赤に染まるのを見るしか無かった。

フランの一方的な攻撃でスクランブルエッグの様になっていた吸血鬼が堪えた様子の無いままフランに会えなかったことを謝ると、2人とも笑顔になった。吸血鬼の方は申し訳無さそうにはにかみ、フランは独占欲に塗れた綺麗な笑顔だった.......」




紅白に続き白黒までもSAN値をすり減らしてしまったようです
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