ガンダムSEED×00~異世界にイノベイターは何を思う?~<完結>   作:MS-Type-GUNDAM_Frame

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時間があまりに余ったので事前に書いてみることとなり、今回初めて予約投稿機能のお世話になります。
(いつもは鉄血のオルフェンズ見てから2~3時間ほどで書いてました)

設定編でなかなか受けがよかったですね。
ヒリング派がいると睨みました。感想にある程度要望とか来るのならヒリングがいる番外編を書いてみてもいいかなーと思っています。

活動報告にアンケートを置いていますので回答して頂けると嬉しく思います。

初めの終わりに・・・
10の評価をくだすったELS刹那さん、ワタシ、がんばります!


5話:イノベイターはコーディネーターを倒すか

~ヘリオポリス宙域にて~

 

「くそっ!止まりやがれぇ!」

フラガ大尉は焦っていた。

大尉の進言で、彼の乗っていた母艦はヘリオポリス内の工廠地帯へ援護するために撤退しようとしており、大尉はその殿だった。

だが、内部ですでに戦闘が始まっており、ZAFT艦から追加で四機ものジンが発進してきたのだ。

しかもその装備は要塞攻略用の超大火力スタイルだ。

おそらく、あの肩に装着されたミサイルは、直撃すれば戦艦どころかヘリオポリスの宇宙港すら無事でいられるか怪しいだろう。

カタパルトでの加速をすべて母艦への突撃に充てている四機のうち、二機は後ろからスラスターを打ち抜いて停止させ、ミサイルをガンバレルで狙撃し、行動不能にした。

 

だが、あと二機。

 

このままでは、と、加速しようとしたフラガ大尉はメビウス・ゼロのコクピット内に響くアラート音と、身を貫く危機感から反射的に回避行動をとった。

頭上方向に回避したメビウス・ゼロの真下を、戦艦の緑のビーム砲が貫いていた。

そして、回避したことで加速が及ばなくなったフラガ大尉の眼前で、ミサイルが発射された・・・

 

「やめろぉぉぉぉぉぉ!」

 

ガガッ・・・

と、ノイズがフラガ大尉のパイロットスーツの中で響いた

 

「・・・フラガ大尉!」

「艦長!?」

「連合の未来を・・・彼女のMSを・・・頼む!」

「艦長ォォ!」

 

母艦は、薄紫の煙を流し始め、その巨体を少し泳がせ・・・数瞬の後に、オレンジの閃光と共に砕け散った。

だが、もう一機の、ミサイルを発射していなかった方のジンが、宇宙港のゲートにアサルトライフルを撃っていた。

空いた穴から、七機のMSが飛び出してきた。三機はさっきまでと同じジンだが、四機は・・・

 

「遅かったか・・・!」

 

連合の新型五機のうち、四機が盗まれている。だが一機足りない。

若いパイロット候補生たちの顔や艦長のことを少しだけ思い出していたフラガ大尉は、ここで艦長の遺言を思い出した。

 

(おれは、新型を、連合の未来を託されたんだ!)

 

「一機でも無事なら・・・!」

 

フラガ大尉は、七機のMSを突破し、宇宙港の中へと侵入する手段を考え始めた。

 

あの中で、ジン一機が動かない・・・おそらく負傷している。

いくらコーディネーターといっても、さっきまで動かすこともままならなかった新型MSをいきなり実戦レベルで動かせるはずはない。

 

だとすれば

 

「突破するのは二機で良い!」

 

決断すると同時に、フラガ大尉はスラスターの灯を最大に入れた。

当然、眼前の内六機が反応する。ここで、フラガ大尉は作戦の成功を確信する。

 

「やはり動かない!」

 

ガンバレル三機を先行させ、メビウス・ゼロのリニアライフルをより近いターゲットに打ち込む。

目の前からの攻撃を、当然ジンはよけるが

 

「そこぉ!」

 

避けたジンの前後に、ガンバレルが回り込み、スラスターとアサルトライフルを寸分の狂い無く打ち抜いた。アサルトライフルとスラスターの推進ガスが大きく煙を上げ、相手側で煙幕が発生したような状態になる。

ここまで全くスラスターの出力を落とさず、凄まじい速度になっていたメビウス・ゼロは、煙幕のすぐ横を颯爽と走り抜け、宇宙港の中への侵入に成功した。

 

「っ、これは・・・・」

 

だが、宇宙港からつながるアークエンジェルの収容ドックに辿り着き、ムウは絶句した。

ドック内部は、爆弾が爆発でもしたかのような、実際、爆発したであろう状態で、たくさんの人の死体も浮いていた。

 

アークエンジェルの近くにメビウス・ゼロをケーブルで係留し、ムウはアークエンジェルの周囲へ、拳銃を構えて生存者を探しはじめた。

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

「とりあえず、私たちはアークエンジェル・・・連合の新型艦を目指す必要があるわ。」

 

マリュー・ラミアス技術大尉のこの一言で、作戦会議が始まっていた。

 

「できれば、先にアークエンジェルに連絡を取って迅速に収容、補給と繋ぎたかったけれど、あっちもなにかがあったようね。連絡が取れなかった。だから、アークエンジェルに辿り着いてもそのまま戦闘に入る可能性もあるわ」

「俺が先行する」

「ええ、この中ではあなたしかできない。あなたの腕があるからできる作戦ともいえるわね」

「では、俺が安全確認をしてから合図をし、近くまで来ているお前たちを呼ぶ・・・これでいいな?」

「あとはキラ君の方だけ・・・」

「そういえば、さっき彼らに取りに行かせたもの、あれはなんだ?」

「彼ら?キラ君の同級生たちのことね、あれは・・・」

 

倉庫内に、トレーラーが入ってきた。

 

「おねーさーん、これでいいんですかー?」

「それよー、ありがとう」

「トール・・・外の様子は?」

「ZAFTのやつら・・・酷いことになってました。もうここじゃ暮らせないかもしれません・・・」

「・・・そうか」

 

帰ってくるなり突然暗くなった空気を察したマリューがここで空気をかえるため口をはさんだ。

 

「これはね、ストライクの換装ユニットなの。全部で三機あるんだけど、偶然全部無事ね。よかったわ」

「しかしトール、いつの間にトレーラーの運転免許を?」

「いやー、教授の手伝いしてたらいつの間にかねー・・・それよりもソランさん、キラは?」

「今は、ストライクのOSを改良している」

「あと何分くらいかかりそうなんですか?」

「多分、後五分もすれば終わるわ」

「そうですかー、しっかしキラの奴すげーなー」

「君は・・・彼がコーディネーターだと知っていたの?」

「ええ、でも、キラはいいやつですよ」

 

せっかくのフォローを流されたマリューが再挑戦してかけた声に、今度こそトールが返事をしたが、トールの後ろ側から強い視線を感じ、そちらを見ると・・・

 

黒い視線をマリューに向けるミリアリアの姿があった。

 

(私はあんまり彼に話しかけない方がいいかしらね・・・)

 

心の中で冷や汗を流しながら、マリューは踵を返してキラのもとへ向かった。

 

「キラ君、準備はいい?」

「はい!もう大丈夫です」

 

振り返ってソランを見ると、彼もこちらを見ており、視線に気づくと頷いた。

 

「キラ君、ストライクを待機状態にして、これを読んでおいて」

「これは・・・」

「とりあえず脱出するために、戦艦『アークエンジェル』まで行かなきゃいけないの。彼が先行して安全確認をするから、私たちはそれについていく・・・まだその機体で実践をさせるには君の友達にもってきてもらった追加パックとの調整をする必要があるの。でも・・・本当によかったの?」

「?・・・・なにがですか?」

「これでパックと調整ができたら多分・・・あなたはこれから降りられなくなるわ。いくら緊急時とはいえ、あなたは軍事機密に触れすぎている。連合に協力的なコーディネーターも貴重だわ。状況に流されるままにあなたをストライクに縛り付けるなんて、その、申し訳ないのよ・・・」

「・・・僕は、ここにきて最初のころ、コーディネーターだと知られていじめられていました。でも、トールやミリアリアたちが僕を助けてくれた。だから、今度は僕が守ります。」

「じゃああなたは、軍をやめられなくなってもいいというのね?」

「ここでトールたちを見捨てていくくらいなら、死んだ方がましですよ」

「そう・・・ありがとうね」

「いえ・・・」

 

少し離れてキラとマリューのやり取りをイノベイターの聴力で聞いていた刹那は、心を決めた。

 

実をいうと、刹那はこの世界についてすぐ、どうしていいかわからないでいた。ふらふらと元の世界に帰る手段を探して世界各地を放浪し、ヘリオポリスで仕事を探していた時、仕事を紹介してくれたのがトールだった。

 

だが、それだけでなく、刹那が手に入れることのできなかったもの、

 

『何の変哲のもない生活』

 

それをくれたのもトールだった。刹那が望んで手に入れようとしたものではなかったが、それでも刹那が体験したことのなかった日常は、刹那の人生に色を付けた。

 

(これは、恩返し、というやつなのかもしれない。本来、この世界の住人でない俺が、世界を二分するような大きな戦いへ出るべきではないかもしれない。だが、俺はトールやキラ、ミリアリアに少し、救われた。その恩は返さなくてはな)

 

補給がされたジンに乗り込みながら、刹那はひっそりと心の中でこちら側(連合軍側)あちら側(ZAFT側)と戦う決意を固めた。

 

それは、世界の平和のために戦い続けた男の初めての私闘だった。




トールいい人すぎぃ!
コミュ力の化け物ってやつですかね。
ムードメーカーではないですがムードメイカーならこんな感じかなぁと想像しながら書きました。

トール君のおかげでキラは少し性格が表向き、外向きになっています。
刹那は今までと打って変わって特定の誰か(仲間?)のために戦います(サーシェスの時と同じ私闘と言えるかも)。
タイトルに返答するなら、割と刹那は容赦なくコーディネーターを倒すでしょう。
なぜなら仏心を加えた敵がいかに危険か知っているからです。

正直、刹那さんがこのSEED世界に平和を作るってそれこそソレスタルビーイング結成くらいしか浮かばないです。
ならむしろ、世界平和を考えない人にしました。

ここのトール君は、マギのアリババくんとか、ドリフターズの島津豊久とか、あんな感じのほっとけない&そこにいるだけで周りを変えていく主人公っぽい気質の持ち主です。


現在の主要人物度ランキング(嘘)
1.キラ(主人公です)
2.刹那(アドバイザー)
3.トール(メンタルヘルスケア役)
4.ムウさん(不可能を以下略)
5.アスラン(SEEDのキラは辛い物が好きっていう設定並みの重要度)

いまだかつてここまでアスランの重要度が低いSEED二次創作があっただろうか?
いや、ない。(強い否定)
こんな刹那はいやだ!と思った方はごめんなさい、すいませんでした。

今回はかなりの対話回でした(一人盗み聞きですが)
次回はムウさんと刹那、キラの掛け合い、そしてみんなお待ちの戦闘回(に入れたらいいなー)です。

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