ガンダムSEED×00~異世界にイノベイターは何を思う?~<完結>   作:MS-Type-GUNDAM_Frame

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タイトルは「ないがい」ではなく「うちそと」のつもり・・・です

先週三話連続投稿したけど今週来週に取っとけばよかったなんて思ったり思わなかったり


13話:傘の内外

アルテミスの傘にアークエンジェルが無事到着し、一夜が明けようとしていた。

 

今日から、ストライクはアルテミスのエンジニアに解析されることになっている。

ある意味、キラとユーラシア連合の一騎打ちと取ることもできるかもしれない。

少なくともキラは、自身の構築したプロテクトに絶対の自信を持っていた。

 

だが今日、そんなアークエンジェルの面々を予想だにしない出来事が襲う。

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

「・・・サイ・・・?」

「フレイ!」

 

アークエンジェルの碇泊している区画に、ヘリオポリス組の面々は見覚えのある、赤い髪の少女がいた。

 

「一体どうしてこんなところに・・・」

「こっちのセリフよ!」

 

フレイはサイへわき目も振らず駆け寄って抱きついた。

そんなフレイを、サイはぐっと抱きしめる。

 

「私、ヘリオポリスからパパがいるコロニーまでシャトルで移動してて・・・それでっ」

 

聞けば、突然襲ってきたZAFTの流れ弾で漂流し、偶然通りかかったアルテミスの艦艇が保護し、アルテミスに保護されていたのだという。

おそらく、大西洋連邦で理事をしているという彼女の父親の影響もあってか、アルテミスではVIPとして扱われているようだ。

しかし、宇宙で漂流させられるという恐怖は筆舌に尽くしがたく、彼女に鬱屈された暗い怒りは相当なものだ。

 

証拠に、フレイは端正な顔を歪ませて口からZAFTへの呪詛を漏らしている。

思わずサイが苦笑いを浮かべるほどだ。

 

「でも、サイはどうしてここにいるの?」

「それはな?・・・」

 

サイも、アルテミスへ至るまでの出来事を語る。

フレイは、久しぶりの恋人との時間を楽しむように聞いていたが、次第に顔が驚きの表情に染まっていく。

 

「じゃあそのキラって子・・・コーディネーターなの?」

「うん、そうだけど・・・」

 

当然、何も知らないものが聞けばそうそう判断するのは当然だが、

 

「スパイじゃないの?」

「そんなことはない!」

 

しかし、サイはそれを強く否定する。

 

「そう・・・でもどうしてそう言い切れるの?」

「あいつ、俺の一つ下なんだけど、ずっと近くに住んでてそんなZAFTのスパイなんてできっこなさそうなやつなんだ。俺のことは信じてくれるよな?」

「まあサイの言うことなら・・・でも、そのもう一人の人は・・・」

「ああ、ソランさん?」

「ええ、その人」

「あの人は、俺よりもっと人間見るのが上手いやつとすっごく仲がいいから、多分大丈夫だよ」

「そう・・・私も、そっちに乗れるかしら」

「え」

 

一瞬言葉に詰まるサイだが、少しだけ彼女の提案を思案する。

実際、さっきのサイの話を考えてみれば、ある意味アルテミスより安全なのはアークエンジェルかもしれない。

 

「アルテミスの偉い人と話した方が良いんじゃないか?俺も一応艦長に話しておいてはやるからさ」

「ほんとに!?じゃあ早速行ってくるわね!」

 

あれは確実に手段を択ばず目的を達成するだろう。

そう思わせるような()()()()()で、フレイはアルテミス司令官室へ駆けていった。

 

「どう切り出すかな・・・」

 

安請け合いしたサイは、どうにかしなければと思いつつ、肩を落としてしばらく立ち尽くしていた。

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

「そこぉ!」

「遅い!」

 

キラと刹那は、現在、汗を散らしてシミュレーターで戦闘訓練を行っていた。

現在、連続2時間で、戦績はキラの15敗0勝だ。

ストライクの解析担当がプライドをかけて挑戦しているのだが、結果は芳しくないらしく、暇を持て余したキラが、特訓を申し出て、シミュレーターでの訓練となった。

 

「少し休憩にするか・・・」

「ふぁい・・・」

 

刹那はまだまだ余裕があるが、キラは目に見えてヘロヘロだ。

過去に丸一日戦闘を行ったことさえある刹那と比べることは酷だが。

 

戦闘訓練の経過としては、最初の一戦でキラが一瞬で倒され、そこからキラが防戦に徹して戦闘時間を伸ばし、ようやく十分単位で持つようになってきた、といったところだ。

 

キラが集中力の限界が近いと判断した刹那は、休憩を申し出た。

 

(しかし、キラの成長には目を見張るものがあるな)

 

キラはほとんど初心者であっただけに、その成長ぶりは目を見張るものがある。

特に、飛び道具への反応と、姿勢の制御には天分があるようで、今まで見たどのコーディネーターよりも素晴らしいとさえ言えるだろう。

 

だがそれだけに、刹那は考え込んでもいた。

なぜ一般人であるキラを、親はこんな風に戦闘向きのコーディネートを施しているのか。

だが、それは今考えても仕方のないことだと、()()に関しては考えることを一旦止める。

現状優先されるべきは、キラが死なずに済むようにすることだ。

 

自分でも気づかぬ内に、いつもより少し憂いた表情でキラにドリンクを渡す。

 

「水分を摂取しろ」

「あ、ありがとうございます・・・どうかしたんですか?」

「なぜそう思う?」

「いえ、なんというか、そんな顔をしていて・・・」

「そうか・・・」

 

一瞬、動揺した刹那だったが、本題に入る。

 

「なぜ、俺に勝てないか・・・わかるか?」

「いえ・・・」

「お前に実際に生身で戦うイメージがないからだ」

「生身で、ですか?」

「ああ、そうだ。お前は見切りは上手いが、実際に切り込むイメージが出来ていないから、攻撃に転じた時に隙が生じ、其処を突かれて負けている」

 

そういう刹那は、ナイフ戦闘と射撃の達人である。

 

「だから、ムウに戦闘の手ほどきをしてもらうと良い。実際にMSだけでなく生身でも戦うのは、MSのプログラムを修正する時でも役に立つだろう」

「はい!」

「今日は昼まで休め。昼からムウに話をつけよう」

 

もっとも、ムウも暇を持て余しているので、頼みを聞いてくれるか出来レースではあるのだが。

 

「あ、ソランさん、一緒にお昼ご飯いきませんか?トールたちも誘って!」

「・・・ああ、行こう」

 

この後、フレイがいると聞いて動揺し、キラがいじられたことをここに記しておく。

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

ZAFT艦では、イザークとディアッカが治療を終え、作戦のあらましを聞いていた。

しかし、作戦の説明をしているZAFT兵は、今にも逃げ出したそうな顔をしていた。

 

(おっかねぇ~)

 

イザークとディアッカは、連合に負けたことがよほど悔しいのか、憤怒の表情を浮かべながら作戦の説明を聞いているのか、正直なところ怪しく思えた。

が、そこはZAFTレッドなだけはあり、一応頭には入っているようだが・・・

 

「ニコルが先行する、か」

「イザーク」

「ああ!隊長に上申に行くぞ!」

「ええ~・・・」

 

自分にとばっちりが来なくてよかった・・・と思うと同時に、彼の頭の中では連合の足付きの評価が上がっていた。

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

「では君たちには後備、というよりは鏖殺をしてもらおう。例の足付きのMSがいたら撃破してくれて構わん」

「「ありがとうございます!!」」

 

「よろしかったので?」

こうしてはいられないと作戦会議をしながら走り去っていく二人を見ながら、アデスがぽつりとつぶやいた。

「いいさ。彼らのやる気ならば、万が一ということもあるかもしれないだろう」

 

それは万が一でないと勝てないということか、と心の中で驚きを漏らすも、表情には出さず、そうですか、と答える。

そんなアデスの心情を見透かしたように、クルーゼはククッと笑って続けた。

 

「分の悪い賭け、というほどでもない。それに彼らも仮にも赤服だ。上手くやるさ」

「そうですか・・・」

 

どうも、心が見透かされているようで恐ろしい。

アデスは副官として長くクルーゼの下で働いているが、いつもこの恐怖のような畏怖のような感情を抱きながらだった。

しかし、これがクルーゼの強みでもあるのだろう。きっとこの恐ろしいまでの直感で相手の動きを先読みしたりしているに違いない。

 

(かわいそうに・・・)

 

崩壊は避けられないであろう眼下のアルテミスのホログラムに、アデスは憐みの視線を向けていた。




うーむアデス君、哀れなのはどちらかと言えばあの新人類超えて一属一種の新生物と正面切って戦う羽目になったイザーク君たちの方なのでは…

人間関係ブレイカーことフレイさんも登場いたしました。

そのうちキラ鍛えられるかなと思ったらこんなところでガチムチルート開いてしまった・・・
まあ見れる体格してる・・・くらいでやめとくように言っときます。


次回!
フラガ・ズ・ブートキャンプ!
お楽しみに!

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