ガンダムSEED×00~異世界にイノベイターは何を思う?~<完結> 作:MS-Type-GUNDAM_Frame
キラのターニングポイントでもありますね。
ここでキラが闇墜ちするかどうか決まるわけで・・・
はい、おそらく闇墜ちするかの予想はついてらっしゃる方もおられるかと思いますが
「予想通りすぎるわ!」という突っ込みは感想欄へお願いいたします。
では全ガンダムシリーズで名シーンが量産される大気圏突入、始まります!
あと・・・伏線も何も無かった機能が登場しますが、作者の展開予想能力不足に拠るものです。
ご容赦ください。
「ストライクゥ!!この傷の恨み!今日こそ晴らす!」
「面倒くさいのが・・・!」
大気圏降下を目前に控え、アークエンジェル直上からデュエルがビームサーベルを抜刀し、襲い掛かってくる。
まさかいきなりデュエルが来るとは考えていなかったキラは、意表を突かれるもすぐにブリッジへ通信を入れる。
「艦長!デュエルです!」
『こちらでも確認している!地球降下まであと五分だ。五分以内に落とすか引き離すかするんだ』
「了解!」
状況が逼迫していることもあるだろうが、この数日で不幸の下限がかなり引き下がっているらしいキラは、まるで兵士のように二つ返事で肯定を告げる。
「練習の成果を見せてやる・・・!」
キラはコクピットの上部から照準器を引き下げる。
「一発目!」
「当たるかぁ!」
予備動作無しの見事なクイックドロウだったが、デュエルは恐ろしいまでの反応速度でバレルロールし、紙一重でビームをかわす。
「早い・・・!けど、ソランさんほどじゃない!!」
しかし、全身に目があるのではないかという程の回避を見せる刹那との練習を繰り返し、つい先日も連合のトップエース、エンデュミオンの鷹と戦っていたキラの成長は伊達ではなかった。
「これで!」
先ほどの射撃でわずかに体勢を崩したデュエルの足に、正確にアグニのビームを掠らせる。
「ぬぁにぃ!?」
刹那ならここからさらに加速してコクピットを串刺しにしているところなのだが、イザークではそうはいかなかった。
「くっ、この勝負、預けるぞ!ストライク!」
首尾よくデュエルは撤退したが、キラもこのままではいられない。
「ブリッジ!エールストライカーへの換装を!」
『少尉!?』
「お願いします!多分もう一機、二機は来る!ランチャーストライカーだといざというときに戻れません!」
『・・・わかった。なるべく単機での大気圏突入は控えろよ?』
「はい!」
エールストライカーは、カタパルトからリモートで発射され、キラの操縦で誘導され、わずか15秒ほどで換装された。
「アグニは持ったままで行きます!」
『キラ!無事か?』
「ソランさん!はい、なんとか」
刹那は先ほどまで三機のジンの相手をしていたのだが、流石と言ったところか疲労した様子もない。
『イージスとバスターか?』
「はい、多分来ると思って」
『恐らく正しい。なぜそう考えた?』
「いままでのあの部隊との戦闘から僕たちが狙われていることは分かります。
しかも、ここで降下するまでは地球のどこに降下するかもわからなかったはずです。
なら、ここで叩くのが相手にとっては一番都合が良いはずだと思ったので」
『・・・成長しているな、キラ』
「!・・・ありがとうございます!」
刹那としては、破壊者だった自分が誰かを育てられているという感慨を感じてしまったりもするが、教師をやりたがっていたかつての親友の姿も思い出した。
(彼女に習った歌はトールも驚いていたものだが・・・)
しかし、思い出を掘り返す前に接近警報が鳴り響く。
『キラ、お前はイージスに対応しろ。俺はバスターをどうにかしてくる』
「はい!」
はたして、キラの予想通り二機のMSがアークエンジェルを襲ってきた。
「・・・キラ・・・」
『アスラン?俺はあっちのジンもらうぜ?』
「ああ、やられるなよ」
『シャレになんねぇシャレは止めろ!』
奇しくも、というよりは必然的に両陣営はお互いの相手を選び、すぐに戦闘が開始される。
『キラ!バスターを狙え!』
「ライフルを狙います!」
キラは再び照準を素早く合わせ、バスターの砲塔を狙い、ビームを打ち込んだ。
「なっ!いつの間にあんな!」
前にキラと手合せしたアスランは、そのあまりの上達ぶりに空恐ろしいものを覚える。
(まさか、連合がキラに何らかの処置を施しているんじゃ・・・!)
同じコーディネーターであり、かつての親友であったキラが無理やり連合に言うことを聞かせているのではないかと疑った。
しかし、状況が深く考え込むことを許さない。
一発撃って内臓バッテリーが空になったアグニを捨て、ビームサーベルを抜いてストライクが斬りかかってくる。
・・・射撃が息をのむほどの上達ぶりなら、近接戦は呆れるほどの上達ぶりだった。
ビームライフルを背部にマウントし、ビームサーベルを抜き放とうとした次の瞬間、イージスの右手首が切断されていた。
ほとんど反射的に左足のビームサーベルを展開させ、切り上げるもシールドで受け流し、二の太刀を見舞ってくる。
今度はなんとかシールドで防ぐことが出来たものの、右手でサーベルを扱えない以上イージスが不利だ。
メインカメラを狙う突きを躱し、左足のビームサーベル発振器を破壊しようとする切り上げを避け、なんとか距離を取って体勢を立て直そうとするが、ストライクがシールドでチャージを掛け、衝撃がアスランを強烈に揺らす。
(おかしい!これがあの温厚なキラか!?)
まるで何十何百も繰り返してきたかのような性格で繋ぎ目の無い連撃に、アスランはかつての親友の面影を見出せずにいた。
(やはり連合が・・・!)
そう思考が至った瞬間、アスランの頭の中で何かがはじけたような感覚が広がっていく。
「俺は!お前を連合から取り戻す!」
そう叫んだアスランは、機体のスラスターを総動員してストライクへ向けて速する。
シールドの持ち手を狙った斬撃を、右手首で腕部分を殴りつけてずらす。
更に、ストライクのシールドに膝蹴りを当てて、その反動で左足のビームサーベルでストライクのビームサーベルを持った右手を切り裂く。
しかし、キラもただではやられない。
体を縦に回して斬撃を放ったイージスの背中に蹴りを入れて距離を取る。
更にシールドを右手にマウントし、左手にビームサーベルを構えなおした。
だが、イージスの猛攻は少しのことでは揺らがない。
蹴りの衝撃からすぐに体勢を立て直し、機体を一回転させてその勢いで今度はイージスがライダーキックを打ち込む。
ストライクはシールドに手を添えて防ごうとするが、イージスは足を曲げて軟着陸し、空いた左足を勢いよく回してストライクのシールドを切り裂いた。
衝撃からか一瞬ストライクの動きが止まったところを、イージスが左手でストライクの左手を抑え込んだ。
「キラ・・・!お前は、俺が必ず救い出す・・・!」
思いもしなかった言葉に今度こそキラの動きが止まった。
そのまま、イージスはストライクをスラスターの出力を全開にして押し込んでいく。
地球に引かれている今、ストライクの推力はイージスを押しのけるほどの力が出せなかった。
「このまま、お前をZAFTの勢力圏に落とせば・・・!」
二人の視界の端で、赤く染まったアークエンジェルが上へ流れていく。
慌てて機体を上へ戻そうとするキラの脳内で、声が鳴った。
今だ!
何のことかさっぱりわからなかったが、思わずキラはスラスターの出力を全開にする。
すると次の瞬間、イージスがよろめいてストライクの真上からずれた。
今度こそと、ストライクはイージスをくるりと回転させて、それぞれのスラスター出力で何とかアークエンジェルよりも上の地点へ戻る。
まだ追いすがろうとするアスランの耳朶を、オープン回線から放たれた言葉が打った。
『僕の友達を殺そうとするなら、君は僕の敵だ』
「っ、キラぁ!」
掴まれたままだった腕を引っ張って、再び蹴りでイージスから距離をとったストライクはアークエンジェルの甲板に着陸した。
仕方なしに、MA形態へ変形したイージスは宙域を離脱し、ヴェサリウスへと帰っていった。
「お前たちが・・・!」
帰投途中、連合の戦艦を見つけたアスランは、MA形態のクローを船腹へ向け、機体を加速させる。
ちらりと見えたブリッジの人間は、慌てることもせず避難指示を出し、おそらく旗艦がいるであろう方向へ敬礼するとすぐにブリッジから出ていった。
「っち、後味の悪い!」
そして、イージスが船腹を貫いて、戦艦が傾いた。
一隻の戦艦が倒れても、他の艦は隊列を組みなおして尚も抵抗を続ける。
「お前たちのような奴が・・・人を人とも思わないような奴らがいるからっ!」
ダメ押しにスキュラを放ち、戦艦は轟沈した。
しかし、アスランの心はいつもより更に重く曇っていた。
当初、キラは
ジンに内臓バッテリー分アグニ撃つ
⇒バルカンで牽制(必要に応じてアグニにエネルギー補給して牽制)
⇒Gも近づけない
みたいな戦法を考えてました。
けどビビらせる前にデュエルが来ちゃったので失敗しました。
今までで一番上手く戦闘書けた気がする・・・!
ここでSEED一の勘違い男ことアスラン・ザラさんが覚醒しました。
流石にキラより強いな・・・
次回!
第二章!
22話:砂の洗礼!
(まだ書いてないけど)来週更新!
お楽しみに!
6/20 追記
斬術→近接戦
ストライカーパック→エールストライカー