ばくおん!!!   作:naogran

6 / 14
夏休みを過ぎて秋の季節。

恩紗「え〜もうすぐ文化祭な訳だが、我々バイク部はレースを行う事とする!」

羽音・凜・聖・亜希菜「レース?」

貴明「俺達が?」

恩紗「そう!バイク部の事をアピール出来る絶好の出し物だろ?」

聖「素敵ですわね。まさにワルの祭典!」

羽音「そっか!レースをやれば皆にオートバイの事知って貰えるかもしれないね!」

亜希菜「良いわねそれ!」

凜「そんな事して俄かライダーが増えたりしたらどうするのよ。迷惑するのはこっちでしょ?」

貴明「まあ凜の言葉に一理ありだな。もし来年の新入部員が俄かばかりだったら一から説明しなきゃならねえし。」

凜「そうよ。出し物はクレープ屋とか、たこ焼き屋にでもしときなさいよ。」

恩紗「ま、バイク部の事はバイク部員だけで決めようや。」

亜希菜(そう言えば凜ちゃん部員じゃなかったわね。)

羽音「凜ちゃんも一緒にレースしようよ!」

凜「え・・・?まぁ羽音がどうしてもって言うなら・・・」

貴明(素直じゃねえな。)

羽音「恩紗ちゃんも良いよね?」

恩紗「しょうがない。頭数が居た方が面白いからな。」

羽音「良かった!」

恩紗「じゃあ改めてと、次はレースをどうやって盛り上げるか考えないとな・・・そう言えば来夢先輩は?」

羽音「さっき校長先生に呼び出されてたよ。」


6話「じゅんび!!」

その頃来夢はたづ子を待っていた。そこに。

 

たづ子「せんぱ〜い!」

 

上機嫌上昇のたづ子が来夢の所に来た。

 

たづ子「何で私が上機嫌なのか知りたいですか〜?ねぇねぇ知りたいでしょ?買っちゃったんですよ新車!1.3リッター低液温気筒!220万現金一括!ほら跨ってみて下さいよ。新車の香りがするでしょ?」

 

上機嫌の理由は来夢の為に新車のバイクを買ったからだった。来夢が跨がろうとすると、メーターの前にコードがはみ出てた。

 

たづ子「慣らしも終わってないバイクを先輩に運転させる訳ないでしょ。」

 

脅されてしまってる。

 

たづ子「お?そこが気になりますか!ブレーキ時にフロントが沈み込まないんですよ。まぁ仕組みは全く分からないけど。」

 

すると来夢が解体しようとする。

 

たづ子「バカー!!」

 

解体しようとするがたづ子に殴られた。

 

たづ子「下手に分解しようもんなら新車保証受けられなくなるんです!触れるのを許されるのはディーラーのメカニックのみ!私はリターンライダーたづ子。どんな些細な事があってもディーラーに通ってお金を落とす正規のライダー。金を使って全てを他人任せの喜び。先輩には味わえないでしょうね。でも年を取ると言うのはそう言うものなのよ。先輩覚えてる?昔千葉のオートレースを見に行った日の事を。」

 

 

 

 

 

 

それは数年前に行われた「ふなぱしオートレース」の出来事だった。

 

たづ子『来夢先輩!何見てるんですか?』

 

来夢が見ているバイクを見る。

 

たづ子『これは!カワサキGPZ250R!』

 

アキナ『実物初めて見た・・・!』

 

セーコ『私も・・・』

 

たづ子『これってさ・・・』

 

3人『超格好悪いよね!』

 

たづ子『未来から来たバイクとか謳ってたけど呼ばれてたけどあの形から鳩サブレなんて呼ばれて!』

 

セーコ『車体色5色、替えのシート7色合計35色のバリエーション!その日の気分でシートの色を変えようなんて言って!』

 

アキナ『私なんてカタログ見た瞬間吐いたよ!』

 

たづ子『うえ・・・あれ?先輩は?』

 

既に来夢の姿は無かった。その頃来夢は車券を買っていた。

 

セーコ『車券って20歳以上じゃないと買えないんじゃ・・』

 

たづ子『何故かあの人は買えるのよ。』

 

アキナ『一体幾つなんだろう・・・』

 

たづ子『先輩!誰買ったの?』

 

買ったのは単勝10000円だった。

 

たづ子『1万円一点買い・・・?倍率10倍一番人気でもなし。こんな~・・・』

 

 

 

 

 

 

しかし、来夢の予想は的中した。圧勝したのだった。

 

 

 

 

 

 

セーコ・アキナ『10万円!10万円!10万円!』

 

たづ子『何でこれが来るって分かったの!?』

 

来夢はたづ子に「どれが勝つかはオートバイの目を見れば分かる」を見せた。

 

たづ子『(オートバイの目って何?)そのお金でファミレス行きましょう!ティラミスって新しいデザートが・・・!』

 

次に買ったのは2連複100000円だった。

 

たづ子『払い戻し分を全額をまた一点買い・・・せめて私達のディナー分ぐらいは!』

 

するとたづ子に「欲しいバイクがあるから」と書いて見せた。

 

そしてその後来夢の予想が的中した。

 

たづ子『先輩また的中!』

 

そしてその後も来夢の的中能力が限界に発揮して、遂に大金を手に入れたのだった。

 

たづ子『ねぇ先輩。何のバイク買うんですか?』

 

セーコ『そんなに高いバイクって~?』

 

 

 

 

 

 

数日後の学校に驚愕の光景を目にした。

 

たづ子『ぎゃ〜〜〜!!!何じゃこりゃ~!!』

 

部室前にKawasakiのGPZ250Rが大量に置かれてあったのだった。

 

たづ子『あ・・・あのお金をGPZ250Rを35色集める為に・・・?』

 

来夢は「その日の気分で色を選べるよさあ乗って!」と書いた。

 

アキナ『今日は気分がブルーだからブルーを選ぶわ・・・』

 

セーコ『私もブルーだからブルーを・・・』

 

たづ子(地獄・・・)

 

そして「まるで未来から来たバイク」と書いた。

 

 

 

 

 

 

そして現在に戻った。

 

たづ子「今がその未来ですよ先輩!聞きたくもない地獄の自慢を先輩にも味わって貰いましょうか!あ~私のバイクマジ格好良い~超惚れるわ~!」

 

生徒「校長先生さよなら~。」

 

たづ子「はいさようなら~。気を付けて帰るのよ。」

 

生徒の前では爽やかな笑顔をした。そして振り返ると来夢が逃げた。

 

たづ子「逃げたか・・・自慢は最後まで聞けっつーの。今の立場で見せびらかせる相手なんていないんだから・・・」

 

 

 

 

 

 

来夢が部室に戻った。

 

聖「あ!先輩良い所に!」

 

恩紗「文化祭にやるレースがどうやったら盛り上がるかって話し合ってたんだ。」

 

羽音「恩紗ちゃんの考えた多数決方式で決めるんだよ。手の平に漢字一文字書いて多かった人が勝ちなの。」

 

 

 

 

 

 

すると来夢が昔を思い出した。

 

たづ子『毎回先輩が賭けるのを見てるだけってのもつまらないから私達同士でちょっと賭けてみない?』

 

アキナ『良いわね。やってみようか!』

 

セーコ『私達もエキサイトしたいしね!』

 

そして案の定。

 

セーコ『ざけんなコラ!早く負け分耳揃えて払え!』

 

たづ子『おう払ったるわこの拳でな!』

 

アキナ『たづ子!私は昔からあんたのそう言う所が!』

 

たづ子『あぁ!?』

 

案の定喧嘩になってしまったのだった。

 

 

 

 

 

 

そして現在に戻った。来夢が手の平に漢字を書く。

 

恩紗「皆書いたな?」

 

羽音「は〜い!」

 

恩紗「それじゃいくぞ。いっせーの!」

 

羽音は水、凜は鈴、恩紗は火、聖と来夢は金、貴明は俺、亜希菜は空と書いた。聖と来夢が被った。

 

聖「多数派は私。と言う事でこの一件私が仕切らせて貰いますわ!」

 

恩紗「でも、金でどうレースを盛り上げるんだ?」

 

聖「それは私にお任せを。」

 

貴明(金だから嫌な予感が・・・)

 

 

 

 

 

 

今回のアイキャッチ「佐倉羽音&GIORNO」。

 

 

 

 

 

 

その後教室で。

 

聖「文化祭まであと1ヶ月余。会場やその他もろもろの手配は早川が着々と進めておりますが。」

 

貴明(早川さん大変だなぁ・・・)

 

聖「皆さんにもやって貰いたい事がありますわ。」

 

恩紗「おお!何だ?」

 

聖「バイクの改造ですわ!」

 

羽音「改造ってドクロにドリルとか?」

 

聖「まぁ素敵!」

 

恩紗「素敵じゃないだろ。」

 

貴明「寧ろ凶々しいだろ。」

 

恩紗「でもまぁマシンをド派手に飾り付けるのは良いだろうな。レーサーレプリカにしちゃったりして。」

 

聖「そう言えば凜ちゃんは出し物がレースに決まってから着々とカタナに改造を施してるそうですわね。」

 

恩紗「凜も?」

 

貴明「あら何時の間に。」

 

聖「丁度皆さんのバイクは国内4メーカー揃い踏み。文化祭で何処のバイクが一番優れてるかもアピール出来ますわね。」

 

貴明「日本のメーカーはHONDAとSUZUKIとYAMAHAとKawasakiの4つだ。」

 

恩紗「ま、どんな勝負にせよ、凜に勝たせる訳にはいかないな〜。」

 

 

 

 

 

 

その後羽音と恩紗と貴明と亜希菜がバイクショップへ向かう。

 

恩紗「羽音。今何キロ出てる?」

 

羽音「60だよ~。」

 

恩紗「貴明は?」

 

貴明「俺も60だ。姉ちゃんは?」

 

亜希菜「私は70ね。」

 

恩紗「私のメーターは80だな。」

 

羽音「一緒に走ってるのに?」

 

恩紗「ハッピーメーターだなこりゃ。」

 

貴明「ハッピーメーターか。」

 

羽音「ハッピーメーター?」

 

恩紗「うん。実際の速度より速いスピードを示すメーターさ。」

 

 

 

 

 

 

そしてバイクショップに到着した。

 

恩紗「良いか羽音。バイクの改造には二種類ある。一つはチューニング。もう一つはカスタムだ。」

 

羽音「分かった!チューニングは速くする奴で、カスタムは格好良くする奴だ!」

 

恩紗「惜しいな。チューニングは乗りやすくする事。逆にカスタムは乗りにくくする事だ。」

 

羽音「乗りにくく?」

 

恩紗「うん。バイク乗りってのは不思議な生き物でさ。仲間意識がある一方お前とは違うってアイデンティティを持ちたい訳だ。この乗りにくいバイクを操れるのは俺だけだ、ってね。」

 

羽音「じゃあオートバイにアニメのステッカー貼るのはチューニング?カスタム?」

 

恩紗「それも他の人が乗りにくいバイクだからカスタムかな・・・?」

 

貴明「それ痛車だろ。」

 

羽音「痛車?」

 

貴明「ああ。痛車は車体に漫画・アニメ・ゲームなどに関連するキャラクターやメーカーのロゴを象ったステッカーを貼り付けたり、塗装を行うなどして装飾した自動車である。所謂おたく文化から発祥し、アニメやゲームに対する個人のファン活動の一環として行われているもので、描かれるキャラクターは萌え絵の美少女キャラクターなど、平面上に描かれた「2次元」などと俗称されるイラストをモチーフとしたものが代表的である。萌車(もえしゃ)とも呼ばれる。」

 

凜「何自分定義に酔ってんのよモジャ。」

 

 

 

 

 

 

しばらくして凜が到着した。

 

羽音「凜ちゃん!」

 

亜希菜「来てくれたんだ!」

 

羽音「そう言えばカタナをどこか改造したんだよね。」

 

凜「当ててみて~。」

 

恩紗「・・・ホ・・・ホットプラズマ!」

 

貴明「そしてガンスパーク!」

 

亜希菜「ガンスパーク!父さんも使ってる奴だわ!」

 

恩紗「羽音。バイクの改造にはもう一種類あった。オカルトだ。」

 

羽音「オカルトって幽霊とかの?」

 

貴明「それもそうだがちょっと違う。」

 

恩紗「効果があるか怪しいパーツを売り文句に乗せられて取り付け効果が出たと喜ぶ事だ。なぁ凜、どれだけパワーアップしたか気になるだろ?うちの店で測ってやろうか?」

 

凜「何よ。あんた今時スペック至上主義?数値に出ないフィーリングとかあるでしょうが!」

 

恩紗が固まった。

 

羽音「ああ分かる分かる。音とか振動だよね。」

 

凜「外見はノーマルに拘りたいじゃない?これなら見掛けは変わらずパワーアップ!付けた時からフィーリングが違うのよ!」

 

恩紗「パーツの改造にノーマルのままバイクが良くなるなんて・・・そんな都合の良いもんは無い!」

 

貴明「恩紗がキレた!?」

 

恩紗「分かるのさ。私もかつて通った道だから。とは言うものの、あえて例外があるとすれば。オイル添加剤~!」

 

貴明(おいドラえもんかよ・・・)

 

恩紗「此奴だけは本物さ。いやぁ〜オイル交換の時入れたらギアチェンジのフィーリングが全然違うの!もうギアチェンジの音が艶やかでさ、躍動感溢れて・・・」

 

凜「そんな都合の良いものは無い!」

 

亜希菜「見事な反撃!」

 

 

 

 

 

 

その後羽音は帰って妹の由女に相談する。

 

羽音「由女はどう思う?どんなパーツが一番オートバイを良くするんだろうね。」

 

由女「私オートバイの事はよく分からないんだけどそんな簡単な方法で性能って大きく変わらないんじゃないかな?」

 

羽音「でも変化を感じてる人が居るんだよ?」

 

由女「多分それはその人の心に変化があったんだよ。皆自分のオートバイが大好きなんじゃない?手間も暇もお金もかけてあげたい。だから色んなパーツを付けるだけで楽しくなれるんだろうね。」

 

羽音「オートバイが楽しくなるパーツか・・・そうだ!」

 

 

 

 

 

 

そして翌日の部室では。

 

凜「オイル添加剤はオイル交換に入れるってのが怪しいのよ!それに比べてホットプラズマは付けた瞬間から良くなるのよ!」

 

恩紗「だからそんな都合の良いものは無い!」

 

貴明「まだやってるのか・・・」

 

そこに羽音が部室に来た。

 

羽音「凜ちゃん恩紗ちゃん!私ね凄いパーツ見付けちゃった!2人共絶対気に入ると思うんだ〜!」

 

パーツを見せに連れて行く。

 

羽音「貼るだけ簡単!実はもうカタナとセローに貼り付けてあるんだ!ほら!ウルトラハッピーメーター!」

 

メーターに貼り付けてあるだけだった。

 

羽音「この製品を説明しよう!メーターにこれを貼るだけで何時ものアクセルの開き方でも2倍のスピードに!付けた瞬間からフィーリングが違う・・・」

 

恩紗「これは無い。」

 

凜「無いわー。」

 

羽音「あれ?」

 

呆気なく却下された。

 

 

 

 

 

 

翌日の部室。聖がゲームをやっていた。

 

恩紗「何やってんの?」

 

聖「文化祭の参考にと思って。」

 

貴明「エキサイトバイク懐かしいな〜。親父が大好きなゲームじゃん。」

 

聖「でも出て来る道具で不明な物が・・・」

 

恩紗「へぇ〜。どれ?」

 

聖「この踏むとエンジンの温度が下がる板、と言うのは?」

 

恩紗「そりゃゲームの中のだけの物だろ。この世にそんな効能の板は無いよ。」

 

亜希菜「ダッシュ板もこの世に無いしね。」

 

貴明「それはマリオカートのだろ。」

 

聖「え!?架空の物ですの!?この板の存在がレースを面白くすると思ってましたのに・・・でも三ノ輪グループ・・・三ノ輪化学の技術力なら・・・」

 

恩紗「そんな無理するなよ・・・」

 

貴明「実現したらどうなるのやら・・・」

 

恩紗「羽音は?」

 

聖「来夢先輩と一緒にバイクの改造をすると言って先に帰りましたわ。」

 

恩紗「改造?」

 

聖「恩紗ちゃんは準備しませんの?」

 

恩紗「フルラッピングでストロボカラーにでもデコレしようかな~って。」

 

聖「勝つ気は?」

 

恩紗「そりゃ一生懸命走るけどオフ車のセローじゃ限界もあるし。」

 

聖「でも賞金が出ますわよ。」

 

亜希菜「賞金だって!?」

 

恩紗「聖が出すの?」

 

聖「いえいえ収益金から。」

 

恩紗・貴明「え?」

 

聖「そもそも今回の文化祭のレースは賭けレースですわ。」

 

恩紗「賭け!?って観客が賭けるのか!?」

 

聖「はい。これならバイクに興味のない人でも一緒に盛り上がる事が出来ますわ。応援する贔屓のライダーが出来ますから。」

 

貴明(それって賭博違法になるんじゃねえのか?)

 

恩紗「そりゃ確かにそうだけどそんなの学校が許可しないんじゃ・・・あ!あの時の金ってこう言う事だったのか!?で、でもそんなの学校が許可しないんじゃ・・・」

 

貴明「それに許可無しでやったら賭博違法になるだろ。」

 

聖「いえいえ校長はOKしてくれましたわ。ただちょっと奇妙な条件付きでしたけど・・・」

 

 

 

 

 

 

それは数日前の事だった。

 

たづ子『分かりました。もし来夢先・・・いえ川崎来夢と言う生徒が参加してしかも単勝で賭けられるのなら、文化祭でレースを行う事を、特別に認めましょう~。』

 

密かに笑うたづ子だった。

 

 

 

 

 

 

そして現在に戻る。

 

恩紗「実に裏がありそうな条件だな・・・」

 

貴明「校長先生何を考えてるのやら・・・」

 

恩紗「あ、でもレースとなれば聖のサイドカーや来夢先輩のニンジャが圧倒的に有利だろ。」

 

聖「ご心配無く。今回私と早川は司会進行役を務めますわ。そして来夢先輩にも相応のハンデを考えてますの。こう言うレースでは僅差で勝負がついた方が盛り上がりますから。あくまで勝負は国産4メーカー。4台6人。恩紗ちゃんにも頑張って準備して頂かなくては。」

 

貴明「結局俺も参加者かよ。まあ別に良いけど。」

 

亜希菜「レースって初めてだから楽しみだわ〜。」

 

恩紗(来夢先輩が手伝うって事は羽音も本気のチューニングだろうな。セローでも羽音ぐらいには勝てると思ってたけど・・・こりゃあ苦戦しそうだな。となると。)

 

 

 

 

 

 

その後恩紗が家に帰って来た。

 

恩紗の父「何だ勝ちたいのか?」

 

恩紗「こうなったら俄然本気さ。公道走らないから車検切れでも大型でも良いよ。」

 

恩紗の父「それなら勝てるマシンがあるよ。」

 

恩紗「マジで!?それってYZF-R1!?」

 

恩紗の父「はは。うちにまともに動くR-1は無いよ。」

 

恩紗(うちのバイクは確かにクズばかり。修理が必要となると文化祭に間に合わないし・・・)

 

そして恩紗の父が1台のバイクを持って来た。

 

 

 

 

 

 

恩紗「あれは・・・特徴的なセンターアップマフラー!キャブレーターをエンジンの前に置いた唯一無二の前方吸気・後方排気のレイアウト!これはヤマハバイク史上における失敗作の筆頭!二代目TZR250 3MA、通称サンマ!」

 

 

 

 

 

 

恩紗の父「ピンポーン!こいつは昔お父さんが乗ってたんだ。レースにも出たんだが中々勝てなくてな。それでも当時はこれが最新、最高のマシンと信じて速く走らせようとしてたのさ。」

 

恩紗「(こんな古いツーストのバイクに乗ってたら笑われる・・・)あのさお父さん・・・せめて・・・」

 

恩紗の父「ほら恩紗乗って乗って!ちゃんと公道仕様にしてあるから。」

 

言われた通りに乗る事となった。

 

恩紗「それじゃあ、そこら辺回って来る。」

 

恩紗の父「ああ。」

 

アクセルを捻って走り出す。

 

恩紗「行って来ま〜す。」

 

そしてすぐに。

 

恩紗「ただいま〜。」

 

戻って来た。

 

恩紗の父「おかえり。」

 

恩紗「お父さん、言っちゃ悪いけどこりゃ駄目だよエンジン音は汚いし酷い煙は出るし発進で5回もエンストしたし何より遅い。」

 

恩紗の父「そりゃあそうだろ。セローと同じ走り方じゃ上手く走らないさ。ツーストロークエンジンのレーサーレプリカはもうちょっと回して乗るのさ。もう一周回って来てみな。」

 

もう1回走る事に。

 

恩紗「ツーストロークエンジンが絶滅した理由が分かったよ。騒音や煙や臭い。ツーストって現代の道路を走るように出来てないんだな。良い所は部品が少なくて軽い所か?他に良い所なんて・・・」

 

メーターを見ると回転数が上がった。それと同時にスピードが上がった。

 

恩紗の父「やっと7000回転以上回したか。」

 

恩紗(パワーバンドに入った途端の怒涛の加速!ツーストが絶滅した本当の理由が分かったよ!此奴は実にけしからんバイクだからだ!此奴ならスーフォアやカタナやCRFに勝てる!)

 

恩紗の父「そりゃ3MAはレースで良い所はなかった。後継機種の3XVが出てメーカーが見捨てた3MAに固執するなんて馬鹿げていた。しかし時が経つにつれバイクのパーツもチューニングも進化した。販売終了して20年。随分と時間が掛かったがやっと3MAを速く走らせることが出来るようになったんだ。」

 

 

 

 

 

 

そして恩紗が戻って来た。

 

恩紗「随分遠回りしちゃったな。尻さえ熱くならなきゃもっと走れたけど。」

 

ヤマ坊「お姉ちゃ~ん!」

 

ハー坊「おかえり~!」

 

双子の弟のヤマ坊とハー坊が来た。

 

恩紗「お!ヤマ坊ハー坊見てみなよ!お姉ちゃんのレース用バイク格好良いだろ!」

 

ヤマ坊「ねえねえ!」

 

ハー坊「もっと格好良くする為にドリル付けても良い!?ドリル!」

 

恩紗「ああ!でもあんまり格好良くし過ぎてくれるなよ?」

 

ヤマ坊とハー坊がドリルを取り付ける。

 

恩紗「あはは。ドリルだってさ、彼奴らもまだまだ子供だな。」

 

ヤマ坊・ハー坊「出来た!」

 

恩紗「え?」

 

取り付けた場所は、シートとタンクだった。完全に乗れない改造だ。

 

恩紗「あのさ、シートの上にドリルを付けるのやめない?」

 

ヤマ坊「ヤダヤダ〜!これが格好良いんだ!」

 

ハー坊「乗って乗って!」

 

シートの上にドリルがあるから乗れないのは当たり前。

 

 

 

 

 

 

そしてその頃羽音と来夢はと言うと。

 

由女「お姉ちゃん・・・それ何してるの?」

 

羽音「スーフォアをレース用に改造してるの。」

 

由女「ウィンカーとミラーをそんなに付けて・・・?」

 

羽音「レースってのは危険なんだよ。だからこそ安全第一!」

 

 

 

 

 

 

そして貴明と亜希菜は。

 

亜希菜「完成したわ。文化祭が楽しみだわ。」

 

貴明「出来たか。どんな感じになった?」

 

亜希菜「当日まで内緒って事で。」

 

文化祭までもう少し。

 

「END」




         キャスト

      佐倉羽音:上田麗奈

      遊佐貴明:内田雄馬

     遊佐亜希菜:内田真礼

      鈴乃木凜:東山奈央
      天野恩紗:内山夕実
      三ノ輪聖:山口立花子

      恩紗の父:岩田光央
      佐倉由女:田所あずさ
       たづ子:日笠陽子
       セーコ:上原あかり
       アキナ:丸塚香奈
       生徒A:柏木綾乃
       生徒B:関根有咲

凜「次回!ばくおん!!」

全員「ぶんかさい!!」

感想や評価や誤字脱字など宜しくお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。