ばくおん!!!   作:naogran

8 / 14
季節は冬。ニコイチモーターズの外では、恩紗がどてらを着てやかんを持っていた。

恩紗「うは~。寒い寒い寒い・・・冬の朝だけはバイクって乗り物を恨むよ。こうやって温めないとエンジン掛かりにくいんだよね~。」

熱湯をセローのエンジンに掛けて温める。

恩紗「こんなもんかな?」

キーを挿入して回す。そしてエンジンを掛けようとするが、掛からない。2回、3回やっても掛かる様子は無い。そして今度はセローに乗ってキックスターターでエンジンを掛けようとするが何回やってもエンジン掛からない。そして数回やってやっとエンジンが掛かった。

恩紗「今日も暑いな!」

何回もキックしたので寒さは感じなくなった。


8話「ふゆやすみ!!」

放課後の部室。羽音と亜希菜と来夢がクリスマスの飾り付けをしていた。そこに恩紗と貴明が来た。

 

恩紗「ん?何やってるんだ羽音?」

 

羽音「あ!恩紗ちゃん!貴明君!」

 

亜希菜「来たのね!」

 

すると来夢がメリークリスマスと書いて見せた。

 

貴明「あそうか!もうすぐクリスマスだもんな。」

 

 

 

 

その後全員集まって。

 

恩紗「クリスマスと言えば、聖の誕生日もその辺だったよな?当然免許取るんだろ?」

 

凜「教習所は誕生日前から通えるわよ。」

 

貴明「俺も誕生日前に通った経験あるぞ。」

 

聖「それならもう持ってますわ。」

 

貴明「え?」

 

すると聖が取り出したのは、何と免許証だった。

 

聖「はい。」

 

凜「本物だ。」

 

亜希菜「でも何か違和感が。」

 

恩紗「ん?何じゃこれ?」

 

種類を見ると。

 

羽音「わぁ〜。真っ黒~。」

 

免許がコンプリートしてあった。

 

貴明「原付、け引、大二、中二、普二、大特二、け引二、小特、普通二、大自二、大特、普通、中型、大型・・・ってフルビット免許!?」

 

恩紗「まさか偽造じゃ・・・」

 

聖「違いますわ!これは海外免許の書き換えですの!世界にはお金を払えば免許をくれる国があるのです!それを日本で書き換えれば一丁あがり!お金で解決出来る物は全てお金で解決する。それが三ノ輪家の家訓ですわ!」

 

貴明(資本主義者め・・・)

 

恩紗「聖、一つ聞いて良いか?信号の黄色の意味は?」

 

聖「ん〜・・・あ!自分の信じた道を突き進め!」

 

恩紗「貴明。」

 

貴明「おう。」

 

すると貴明がカッターで聖の免許証を斬り刻んだ。

 

貴明「またつまらぬ物を斬ってしまった。」

 

そして聖の免許証がバラバラになった。バラバラになった免許証を亜希菜がゴミ箱に捨てた。

 

亜希菜「一丁お上り!」

 

聖「何なさるんですか!再発行が面倒臭い・・・」

 

恩紗「国が許しても私が許さん!羽音。信号の黄色の意味は?」

 

羽音「停止。ただし停止位置に接近してる為安全に停止出来ない場合を除く。」

 

恩紗「ほらな?意味が分かってなくても言える。これがこの国の教育ってもんだろ。ま、学科もやってないって事は実際に乗った事も無いんだろ。とりあえず教習前に慣れといた方が良いよな。」

 

凜「そうね。学校の敷地内で練習すれば良いんじゃない?」

 

羽音「うん!それが良いよ!」

 

亜希菜「私もそれに賛成!」

 

凜「でも練習用のバイクは?」

 

貴明「そこが問題なんだよな。いきなり普通バイクで練習しても無理があるだろうし。原付辺りが良いかもな。」

 

恩紗「そうだな。じゃあうちから適当なバイク貰って来るか。」

 

聖「では、早川を行かせますわ。」

 

 

 

 

 

 

そして早川がニコイチモーターズでバイクを買った。

 

 

 

 

 

 

その頃聖は部室でフルフェイスヘルメットを被った。

 

貴明「練習するならフルフェイスヘルメットが良いぞ。そろそろ彼奴らが来る頃だけど・・・」

 

恩紗「聖~!ホンダ・スーパーカブだ!」

 

そこにスーパーカブを乗った恩紗と羽音と来夢が戻って来た。

 

貴明「スーパーカブか!HONDAの名車だ!」

 

亜希菜「3人乗りで来た!」

 

恩紗「エンジン絶好調!頑丈低燃費!世界で最も売れたバイク~!」

 

聖「労働者のバイクですのね。」

 

恩紗「何言ってるんだ!東南アジアじゃこれが一家全員乗れるリムジンであって荷物を運ぶトラックなんだぜ!スーパーカブが世界にどれ程の自由を齎した事か!」

 

羽音「早川さんがニコイチモーターズで買い取ってくれたから、いくら倒しても大丈夫だって。」

 

恩紗「クラッチ無し、3速ギア。こがなくて良い分自転車より簡単なもんだよ。」

 

聖(私自慢ではありませんが自転車にもまだ乗れませんのよ~・・・)

 

自転車が未経験だと言う聖お嬢様。

 

聖「とぉ~っ!」

 

ジャンプして乗ろうとするが、シートに足をぶつけて倒れた。

 

貴明「いきなり倒れた。」

 

引き起こして乗る。来夢がカブの後ろを持つ。

 

聖「先輩・・・持ってて下さいよ・・・まだ離さないで・・・」

 

そしてグリップを捻って走る。途中で来夢が手を離す。少々揺れるが。

 

聖「は・・・走ってますわ。私一人の力で・・・」

 

恩紗「お〜!バイクに乗れて楽しそう・・・」

 

聖「どうぇ!!」

 

だが転倒した。

 

貴明「大丈夫かよ・・・」

 

 

 

 

リベンジするがまた倒れた。

 

 

 

そしてまたリベンジ。

 

聖(今度こそ・・・!)

 

凜「スピードに乗ったらアクセル戻して2速に!」

 

そしてペダルを踏んで2速にする。そして戻すと。

 

 

 

 

聖「きゃあ〜〜〜〜〜〜!!!!」

 

スピードが上がってウィリーしながら走る。

 

 

 

 

貴明「ウィリー走行!?」

 

そしてそのままグラウンドの方へ。階段を下り、そして宙に浮いてひっくり返った。

 

羽音「聖ちゃん!頭大丈夫!?」

 

そして聖が起き上がった。だが目のハイライトが消えていた。

 

聖「平気。」

 

そしてフラフラと階段を登る。

 

貴明(目が死んでたな・・・しかしあの事故、普通だったら死ぬぞ・・・)

 

凜「足元ふらついてるわよ・・・」

 

恩紗「今日の練習はこれくらいにしておこうか・・・」

 

すると何やら重い金属音が聞こえた。

 

凜「え!?」

 

羽音「聖ちゃん!?」

 

亜希菜「聖ちゃんどうしたの!?」

 

恩紗「ん?」

 

後ろを見ると、聖が邪悪なオーラを醸し出しながら近寄って来た。手にはハンマーが握ってあった。

 

貴明「おい聖!そのハンマーは何だ!?」

 

恩紗「そんな物持ち出して一体!?」

 

カブから恩紗が離れた。そして。

 

聖「この・・・ポンコツがぁ~!」

 

何とハンマーでカブをぶっ飛ばした。

 

亜希菜「飛ばしたー!?」

 

貴明「おいおいこれヤバイだろ・・・!」

 

聖「このオンボロ!時代遅れ!このダサいバイク!乗っかって楽しくも何ともない!!!」

 

全員はただ唖然として見てるだけだった。

 

羽音「駄目ー!!」

 

貴明「おい聖!やめろ!」

 

2人が止めに行こうとするが、早川に止められた。

 

羽音「早川さん・・・?」

 

貴明「何故止めるんです・・・?」

 

早川「スーパーカブはペットとは違います。スーパーカブとは受け止めるもの。」

 

羽音「え?」

 

早川「世界に並ぶもののない広い包容力で受け止めて来たのです。初心者の理不尽な八つ当たりも未熟者が転がしてもぶつけても設計者の想定を超える取り扱いも間違ったメンテナンスさえ。その全てを世界中で何世代にも渡って。」

 

羽音「へぇ〜。」

 

そしてスーパーカブがボロボロになった。

 

貴明「あ〜あ、スーパーカブが微塵切れにされちまったな。」

 

聖「ざまみろですわ!完膚無きまでに叩きのめしてもう動かない!完璧に死んでますわ!それが証拠にほら。ボタンを押しても・・・」

 

引き起こしてエンジンを掛けると、エンジンはまだ生きてた。

 

亜希菜「カブちゃんが生きてる!」

 

聖「何故・・・こんなにされて・・・まだ動きますの・・・」

 

この感動で聖が泣き出した。

 

恩紗「あのさ聖・・・私が間違ってたよ。もう海外で買ってきた免許で良いんじゃないか?」

 

貴明「そうだよ。俺もその方が良いと思うぜ?」

 

聖「いえ。」

 

恩紗「へ?」

 

聖「私は何としても自分の力で此奴に乗ってみせますわ!」

 

貴明(おぉ〜、聖の胸に火が点いたか。)

 

 

 

 

 

 

数日後のニコイチモーターズの外では。

 

恩紗「古いカブが売れてさらにその修理もうちでやる事になるなんて私商売の天才かも。お前もキリキリ動かないと売っちまうぞ。な〜んて。」

 

1発でエンジンが掛かった。家に入ると父がスーパーファミコンやっていた。

 

恩紗「お父さん分かったよ!本当にバイクってのは人間と同じなんだって!」

 

恩紗の父「そうさ。バイクってのは人間と同じで動いたり働いたりしたくないのさ。」

 

恩紗「え?」

 

恩紗の父「何でバイクが自立出来なくてよく転ぶのか知ってるか?奴等隙あらばゴロゴロして寝たいのさ。」

 

 

 

 

 

 

そして学校では。

 

女子生徒A「三ノ輪さん!」

 

何と聖がカブに乗って通学していた。

 

女子生徒B「バイク通学?」

 

女子生徒C「免許取るの大変だったでしょ?」

 

聖「筆記試験だけで取れる免許があるのですわ。」

 

取得した免許は原付だった。

 

聖「このバイクならこの原付免許で乗れますの!」

 

スーパーカブが魔改造されてあった。

 

女子生徒D「素敵ね〜!」

 

遠くから羽音達が見ていた。

 

貴明「聖は原付取ったのか。まあ原付なら簡単だけどな。」

 

羽音「ニコイチモーターズの修理って凄〜い!」

 

亜希菜「本当だね〜!流石だよ!」

 

恩紗「言っとくが私は全く関係無いから!」

 

凜「と言うより目立ち過ぎじゃない?あの補助輪。」

 

スーパーカブの後輪に補助輪が取り付けられてあった。

 

貴明(これじゃ自転車と変わんねぇ〜・・・)

 

 

 

 

 

 

今回のアイキャッチ「天野恩紗&TRICITY MW125」。

 

 

 

 

 

 

数日後。冬休みに入ってクリスマスイブの今日。羽音の家でクリスマスパーティをやる事になった。

 

恩紗「よう羽音!メリークリスマス!」

 

羽音「いらっしゃい!恩紗ちゃんが一番乗りだよ!」

 

由女「いらっしゃい。」

 

恩紗「由女ちゃんもメリークリスマス!」

 

 

 

 

その後に凜が来た。

 

凜「羽音!来たわよ!メリークリスマス!」

 

 

 

 

次に聖が来た。

 

聖「来ましたわ!」

 

羽音「メリクリ聖ちゃん!」

 

恩紗「聖・・・お前あのカブに乗って来たのか?」

 

聖「勿論ですわ。皆さん避けるように道を開けて下さいますの。これがアウトローの生き様なのですね!」

 

外を見ると、黒い車2台が停まってあった。

 

ボディーガードA「到着を確認。」

 

ボディーガードB「ただいまより帰還する。」

 

そして車2台が帰投する。

 

恩紗「あんなの付いて行っちゃあ流石に避けるだろ・・・」

 

そこに来夢が到着した。

 

 

 

 

その後最後に貴明と亜希菜も到着した。

 

恩紗「やっと来たか!貴明!亜希菜先輩!メリークリスマス!」

 

貴明「おっす恩紗!メリクリだな!」

 

亜希菜「メリークリスマス!恩紗ちゃん!」

 

 

 

 

 

 

全員リビングに上がってパーティを始める。

 

全員「かんぱーい!」

 

聖「全員僅差のゴールでしたわね!」

 

恩紗「結局部員じゃない凜にやられちゃったしな〜。なぁ凜。レースの賞金でヨシムラサイクロンでも買うか?世話するぞ〜?」

 

凜「カタナはノーマル2本出しが良いの。完璧なスタイルを変えるなんて。」

 

恩紗「羽音分かる?」

 

羽音「知ってるよ~。マフラーの会社の話でしょ~。」

 

凜「へぇ〜、ヨシムラは知ってた?」

 

羽音「まぁね〜。」

 

貴明「ここ最近羽音の知識力が上がったようだな。」

 

亜希菜「良い事だねそれ〜。」

 

恩紗「そー言やさ。私3年生くらいまでサンタ信じてたよ。」

 

羽音「私も3年まで!」

 

 

 

 

中学の頃。羽音がクリスマスイブの夜に部屋で寝ている時。

 

羽音『早くサンタさん来ないかな?』

 

するとドアが開く音が聞こえた。

 

羽音『あ!サンタさん〜!』

 

サンタを見ようと起きた。だがそこに立っていたのはサンタではなく妹の由女だった。

 

羽音『え?』

 

そしてサンタ服を羽音に差し上げた。

 

由女『お姉ちゃん。来年高校生になるから言うけど・・・』

 

 

 

 

そして現在。

 

羽音「まさかサンタの正体が由女だったなんて。」

 

恩紗「3年生って中学かよ!」

 

貴明「小学生の頃じゃねえのかよ!」

 

凜「それなら私にもあるわ。小3の時クラスが居る派と居ない派に分かれたの。居る派は親に聞いたりからかわれたりして私一人に。でも私には確信があったの。」

 

 

 

 

幼少期の頃のクリスマスイブ。

 

サンタ『良い子にしてたからクリスマスにはタミヤの1/12カタナを。』

 

貴明(このサンタ何者?)

 

凜「だって、私の欲しい物知ってるもん!」

 

幼い凜『お願いサンタさん!クラスの皆に本物だって言って!』

 

サンタ『凜ちゃんごめん。実は君のパパに頼まれてサンタのフリをしてたんだ。』

 

幼い凜『信じてたのに!鬼!悪魔ー!!』

 

 

 

 

恩紗「八つ当たりも甚だしいな・・・」

 

貴明(親父さん何故あんな事を・・・?)

 

聖「うちに来たサンタさんはトナカイのソリに乗ってましたわ!」

 

恩紗「新手か・・・?」

 

聖「そのサンタはデンマークから四頭立てのソリに乗り空を飛んでやって来たの。そして本物のサンタだと証明してプレゼントを渡して次の国の子供の所に行くんですの!」

 

恩紗「おいおい・・・」

 

羽音「やっぱサンタいるんだ~!」

 

亜希菜「私信じたくなっちゃった〜!」

 

貴明(サンタになるには免許取得が必要か・・・?)

 

するとバイク音の着信音が鳴り、凜が電話に出る。

 

凜「はい、どうも。はい・・・そうですか・・・」

 

そして通話終了。

 

凜「ごめん羽音。私帰るわ。仕事頼まれちゃって。今日は人が居ない分バイト代2倍なの。」

 

羽音「プレゼントは!?」

 

凜「残った奴取っておいて〜!」

 

外に出てバイトへ向かった。

 

貴明「凜がバイトしてるなんて初めて聞いたぞ。」

 

恩紗「じゃあくじ引くぞ〜。」

 

プレゼント交換のくじを引く。

 

羽音「3番!」

 

聖「4番ですわ!」

 

由女「2番です!」

 

貴明「7番か。」

 

亜希菜「6番ね!」

 

恩紗「来夢先輩が5番。じゃあ1番の私から開けるね!」

 

最初にプレゼント開けるのは恩紗から。

 

恩紗「これは誰のプレゼントだ〜?ん?」

 

箱の中身は、GSX400S KATANAに乗った凜の手作り人形だった。

 

恩紗「げぇ〜凜!?手作りの自分の人形って彼奴一体何考えてるんだ!?」

 

羽音「でも可愛いよ?」

 

亜希菜「うん!可愛い可愛い!」

 

恩紗「そこがイラつく!こんなの作ってどんだけ自分大好き人間なんだよ!!」

 

人形を持って怒るが、手が滑って落っことしてしまった。だが人形は無事だった。

 

恩紗「セーフ・・・壊れなかった・・・」

 

しかし首が取れてしまった。

 

羽音「凛ちゃんの首もげちゃった~!」

 

亜希菜「生首〜〜〜〜〜!!」

 

貴明「あ〜あ、もう完全に首なしライダーだな。」

 

羽音「出来た~。糊付けしてセロハンテープで補強~!」

 

首に糊付けしてセロテープでくっ付けた。

 

恩紗「でもどう見ても事故って首にキプスはめたライダー・・・ああ不吉だ・・・」

 

貴明(これ完全に幽霊が取り憑いてる感じだな・・・)

 

羽音「・・・ん〜よし!」

 

恩紗「ん?」

 

羽音「ねぇ、あのサンタの服何処?」

 

由女「どうしたのお姉ちゃん?」

 

サンタの服を着てバイクの乗る。

 

恩紗「本人は今度で良いって言ってるのに。」

 

羽音「やっぱクリスマスプレゼントはクリスマスの内に届けなきゃ。」

 

そしてアクセルを捻って走り出した。

 

羽音「凜ちゃん。四頭立てのトナカイソリに乗ってサンタが行くよ~!」

 

 

 

 

 

 

その頃凜はピザのデリバリーをしていた。

 

凜「クイックピザでーす。お届けにあがりましたー。」

 

次郎「あ!サンタさんだサンタさんが来たよ!」

 

お兄ちゃん「違うぞ次郎。こいつはサンタの格好してるだけ。ただのピザ屋。大体サンタなんか居る訳ねーだろ。」

 

次郎「そっかぁ・・・」

 

すると凜が激怒した。お兄ちゃんの頭を揺らして脅す。

 

凜「ちょっと待った。サンタが居ないって何で決め付ける?私がそのサンタよ文句あるあぁ!?」

 

お兄ちゃん「あ、ありません・・・」

 

凜「グーッド。本当良い子ね。」

 

 

 

 

 

 

その頃羽音は。

 

羽音「う〜ん、凜ちゃん何処だろう・・・」

 

すると隣に見覚えのある人物と偶然出会った。

 

羽音「あれ?何処かで会った事あります?」

 

その人物は神様だった。イントルーダーに乗っていた。

 

羽音「何か変な服ですね。」

 

神様「そんな可笑しな格好の人に言われたくないな。」

 

羽音「あ〜!これの事?これはサンタクロースって言って・・・」

 

しかし神様はその場を走り去って行った。そしてすぐそこに居た凜を発見した。

 

凜「終わった~。クリスマス会も終わっちゃったかな・・・」

 

そこに羽音が近寄った。

 

羽音「メリークリスマース!凜ちゃん!」

 

凜「羽音!何その格好!?」

 

羽音「今年も凛ちゃんが良い子にしてたからサンタさんからクリスマスプレゼント!」

 

プレゼントを差し出した。

 

凜「これプレゼント交換の奴・・・わざわざ持って来てくれたの?」

 

箱の中身は。

 

凜「これって・・・」

 

羽音「そう!ヨシムラのマフラー!」

 

凜「ダジャレかよ・・・」

 

マフラーだった。

 

羽音「良いでしょ?私が作ったの。」

 

凜「くすっ下らなくても笑えるよねこう言うの。」

 

羽音「じゃあサンタさんは帰るね~・・・あ!雪だよ!ホワイトクリスマスだよ!」

 

雪が降り始めた。そして羽音が走り去って行った。

 

凜「ま、こんなヨシムラのマフラーだったら着けても良いかな。」

 

プレゼントのマフラーを首に巻く。そして羽音が何かを思い出した。

 

羽音「あ・・・何か似てる。これって不吉!」

 

それはあの人形だった。

 

 

 

 

 

 

そして凜は。

 

凜「ってこのワッペンよく見たらヨシムラですらないし!何なのこれ~!」

 

ワッペンがヨシムラではなく、ヨシワラになっていた。

 

 

 

 

 

 

そして数日が経ち、遂にお正月の深夜0時になった。

 

6人「あけましておめでとう!」

 

6人が神社でお参りしていた。次におみくじを引く。

 

凜「うはは!大吉!」

 

聖「中吉!」

 

恩紗「吉!」

 

貴明「小吉か。」

 

亜希菜「末吉だ!」

 

羽音「凶・・・」

 

恩紗「引いちゃったか・・・」

 

羽音「超ショック・・・」

 

恩紗「たこ焼き奢ってやるから元気出しな。」

 

羽音「本当!?」

 

 

 

 

たこ焼きを買って羽音を慰める。

 

羽音「頂きまーす!」

 

たこ焼きを1個食べる。しかし。

 

羽音「あれ・・・中にたこ入ってなかった。」

 

恩紗「どれどれ・・・ちゃんとでかいの入ってるじゃん!」

 

凜「一つ頂戴!」

 

聖「私も!」

 

貴明「俺も頂戴。」

 

亜希菜「私も食べた〜い。」

 

たこ焼き1個食べる。

 

聖「外はカリっとして、中がトロ。タコがギュッと!」

 

凜「お!タコ二つ入ってた!」

 

貴明「たこ焼き久し振りに食うと美味いな!」

 

亜希菜「美味しい〜!」

 

羽音「入ってなかったのはたまたまか・・・」

 

たまたまだと思って1個食べる。だがしかし。

 

羽音「あれ・・・これもタコ無し・・・もしかしておみくじのせい?」

 

食べたのはタコ無したこ焼きだった。

 

恩紗「さて!そろそろ帰って用意するぞ!」

 

羽音「え?」

 

凜「初日の出。犬吠埼まで拝みに行くのよ。」

 

恩紗「バイクで冬の高速体験!房総を暴走だ~!!」

 

貴明「さぶっ。」

 

 

 

 

 

 

その後高速道路を走って房総半島へ向かう。

 

羽音「スーフォアの鍵見付かんなくて予備の鍵で来ちゃった。」

 

恩紗「凶のおみくじを引くだけあるなぁ。」

 

凜「聖のサイドカーって殆ど車だね・・・」

 

サイドカーに屋根付き。

 

羽音「凄いな早川さん。」

 

亜希菜「彼処暖かそうだね〜。」

 

恩紗「シベリアの寒さに比べたら、日本の冬なんて夏みたいなもんだろ。」

 

貴明「どのくらいシベリアを滞在したんだろう。」

 

羽音「オートバイって大変だよね~。」

 

凜「ねぇ、羽音は何でバイクの事オートバイって言うの?」

 

羽音「だって自転車はバイクって言うしオートバイなら外国の人も間違えないじゃん!」

 

恩紗「英語だとモーターサイクルだし!」

 

羽音「えぇ〜!?」

 

凜「やば・・・初日の出間に合わないかも。急ごう!」

 

羽音(流石に手に当たる風が厳しい~。秘密兵器電熱グリップ温度上げちゃえ~。)

 

温度を上げる。しかしアクシデントが発生した。

 

羽音(お?電熱グリップの温度下がってる?あれれ?何時の間にか電熱インナーまで冷めてる!)

 

電熱がショートした為、温度が下がってしまった。

 

羽音「皆待って~!寒くてみんなと同じスピードで付いて行けないよ~!」

 

恩紗「無理するな羽音。」

 

凜「犬吠埼の灯台で待ってるから。」

 

羽音「え~!私置いてけぼりなの~!・・・寒いよ〜!!」

 

貴明「おい羽音。」

 

亜希菜「寒いの?」

 

羽音「貴明君!亜希菜先輩!」

 

そこに貴明と亜希菜が羽音と同じスピードで走る。

 

 

 

 

高速道路を降りて公道へ。途中の赤信号で止まった。

 

亜希菜「もう皆と逸れちゃったわね〜。」

 

そして羽音はエンジンを触った。

 

羽音「氷のようだった手と足が溶けてゆく・・・エンジンの熱がこんなにありがたかったなんて初めて知った・・・」

 

貴明「そうか。電熱グリップの温度が下がったのか。多分ショートしてる可能性あるな。お!おい青になったぞ。行こうぜ。」

 

羽音「うん・・・」

 

 

 

 

3人は房総へ走る。

 

貴明(寒い風が俺達にダメージを与えてやがるな・・・だがこんな風なんかに負けてたまるか・・・)

 

亜希菜(今まで感じた事の無いこの寒さ・・・まだまだ諦めないわ・・・!)

 

羽音(おみくじで凶が出たからってやめれば良かった。鍵が見付からないってやめれば良かった・・・冷たい風で涙が止まらない。鼻もずるずる。吐く息がこもって前も見えない。オートバイって・・・オートバイって・・・)

 

 

 

 

そしてようやく房総半島に到着した。

 

羽音「ふぇ〜・・・」

 

貴明「ひゅ〜・・・」

 

亜希菜「ほへ〜・・・」

 

凜「待ち人必ず来る。大吉の威力半端無いね~。」

 

恩紗「ちっ。」

 

凜の大吉で救われた。

 

羽音「やっと着いたよ〜・・・」

 

すると貴明が何かを擦る。

 

貴明「羽音!」

 

そして羽音に擦った物を投げ渡した。

 

羽音「これってカイロ?」

 

貴明「ああ。そのカイロを使え。温まるぞ。」

 

羽音「ありがとー貴明君!」

 

貴明「お!来た来た!」

 

亜希菜「あ!羽音ちゃん見て見て!」

 

目を開けると、初日の出が現れた。

 

恩紗「バイクってさ。本当大変だよな。同じ距離移動するのに何倍も疲れて苦労するんだから。人の倍苦しむと書いて「倍苦」。」

 

貴明(それって自慢か・・・?)

 

羽音「おぉ~~~!!!」

 

6人「ん?」

 

貴明「どうした羽音?そんなに叫んで。」

 

羽音「きっと人の倍「お~!」と言うとオートバイ!」

 

貴明(ダジャレかよ・・・)

 

そして新年が幕を開けた。

 

「END」




         キャスト

      佐倉羽音:上田麗奈

      遊佐貴明:内田雄馬

     遊佐亜希菜:内田真礼

      鈴乃木凜:東山奈央
      天野恩紗:内山夕実
      三ノ輪聖:山口立花子

        早川:石塚運昇
      恩紗の父:岩田光央
      佐倉由女:田所あずさ
        神様:小山力也

     女子生徒A:竹下礼奈
     女子生徒B:吉田有花
     女子生徒C:川端しおり
     女子生徒D:春木宏水
      サンタ男:杉山洋介
   ボディーガード:石山智規

聖「次回!ばくおん!!」

全員「しんにゅうせい!!」

感想や評価や誤字脱字など宜しくお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。