東方紅月録   作:黒薔薇ノ夢@吸血鬼好き

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まずこういわせて下さい。

すいませんでしたぁぁぁぁぁ!

こんなに遅れるなんて…
中身無いのに等しいのに…

あ、紅魔館編です。


始まりは終わりへ。終わりは新たな始まりへ。
少女たちは一歩踏み出した


 ~フランドール視点~

 

 

 私は何をしているのだろうか?

 

 この薄暗い地下で一人きり。

 

 

 

 ……何が悪かったのだろう?

 

 もう顔すら思い出せないお父様とお母様を壊したこと?

 

 

 そんなことだった?

 

「違う。私は…確かにあった『大事なモノ』をなくしたんだよ?」

 

「フラン、それがなんだか、わかるの?」

 

「いいえ、分からないから困っているのよ、(フラン)。330年も。」

 

「そうよ、フラン。(フラン)も同じ気持ちだわ。」

 

(フラン)もよ。」

 

「「「そうね、みんな同じね。」」」

 

 

 私は、330年くらい前に心の支えだったものをなくした。

 それが何だったのか。それとも誰だったのか。

 

 それがワカラナイの。分かれば楽なのに、ね?

 

 

 フォーオブアカインドの時間が終了した。周りの(フラン)がぼやけていく。

 

 

「フラン~?はいるわよ~?」

 

 一週間に一回遊びに来てくれるレミリアお姉さまだ。

 

「ん、どうぞ、お姉さま。」

 

「これからお客様が来るのよ、あなたも来る?」

 

 行きたい。でも…

 

「壊してしまわないように、ここにいるわ」

 

 いつもこれを選んでしまう。

 あぁ、いつまでたっても、私は弱いままだなぁ。

 怖がりなんだよ。

 

 

 あの時もそうだったなぁ。大好きだったお父様とお母様を壊してしまったあと。

 妹を傷つけたくなくて……あれ?

 

 私に…妹なんて…いた?

 

 いるわけない。

 だって、私は家族はお父様とお母様とお姉さましかいないもの。

 

 

 あーぁ。

 

「強くなりたいな、大事なものを自分で探しに行けるくらいに。」

 

 ベットに転がり、そう言った。

 

 

 その声は、窓一つない薄暗い部屋の中で反響し、誰にも届くことなく消えたのだった。

 

 

 

 

 ~レミリア視点~

 

 

「うー。咲夜ぁ、紅茶~」

 

「かしこまりました、お嬢様。」

 

 私の大切な、完璧で瀟洒なメイドの咲夜はふわりと部屋から去っていく。

 

 彼女は『時を操る程度の能力』を持っているが、普段は使わせないようにしている。

 何かあった時に大変だからだ。

 

 

「お嬢様、失礼いたします。紅茶をお持ちいたしました。」

 

 そっとドアを開け入ってきた咲夜は私の大好きな花の香りを振りまく。

 

「あら、咲夜。あなた香水でもつけてるの?」

 

「あ、ばれましたか。お嬢様が大好きなバラの香りでございます。」

 

「そう。大切にしなさいよ。」

 

「はい!お嬢様!」

 

 何もかもが完璧に見える咲夜だけど、ほんとは違う。

 

 まず、褒められたりするのが好きで、何かと無駄に頑張る。

 あと、人の気持ちを考えるのが苦手で、いつも悩んでいたりもする。

 

「はい、紅茶です」

 

「ありがとう、咲夜。ところで、今日の予定は?」

 

 

「今日ですか…?えっと、パチュリー様のところに魔理沙とアリスが来ておりますが。」

 

「私たちの予定よ、何かある?」

 

「いいえ、ございません。なにかご不満でも?」

 

 

「そうね…じゃあ、私は部屋の本棚の片づけをするから、あなたは手を出しちゃだめよ?」

 

「うぬぬぬぬ…」

 

 私が何かしようとすると咲夜がすべて片付けてしまう。

 正直に言うと、やることがなくて暇なのだ。

 

 この前起こした異変の時は違ったけれど、ね。

 

「それじゃぁ、6時頃に呼びに来てちょうだい」

 

「ぐぬぬ……。了解しました」

 

 私は紅茶を飲み終え、自分の部屋へと向かうのだった。

 

 

「さて、始めましょうか。」

 

 まず初めに、本棚に入っているものを一つ一つ手作業で取り出す。

 そして、反対の壁際にもっていく。

 

 次に、その本の仕分けだ。

 よく読む本、読まない本、いらない本、いる本で分けていく。

 

 すると。

 

「なにこれ、『れみりあのにっき』?こんなの書いてたかしら」

 

 気になるわね。私は何を書いていたのか。

 

「えっと、なになに?6歳 〇月□日?」

 

 

 —6歳 〇月□日—

 

 きょうは、わたしのだいすきないもうとのフランのたんじょうび。

 みんなでおいわいして、フランもたのしそうだった。

 

「あ、ちょうどフランの誕生日じゃない!こんなこともあったのねぇ」

 

 

 -7歳 △月◯日—

 

 フランとお勉強をはじめた。もじはむずかしくて、

 なんこもおぼえなくちゃいけないけど、とっても楽しい。

 

 だって、フランと一緒にできるから!

 

「滅茶苦茶ね、この文章。」

 

 

 -8歳 ☆月△日—

 

 今日、妹が生まれた。

 双子で、とってもかわいかった。

 姉の方がリリエラで、妹の方がルリアになった。

 

 これからが楽しみだな。

 

 

「私、変な夢を見たのね。それかきっとお人形でも貰ったんだわ」

 

 

 -9歳 △月★日—

 

 妹三人と、私で、ピクニックに行った。

 

 リリエラとフランが追いかけっこして遊んでいた。

 ルリアと私は、それを横目で見ながらチェスをして遊んだ。

 

 こんな面白くて幸せな日が続きますように。

 

 

 私はその日記を落とした。

 

「ど、どういうこと?二回も出てくるなんて…

私には…フラン以外の妹がいるってこと?」

 

 他のページにもその名前がたくさん出てきていた。

 

「お姉さま!ちょっと聞いてほしいの!」

 

 フランが部屋のドアを開けて入ってきた。

 

「私も聞きたいことがあるわ!」

 

 

「あのさ、私に妹、いるの!?」

 

「私にフラン以外の妹がいるの?」

 

 

「「ほんと、どういうことだろうね。」」

 

 フランは夢を見たらしい。黒っぽい色の髪の子と、手をつないで庭を散歩していたらしい。

 顔は見えなかったという。

 

「なんか、見ようとしても、意識がぼやけていってその子、なくなりそうになる感じがしたわ」

 

 

「私の日記、読んでみてちょうだい」

 

 

「え…なにこれ。ほんとに……いるってこと?」

 

 私たち二人はその場で十分くらい固まったのだった。

 

 

 

 

 ~パチュリー視点~

 

「パチュリー様、本の片づけ半分終わりましたぁ~」

 

「ん、こあ、ありがとう」

 

「あ—疲れた。疲れすぎて小悪魔じゃなくて堕天使になりそう」

 

「こあ…あなた休みなさい。頭がおかしくなってるわよ」

 

「はぃぃぃぃっ!休ませていただきますーっ!」

 

 ここは大図書館。私の部屋でもある。

 

 私はパチュリー・ノーレッジ。魔女で、本好き。

 

 私が今目指しているのはただ一つだけ。

 

 かつて共に研究した双子の姉ともう一度実験すること。

 

 

 このスカーレット家には、代々伝わる伝説がある。

 そのうちの一つに、双子の呪いというものがある。

 

 

「はぁ。寝ようかなぁぁぁっ」

 

 私がそう言いながらあくびをすると、寝かせないとばかりに天窓から誰かが入ってきた。

 

「あら、魔理沙いらっしゃい」

 

「よっ、パチュリー!お邪魔するぜ!本返しに来たぜ!」

 

 魔理沙はいつも借りパクばかりだったけれど、何故か最近返しに来てくれるようになった。どうやら適当に持って行った本が呪いの本だと気付かなくて開けたら家の中で雨が降ったとか。

 

「あら、ありがとう。そこの机の上に置いておいて。紅茶入れてくるわ」

 

「おっ、よろしく~!」

 

 二日に一回は魔理沙が来てる気がするのだけど。

 

 

「そういえば、あの研究、進んでるのか?良ければ手伝うけど?」

 

「え?あ、うん。お願いしてもいいかな?」

 

「よっしゃ!それじゃ、家から荷物持ってくるZE!ついでにアリスも呼んでくる」

 

 私は、魔理沙はいい子だと思う。

 ほんと、いつもツンデレ?っていうの?それみたいな扱いにされているみたいだけど。

 もう一人の魔法使いであって、

 魔理沙の友達の人形使いのアリス・マーガトロイドの方がツンデレよ。

 

 

「こあ、疲れたなら先に寝てていいわよ。」

 

「ふぇっ!?いえいえ、私、パチュリー様が寝るまで起きて、ましゅよぉ~」

 

 パタンという軽い音を響かせ、私の使い魔はソファーに倒れた。

 

「はぁ、眠いならそういえばいいのに。あれ?言ってたね」

 

 魔法で運んできた毛布をかける。まぁ、悪魔の一種らしいから毛布なんかなくてもいいらしいが。

 

 

 おっと、話がそれた。スカーレット家の双子の呪いについてだ。

 

 その呪いにはこの家の地下にいる『呪いの番人』という存在が管理している。

 向こうの方が上手らしく、どこにいるかはよくわからない。

 

 だが、その呪いを解く方法はもうわかっている。

 あの子たちに会えばいい。

 きっと、この幻想郷ではないところ、すなわち、『外界』にいる。

 

 呪いを解く方法、呪いの種類が分かったのは、この大図書館に置いてあった『図書日記』

 のおかげだった。

 

 双子の姉のリリエラが毎日この大図書館にきて残したものだ。

 その日記は330年前で記録が終わっている。

 

 その日記に残されたほんの少しの記録と魔術研究メモなどの彼女のノートから

 彼女がどの魔法をかけられたかがわかった。

 記憶消去、時空転移、場所転移。

 その他にもヴァンパイアの弱点である日光や流水などが効かなくなる魔法。

 

 まぁ、私は探していない。その魔術研究メモなどをまとめただけだ。

 

「おーい、パチュリー、とってきたぜー!さ、やるぞー」

 

「お、お邪魔するわ、パチュリー。」

 

「うん、じゃぁこれをこうして……」

 

「あ、それ得意だから任せて!蓬莱、上海、お手伝いよろしく」

 

「じゃぁ私はこっちをやるぜーっと、んー、こうするべきなのか?」

 

 めんどくさいけれどおもしろい研究が始まった…

 

 

「ふぃ~かんせーいっ!」

 

「「やったー!」」

 

 六時間も頑張った。もう4時だ。

 

 こうやって完成するとなぜか物凄くドキドキする。

 

「それにしてもこれ、何に使うの?」

 

「魔法探知だと。霊気もわかるらしい」

 

「へぇ。あなたらしくない…でも面白かったわ、ありがとう」

 

「アリス、私こそありがとう。とても助かったわ」

 

「いやー疲れたなぁ。お菓子お菓子……」

 

 私たちがソファーでぐでーっとしているといきなりドアが開いた。

 

「パチュリー、いるかしら!ちょっと用があるの」

 

 レミィが入ってきた。後ろにはいつもお馴染みの従者と……

 

「フラン!?」

 

「あ、パチュリー、お久しぶり」

 

「あのさ、館の主である私を無視して妹を見るとは…」

 

「大切な話みたいだから私は帰るわね、ちょっとつかれたし」

 

「えぇ、そうしてくれるとありがたいわ。フランが来たってことは大事な用みたいだから」

 

「そんじゃ、私も帰るぜー」

 

「あ……ばいばい、魔理沙。」

 

「そんな寂しそうな顔するな!また来てやるって」

 

「うん!またね!」

 

 私そんな顔してたかしら…

 

「魔理沙、行くわよ~」

 

「あぁ!」

 

 二人は窓から出て行った

 

「あの二人…何のために門があると思っているのかしら」

 

「で、用って何、レミィ」

 

 その答えはレミィではなく、フランから発せられた。

 

「あのさ、私に妹っている?」

 

「え?」

 

 まさか、魔法が解けた?

 

「あ、何か知っているのね、教えてパチュリー」

 

「顔に出ていますよ、パチュリー様」

 

 くっ…咲夜まで敵か

 

「しょうがないわね。でも、今から話すのはすべて真実とは限らないわ」

 

 私はこうして話し出す。

 呪いによってどこかに行った双子の姉妹のこと。

 その呪いを解く方法を。

 

 

 




 まさかパチュリーが知っていたとは。

 呪いの番人「いやぁ、あの方、魔法に耐性ありすぎ」
 パチュリー「体力はないけどね」


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