弱ければ相手から何もかも奪えばいい。   作:旋盤

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すみません。良い名前が思いつきませんでした。次回までには、良い名前を考えておきます。
面白ければ幸いです。


戦闘後

森を二人で歩く。

この森はかなり歩いているので、見覚えがない事もない。通ったことがある様な気がする。

少し前の事なので、ここを通った事があるのかわからない。

森なんて何度も通っていると全部同じ景色に見えてくるからよくわからない。

そして、終始無言もどうかと思うので、ちょっとした疑問を聞く。

 

「俺の維持魔力がここで使われないのはわかった。だが、お前は魔法で俺の腕を保存するといったが、維持魔力はどうする気だ?」

 

「それは心配に及びません。私達〈ドライアド〉は固有スキルとして、木属性魔法の消費魔力半減、維持魔力消費無し。というものがありますのでご安心下さい」

 

固有スキルか。俺も持っているには持っているが、なぜ〈強欲〉かが謎だ。

人間はおよそ転生者。魔物は本当に固有性能の様なものだろう。ならば転移者。俺はどういう事だろう。

〈強欲〉というチートを超えたブッ壊れ能力。もはや無敵能力。

〈強欲〉。七つの大罪の一種だったか。という事は、〈強欲〉以外の〈嫉妬〉や〈怠惰〉などがあるという事か。

そう考えるならば、俺の様な能力を持っている奴がいる可能性があるのか。

会いたい気持ちもあるが、万が一戦闘になった場合、戦闘をしている俺たちは無事でも、周囲の被害が甚大なものになるだろう。多分。

 

「固有スキルか。他の奴も持っているのか?」

 

「持っていますよ。お聞きになりますか?」

 

「いや、いい。それに自分で気づくのは俺の仕事だろうし、聞くならば、本人の口から聞きたい」

 

「そうですか」

 

そう言って、また沈黙が訪れる。

話す話題はないか探るが、あまり思いつかない。

そんな事を考えながら歩いたら、魔王城(仮)が目の前にあった。

 

「戻って来たか」

 

そう呟いた。

いつ見てもでかい建造物である。しかも、これ全部魔法で造って、維持魔力はこのエリアから供給されているのだ。

維持魔力の供給がなければ、どれだけの魔力が使われている事か。一日持って限界だろう。

全く、このエリアから供給されている魔力量は想像を絶するだろうな。

 

「お戻りになられましたか。我が神よ」

 

戻ってくるなり、俺を神と呼ぶ彼女に出会った。

 

「俺は神ではないのだがな」

 

俺がそう言った直後。

 

「何を仰っているのですか。貴方様は神ですよ。何故ならば…」

 

「いいから!説明しなくていいから!」

 

「いえ!させてもらいます!」

 

「いや!しなくていいから!長くなりそうだから!」

 

「私が貴方様を神と呼ぶのはですね……」

 

「言わなくていいから!ねぇ聞いて!俺の話を聞いて!」

 

「私達を生み出すのは……」

 

あ、もう聞きそうにないわ。

人生諦めが肝心だよな。何事も諦めが肝心だ。

俺がそう諦めていると。

 

「さ。無視して行きましょうか」

 

「無視して大丈夫なのか?俺がどこかに行こうとした瞬間に今より酷くならないよな」

 

一周回って落ち着いた俺は疑問を問いかける。

 

「大丈夫です。ああいう人は自分の世界に入ると周りが見えなくなりますから」

 

そう言って、どこかに行く彼女の後をついて行くと、以外にも、気付かれずにいた。

本当に自分の世界に入っている人は周りが見えなくなるんだと、実感した瞬間だった。

そして、ちょっと歩いたら。

 

ドォォォン!!

 

と爆音がしたので、その方に駆けてみると。

 

「どうした!その程度か!お前ら!!」

 

そこには、自分が統制していた魔物達と戦う、俺が生み出した魔物の男性がいた。

その戦いぶりは豪快でありながら俊敏に動き、敵を確実に仕留める。見事なものだった。

 

「統制している魔物の強さを上げようとしているのかな。魔物はほぼ死んでいるけど」

 

「魔物は以前述べた通り、時間が経てば復活しますから、効率が良いといえば、良いでしょうね」

 

「そうなのか?」

 

まぁ、彼女がいうのであれば、そうなのだろう。

そこを通り過ぎ、また少し歩いたら。

 

「やはり全員負けた様だな」

 

その声が急に後ろから発せられ、驚きながら振り向く。

 

「どうやら、私の気配を読めなかった様だな」

 

そして、少し勝ち誇った様な顔をする。

 

「ああ。自分で生み出しておいて、その気配をよめないとわな」

 

「そう気を落とすな。生み出した本人より強く生み出される魔物はいない。いずれ、いや、今すぐにでも私の気配に気付く事ができるだろう」

 

「そうなる様に努力するよ」

 

そして、その場を後にした。

そして、しばらく歩いて、

 

「お前はどうするんだ?」

 

後ろをずっと付いて来ていた彼女に問いかける。

 

「それは、昨日仰っていた。名付けはどうするのかと思いまして」

 

それを聞いて、

 

(あ、そうだった)

 

と思い出した。

戦闘をしている間に忘れていた。

 

「その様子ですと、忘れていた様ですね。それでは、また次の機会になさいますか?」

 

その言葉に少し考えて、

 

「いや、昨日俺が言ったんだ。言ったのならばしなくてはならん」

 

俺は覚悟を決めた。正直、あまり考えていなかったから、良い名前が思いつくか不安だが、どうにかしよう。

 

「そうだな、お前の名前は……」




面白ければ幸いです。
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