ギルドの問題児は陰で蠢く   作:霜月 龍幻

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続かないと言いつつ続きました。

これからはネタを思いついたら書いていきます。


銀ゴキにロマンを

ナザリック地下大墳墓 第五階層 氷結牢獄

 

俺は今、そこに幽閉されている。

 

何故こんなことになったかと言うと、

超希少金属をちょろまかして銀ゴキを創ったことがばれました、はい。

それで少し反省しろとここに入れられた。

 

実際もっと早くばれても良かったはずなのだが、ユグドラシル終了までばれなかったのはどうかと思う。

 

第十階層のレメゲトンに設置されているゴーレムを途中で投げたのは、銀ゴキことシルバーゴーレム・コックローチに資材を使いすぎてそちらに回す分が無くなり、飽きたと嘘ついて中断したのだ。

その時に残った超希少金属をよこせと言われなかったのが不思議で、もう既に消費済みだと気付いていたからだと思っていたのだが・・・・・・。

 

まぁ、幽閉されていると言っても今の自分には意味をなさない。パッシブスキル〈Gの真髄〉、例え扉に鍵がかかっていようが扉を開けることなく向こう側に行ける、扉と連動している罠も発動しないので地味に便利なスキルだ。

 

俺はスキルを使って氷結牢獄から脱出し、第九階層の自室に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

第九階層 るし★ふぁーの自室

 

俺はそこでアイテムボックスを漁っていた。

ごそごそとしばらく探っているが、目的のものが出てこない。

 

確かこのあたりにしまったはずなんだが・・・・・・。

 

最後にアイテムボックスを見たのは大分前だし、普段から整理をしないのも見つからない原因だ。

 

そのまましばらく探っていると、重要物と書かいたラベルが貼られた無限の背負い袋が出てきた。

 

「お、あった!」

 

アイテムボックスから袋をとり出し、袋に手を突っ込んで目的の物をつかんで取り出した。

 

その手に握られていたのは、リング・オブ・アインズ・ウール・ゴウン。ギルドメンバーの証であり、階層間を自由に移動できる便利なアイテムだ。

 

リングを装備し、袋をアイテムボックスに戻そうとした時一つの紙束が目に入った。

 

「ん。これは」

 

紙束を手に取り、パラパラとめくっていく。

そこには様々なゴーレムの草案や設計図が書かれており第九階層のゴーレム群の他、風呂場に設置したゴーレム、銀ゴキの設計図もある。

 

パラパラとめくっていると、束から一枚の紙が床に落ちた。

落ちた紙を拾い上げる。

 

「懐かしいな」

 

その紙には銀ゴキの強化用装備や高速化用超高出力魔導スラスターの設計図が書かれていた。

これは思い付いて物を作ったは良いが第二階層では使用不可能なものだったので装備を断念したものだ。

 

 

ふと、ここで俺の中の天使と悪魔が囁いた。

『るし★ふぁーよ、NPCを外に出せるようになった今、これを実行しない理由はないでしょう』

『さあ、銀ゴキにロマン装備を!』

 

俺はその声に従い、行動を開始した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第二階層 某所

 

事を成すに辺り、まずは銀ゴキの強化外装を取りに行くことにした。

強化外装は俺が第二階層に秘密裏に作った隠し部屋に置いてある。

 

その入り口がある場所に向かう途中、天井に超位魔法で召喚したギガ・コックローチが列をなし、一つの部屋に入っていくのが目に入った。

 

これは召喚後、自然消滅しない特性を持つゴキを俺の魔法とスキルを使って蠱毒を行ない数を減らし、より強力な固体を産み出すためにやっている。

 

個人的には数の暴力こそがゴキの真髄だと思うのだが、ナザリックの僕、特に女性陣がゴキが大嫌いなようで数を減らすのであれば強化を一緒に行える方法をとることになった。

 

その成果もあり今現在、ナザリックを埋め尽くし外まで溢れていたゴキはその数を減らし、この階層を埋める程度しか残っていない。

最終的にはレベル100のゴキを五体に絞り、職業を取らせて騎士、戦士、魔術師、回復術師、射手のチームを作る予定になっている。

まだ蠱毒の途中ではあるが中には人語を話す固体が出てきたらしい。

 

 

 

 

 

目的地につき、壁面の石ブロックを一つ奥に押し込むと。ガコンと音がし、隠し部屋への通路が開かれた。

 

通路の壁面には壁画が描かれ奥まで続いており、小さなゴキが強化装備を身につけた銀ゴキを崇める様が描かれている。

 

通路を抜け、開けた場所に出るとそこには二つの巨大なパイルバンカーを左右に置き、その間には五機の巨大なスラスターが安置されている。

 

「さあ、限界を突破しようか」

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで表層

 

外壁の内側の開けた場所に強化装備を身につけたシルバーゴーレム・コックローチを持ち出し、その姿を眺めている。

 

うつ伏せの銀ゴキの腰部左右に一機づつ、背面に三機のスラスターを設置し、パイルバンカーは背面頚部にマニピュレーターを設置してそこに装備させ、必要に応じて展開できるようにしてある。

 

 

俺は銀ゴキの背に乗り、スラスターに火を入れる。

 

大きな爆発音の後、ゴーと言う重低音を響かせて魔導スラスターが唸りを上げ、噴出口から蒼白いエーテルを吹き出し、徐々に高音になっていく。

 

 

「るし★ふぁーさん、なにやってるんですか‼」

 

エンジン音にかき消されないように大声をあげるアインズが現れた。

 

「ああ、今からこいつの試運転をしようと思って‼」

 

そう言いながら出力を上げていく。

 

「ちょっ!そんな勝手なことを!!」

 

「ふはははは、俺は誰にも止められない‼〈飛行(フライ)〉」

 

魔法が発動し銀ゴキが浮き上がり、進まないように宙に停滞させる。

 

「さぁ、行くぞ‼ハイヨー、シルバー‼」

 

スラスターを最大出力にし、銀ゴキを発進させた。

 

 

 

 

 

銀ゴキに乗り、大空をかけていく。

きれいな空、きれいな空気、白い雲、前の現実世界ではどれも体験できなくなった物だ。

 

俺はスラスターに魔法をかけ最大出力の上限を引き上げ、さらに加速する。

 

流れる景色は線となり、音の壁を突破する。

 

「slowly!slowly!slowly!世界が止まって見えるぜ!もっと行くぞ、もっと速く!俺は世界を縮める男だぜ!」

 

 

 

しばらくは楽しかったのだが少し飽きてきた。

 

なので暇潰しにゴキを大量に召喚しながら音速で飛ぶことにした。

 

 

その結果、王国、帝国、法国、聖王国、竜王国、評議国、都市国家連合の広範囲で大混乱になり、知らぬところで建国されたゴキ帝国の国民が増え、ゴキ帝国の支部が各都市の地下に創られた。

 

 

その日、白銀の流星が空をかけるとき、空から大量のゴキが降ると言う言い伝えが追加され、アインズの悩みの種が増えた。

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