邪龍の力を宿した白兎   作:鬼塚虎吉

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第14話

地上に戻って来ると、僕は管理機関(ギルド)に行きエイナさんに話しかける。

 

「エイナさん、ちょっと良いですか?」

 

「ベル君、じゃあ講習室で待ってて貰えるかな?」

 

「解りました」

 

そうして、講習室で待つこと十分。

 

エイナさんが紙の束を持ってやってくる。

 

「ごめんベル君、本当ならちゃんと話を聞きたいんだけどさっき・・・もしかしてだけどなにかした?」

 

エイナさんが何かを言おうとした時何かを察して問いかけてくる。

 

「あっ、血を垂らしたら階層主と謎の骨のモンスターが出てきました」

 

やっぱりかーと言うように顔を覆うエイナさん。

 

「ベル君、今後はそういうことは控えてね。私の仕事も増えちゃうから」

 

「あっ、はい、すみません」

 

疲れた顔を見せるエイナさんの言葉に僕は謝るしかなかった。

 

「それで今日はどうしたの?」

 

「えっと、器の昇華(ランクアップ)したのでその報告にきました」

 

「あっ、うん、そっか。おめでとうベルくん」

 

担当冒険者の器の昇華(ランクアップ)報告に淡白な返しだった。

 

「まぁ、事情知ってるとそんな反応になりますよね」

 

「うん・・・」

 

僕の言葉にエイナさんは同意する。

 

「それじゃあ僕はこれで・・・」

 

「待って、ベル君」

 

「どうしましたエイナさん?」

 

報告を終え換金に向かおうとした時、エイナさんが呼び止める。

 

「血を垂らした場所は何処かな?」

 

「二十五階層です」

 

「つまり、双頭竜(アンフィス・バエナ)か・・・」

 

「えぇ」

 

「謎の骨のモンスターの事もあるけど、アンフィス・バエナの魔石と素材は出さないほうがいいよ」

 

「あー、混乱が起きるからですか?」

 

「うん、そう。それに今はアンフィス・バエナは【ロキ・ファミリア】の遠征の際に討伐されれているから次産間隔期間(インターバル)なの。だから、その階層主の魔石と怪物素材(ドロップアイテム)を提出されるとね」

 

「解りました」

 

僕はエイナさんの忠告通りにアンフィス・バエナの魔石と素材以外を換金し本拠(ホーム)に帰っていくのだった。

 

その道中、背後に何者かの気配を感じ威圧する。

 

「誰だ」

 

『・・・・・・済まないが、このまま話をさせて貰う。今回の一件で出現した破壊者(ジャガーノート)について一切口外しないで欲しい』

 

「何故だ」

 

『あれは厄災そのものだ、安易に触れていいものではない』

 

「すまんがお前が接触してくる前に担当アドバイザーに報告をしているが・・・それでもいいのか?」

 

『それに関しては神ウラノスが対処してくれている』

 

「なるほど、それで見返りは?」

 

一角獣(ユニコーン)の角を三本、人魚(マーメイド)の生き血を三瓶、魔導書(グリモア)四冊でどうだろうか』

 

「・・・・・・・・・良いだろう」

 

『ありがとう、感謝するよ』

 

そう言って気配が消えた、おそらく移動したのだろう。

 

「帰ろう」

 

今日は色々あった、だから早く休みたかった。

 

 

 

一日の最後に僕は神様に【ステイタス】の後進をお願いした。

 

「あっ、ベル君器の昇華(ランクアップ)出来るよ!!」

 

「そうですか・・・」

 

「なんか、雑だ!?」

 

本当に疲れた・・・。

 

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