邪龍の力を宿した白兎   作:鬼塚虎吉

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今回は長めです。


第2話

僕はミノタウロスを倒した後に現れた金髪金目の女性に動揺を隠せなかった。

 

「あっ、大丈夫です・・・。あの・・・あなたは?」

 

僕は緊張をしながら問いかけると、女性はこう答える。

 

「私の名前はアイズ・ヴァレンシュタイン、アイズでいいよ。君の名前は?」

 

金髪金目の女性ことアイズさんは自己紹介と共に僕の名前を聞いて来たため、僕はそれ

に答えた。

 

「ぼ、僕の名前はベル・クラネルと言います。好きに呼んでください。」

 

「うん、分かったよベル。」

 

僕が挨拶をすると、アイズさんは僕の名前を呼ぶ。

 

そんなアイズさんに僕はこう言った。

 

「あの、僕はもうダンジョンから帰りますのでさようなら。」

 

「うん、またね。」

 

僕はアイズさんにそう言って地上にへと戻っていくのだった。

 

 

 

アイズSIDE

 

私は驚きを隠せないでいた、それは何故かというと、level1の冒険者がlevel2のモ

ンスターであるミノタウロスを倒したから、それもたった一撃で。

 

私はあの兎のような男の子が気になった。

 

だから、話しかけてみた。

 

「あの、大丈夫・・・ですか?」

 

私がそう話しかけると、男の子は緊張気味にこう言って来る。

 

「あっ、大丈夫です・・・。あの・・・あなたは?」

 

そう言ってくる男の子に対して私はこう言った。

 

「私の名前はアイズ・ヴァレンシュタイン、アイズでいいよ。君の名前は?」

 

私がそう自己紹介をすると男の子も自己紹介をしてくれた。

 

「ぼ、僕の名前はベル・クラネルと言います。好きに呼んでください、アイズさん。」

 

「うん、分かったよベル。」

 

ベルという名前の男の子はそう言ってくれた。

 

すると、ベルは私にこう言って来る。

 

「あの、アイズさん僕はもうダンジョンから帰りますのでさようなら。」

 

ベルの言葉に対して私はこう言った。

 

「うん、またね。」

 

私もベルにそう言って別れた後、後ろから同じファミリアの団員で狼人(ウェアウルフ)のベート・ローガさんがやってきた。

 

「おいアイズ、ミノタウロス片づけたんだったらサッサと戻るぞ!!」

 

そう言って来るベートさんにこう言った。

 

「ベートさん、最後の一匹は他の冒険者に倒されました。」

 

私がそう言うと、ベートさんは振り返ってこう言って来る。

 

「何、その冒険者もう戻っちまったのか?」

 

私がコクリと頷くと、ベートさんはこう言った。

 

「チッ、その冒険者の特徴教えろ。」

 

そう言ってくるベートさんに私はベルの特徴を教えた。

 

「白髪に赤目のガキか、本当にそいつで合ってんのか?」

 

そう問いかけてくるベートさんに対して私は再度首を縦に頷いた。

 

「なら、サッサと戻るぞ。」

 

ベートさんの言葉に同意をして私は遠征組と合流しに行くのだった。

 

 

 

地上に戻ってきた僕はいの一番に向かった先はギルドだ。

 

「あっ、ベル君。」

 

僕の名前を呼びながら近づいて来るのはハーフエルフの女性で、ギルド所属のエイナ・チュールさん、僕の専属アドバイザーだ。

 

「エイナさん、僕五階層に無事辿り着けました!!」

 

僕がそう言うと、エイナさんはこう言って来る。

 

「ベル君、私は君には三階層までしか言っちゃいけないって言ったよね?」

 

この時、僕はこう思った。

 

これは長い説教の時間だ、ということに。

 

「で、五階層まで下りた理由は何かあるの?」

 

約一時間に及んだお説教を終えると、エイナさんは純粋な疑問として聞いてきた。

 

「あのですね、怒りませんか?」

 

「場合によるかな。」

 

僕の言葉にそう言って来るエイナさんに対して意を決してこう言った。

 

「どんな形でもよかったから冒険がしたくなったからです。」

 

それを聞いたエイナさんは額に指を当てて溜息を吐き、こう言ってくる。

 

「ベル君、冒険者になる際にも言ったはずだけど、冒険者は冒険しちゃダメなんだよ。」

 

"冒険者は冒険をしてはいけない" 

 

一見、この言葉は矛盾をしているように聞こえるが、意味は安全に探索をすると言う意味を含んでいる。

 

これは冒険者になる者に最初に教えられる事であり、今ではこれが当たり前となっている。

 

「確かにそれはそうですけど・・・、僕はもっと強くなりたいんです。」

 

僕がそう言うと、エイナさんは呆れを含んだ溜息をついた。

 

「ベル君の気持ちは分かるけど、無茶をして万が一の事があったらどうするの?」

 

「それはそうですけど・・・。」

 

エイナさんの言う通りだ、僕に万が一のことがあったら神様が涙を流させてしまう。

 

それは絶対に嫌だ!! でも、僕はもっと強くなりたい、そう思ってしまった。

 

「大丈夫ですよ、エイナさん。僕は神様やエイナさんを悲しませることはしませんよ。」

 

僕が笑みを浮かべながらそう言うと、エイナさんは何故か顔を赤くさせていた。

 

「どうしたんですか、エイナさん?」

 

「べ、別に!!何でもないよ!!」

 

「えっ、でも、顔が赤いですよ?」

 

「き、気のせいだよ!?」

 

「そ、そうですか・・・。それじゃあ、僕は魔石を換金して帰りますね。」

 

「う、うん、気をつけてね。」

 

僕はエイナさんにそう言って魔石の換金にへと向かうのだった。

 

 

エイナSIDE

 

ベル君もといベル・クラネル、それが私の受け持っている担当冒険者。

 

彼は白髪と赤眼をしていて兎を彷彿させる愛らしい容姿をしていて、冒険者に向いてい

ないというのが第一印象だった。

 

そんな彼は冒険者という職業を簡単に考えていたため、その厳しさを私は一から十まで教えている。

 

私は多くの冒険者が帰らぬ人になった所を見てきた、だからこそ彼には無茶だけはしてほしくないと思ってる。

 

そうしたら、今日の昼頃にやってきたベル君の口から五階層まで言って来たと聞こえた。

 

私は何でそんな事をするのか、一時間ほど説教をした後ベル君にこう言った。

 

「で、五階層まで下りた理由は何かあるの?」

 

私がそう聞くと、ベル君はこう言って来る。

 

「あのですね、怒りませんか?」

 

「場合によるかな。」

 

ベル君の言葉に私はそう言った。

 

すると、ベル君はこう言って来る。

 

「どんな形でもよかったから冒険がしたくなったからです。」

 

それを聞いた私は思わず額に手を当ててしまった。

 

冒険がしたくなったから、それは自分の首を絞めてしまう原因にもなってしまう。

 

だから、私はいつもベル君だけじゃなく自分が担当している冒険者にはこう言っっている。

 

「ベル君、冒険者になる際にも言ったはずだけど、冒険者は冒険しちゃダメなんだよ。」

 

"冒険者は冒険をしてはいけない" 

 

一見、この言葉は矛盾をしているように聞こえるけど、それが意味しているのは安全に探索をすると言う意味を含んでいる。

 

これは冒険者になる者に最初に教えられる事であり、今ではこれが当たり前となっているため、私はそれを徹底的に言っている。

 

私がそう言うと、ベル君はこう言って来る。

 

「確かにそれはそうですけど・・・、僕はもっと強くなりたいんです。」

 

僕がそう言うと、エイナさんは呆れを含んだ溜息をついた。

 

「ベル君の気持ちは分かるけど、無茶をして万が一の事があったらどうするの?」

 

「それはそうですけど・・・。」

 

私の言葉にベル君は同意をしてくれているけど、何か言いたそうにしている。

 

すると、ベル君はフッと笑みを浮かべながらこう言って来た。

 

「大丈夫ですよ、エイナさん。僕は神様やエイナさんを悲しませることはしませんよ。」

 

そう言って来るベル君の顔はやけに大人びていて、綺麗だと思ってしまった。

 

「どうしたんですか、エイナさん?」

 

キョトンとした顔をしながら私の顔を覗き込んでくるベル君。

 

「べ、別に!!何でもないよ!!」

 

私は上ずった声で何とか言葉を返すと、ベル君はこう言って来る。

 

「えっ、でも、顔が赤いですよ?」

 

えっ、嘘!?私ってそんなに顔に出てたかな!?

 

「き、気のせいだよ!?」

 

私が誤魔化しにもならない言い訳まがいなことを言うと、ベル君はこう言って来る。

 

「そ、そうですか・・・。それじゃあ、僕は魔石を換金して帰りますね。」

 

ベル君の言葉を聞いて、私はこう言った。

 

「う、うん、気をつけてね。」

 

「はい!」

 

私の言葉にベル君は元気よく返事してから魔石の換金に向かった。

 

ベル君がいなくなった後、私は身体から力が抜けてしまうと、頭の中であの時にベル君の顔を思い出す。

 

『大丈夫ですよ、エイナさん。僕は神様やエイナさんを悲しませることはしませんよ。』

//////!! たぶん、今の私の顔さっきよりも赤い気がする。

 

「あの顔は反則すぎるよ・・・。」

 

ベル君の事を考えてそう言った私の呟きは誰にも届かずに静かに消えていった。




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