あの後準備が終わってベッドでゴロゴロしていたら、いつの間にか寝てしまっていた。
「あ、もう朝か。」
ベッドから体を起こすと、部屋の外が騒がしかった。
気になったから部屋を出てみると、
「…………ちょっとうるさい。」
メアがいた。
「貴女はいつも、めんどい、うるさいしか言わないじゃない!」
フィアもいた。
「…………そんなに言うなら、フィアが行けばいい。」
「そ、それは、できるわけないじゃない!」
何の事だ?
それに何故俺に腹を立てて、去っていったフィアもいるんだ?
「…………くそちきん。」
「なんですってぇ!!!」
ボソッと呟いたメアの言葉にフィアの堪忍袋の緒が切れた。
「貴女は一度ボコボコにしないといけないみたいですね?」
「…………ボコボコ(爆笑)。」
ブチブチッッッッ!!!
そんな効果音が聞こえるくらいフィアの怒りが分かった。
流石に止めないとヤバイかな?
「はい、2人ともそこまで。」
フィアとメアの頭に軽く拳骨を落とす。
「………イタッ。」
「ふみゅ!」
「2人とも喧嘩するのはいいけど、場所を考えようね?」
「…………反省、ごめんなさい。」
「ふん、悪かったわよ!」
フィアはそれだけ言うと一階に降りていった。
「…………相変わらずのくそちきん。」
「メア?」
「………そんなんだから、勘違いされる。………マスターは気にしなくていいよ。」
「そうか?」
「………そう。」
メアはそう言うと俺の目を見てくる。
「どうした?」
「………約束、だよ? 今日、待ってたのに遅かった、よ?」
「あー、すまん。寝過ごしたみたいだ。」
「………お寝坊さん。」
「言い返せないな。んで、何でフィアがいるんだ? メアは多分母さんが入れてくれたのは分かるけどさ。」
「…………そうだよ。マスターのお母様に私は入れてもらった。そして、フィアは引き摺って連れてきた。」
一瞬目が点になる。
「は? 引き摺って?」
「…………そう。フィアは前にマスターに酷い事言ったって後悔して、家の近くに隠れてたよ? だから、うじうじうじうじしてたくそちきんを引き摺って来た。」
うわぁ、何気に辛辣な言葉を吐くね。
「…………だけど、そこがフィアの良いところ。」
「確かにな。文句は多いけど、頼りになるやつだからな。」
「…………むぅ、納得いかない。…………別にいい。私が一番になる。マスター行こ?」
「そうだな。そろそろ行かないとマズイかな。」
俺はメアに手を引かれて一階に降りた。
降りてリビングに入ると、身支度を終えたティア、フィア、グーラ、がいた。
「お、おはよう、ご、ございます。」
相変わらずの挙動不審のティア。
「おはようございます。朝食が出来ていますよ。」
メイドのように促すグーラさん。
「相変わらず遅いわね。私がいるんだから早く来なさいよ。」
自分に素直になれないフィア。
「みんな寝過ごした。ゴメンな。朝食を食べたらすぐに行こうか!」
これから俺の旅が始まる。