グーラ→ユウトさん
メア→マスター
ティア→ご主人
フィア→あんた(2人の時はユート)
「まずは、カナズミシティを目指そうか。」
「…………それが妥当だね。」
唯一ボールに入ることを拒んだメアがそう言う。
「あれ? メアだったら反対するかと思ってた。」
「………マスターには考えがあるんでしょ?」
メアは首を傾げる。
だが、メアは赤いアイマスクの様な仮面をしているから、首を傾げる仕草を可愛いとは思わない。
むしろ、不気味だ。
「メア、その仮面怖いから外さない?」
「…………えぇ〜、マスターは怖い?」
「いや、怖いと言うよりは不気味だ。」
「…………むぅ、仕方ないなぁ。」
メアは仮面を取った。
色白で金眼で八重歯が可愛らしい顔立ちの女の子がいた。
「…………や、やっぱり、は、恥ずかしい。」
メアは明らかに分かるまでに顔が紅潮し、両手で顔を覆ってしまった。
「…………わ、私って変?」
「いや、十分可愛いよ。」
「………はぅぅぅ。」
あれ?
冷静な性格のメアの筈なのに珍しい。
「メア、そのままで行こうか?」
「………マスターが言うなら。」
メアは俺の右手を握った。
「うん、行こう。そろそろトウカシティに着くけど、そのまま素通りして、トウカの森を今日中に抜けようか。」
「………わかった。御心のままに。」
「そんな言わなくていいよ。気楽に行こう。みんなもね。」
三つのボールがカタカタと揺れた。
「あ! トレーナーだ! 目が合ったな! 勝負だ!」
トウカシティに行く途中にいる虫取り少年に勝負を仕掛けられた。
どうしてもスルーしたかったんだけど、やっぱり無理だったか。
「メア、行けるか?」
「…………当たり前、合点承知」
「俺はこいつだ!」
少年が繰り出したのはキャタピーだった。
そのキャタピーも擬人化している。
「わたちをバトルにあまり使わないでくだちい!」
舌足らずな喋り方をするキャタピーだ。
そして、トレーナーに文句を言ったキャタピーは、バトルの為にメアと向かい合った瞬間に、虫取り少年の後ろに隠れた。
「メア、何かしたか?」
「…………私、何もしてない。」
深淵も見せてないとなると、どうしたものかね?
「と、トレーナー? ままま、まさか、アレと戦うの?」
「そうだ!」
「無理無理無理無理無理無理無理無理!!!!!」
さっきまでの舌足らずな喋り方ではなく、饒舌になっている。
「キャタピー、どうしたんだ?」
虫取り少年が聞く。
「生存本能が叫ぶのですよ! 絶対に戦うなって!!」
キャタピーはガタガタ震えている。
「だそうだがどうする?」
「ちぇっ、俺の負けでいいよ。」
「賢明な判断だと思うよ。その子の危険察知はとてもいいことだよ。だから、教えておくね。この子は、ネメアのメアだよ。」
「へ?」
虫取り少年は開いた口が塞がらず呆然としていた。
俺はその場を後にした。
その数秒後に『戦わなくてよかったですよぉぉぉぉぉぉ! 怖かったですよぉぉぉぉぉぉ! ドレーナーざぁぁぁぁん!!!』とさっきのキャタピーの声が聞こえた。
「ちょっとやりすぎた?」
「………マスターは悪くない。これは仕方のない犠牲(爆笑)」
「お前も大概毒を吐くよな。」
「…………テヘッ。」
いや、棒読みで言われてもだな。
そんなやりとりをしてたら、トウカシティに着いた。
でも、それだけの移動で日が暮れ出したので、その日はトウカシティのポケモンセンターに泊まることにした。