翌日、トウカシティのポケモンセンターから出た。
「さて、行こうか?」
ボール三つはカタカタ揺れ、隣にいるメアは頷く。
「うん、目標はカナズミシティだ。」
そして進もうとしたら、
「君、トレーナーなりたてだよね?」
いきなり声をかけられた。
「そ、そうだけど。」
「なら、ジムの場所も把握しとかないとね!」
「ちょっ、ちょっと⁉︎」
人の力とは思えない強さで引っ張られて、トウカジムの前に連れてこられた。
「じゃ、僕はこれで。」
それだけ言うと去って行った。
「めんどくさっ。」
あまりの出来事に、メアはポカンとしているだけだ。
「……………マジ嵐」
どこでそんな言葉思えたんだメアは?
しかも、遠目で見ると今だにこちらを見てる。
ここは入るしかなさそうだな。
落ち込みながらジムに入ってみると、目の前には隣の家の人がいた。
「ん? おお、引っ越してきたユウトじゃないか! どうしたんだ?」
「旅の途中で、ジムの場所を把握するように言われたので来ました。」
「そうか。挑戦はまだ先になりそうだな。」
「そうですね。では、先に進みますね。」
「おう、頑張れよ!」
「はい! ありがとうございます!」
そう言ってジムから出た。
「………………この地方最強と言われるトレーナーだったね。」
「そうだな。」
今思い出したが、5個目のバッジのジムリーダーであり、この地方最強と言われるトレーナーである。
「……………私なら、すぐに倒せるよ?」
「魅力的だけど、まだだよ。まだ、みんな揃ってないんだからね。」
俺は残りの3人を思い浮かべる。
「…………大丈夫、絶対見つかるよ。」
メアがまっすぐな瞳で見てくる。
「そうだな。悩んだって始まらないよな。」
「…………そう。マスターなら、必ず見つけることができるよ。」
メアの言葉に少し励まされたな。
カタカタカタカタ!!!
「凄いボールの中から抗議してるけど………。」
「…………フッ(鼻で笑う)。」
ガタガタガタガタ!!!!
「お前、相変わらず腹黒いよな。」
「………………テヘッ。」
「可愛いけどさ、棒読みじゃ萌ねぇよ。」
そう言って、先に進みだした。
しばらく進むと、ハギ老人の家があった。
そこに着くと、いきなりティアがボールから飛び出して来た。
「……………。」
「どうしたティア?」
ティアは呼びかけに応えず、親の仇のようにその家を睨みつけている。
今までこのような事が無かったから、ティアの対応に少し驚いている。
「ティア大丈夫か?」
「あ、ご主人…………この人、ミュウツーが言ってた人だから嫌いなの。」
「そうか。」
そういえば、原作では、ハギ老人とグレン島のカツラは一緒に新種のポケモンであるミュウから、ミュウツーを作り出した研究者だったはず。
同じ様な境遇からティアは、ミュウツーと共に行動したこともある。
その時に話を聞いたりしたんだろう。
「ティア、過去は取り戻せない。ティアも、人間に戻りたいという願いからその姿になったんだ。元の姿には戻らなかったけど、限りなく人間に近くなったでしょ?」
「そうですけど…………中々決別出来ないものなんですね。」
俺はティアの頭を撫でる。
「ふみゅ⁉︎」
「ティア、気にしなくていいよ。俺がいる。俺が死ぬまで一緒だ。」
「っ⁉︎ ご、ご主人………。」
ティアはそのまま抱きついて来た。
「私も、一生添い遂げます。」
ティアはさらに抱き付く力を強めて来た。
この時、ティアとの絆がさらに深まった気がした。