ポケットモンスター let's goリーリエ!   作:アニポケ大好き主

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 ついにポケットモンスターの最新作がswitchで発売されるという事です!
 ポケモンシリーズの方は来年の後半に向けて開発中という事で
今からでも発売が待ち遠しいです。
 
それでは今回の話もどうぞ!


第二十四話 VSダークカイリュー

 目的地のクチバシテイまであと少しの所まで来たリーリエ達。そよ風に当たりながら、ランチを楽しんでいる中、リーリエは今日もズルズキンと打ち解けようと頑張っていた。

 タケシにも教わってズルズキンの好みに合わせたポケモンフーズを持って、コミュニケーションを取って行くもののズルズキンはそれに対して興味を示すどころかリーリエとも目を合わせようとしなかった。

 

「今日もダメ?」

 

「えぇ…」

 

 諦めて自分の昼食を取りに戻ろうとしたその時、

 

「ズキッ!!!」

 

 ズルズキンに向かって攻撃が放たれた。突然のことに驚いたリーリエはすぐに技が放たれた方角へと目をやった。そこには、ズルズキンを睨みつけては怒りを露わにしているキモリが立っていた。

 

「キャモ‼︎キャァモ!!!」

 

 ここまでのズルズキンの主人であるリーリエに対する態度に我慢が出来なかったのか、キモリは鋭くズルズキンを叱責し始めた。

 

「ズッッ‼︎」

 

「おいおい!待て待て!」

 

「やめろ!二人とも!!!」

 

 攻撃を受けたズルズキンは物凄く怒り始めているのは言うまでもなかった。普段の強面からさらに怒り狂ったズルズキンの表情には思わず足が竦んでしまう程だった。

 だが、リーリエはすぐに喧嘩を始めようとする二体の間にすぐに入って行った。

 

「止めて下さい!キモリ!ズルズキン!」

 

 リーリエの呼び声に我が戻ったキモリとズルズキンは構えることをやめた。しかし、ズルズキンはリーリエの登場に驚いていただけで、すぐにキモリの方へと見直すと、両手を合わせて【あくのはどう】を撃つ体勢に入った。シロンの注意のおかげで早く気づいたリーリエはズルズキンのモンスターボールを取り出した。

 

「戻って下さい!ズルズキン!」

 

 ズルズキンをモンスターボールに戻したリーリエはゆっくりとキモリの方へと振り返った。

 

「キモリ…気持ちは嬉しいのですが、急に攻撃なんてしたら誰だって怒りますよ」

 

「コーン‼︎」

 

「キャモ…」

 

 ズルズキンの態度に許せなかったとはいえ、リーリエの言う通り。キモリは先走ってしまった行動に深く反省した。

 

 

「返せ!泥棒!!!」

 

 すると、いきなり大きな声がリーリエ達の耳の中へと入ってきた。

 

『向こうの方からロト!』

 

 何処からかと辺りを見渡すと、それに気づいたロトムの後を追って行く。

 声がした方へと進んで行くと、そこに道端で倒れている男性の姿があった。

 

「大丈夫ですか!」

 

 すぐに男性の元へと駆け寄るリーリエ達はゆっくりと男性の体を起こしあげた。

 目立った外傷はないようだが、男性は一呼吸したうえでゆっくりと口を開いた。

 

「きゅ…急に二人組の…男に…私のポケモンが…」

 

 男性の焦る様子や言動からリーリエ達はポケモンを奪われてしまったのではないかと推測する。すると、リーリエ達の元へと一台の白バイクがこちらに向かってきた。

 

「どうしたの?」

 

「ゼニッ‼︎」

 

「ジュンサーさん!」

 

 立ち寄ったジュンサーに事情を説明した所、ジュンサーは思い当たる節があるような表情を浮かべた。

 

「ポケモン泥棒。もしかしたら…」

 

「知っているのですか?」

 

「通報があったの。ここ近辺でポケモン泥棒を働く二人組がいるっていう情報ね。私たちは其奴らの行方を追いにここまでやってきたの」

 

「ゼニッ‼︎」

 

「二人組って、もしかしてロケット団?」

 

「いや、僕たちが知っている二人組じゃないよ。この人も二人組の男の人って言ってたし」

 

 ロケット団か。それともポケモンハンターなのか。一刻も犯人逮捕をしなければもっと被害が増えてしまう。ジュンサーは男性から二人組の男の特徴などを聞き始めた。

 

「犯人は私達が必ず捕まえます」

 

「ど…どうか、お願い致します」

 

 ジュンサーはそのまま男性の証言から逃げた先に向かって歩き始めた。

 事の事情を聞いたリーリエ達は互いにアイコンタクトを取ると急いでリーリエはジュンサーを呼び止めた。

 

「ジュンサーさん!わたくし達にも出来ることはありませんか?」

 

「うん!人数は多い方がいいもんね♪」

 

「私達はジム巡りの旅をしているトレーナーです。腕には自信があります」

 

 そう言うリーリエ達にジュンサーは一般トレーナーを巻き込んでしまうのはどうかと、少し躊躇っている様子であった。しかし、ノゾミが持つキーストンからメガシンカポケモン使いって事やリーリエ達は皆バッジ二つ以上を持つ実力のあるトレーナーである事がわかった。

 悩んだすえジュンサーはリーリエ達にも犯人逮捕の協力をお願いする事にした。

 

「わかったわ!お願いしてもいい?」

 

「「「はい!!!!」」」

 

 こうして、リーリエ達はジュンサーと共にポケモン泥棒を追う事に決めたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

『ゼニガメ かめのこポケモン

 水タイプ

甲羅に閉じこもり身を守る。相手の隙を見逃さず水を吹き出して反撃する。丸い形と表面の溝が水の抵抗を減らすので速く泳ぐ事ができる』

 

 

 ロトムがゼニガメのデータを取り終えた直後、ジュンサーはすぐにタケシの方へと目をやった。

 

「遅れちゃったけど、久しぶりね。タケシ君」

 

「はい。ゼニガメ!俺のことは覚えてるか?」

 

「ゼニゼニ‼︎」

 

 タケシが呼びかけた一体のゼニガメはタケシに目を向けると、元気よく頷いた。手を取って再開を喜ぶタケシとゼニガメの姿にサトルは大体の意図が分かっていた。

 

「タケシ!そのゼニガメってもしかして」

 

「ああ!サトシのゼニガメだよ!」

 

 やっぱり。ジョウトのシロガネリーグで使っていたサトシのゼニガメを観ていたサトルは一早く察しがついていた。

 それを聞いた他のみんなもサトシのゼニガメに注目が集まった。

 

「へぇ、サトシのポケモンなんだね。この子は」

 

「ちょうど今の俺たちみたいにクチバシティに向かう途中だったかな。そこでゲットしたんだ」

 

 ゼニガメを仲間に加えた定期を話すと、タケシは他のゼニガメ消防団員を見てある事に気がついた。

 

「ですが、いつものゼニガメ団のメンバーではないみたいですね」

 

 そう、サトシのゼニガメがリーダーとして活動していた他のメンバーではない事に気がついた。

 

「ええ!今はポケモン消防団は規模を増やして色々な水ポケモン達もいるわ。ゼニガメ団もその一つでね。初代にいたゼニガメ達をそれぞれをリーダーにして、五つのグループに分けているのよ」

 

 すると、一体のゼニガメがシロンに話しかけてきた。

 

「ゼニ⁉︎」

 

「コン?」

 

「ゼニッ‼︎」

 

「コーン‼︎」

 

 すぐに打ち解けあった二体はそのまま一緒に並んで歩いていた。

 

「あらら、もう友達になったの?ゼニガメ」

 

「この子女の子なのですか?」

 

「消防団には雌のポケモンはあまりいないから、同じ女の子がいてこの子も嬉しそうね」

 

 世間話はそれぐらいに、タケシは本題となるポケモン泥棒の情報についてジュンサーに質問した。

 

「いつからそのポケモン泥棒が現れるようになったんですか?」

 

「私に要請があったのは今さっきだったの。彼らから奪われたポケモンの被害は昨日で数十件に及ぶわ」

 

『たった昨日でそんなにロトか!!!』

 

「えぇ…ただの泥棒にしては足取りが掴みづらい計画的な犯行だわ。私が睨むにはその二人組は上の命令で動いている可能性があるの」

 

「二人だけじゃないってことね」

 

「だから、貴方達がついて来てもらう事に対してちょっとはどうしよっかと思ったけど、反対はなかったわ。なにより、元ジムリーダーのタケシ君にキーストンを所持しているノゾミさん。それにジムバッジを二つ以上も所持しているリーリエさん達。これほど心強いって事はないわ」

 

 ジュンサーから言われた事に照れくさそうに表情を歪めるリーリエ達の前に二人組の人影が見えてきた。

 

「おい、あそこに誰かいるぞ」

 

 何かを見つけたソウタがゆっくりと指した方へと見て見ると、その二人組は大きな袋を担いでは、土がついた一つのモンスターボールを祓っていた。異様に大きな袋を持っている事に不審に思ったジュンサーはこの二人組はそのポケモン泥棒ではないこと推測した。

 断言ではないが、見るからに怪しそうな二人を前にして黙るつもりはなかった。

 

「そこまでよ!」

 

「「な!何〜!!!ジュンサー!!!」」

 

 ジュンサーの姿を見たその二人組は思った以上の動揺を見せていた。

 

「おい!トロイ!!!これって俺たち見つかっちまったオチじゃね?」

 

「だから言っただろ!ヘボイ!兄貴の命令無視に欲なんて出すからだろ!」

 

「やっぱり、上がいるのね。貴方達の親玉はどこなの⁉︎」

 

 ジュンサーの質問に答えることなくヘボイとトロイはそれぞれ一つずつモンスターボールを取り出すと、思いっきり投げ入れた。

 

「出てこい!ドゴーム!!!」

 

「行ってこい!アリアドス!!!」

 

「ドゴォ‼︎」

 

「アリアリ‼︎」

 

 

 

 

 

 

『ドゴーム おおごえポケモン

 ノーマルタイプ

木造の家を粉々にするほどの大声を出して相手を痛めつける。足を踏みならしてパワーを貯めている』

 

『アリアドス あしながポケモン

 虫・毒タイプ

お尻からだけでなく口からも糸を出すので見ただけではどちらが頭なのか分からない。常にお尻から出す特別な一本の糸を辿って行くと巣に繋がっている』

 

 

 

 

 

「ここを通さないって所を見ると、あの先に親玉いるってことだよね」

 

 そう口にしたサトルは自分のモンスターボールを取り出した。それを見たソウタもモンスターボールを取り出すと、リーリエ達の前に立った。

 

「ここは俺とサトルで何とかするから、みんなは先に行ってくれ!」

 

『二人で大丈夫ロトか!』

 

「心配ねぇって!」

 

 ここで全員で足止めされる訳にも行かないのは先決だ。ここはサトルとソウタに任せることにした。

 

「分かった!二人とも後でね!」

 

 カノンの呼び声に相槌を立てたサトルとソウタ。二人に任せてリーリエ達は二人が阻む奥の道へと進んで行った。

 

「おいおい!行かせちまっていいのかトロイ!」

 

「兄貴なら心配ねぇさ!ヘボイ!俺たちはちゃちゃと此奴らを倒してポケモン奪っちまえばそれでいいんだしよ!」

 

 ヤンキー口調で平然と喋り出す二人を前にして、身構えたサトルとソウタはそれぞれの手にしたモンスターボールを投げ入れた。

 

「頼んだよ!クルマユ!!!」

 

「俺はこいつだ!出てこい!ヒヒダルマ!!!」

 

「マユ‼︎」

 

「ダルヒヒ‼︎」

 

「ヒヒダルマ?」

 

 

 

 

 

 

『ヒヒダルマ えんじょうポケモン

 炎タイプ

体内で1400度の炎を燃やす事でダンプカーをパンチで破壊するほどのパワーを作っている。戦いで弱まると岩のように動かなくなる。心を研ぎ澄まし精神力で戦うのだ』

 

 

 

 

 

 

 サトルはクルマユ。ソウタは炎タイプのえんじょうポケモンのヒヒダルマを繰り出した。四人のポケモンが出揃うと、すぐにヘボイが動き出した。

 

「ドゴーム!【ハイパーボイス】‼︎」

 

「ドゴォォ‼︎」

 

「ヒヒダルマ!【かえんほうしゃ】だ‼︎」

 

「ダルォォ‼︎」

 

 大きく息を吸い込んだドゴームが放った大音波を前にヒヒダルマは火炎放射でドゴームの技を相殺した。打ち消された技から発生した煙が目眩しとなってしまった事により、サトルとソウタはすぐ近くの木にアリアドスが葉っぱの茂みに身を潜めながら接近している事に気付いていない。

 

「アリアドス!【ナイトヘッド】‼︎」

 

「アリリ‼︎」

 

 お尻の糸で体をワイヤーのように吊るして降りてきたアリアドスは禍々しい黒紫色のオーラを放ち始めた。その技の威力にクルマユとヒヒダルマは前へと踏み出せないでいた。微かにその技の衝撃波を打たれながらもサトルはクルマユに指示を出す。

 

「くっ!クルマユ!アリアドスに【はっぱカッター】だ‼︎」

 

「マユユ‼︎」

 

 力一杯に葉の刃をクルマユはアリアドスの方へと撃ち始めた。クルマユの攻撃に気づいたアリアドスは主人のトロイの指示がなくても自分からお尻から出した糸を切ると、クルマユの攻撃をなんなく躱した。しかし、ただ躱しただけではない。躱しながらもクルマユとヒヒダルマの方へと顔を向けていた。

 

「今だアリアドス!【クモのす】‼︎」

 

「あっ!!!」

 

「足が!!!」

 

 それぞれの足元に糸で作られた包囲網を二体とサトルとソウタの方へと撃ち込まれてしまった。アリアドスの糸で足を固定されてしまったサトルとソウタは必死に踠くが、なかなか抜け出す事が出来なくなってしまった。

 

「よっしゃ!ドゴーム!【じしん】だ‼︎」

 

 勢いよくジャンプしたドゴームは全体重を乗せて勢いよく降下していく。跳びはねる事が出来ないサトル達にドゴームの地震攻撃が迫ってくる。何とか脱出の糸口を探ろうと必死に頭を悩ませているサトルを前にソウタはヒヒダルマに叫んだ。

 

「させっか!!!ヒヒダルマ!【サイコキネシス】で動きを止めろ‼︎」

 

「ダルヒィ‼︎」

 

 炎タイプでありながら、エスパータイプの技を使えるソウタのヒヒダルマは両目を青白く光らせると、着地寸前のドゴームの動きを制止させた。

 

「おお!!!」

 

「何だよ!!!」

 

 【サイコキネシス】をかけたのはドゴームだけでなく、アリアドスにもトロイとヘボイにもかけていた。一気に二人と二体の動きを止めたソウタのヒヒダルマのパワーにサトルも驚いていた。

 

「そのまま投げ飛ばせ!」

 

「ヒヒダル‼︎」

 

 一気に後ろの方へと投げ飛ばされた泥棒二人組はそのまま自身のポケモン達の下敷きにされていた。

 

「今だクルマユ!【いとをはく】‼︎」

 

「うおぉぉぉ!!!」

 

「か…絡まって…うわぁ!!!」

 

 蜘蛛の巣で動けないもののクルマユは自分たちがされたのと同じように、糸で泥棒二人組をそのまま縛り上げていく。身体中に糸で縛られた泥棒はバランスを崩すと、地面へと倒れ込んでしまった。

 

「よし!もうあいつら攻撃の指示を出す余裕もなくなってるぞ!」

 

「今だクルマユ!【むしのさざめき】だ‼︎」

 

「マユマァァ‼︎」

 

 クルマユは自分の両手の葉を擦り合わせると、それにより発生された音波を一気に解き放った。

 

「「ぎゃぁぁぁぁ!!!」」

 

 吹き飛ばされた二人組にもうなす術はなくなっいた。

 

「よっしゃあ!やったぜサトル!」

 

「うん!ソーちゃんもナイス!」

 

 勝機を失った二人を見たサトルとソウタは勝利のハイタッチを交わした。

 勝利に喜んだクルマユもすぐにサトルの元へ向かうと糸でサトルを絡めると勢いよく飛び込んできた。

 

「うわぁぁ!!!よ…よくやったよ。クルマユ〜」

 

「マユ‼︎」

 

「ナイスファイトだったぜ!ヒヒダルマ!」

 

「ダルヒヒ‼︎」

 

それぞれの主人の元に戻ったクルマユとヒヒダルマにも労いの言葉を上げてから、二体をモンスターボールへと戻した。

 

「くっ…くそ〜」

 

「俺たちが…こんなガキ共に…」

 

 サトル達に敗れたヘボイとトロイは唇を噛み締めながら悔しそうにしていた。

 

「ソーちゃん!僕たちも行こう!」

 

「そうだな!」

 

 ポケモン達を戻したサトルとソウタは逃さないようにクルマユの糸で木に縛り付けたヘボイとトロイを置いて、リーリエ達の跡を追おうとしていた。

 

その時…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ビビビッ!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 トロイのズボンのポケットから何かしらのサイレンが鳴り響いた。その音を聞いたヘボイとトロイの表情はだんだんと希望が見えてきた顔をしていた。その表情に何らかの違和感を感じたサトルとソウタは同時にピカチュウとクチートを場に出しては辺りを警戒し始めた。

 

 

「ミラーボレーダーの反応。まさか!!!」

 

「兄貴!!!助けに来てくれたのか!!!」

 

 そう叫んだ直後、何処からともなく陽気な音楽が徐々にサトルとソウタに近づいてくる。音がする方へと目をやると、そこには何とも強調的なアフロヘアーをした派手めの全身紫色のコーディを着た男がムンフォークをしながらサトルとソウタに近づいてきた。

 ヘボイとトロイの様子を伺ったその男はダンスをやめるとサトルとソウタに向かい合った。

 

「ほんと、だらしのないわね。あんた達は!こんなお子様に負けるなんてね」

 

「まさかおまえがそいつらの親玉か!」

 

 ソウタが叫んだその直後、一つのモンスターボールが空高く放たれると、オレンジ色の体を身に纏ったポケモンが翼を広げてサトルとソウタを呆然と見つめていた。

 すぐにピカチュウとクチートを向かい合わせると、アフロヘアーのその男はサングラスを掲げると不敵な笑みを浮かべながら、指示を出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「【ダークストーム】‼︎」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「もう一人は一体何処へ行ったんだ⁉︎」

 

「隠れ宿らしき建物すら見当たらないようだね」

 

 まだ親玉の足に追いつけない事に疑問を浮かべたリーリエ達の足が止まった。

 その直後、すぐ後ろから大きな爆発音が鳴り響いた。

 

「爆発!」

 

「サトルとソウタがいた方角からじゃない?」

 

「まさか!!!」

 

「しまった!鉢合わせたのね!!!」

 

 リーリエ達は急いでサトルとソウタの元へと全速力で引き返した。ひたすらに駆け出していくと薄っすらと特徴的なアフロヘアーを持った人物の影が見えてきた。

 そして、その男に近づいていくと、その足元にはサトルとソウタがぐったりと倒れ込んでしまっていた。

 

「サトル!!!!ソーちゃん!!!!」

 

 背後から突然に聞こえたカノンの呼び声にミラーボは振り向いた。その先のミラーボの目には倒れている二人と同じ年頃の少年少女とジュンサーの姿があった。

 

「大丈夫よ!この子達に危害を与えるつもりはないわ。ただ、この子達のポケモンちゃん達を私のミラーボ組織に入れて上げようとしていた所よ〜♪」

 

 得意げなダンスと一緒に陽気に返答するミラーボにリーリエ達はポケモン達を前にして一斉に身構えた。

 すると、ミラーボが持っていたラジカセから新しい曲をかけると同時に五個のモンスターボールを取り出した。そのモンスターボールからは頭に大きなオオニバスを被ったポケモン達がミラーボと共に踊りながら出現した。

 

「あのポケモン達は?」

 

『任せるロト!』

 

 そのポケモンをロトムはいつも通り解説し始めた。

 

 

 

 

 

『ルンパッパ のうてんきポケモン

 水・草タイプ

陽気な音楽を耳にすると踊り出す習性がある。陽気なリズムで体を動かす事でパワーを増幅させている』

 

 

 

 ミラーボを中心に円を囲むようにして、リズムに合わせて踊っていた。踊っているルンパッパは陽気そうに見えるが、何処となく見透かされているような気でしかならなかった。

 

「ルンパッパ!」

 

「それに五体とわね」

 

 私含めて五人と一人一体を相手に出来る数ではある。だが、まだ初心トレーナーとはいえサトルとソウタは多くの戦いを経験してはもうベテラントレーナーに負けないぐらいの力をつけてきている。

 しかし、そんな二人を同時に倒したトレーナー。尚且つ、手下二人を高度かつ纏める統率者。そんな人がタイマン勝負を許すわけがない。一気にリズムを狂わされてしまえば勝算が限りなく低くなる。それに…トレーナーが持てるポケモンの数は六体。残り一体の手持ちも気になるところだ。

 それらの事を慎重に頭に入れたリーリエ達は一人ずつ前へと身構えた。

 

「貴方をポケモン密漁の疑いで逮捕します!」

 

「やれるものならやってみなさいよ〜!ミュージックスタート♪」

 

 ミラーボの合図と一緒にルンパッパ達のステップがだんだんと早くなってきた。狂わされる前に此方からリズムを崩していくしかない。

 

「ゼニガメ消防団!一斉に【みずてっぽう】よ!」

 

「シロン!【こなゆき】です‼︎」

 

「ゼニッ‼︎」

 

「コン‼︎」

 

 ゼニガメ団の水流とシロンの冷気がルンパッパ達に向かって放たれた。しかし、すぐにミラーボの指示が流れるとルンパッパ達は一斉に体を曲げるなりして技を躱した。

 

「It's!on stage!!!ルンパッパ【あまごい】♪」

 

「パルンパ♪」

 

「ルンパッ♪」

 

「ルンパッパ♪」

 

 三体のルンパッパはさらにダンスを大きく表現し始めると、湿った空気が広がってきた。やがて形成された小さな雲が一つ一つと重なって膨張し合う事で大きな雨雲を発生させた。

 

「お願い!エビワラー!!!」

 

「行くぞ!グレッグル!!!」

 

「頼んだよ!エルレイド!!!」

 

「エビシェ‼︎」

 

「グゥゥ‼︎」

 

「エルレイ‼︎」

 

 降り注ぐ雨の中、リーリエ以外のみんなもそれぞれのポケモンを繰り出した。

 

「グレッグル!【どくばり】だ‼︎」

 

「グゥゥ‼︎」

 

「エビワラー!【メガトンパンチ】‼︎」

 

「エルレイド!【サイコーカッター】‼︎」

 

「エビシェ‼︎」

 

「エルレイ‼︎」

 

 ポケモンを繰り出したタケシ、カノン、ノゾミはすぐに技の指示を行なった。

 

「躱しなさい」

 

 迫る三体の格闘ポケモンの技をルンパッパ達は物凄い速さでいとも簡単に躱した。

 だが、躱された事よりもその見かけから予想だにしない素早さにリーリエ達は退いてしまった。

 

「hey!もっとテンポ上げて!ワンチュウ!ワンチュウ!」

 

 ミラーボの手拍子によるリズムに合わせて、ルンパッパ達はステップを踏みながら、アイススケート選手のような速さでリーリエ達を撹乱していく。

 

「なんてスピードなんだ!!!」

 

「あれはルンパッパの特性《すいすい》による効果だ!雨の時は素早さが通常よりも二倍になるんだ!」

 

 ノゾミの答えにタケシは率直に返した。

 ルンパッパは特防が高くてその他は平均的な能力値ではあるが、決して低いわけではない。雨のおかげで水系タイプの技が通常よりも高くなってもいるし、特性《すいすい》のおかげで素早さも増している。

 つまり、今のルンパッパ達は攻撃も素早さもトップクラス級であるという事だ。そして、それが目の前に五体といるのだ。

 

「《すいすい》には《すいすい》ですね!」

 

 今のルンパッパ達の能力を把握しているリーリエはすぐにそれに対等に渡り合えるポケモンを選んだ。

 

「お願いします!コイキング!!!」

 

「ココッ‼︎」

 

「【たいあたり】です‼︎」

 

「コォ‼︎」

 

「ルンパ!!!」

 

 ルンパッパと同じく特性《すいすい》であるコイキングはモンスターボールから飛び出すと、すぐに一体のルンパッパに向かって光の矢のようなスピードで体当たりを繰り出した。

 

「ちっ!ルンパッパ!【ギガドレイン】‼︎」

 

「エビワラー!【バレットパンチ】‼︎ヒコザル!【ひっかく】よ‼︎」

 

「エビシェ‼︎」

 

「ヒコォ‼︎」

 

 コイキングの攻撃を受けたルンパッパは持ち堪えて技を繰り出そうとするが、エビワラーの先制攻撃とヒコザルのスピード攻撃に間に合わずしてその二体の攻撃を受けてしまった。

 一体のルンパッパが後退すると、さっきまで陽気に踊っていたルンパッパ達が急に慌ただしくなってきた。一体が欠けてしまった事によりリズムを崩されてしまったからなのか。ミラーボが軽く舌打ちをしていた事からなんとなく推測が出来る。

 結果的にルンパッパ達は先程までのコンビネーションとは打って変わって、分裂しては各々で攻撃を繰り出し始めた。

 

「躱せ!!!」

 

「いいぞグレッグル!【どくづき】だ‼︎」

 

「グルル‼︎」

 

 その内の一体のルンパッパの攻撃を躱したグレッグルはそのまま毒を纏った手刀をルンパッパの下顎目掛けて突き飛ばした。

 

「【しんくうは】‼︎」

 

「エビッ‼︎」

 

「今よヒコザル!【あなをほる】‼︎」

 

「ヒココ‼︎」

 

「ルンパァ!!!」

 

 エビワラーの真空波で吹き飛ばされたルンパッパはその後のヒコザルの地中からによるアッパーで吹き飛ばさた。

 

「ルンパッパ!【かみなりパンチ】‼︎」

 

「受け止めろ!」

 

「エルレイ‼︎」

 

「そのまま【インファイト】‼︎」

 

「エルレイ‼︎」

 

 ルンパッパの電気を帯びた拳を両腕でガードしたエルレイドはそのまま連続攻撃を浴びせた。

 勝手に動いたルンパッパ達を見てはミラーボは喝を入れると、手拍子でルンパッパ達のリズムを戻し始めた。

 

「ルンパッパ達!さらにテンポアップよ!!!」

 

 ミラーボの声と手拍子によりルンパッパ達はもう一度リズムに合わせてステップをし始めた。もう一度、感覚を掴めてきたルンパッパ達は横一列に並んで身構えた。

 

「ルンパッパ!全員で【ハイドロポンプ】よ‼︎」

 

 口を開けたルンパッパ達は【ハイドロポンプ】を一斉に放射した。雨の中でのその威力は押し寄せてくる濁流かのようにリーリエ達に迫ってくる。

 

「シロン!【こなゆき】です‼︎」

 

「ヒコザルは【ひのこ】‼︎エビワラーは【しんくうは】‼︎」

 

「グレッグル!【どくばり】だ‼︎」

 

「エルレイド!【サイコカッター】‼︎」

 

「ゼニガメ!【ハイドロポンプ】‼︎その他の団員は【みずてっぽう】‼︎」

 

 それぞれの特殊攻撃技でルンパッパ達の【ハイドロポンプ】に対抗した。しかし、水系技最強クラスの技の前に為すすべも無くに押し負けてしまった。

 何とか直撃は避けて、押し出した事により威力も多少落ちていた事もあって、戦闘不能は免れたのだが、リーリエ達は少しだけ吹き飛ばされてしまった。雨によって泥濘んだ泥を払いながらリーリエ達はもう一度立ち上がった。

 しかし、ルンパッパ達もかなりのレベルの上にコンビネーションも厄介だ。天候をも味方にしている故に真っ向から挑んでも勝算は少ない。

 

「カノン!タケシ!ノゾミ!少しだけルンパッパ達の気をそらして下さい!」

 

「えっ…う…うん!」

 

「分かった!」

 

「やってみるよ!」

 

 リーリエの掛け声にカノンにタケシにノゾミはルンパッパ達の注意を引き寄せた。意図は分からないがリーリエを信じて三人はルンパッパ達を言われた通りに撹乱させる。

 

「ジュンサーさん!」

 

 次にリーリエはジュンサーとゼニガメ団にその意図をミラーボに聞こえないように話した。それを聞いたジュンサーはゆっくりと頷いた。

 

「よし!いいみんな!!!ひたすらに【みずてっぽう】よ‼︎」

 

「ゼニュュ‼︎」

 

 次にゼニガメ団はルンパッパの足元目掛けて水鉄砲を放った。

 

「闇雲に打った所でそんな攻撃は怖くはないわよ〜♪」

 

 ミラーボの言った通り水草タイプのルンパッパには水鉄砲は大して怖いものではない。だけど、リーリエの狙いはダメージを与えることではなかった。

 

「今ですシロン!【こなゆき】‼︎」

 

「コーン‼︎」

 

 シロンの冷気がルンパッパ達の足元に広がって行く。すると、ゼニガメ団の水鉄砲もあって急激に冷やされた地表の水分が柱状に凍っていくと、地表は大きくと持ち上がってきた。

 平らだった地表の形状が変わり、凍った氷柱を踏みつけては鳴る音に気が立つルンパッパ達は徐々にフォーメーションが再び乱れ始めてきた。

 ミラーボのルンパッパ達の強さとなる一つの要がフォーメーションダンスだと思ったリーリエはそのテンポをまず崩して行くべきだと考えたのだ。それはコイキングの体当たりを受けた一体のルンパッパによって一瞬でも隙をつく事が出来たからだ。

 

「コイキング!【たいあたり】です‼︎」

 

「ゼニガメ!【ロケットずつき】よ‼︎」

 

「コォ‼︎」

 

「ゼニ‼︎」

 

 コイキングとサトシのゼニガメの突進によって、リズムバランスが取れなくなったルンパッパ達を一斉に吹き飛ばした。

 

「ルンパッパ!もっとテンポを上げて行くわよ!!!」

 

 ダンスを取り柄としたフォーメーションを考えていたミラーボは音楽を流してルンパッパ達を立て直そうと、ラジカセのスイッチに手をかけた。

 

「ピカチュウ!あのラジカセに【10万ボルト】だ‼︎」

 

「ピッカチュ‼︎」

 

 気がついたサトルの指示にピカチュウは電撃でミラーボが持つラジカセを破壊した。立て直させる術が無くなったルンパッパ達は個人でリズムを取ろうとするのだが、もう先ほどまでのキレがなくなっていた。

 

「グレッグル!【どくづき】だ‼︎」

 

「エビワラー!【スカイアッパー】‼︎」

 

「エルレイド!【サイコカッター】‼︎」

 

 畳み掛けるかのようにルンパッパ達はそのままミラーボの方へと吹き飛ばされていく。

 

「嘘だろ!!!」

 

「ミラーボ兄貴のルンパッパ達が!!!」

 

「しっかりなさい!ルンパッパ達!!!」

 

「ル…ルンパ…」

 

 何とか立ち上がろうとするルンパッパに頃合いを見たリーリエはすぐにシロンを自分の前へと置いた。

 

「カノン!ノゾミ!お二人をすぐに此方の方へ!」

 

「分かった。エビワラー!サトルとソーちゃんをこっちに連れ戻して!」

 

「エルレイドも頼む!」

 

 ふらついているルンパッパ達の隙を見て、サトルとソウタの救出を行なった。すぐに二人を抱きかかえたエビワラーとエルレイドは急いでリーリエ達の元へと戻って行った。

 

「ありがとう!」

 

「助かったぜ!」

 

 こちら側へと戻れたサトルとソウタを確認したリーリエはバックからバングルを取り出すとそれを自分の右腕に装着した。

 

「これで決めますわ!シロン!!!」

 

「コーン‼︎」

 

 中心部に光る宝石がリーリエの掛け声と一緒に白く輝き始めた。それを光景したカノン達はリーリエに注目が集まった。

 

「えっ…あれってメガバングル?」

 

「いや、違う!」

 

 キーストンの輝きと匹敵するぐらいの光を灯している。その光を灯しながらリーリエはシロンの呼吸に合わせてポーズを取り始めた。

 

「何する気よ!ルンパッパ達!【ハイドロポンプ】よ‼︎」

 

 嫌な予感を察したミラーボはルンパッパ達に攻撃の指示を送るも、ポーズを取り終えたリーリエから灯された光が一気に解放すると、そのまま前にいるシロンにその光が集まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「天から静かに降り注ぐ雪」

 

「無数に煌めく氷の結晶」

 

「熱き我がソウルとともに」

 

「今再び 天へと昇れ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【レイジングジオフリーズ】!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 足元から氷の氷柱が出現すると、その上にシロンを乗せたまま天高くと聳え立つ。その上からルンパッパ達を見下ろしたままシロンは巨大な冷凍砲を一気に撃ち込んだ。直撃したルンパッパ達は一瞬で氷の華にその身体の自由を奪われると、一気に爆散した氷の花びらとともにその場に崩れ落ちていく。

 光り輝く氷の破片が舞う中でルンパッパ達は目を回していた。

 

「す…凄い」

 

 氷タイプ最強技の【ふぶき】よりも上回るその力にカノン達は呆然と立ち尽くしてしまった。

 

「久しぶりですけど上手く出来ましたね。シロン!」

 

「コーン‼︎」

 

 膨大な力を放ったシロンを抱きかかえながらシロンの頭を優しく撫でた。

 リーリエとシロンの力に驚いたジュンサーもルンパッパ達の戦闘不能を確認すると、バックから手錠を取り出した。

 

「観念しなさい!貴方達をこのまま連行させて貰うわ!」

 

 戦闘不能となったルンパッパ達を戻したミラーボはゆっくりリーリエ達の方へと顔を向けた。

 

「勝った気でいるのはまだ早すぎな〜いかしら♪そうよね!二人とも」

 

「全くもってその通りですぜ!ミラーボの兄貴!」

 

「兄貴はまだこれっぽっちも本気にしてないんだからな!」

 

 だけど、ミラーボ達はリーリエ達に向かって小刻みに体を動かしながら挑発をしてきた。

 

『負け惜しみロト!ただのハッタリロト!』

 

 だと思いたい。だが、そう指摘するロトムにサトルとソウタはゆっくりと怖々しく口を開いた。

 

「みんな!!!ハッタリなんかじゃないよ!」

 

「あぁ…あいつらはもう一匹、ポケモンを持ってやがるんだ!」

 

 プライドが高く前向きなソウタもその発言をした途端に背筋が凍る表情を向けていた。普段のソウタとは違う様子にリーリエ達にもその嫌な予感が爪先から頭の先まで一気に駆け上がってきた。

 ミラーボは最後のモンスターボールを取り出すと、軽くキスをすると上へと大きく放り投げた。

 

「さぁ、行くわよ!私の可愛いカイリューちゃん!!!」

 

 繰り出されたのは、カントーに登録されているドラゴンポケモンの中でも高い能力値を持つポケモンのカイリューだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

『カイリュー ドラゴンポケモン

 ドラゴン・飛行タイプ

心優しいポケモンで海で溺れた人やポケモンを助けたという話を良く聞く。しかし、普段は穏やかであるがその逆鱗に触れると全てを破壊し尽くすまで止めることはない』

 

 

 

 

 

「出たな…カイリュー」

 

「知ってるのか?ソウタ!」

 

「あぁ…俺とサトルはあのカイリューにやられたんだ」

 

 リーリエ達は上空から見下ろしているカイリューに目が集まった。その表情は図鑑に明記されている事とは違っていた。目元は隈のような跡があり、何かに操られているような生気が感じられない目をしていた。身構えようともせずに呆然とこちらを見つめている。

 

「え…」

 

「リーリエ!どうしたの⁉︎」

 

 カイリューに何かを感じたのか分からないが、突然にリーリエの顔が青ざめていくのに気づいたカノンはリーリエに呼びかけた。

 そして、リーリエはそのままカイリューを見つめたまま口を開いた。

 

「同じです…」

 

「えっ⁉︎」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

わたくしのズルズキンの時と同じです。

 

一体…何なのですか。

 

あの…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黒いオーラは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 怖がるリーリエから連鎖していくかのように、その恐怖心は他の者へと強制的に伝わってしいく。人数も手持ちポケモンもリーリエ達の方が多いのではあるが、その安心感を凌駕させるほどの恐怖をカイリューは漂わせていた。

 ミラーボのカイリューの危険度を察したノゾミはすぐにキーストンを取り出した。

 

「行くよエルレイド!メガシンカ!!!」

 

「エルレェイ!!!!!!」

 

 メガシンカしたエルレイドは両腕の刃を構えた。

 

「ほぉ!それがメガシンカね。良いわね〜♪」

 

 余裕たっぷりのミラーボを無視してすぐさまメガエルレイドはカイリューの元へと飛び出した。

 

「エルレイド!【サイコカッター】‼︎」

 

「エルレイ‼︎」

 

「待ってください!ノゾミ!!!」

 

 リーリエの注意は間に合わずノゾミはメガエルレイドに指示を出した。メガエルレイドはサイコパワーを放つ両刀でカイリューの上を取った。カイリューもその接近には気づいていたのだが、まだ身構える事もなく呆然と迫るメガエルレイドに視線を向けていた。

 そして迫るメガエルレイドと距離を詰めた事を確認したミラーボはカイリューに攻撃の指示を送った。さっきまでの甲高い声ではなく、その曇った攻撃の指示のトーンはこれから始まる恐怖の幕上げとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「カイリュー…【ダークラッシュ】‼︎」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ミラーボの声を聞いたカイリューはドス黒いオーラを纏った拳でメガエルレイドの【サイコカッター】ごと跳ね返したまま地上へと叩き落とした。

 攻撃を決めたカイリューの目には闘志はなかった。

 

 

「エルレイド!!!」

 

 砂煙が晴れた中ではエルレイドのメガシンカは解けてしまっていた。メガシンカエネルギーが解けたという事は戦闘不能を意味するものだ。一撃で倒されたエルレイドをノゾミは唇を噛み締めながら抱きかかえた。

 

「そ…そんな…」

 

「メガシンカポケモンでも歯が立たないっていうの…」

 

 メガシンカポケモンが倒された事に慌てふためくリーリエ達に容赦なくカイリューの牙が剥かれた。

 

「続けてカイリュー!【ダークストーム】‼︎」

 

 翼を大きく広げたカイリューはリーリエ達に向かってさっきと同じドス黒いオーラを纏わせた竜巻でリーリエ達のポケモンを一斉に吹き飛ばした。

 

「シロン!!!コイキング!!!」

 

「ヒコザル!!!エビワラー!!!」

 

「グレッグル!!!」

 

「みんな!!!」

 

 吹き飛ばされたリーリエのポケモン達はそのまま一瞬で戦闘不能となってしまった。

 

「良いぞ!兄貴!兄貴!」

 

「流石はダークポケモン(・・・・・・・)!技の威力も他のポケモンとは一味も二味も違うぜ!」

 

 戦闘不能になったポケモン達の元へと急ぐリーリエ達の耳にはミラーボの手下の一人が発したキワードがひかかった。

 

「ダーク…ポケモン?」

 

「何よ!それ!!!」

 

 苦し紛れの問いに答えてやるつもりはない。ミラーボはいますぐにでもカイリューに指示を出しそうな笑みを浮かべていた。

 

『解析不能!解析不能!何ロトか!!!あのカイリューは!!!』

 

 ロトムもカイリューをスキャンしては調べるものの情報が出てこない。

 リーリエの方へと顔を向けたソウタは緊張が走る自分の気持ちを抑えながらリーリエに問いました。

 

「リーリエ!さっきシロンがやったやつ!あの技!あの技をもう一回撃つ事は出来ないのか⁉︎」

 

「で…出来ません。あれは…Z技は一回の戦闘でしか撃てない技なのです!」

 

「そんな…」

 

 これはリーリエの誤算だった。ルンパッパ達を倒せばミラーボの手持ちは残り一体。それに対してリーリエ達の全員の残りポケモンの数は数十体はいた。ルンパッパ達を倒せば残り一体なら押し通せると思って先にZ技を放ってしまったのだが、あのカイリューは普通ではない。真面に戦った所で勝ち目はないと悟ってしまう。勝機も同時に吹き飛ばされてしまい、カイリューの恐怖に支配されてしまったリーリエ達は残りのモンスターボールに手をかける事さえ出来なくなってしまっていた。

 

「さぁ、そろそろあんた達のポケモンを纏めてミラーボ組の戦力として頂くわよ」

 

 軽く指を鳴らした音に反応したカイリューを連れてミラーボはゆっくりとリーリエ達の方へと近づいていく。

 近づくミラーボに警戒するよう視線を向けたままリーリエはシロンとコイキング。そして近くに吹き飛ばされていたシロンと仲良くなった雌のゼニガメの三体の上へと覆い被さった。

 

「嫌です!絶対に渡しません!」

 

 その声で気がついたシロンはリーリエを守ろうとボロボロの体を引きずりながら、ミラーボに強く威嚇した。

 

「シロン!その怪我じゃ危ないです!早く下がって!!!」

 

 リーリエの悲痛な声に反応はあったが、シロンは戻ろうとはしなかった。そんな姿に哀れに思ったミラーボの口がゆっくりと開いた。

 

「カイリュー…【ダークラッシュ】で止めを刺しちゃて」

 

「カイウォォォ!!!!!」

 

 カイリューの雄叫びに地面は震え、ドス黒いオーラを体全体に纏わせた。そして、その攻撃はリーリエとシロンに向かって放たれた。

 

「リーリエ!!!」

 

「やめろ!!!!!」

 

 迫るカイリューの攻撃を前にリーリエはすぐに体を起こしてシロンを抱きかかえた。しかし、ほぼ時速約2400㎞で滑空するカイリューの速度を前に躱す時間はなかった。

 自分の身を盾にシロンとコイキングを庇いながらリーリエはゆっくりと目を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「リザードン!【かえんほうしゃ】‼︎」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 カイリューに向かって一直線に放たれた火炎放射。そのパワーに押し返されたカイリューは上空へと吹き飛ばされた。

 火炎放射が放たれた方へと顔を向けるとそこには一体のリザードンがカイリューに威嚇していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

『リザードン かえんポケモン

 炎・飛行タイプ

ヒトカゲの最終進化系。強い相手を求めて空高く飛び回る。苦しい戦いを経験したリザードンほど炎の温度は高くなると言われている』

 

 

 

 

 

「【ドラゴンクロー】‼︎」

 

「グゥオオ‼︎」

 

 さらにリザードンは一気にカイリューの前へと移動すると、その鋭い竜の爪でカイリューを切り裂いた。全く歯が立たなかったカイリューを相手にダメージを与えているリザードンの強さに驚くばかりだ。

 そしてそのリザードンのパトーナーであろ一人の青年がリーリエ達を守るような形で姿を現した。

 

「おいおい!良いところで!」

 

「何なんだよ!お前は!」

 

「お前達に答える必要はない」

 

 さっきまで勝利を確信していたヘボイとトロイの焦りの返答に対して青年は答えるのを拒否した。拒否したのと同時に腕に装着されたメガバングルに埋め込まれたキーストンを飾した。

 

「我が心に応えよキーストーン!進化を超えろ!メガシンカ!!!」

 

「グゥオオオオ!!!!!!」

 

 メガシンカ!自身のメガストーンが輝きだすと、リザードンの体は立ち待ちに黒いウロコに覆われた。メガシンカをした事に火力が上がった炎はオレンジが混じった赤い炎から白が混じった青い炎へと変化した。

 

「マノン!今のうちに!!!」

 

「うん!ハリサ!【つるのムチ】でここまで引っ張って!!!」

 

「ハロ‼︎」

 

 すぐにアランの呼び声に応答したマノンはハリマロンのハリサの蔓でリーリエや他のみんなを安全な後ろの方へと運んだ。

 

「大丈夫!!!?しっかりして!」

 

「すいません…ありがとうございます」

 

 押し殺されそうな声を振り絞って、リーリエはマノンにお礼をする。

 全員の無事を確認したアランはリザードンと一緒にカイリューに身構えた。

 

「リザードン!【ドラゴンクロー】‼︎」

 

「カイリュー!【ダークラッシュ】‼︎」

 

 アランとミラーボの同時による指示でリザードンとカイリューも同時に距離を詰めた。リザードンの爪とカイリューの拳が重なるとリザードンは力一杯腕を振り下ろすと、そのまま空を飛んでいるカイリューを地面へと叩き落とした。

 

「な!!!」

 

 リザードンの想像以上の攻撃力にミラーボは逆に追い詰められてしまっていた。

 

「【ダークダウン】よ‼︎」

 

「躱せ!リザードン!!!」

 

 起き上がるカイリューは次の攻撃をリザードンに放つが、すぐにリザードンはその技を躱した。

 

「防御まで下げられたら、厄介だからな」

 

 その発言にミラーボから初めて焦りが生まれた。

 

「ダーク技を把握している。あ…あんた何者よ!」

 

「言ったはずだ。答えるつもりはないと!」

 

 アランの力強い声に反応したリザードンも雄叫びを上げた。そのリザードンの強さに押されたミラーボは急いでカイリューに指示を出した。

 

「生意気ぃぃぃ!!!!!カイリュー!【ダークストーム】‼︎」

 

「【かえんほうしゃ】で押し返せ!!!」

 

 カイリューの黒い竜巻とリザードンの火炎放射がぶつかり合った。しかし、リザードンの火炎放射はそのまま黒い竜巻を簡単に消し飛ばしてしまった。リザードンの火炎放射がカイリューに命中するとその熱風にミラーボは顔を引っ込めてしまった。

 再び顔を上げた頃にはリザードンはカイリューの真ん前に位置すると、ありったけの炎エネルギーを身体中にへと溜め込んでいた。

 

「リザードン!【ブラストバーン】‼︎」

 

「グゥオオ‼︎」

 

「カイウォォ!!!」

 

 カイリューを拳で地面へと叩きつけたその直後、その威力に大地が割れると、マグマのように地中から炎が噴き上がると、大きな爆発が起こった。

 爆発が晴れた頃にはカイリューは地面に伏せたまま起き上がる力が無くなっていた。

 

「そ…そんな…バカな」

 

 リザードンのレベルに開いた口が塞がらないミラーボは呆然と立ち尽くしてしまった。

カイリューの戦闘不能を確認したアランは一つのスナッチボールをカイリューに向かって投げ入れた。

 開閉スイッチが開いたスナッチボールはそのままカイリューを中へと吸い込まれていった。完全にカイリューが入ったスナッチボールはそのままアランの手の中に収まった。

 

「兄貴のカイリューが…!!!」

 

「もしかして、あいつはスナッチ団なのか!」

 

「どうでもいいわよ!キィィ!!!今度会った時!覚えてなさいよ!!!」

 

 またダークポケモンをスナッチされたミラーボは悔しながら今まで奪ったモンスターボールをそのままにして一目散に逃げ去ってしまった。

 深追いするよりも、まずはリーリエ達をポケモンセンターへと運ぶことを優先としたアランはメタグロスの【サイコキネシス】でリーリエ達の救助を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「ここは…」

 

 目が覚めたらそこは病室のベッドの中にいた。気がついたリーリエに二体のポケモンが飛び出した。

 

「きゃ!シロン!!!それに貴方はゼニガメ!」

 

「コン‼︎」

 

「ゼニ‼︎」

 

 その二体の声に反応したロトムもリーリエの元へと向かった。

 

『リーリエ!よかったロト。目を覚ましたロト!』

 

「ロトム…貴方も無事で…よかったです」

 

 シロン達の安否の確認も取れたリーリエは急いで起き上がった。

 

「カノン!サトル!み…みなさんは!!!」

 

『大丈夫ロト!みんな大した怪我はしていないロト!みんなもゆっくりベッドで休んでいるロト!』

 

「はぁ…よ…良かったです」

 

 それを聞いて安心したリーリエはすぐに体を崩した。シロンとゼニガメの頭を撫でていると、一人の少女か病室へと入ってきた。

 

「良かった!気がついてくれて!」

 

「貴方は…たしか!」

 

「私はマノン!この子はハリサ!物凄い爆発音が聞こえたから何かなと思って行ったら…よかったよ。間に合って!」

 

「助けて頂いてありがとうございます。わたくしはリーリエ。この子はシロン。本当に何てお礼を申したら…」

 

「寝てて!今は体を動かしてはダメだよ!」

 

「ハロロ‼︎」

 

 起き上がるリーリエの体をマノンは急いでリーリエの体を支えた。そのままゆっくりと体を倒したリーリエはすぐに目を閉じると、そのまま眠ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 暫く寝て元気を取り戻したリーリエはすぐにみんなとも合流した。カノンもサトルもソウタもタケシもノゾミもジュンサー。そして他のポケモン達の容体はそんなに大したものではなかった。

 

「みなさん本当に御免なさい。私の責任だわ。なんて、謝れば!!!」

 

「ゼニガメェガ‼︎」

 

「ジュンサーさんが謝る必要はありません。自分達から申し出た事ですから」

 

 巻き込んでしまった事に謝罪するジュンサーをタケシは優しく口を開いた。

 

「みなさん!お身体の方は」

 

「ポケモン達も含めてもう大丈夫さ!」

 

「あぁ、とにかくみんな大事に至らなくて良かったよ」

 

「本当にありがとう!マノンさん!マノンさんが来てくれなかったら、私たち…」

 

「お礼は私じゃなくてアランに言ってよ!」

 

「アラン…さん」

 

 リザードンを使っていた青年の名前だろう。その名前を呟くと青いマフラーを掛けたその人物がリーリエ達の元へと向かってきた。

 

「マノン!怪我をした人たちはもう大丈夫なのか?」

 

「うん!みんなもう大丈夫そうだよ!」

 

 マノンの言葉に安心した表情をアランは浮かべた。すると、サトルは彼の元へと向かった。

 

「やっぱりアランさんですよね!カロスリーグ優勝者の!」

 

「あぁ…そうだ」

 

 その答えにカノンとソウタも思い出したようで一斉に驚いた。カロスから来たトレーナーのアランはカロスリーグの決勝でサトシを倒した優勝者である事を聞いた。

 サトシの実力を知っているリーリエとタケシとノゾミはその事を聞いて一緒になって驚いたのも無理はなかった。

 カロスの優勝者を前にテーションが上がるのであったが、それよりも先ほどのミラーボが使っていたカイリューがどうしても気になっていた。その議題にリーリエはすぐにアランに質問した。

 

「そういや、アランさん!さっきのカイリューって…あれは」

 

「大丈夫だ!このカイリューはちゃんと国際警察本部の人に保護して貰う事になっている。何も心配する事はない」

 

「そうだよ!だから安心して!」

 

「ハロ‼︎」

 

 カイリューの安否は任せられる事をアランとマノンから聞いた一同は撫で下ろした。

 怖かった感情はあったが、悪い人たちに使われていたカイリューに内心、心配していたからだ。

 しかし、リーリエが言いかけた事はそれとは別の案件だった。

 

「黒いオーラ…」

 

 その単語を聞いた直後、アランとマノンの表情が固くなった。

 

「あのカイリューから微かに見えたんです!その黒くて…ただならないオーラという物が…」

 

 リーリエの見た黒いオーラ。それに対してカノンも答える。

 

「リーリエ!それってオツキミ山の時も言っていたよね!ズルズキンからも黒いオーラみたいな物が見えたって!」

 

「はい!あの時は偶然かと思ったのですが!先程のカイリューからも同じような黒いオーラが見えたのです!」

 

 その証言にマノンはアランに顔を傾けた。マノンの心配そうな表情を見たアランはリーリエに言う。

 

「リーリエ。そのズルズキンを見せてくれないか?」

 

「えっ…は…はい」

 

 何故ズルズキンをと思ったが、アランの真剣な目つきから、リーリエはズルズキンのモンスターボールを取り出した。

 

「ズッ‼︎」

 

 ズルズキンが出て来た直後にアランはスカウターみたいな物を取り出すと、ズルズキンを調べ始めた。調べる時間はものの数秒で終わった。スカウターを閉まったアランにマノンは問いかける。

 

「どう?アラン」

 

「ダークオーラは消えている。もうリライブもしなくていいかもしれない」

 

 アランとマノンは納得したものの、リーリエ達には何んなのかさっぱり分かっていない様子でいた。それも当然だ。ダークポケモンの存在すら知られていないのだから。本来は国際警察からもダークポケモンについては内密にと言われていたのだが、肉眼でもダークオーラが見えるリーリエに隠し通すのも無理だと思ったアランはリーリエ達にダークポケモンについて話す事にした。

 

オーレ地方。ダークポケモン。戦闘マシン。シャドー。スナッチ。リライブ。

そしてこれからカントー地方に起こるかもしれない危険。

 

 知っている情報を全てリーリエ達に話した。アランの話はどれも信じ難く非情的なものだった。話の最中でも顔が次第に青ざめていく者もいれば、空いた口が塞がらない者も出て来た。しかし、ミラーボの件を思い返せば節当たる部分は出ていた。

 リーリエはゆっくりとズルズキンのモンスターボールを取り出すと只々それを眺めていた。アランからズルズキンのダークオーラの反応がないので心配はいらないと報告された。今思えば、オツキミヤマでの戦闘時に見せていたズルズキンの攻撃技はダークポケモンのみが覚えるダーク技の中の一つである事も分かった。

 ダークオーラが見えるリーリエについては一度、国際警察本部の人に伝える事になった。ただ、今日の事があったため整理も難しいし、無理をさせる訳にはいかない。

 アランからのダークポケモンの情報を聞き終えると、みんな各自の自室の方へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 その夜、アランとマノンはリーリエの事について話していた。

 

「リーリエさん。ダークポケモンのオーラは見えていたけど、ダークポケモンについては何にも知らない様子だったよね」

 

「あぁ、流石に嘘はついていないだろ。ダークポケモンに関しては最近になってカントーのジュンサーさんの耳に入ったぐらいだからな」

 

「何でリーリエさんだけがそれを見る事が出来たのかな?」

 

「ダークオーラはポケモンの負の感情に反映されて浮かび上がる靄だ。もしかしたら、ポケモンの気持ちを本当に良く理解している人にはそれが見えるのかもしれないな。実際にオーレの英雄と言われた二人のうちの一人も裸眼でダークオーラを見る事ができた人だからな」

 

「リーリエさんは心の底からポケモン達の事を想いやれる優しい人なんだね」

 

「あぁ。…だからこそ…余計にそういう人には見えてほしくないものだな」

 

 今夜は満月がよく見える。夜風に吹かれながら手に届きそうなそれを見つめていた。

 隣の部屋では満月に手を合わせ、これ以上苦しまないポケモン達が出ない事を祈る少女の姿もあった。

 




 ここからダークポケモンについてもどうやっていくか悩みどころでありますが、まぁ頑張っていきます!

 次回予告としては、アローラ祭です。
ついにアローラのメンバーも登場させて行きます!
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