ポケットモンスター let's goリーリエ!   作:アニポケ大好き主

28 / 53
 アニポケではリーリエもついにコオリZを獲得しましたようですね。氷の石についてはシロンはキュウコンへと進化するのかどうかが気になります。自分はあのシロンの様子からピカチュウ路線で進化はしないのではないかと予想しています。
 進化の石に関しては仲良くしていたピッピを月の石で勝手に進化させられてしまった事もありましたから…ってそれは関係あるのかわかりませんが(笑)
 さて、今回は次の話と含めてバトル多めの回となります。
お楽しみください!


第二十六話 Z技VSメガシンカ 前半

 

 

 

 

 

『まもなくバトルエリア5でアローラのトレーナー対同盟地方組によるポケモンバトルを開催いたします!ご観戦になられたいお客様は時間内に中央に設置されたバトルフィールドまでお集まり下さい』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 四六時中賑わうポケモンバトル施設。そこの中央エリアに位置するバトルスタジアムの周りには多くの人達が押し寄せていた。

 遥々カントーから出向いてくれたアローラのトレーナーの実力も見ようと、その熱気はバトルが始まる前から湧き上がっていた。

 

マオ「あっ、カノン!みんな!こっちこっち!」

 

カノン「ありがとうマオ!席取って貰っちゃって!」

 

 先に席を取っていたマオ達は後から来るカノン達に大きく此方へと手招きした。

 

マーマネ「あれ?ソウタは出なかったの?」

 

ソウタ「ま…まぁな」

 

 カノン達が遅れた理由は同盟地方組として参加するトレーナーを決める話し合いをしていたためであった。試合形式は各5名による1体1のシングルバトルだ。みんな席へと着いた瞬間にバトルフィールドへと一人の人物が足を運んだ。

 

オーキド校長「アローラ!アローラから参られました。ここカントーの世界的ポケモン研究員オーキド・ユキナリの従兄弟に値します。ナリヤ・オーキドと申します」

 

 観戦に来た人達に丁寧に挨拶をするとオーキド校長はそのまま深く一礼をした。一礼をしたオーキド校長に観戦客から拍手が巻き起こった。

 

オーキド校長「ポケットモンスター。縮めてポケモン。この世界にはわしら人間と同じく伸び伸びと暮らしています。その数は400と500と日に日にその数は新種が確認されるたびに増えていきます。そして、数々の研究の中では、まだ誰もが知らないポケモン達に隠された秘めたる力が確認される事もしばしばであります」

 

 するとオーキド校長はポケットから二つのある物を取り出すと観戦客のみんなに見えやすいように高く上へとあげた。モニターにも写されたその二つの宝石は太陽の光に照らされ、神々しく輝いていた。

 

オーキド校長「これはキーストンとメガストーンと呼ばれる物です。これは多くの人達の耳に入ったと思われます。そう!メガシンカです。カロス地方で確認された特定のポケモン達に起こる戦闘中のパワーアップ現象。それと同じように私等のアローラ地方でも良く似た力があります」

 

 そして、反対側のポケットからはひし形状に形成された光り輝く小さな宝石を取り出した。

 

オーキド「その名をZ技!このZクリスタルと言われる宝石を使うことで一回の戦闘の中で一度だけ発動させる事が出来るいわば、技のパワーアップ現象です。今日の試合の中で、その二つの力を存分に味わっていきたいと思います。長々とした前置きはもうこれぐらいにして、早速、計10名のトレーナーによる熱き燃えるポケモンバトルを行なって貰いまソーナンス!」

 

 バトル開始の宣言を下されると会場は一気に大きな声援に包まれた。メガシンカとZ技を課題とされたポケモンバトル。観戦席にいる他のポケモントレーナー達の中には空のモンスターボールを握りしめている人がチラホラ見かけた。それほどみんな、どんなバトルが見られるか待ち遠しくて仕方がないのであろう。

 会場が盛り上がりを見せる中、第一試合目が始まろうとしていた。

 

???『あ…あ〜♪おっとご来場の皆さま。まもなくチームアローラ対チーム同盟地方によるポケモンバトルを始めさせて頂きます。実況は私達、スイクン・ヤマトと!』

 

???『ライコウ・コサブロウがお送りさせて頂きます。さらに特別ゲストとしてクチバジムのジムリーダー、マチスさんにも起こし頂きました!』

 

マチス『ベリーハードなポケモンバトル!俺も見るのが楽しみだぜ!両者の健闘を祈る!』

 

 実況者の紹介も終わった所で一人目のトレーナーがバトルフィールドへと姿を現した。

 

カキ「アローラの先鋒は俺だ!」

 

 アローラ組の一番手はカキだ。カキはウラウラ島の島クイーンライチの試練を突破し、Z技を発動させるために必要なZリングを授かったトレーナーだ。次期島キング候補にも上がっているその実力が、Zリングに装着されている炎のZクリスタルと共に熱く燃え上がる。

 

 

 

 

《観戦席》

 

 

 

 

マオ「頑張れ!カキ!!!」

 

マーマネ「カキ!ファイト!」

 

サトル「こっちは誰が出るんだろ」

 

 

 

 

 

《バトルフィールド》

 

 

 

 

 カキに続いて反対側のトレーナーサイドからも一人の青年が姿を現した。腕にかざしたキーストンを輝かせながら、カキと向かいあった。

 

アラン「こっちの先鋒は俺だ。カキ」

 

 アランの登場にカキは笑みを浮かべた。サトシを倒した強敵。それが脳裏に張り付いた彼はさらに闘志を燃え上がらせた。

 

ヤマト『先鋒戦!カキ選手VSアラン選手!』

 

コサブロウ『試合開始!』

 

 

 

 

 

     ➖カキVSアラン➖

 

 

 

カキ「行くぞ!バクガメス!!!」

 

アラン「行けっ!リザードン!!!」

 

 同時に投げ込まれたモンスターボールから出てきた二体のポケモンは炎を身体中に巻き上げながら向かいあった。

 

バクガメス「ガァメェス‼︎」

 

リザードン「グゥオ‼︎」

 

 互いの対戦相手を見つめ合う二体のポケモン。ここは炎タイプ同士らしくカキとアランは同じ技を同時に指示を出した。

 

カキ「バクガメス!【かえんほうしゃ】だ‼︎」

 

アラン「こっちも!【かえんほうしゃ】だ‼︎」

 

 放たれた両者の火炎放射は混じり合い爆炎を生んだ。吹き荒れる熱風に体が焼かれそうになるその感じはさらに二人のトレーナーを熱きバトルへと誘った。

 

アラン「飛べ!リザードン!!!」

 

 バクガメスと違って飛行タイプを合わせ持つリザードンは武器の一つでもある翼を広げて大きく滑空し始めた。

 

カキ「バクガメス!もう一度【かえんほうしゃ】だ‼︎」

 

バクガメス「ガァメス‼︎」

 

 空中戦を得意とするリザードンに対してバクガメスには遠距離攻撃でしか技が届かない。飛び回るリザードンに何発ものの火炎放射を放射するも、リザードンはそれを容易く躱していく。

 

アラン「【ドラゴンクロー】‼︎」

 

リザードン「グゥオ‼︎」

 

 さらに躱すだけでなく、その鋭利な爪でバクガメスの技を打ち消した。

 

カキ「くっ!!!」

 

バクガメス「ガァメス!!!」

 

 スピードだけでなくパワーも魅せられたアランのリザードンにカキに汗が流れる。

 

アラン「そのまま急降下!【かみなりパンチ】‼︎」

 

バクガメス「ガァメェ!!!」

 

 今度は電撃を纏わせた拳で攻撃を仕掛けた。【ドラゴンダイブ】のような迫り来る迫力に怯んだバクガメスにその技が炸裂した。

 

アラン「押さえつけろ!!!リザードン!」

 

 さらに拳に纏わせた電撃がバクガメスの身体中へと帯びて行く。駆け巡る電流にバクガメスは苦しみながらも耐え続けた。リザードンも負けじと押し付けながらその手を引くことをしない。倒されるのも時間の問題かと思うアラン。しかし、リザードン共に気づいていなかった。帯びた電流がバクガメスの手や足にそして…甲羅(・・)にへと流れていることを

 

カキ「バクガメス!【トラップシェル】‼︎」

 

バクガメス「ガァメス‼︎」

 

リザードン「グゥオオ!!!」

 

 甲羅の棘は爆発物。電流がバクガメスの甲羅の棘を刺激した事で大きな爆炎がフィールドを包み込んだ。その威力に思わず吹き飛ばされたリザードンはすぐに立て直す事が出来ず、その技の威力と反動がリザードンの全身の動きを止めてしまった。

 

カキ「今だバクガメス!【からをやぶる】‼︎」

 

 怯んでいる隙にカキはバクガメスの攻撃力と素早さのステータスを上げた。さっきの攻撃力を見ればうかうかと攻撃をする訳にいかない。多少の防御を捨てることになろうとも、全力でぶつかって行くしかない。

 

カキ「行けっ!【ドラゴンテール】‼︎」

 

アラン「リザードン!【ドラゴンクロー】‼︎」

 

 体を駒のようにフル回転させたバクガメスはエネルギーを貯めた尾を振り回しながらリザードンの方へと飛んで行く。アランの声を聞いたリザードンも竜の爪でバクガメスの攻撃に対抗する。

 

アラン「飛べリザードン!」

 

リザードン「グゥオ‼︎」

 

 もう一度、バクガメスの出方を伺うためにアランはリザードンを空中へと移動させた。リザードンが飛んだ事を確認したアランはバクガメスの方へと目をやると、バクガメスはゆっくり後ろへと倒れると仰向け状のままリザードンの方へと体を向けた。

 

カキ「行けっ!バクガメス!」

 

 カキの指示を聞いたバクガメスは甲羅の棘を爆発させるとその衝撃波で体を一気にリザードンの方へと飛ばした。

 

アラン「何!!!」

 

カキ「そこだ!!!【ドラゴンテール】‼︎」

 

 空中戦を得意としないバクガメス。しかし、カキの機転で空中にいるリザードンへ近づくことに成功した。その勢いのままバクガメスは尾をリザードンの頭部へと叩きつけると、そのままリザードンは地上に向かって落下した。

 衝撃音と一緒に地面へと叩きつけられたリザードンは砂埃が舞う中、すぐに立ち上がった。無事に着陸したバクガメスもリザードンへと向かいあった。第一試合から奇想天外な戦いに会場は盛り上がる。その歓声の中、アランとカキは互いの実力を確かめ合う事が出来た。

 

アラン「まさか…そんな使い方をしてくるとはな!」

 

カキ「これは彼奴の受け売りみたいなもんで!」

 

アラン「それじゃあ、そろそろ全力を出させて貰うぞ!」

 

 腕のキーストンに手を置くとその輝きは辺り一面へと発光し始めた。

 

カキ「来るか…」

 

 その強い光はアランとリザードンの闘志を反映させているようだ。リザードンのメガストーンも輝きだすと、より一層リザードンは翼を大きく広げてはその体を大きく見せ始めた。

 

アラン「我が心に応えよ!キーストン!進化を超えろ!メガシンカ!!!」

 

リザードン「グゥオオオオオオ!!!!!!」

 

 七色の光に包まれたリザードンはそのまま炎の色と共に姿を変貌させた。

 

カキ「これがメガシンカか!面白い!!!」

 

バクガメス「ガァメェス‼︎」

 

 目の当たりにしたメガリザードンにカキとバクガメスは武者震いを立てた。初めてのメガシンカポケモンとのバトルにもう一度気合いを入れ直した。

 

アラン「リザードン!【ドラゴンクロー】‼︎」

 

カキ「バクガメス!【ドラゴンテール】‼︎」

 

 再びぶつかり合う両者の攻撃。弾ける火花を散らしながら互いのパワーをぶつけ合う。

 

カキ「バクガメス!!!」

 

 しかし、メガリザードンの一振りにバクガメスは一気に押し負けてしまった。吹き飛ばされたバクガメスは後ろへと後退させられてしまった。

 

カキ「【からをやぶる】で攻撃力を上げたのにも押し返されるとは…」

 

アラン「俺のメガリザードンXはメガシンカをすると特性《かたいつめ》になるんだ。この特性によって【ドラゴンクロー】の威力はさっきよりも数倍は跳ね上がっている」

 

カキ「くっ!!!バクガメス!【かえんほうしゃ】‼︎」

 

アラン「リザードン!【かえんほうしゃ】‼︎」

 

 

《観戦席》

 

 

 

マオ「メガリザードン…X?」

 

マーマネ「Xってどういう意味なの?」

 

 両者の火炎放射が交える中、マオとマーマネはアランが言っていた事に対して疑問を浮かべていた。その議題に対してマノンはポケモン図鑑を取り出しながら口を開いた。

 

マノン「リザードンのメガシンカは他とは違って二種類に分かれているの。アランのリザードンはドラゴンタイプが追加された物理攻撃重視のメガリザードンX。もう一方は日差しを強くさせる特性【ひでり】が追加された高い火力を備えた特殊攻撃重視のメガリザードンYなんだよ!」

 

カノン「へぇ〜メガシンカはパワーだけじゃなくてタイプや特性が変わるのもいるのね」

 

 

 

 

《バトルフィールド》

 

カキ「バクガメス!!!【ドラゴンテール】‼︎」

 

アラン「リザードン!もう一度【ドラゴンクロー】‼︎」

 

 【からをやぶる】でもう一度攻撃力を上げたバクガメスは今度は負けじとリザードンのパワーに応戦した。だが、【からをやぶる】の効果で防御力は大幅にダウンさせてしまっている。バクガメスの体力はもう長くは持たない。

 

カキ「一気にケリをつけるぞ!バクガメス!!!」

 

 カキはZリングを掲げた。ホノオZから感じるオーラに気づいたバクガメスもゆっくり後退すると、大きく身構えた。

 

カキ「俺の全身!全霊!全力!全てのZよ!アーカラの山の如く!熱き炎となって燃えよ!」

 

 赤く光るホノオZのパワーがバクガメスに集まって行く。そのパワーを受けたバクガメスは太陽のように燃え上がる大きな火炎玉を形成し始めた。

 

 

 

 

 

 

カキ「【ダイナミックフルフレイム】!!!」

 

 

 

 

 

バクガメス「ガァメェェェェェ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 そのパワーをリザードンに向かってバクガメスは大きく放った。リザードンは躱す様子はなく両腕を前に出すと、迫るバクガメスのZ技を迎え撃った。逃げる事なくZ技を受けて立ちたいリザードンの気持ちを考慮し、アランも一言も発さず迫るZ技に目をやっていた。

 放たれたホノオZ技はリザードンを飲み込むと、密集されたパワーが一気に解放された。吹き荒れる熱風に顔を手で押さえながらも、ジッとカキはアランのリザードンの様子を伺う。発された爆煙がフィールドに包みこむ中、観戦トレーナー達も固唾を飲んでZ技を受けたリザードンに注目した。徐々に晴れてくるバトルフィールドからは低い獣のような呻き声が聞こえた。晴れてくるその爆煙の中からは口から漏れ出す青い炎を燃やしながら、リザードンが立っていた。

 

カキ「ま、まさか!!!」

 

アラン「これがZ技か。大した威力だな」

 

 ホノオZ技を耐えたアランのリザードンにカキは唖然としてしまった。再び吠えるリザードンに我に返ったカキはすぐにバクガメスに指示を出した。

 

カキ「くっ!!!バクガメス!【ドラゴンテール】だ‼︎」

 

 カキの声を聞いたバクガメスもすぐにリザードンの方へと突進して行く。だが、それは焦りから生まれた誤算。アランはバクガメスを射程範囲まで引き寄せるまでリザードンを待機させた。

 

アラン「リザードン!【ブラストバーン】‼︎」

 

 射程範囲に入ったバクガメスを確認したアランの合図にリザードンは炎を纏わせた拳で地面を割った。中からは吹き出す炎が迫り来るバクガメスに向かって放たれた。

 

カキ「バクガメス!!!!!」

 

 ホノオZと同等の攻撃がバクガメスを飲み込んだ。爆炎が晴れるとそこには俯せ状で倒れているバクガメスのその姿があった。目を回しているバクガメスを確認した審判は旗を大きくリザードン側に大きく掲げた。

 

ヤマト『バクガメス戦闘不能!リザードンの勝ち!』

 

コサブロウ『先鋒戦の勝者は同盟地方チーム、アラン選手!!!』

 

 第一試合から白熱した熱い戦い!会場からは二人を讃える声援が鳴り響いた。

 

カキ「よく頑張ったな。バクガメス」

 

バクガメス「ガァメス…」

 

 バクガメスを支えるカキにメガシンカが解けたリザードンと一緒にアランが向かっていた。

 

アラン「熱いバトルをありがとうカキ。炎のZ技か。流石に俺のリザードンも耐えてくれるかどうかまでは分からなかった」

 

リザードン「グゥオ‼︎」

 

カキ「こちらこそありがとうございました!良い体験をさせて頂きました!」

 

バクガメス「ガァメェス‼︎」

 

カキ「また俺とバトルをしてくれませんか⁉︎」

 

アラン「もちろん。だけど、その時は俺とリザードンもさらに強くなっているからな!」

 

 握手を交わす二人にさらに声援が起こった。だが、バトルはまだ終わっていない。次のバトルが始まろうとしていた。

 

コサブロウ『次鋒戦!両者前へ』

 

???「「はい!」」

 

 次に始まる第二試合目。二人のトレーナーがバトルフィールドへと姿を現した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤマト『次鋒戦!スイレン選手VSノゾミ選手!』

 

コサブロウ『試合開始!』

 

 

 

 

 

 

    ➖スイレンVSノゾミ➖

 

 

 

 

 

ノゾミ「行くよ!エルレイド!Rady go!!!」

 

エルレイド「エルレイ‼︎」

 

スイレン「お願いね!アシマリ!」

 

アシマリ「アゥ‼︎」

 

 バトルフィールドへと勢いよく放たれたエルレイドは鋭く磨き上がった刃を振り回し、アシマリは大きなバルーンを形成させて爆発させては自身の力を大きくアピールした。

 試合開始のコールと同時にスイレンとアシマリはすぐに動き出した。

 

スイレン「アシマリ!【バブルこうせん】‼︎」

 

アシマリ「アゥ‼︎」

 

ノゾミ「エルレイド!【サイコカッター】‼︎」

 

エルレイド「エルレィ‼︎」

 

 アシマリの泡光線とエルレイドの光の刃が相殺されると、ノゾミは怯むことなく次の指示を出した。

 

ノゾミ「【つるぎのまい】‼︎」

 

 光り輝きだしたエルレイドの刃はさらに鋭くなった。

 

ノゾミ「もう一度!【サイコカッター】‼︎」

 

 もう一度放たれた光の刃がアシマリに向かって放たれたる。向かってくるサイコパワーを蓄えた光の刃を前にアシマリは大きく身構えた。スイレンの方へと目線を合わせると、スイレンはアシマリの考えている事がわかったようにゆっくりと頷いた。

 

スイレン「バルーン!!!」

 

 スイレンの合図でアシマリはバトル開始前と同じぐらいの大きな水風船を形成した。その中に【サイコカッター】が吸い込まれると、その衝撃もバルーン諸共吸収された。

 

スイレン「よし!良いよアシマリ!」

 

アシマリ「アゥアゥ〜♪」

 

ノゾミ「へぇ〜なかなか見せてくれるじゃない⁉︎」

 

エルレイド「エルレィ‼︎」

 

 【つるぎのまい】で攻撃力が上がったのにもかかわらずエルレイドの技を受け止めたアシマリの水風船の強度にノゾミは驚いていた。

 

スイレン「よし!【バブルこうせん】‼︎」

 

アシマリ「アゥ‼︎」

 

 アシマリの【バブルこうせん】はエルレイドに向かって放たれる。エルレイドはアシマリと同様に躱す様子はなく、迫るアシマリの攻撃に向かって拳を立てた。

 

ノゾミ「エルレイド!【しんくうは】‼︎」

 

エルレイド「エルレェイ‼︎」

 

 何か思いついたノゾミはエルレイドに指示を出すと、エルレイドは大きく体を回転させ始めた。小さな竜巻を巻き起こしたエルレイドの【しんくうは】はアシマリに放つ事なくエルレイドを取り囲むようにして巻き起こっている。すると、アシマリの【バブルこうせん】はエルレイドの【しんくうは】と接触すると打ち消すどころか、次々と放たれた泡を巻き込み始めた。

 

スイレン「何これ…」

 

 打ち砕かれる事なく、浮遊する【バブルこうせん】を纏う竜巻の中心にいるエルレイドは迫力があり鬼神の如く、ノゾミの次の指示を待つかのようにしてアシマリを見つめていた。

 

ノゾミ「エルレイド!【サイコカッター】‼︎」

 

 そのまま紫色に輝かせた刃のエネルギー波を竜巻の中へと流すと、サイコパワーとアシマリの【バブルこうせん】の二つのエネルギーを取り組んだ竜巻が作り出された。

 ノゾミの得意とするコンテスト技を前にスイレンとアシマリの雲行きが怪しくなってきた。

 

スイレン「このままだと負ける」

 

自分たちの今の状況がまずいと感じたスイレンはミズZをはめたZリングをかざした。

 

スイレン「行くよ!アシマリ!」

 

 飾れたミズZのエネルギーはアシマリへとその力を授けた。Z技を撃つためにスイレンとアシマリはお互いに同じポーズを取り始めた。

 

スイレン「届け!水平線の彼方まで!」

 

 エネルギーが集まったアシマリは大きくジャンプすると、水の衣を体へと纏った。

 そして、空を切るかのように回り始めると大きな渦潮が発生し始めた。

 

 

 

 

 

 

スイレン「【スーパーアクアトルネード】!!!」

 

アシマリ「アシャァァァァァァ!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 大きな渦潮に乗りながらアシマリはエルレイドの方へと放った。目にしたZ技の威力に刺激を受けたノゾミはキーストンを飾した。

 

ノゾミ「行くよエルレイド!メガシンカ!!!」

 

エルレイド「エルレェイィィィィィィ!!!!!!!!!」

 

 サイコパワーとアシマリの【バブルこうせん】のパワーを纏った竜巻をアシマリのZ技へとぶつけた。激しい突風に吹かれながら押し出される両者の攻撃であったが、若干、メガエルレイドの方がパワー負けしているかのように見えていた。

 

ノゾミ「くっ…エルレイド!【インファイト】‼︎」

 

エルレイド「エル…エルレェイ‼︎」

 

 さらにメガエルレイドは【インファイト】で自信が作り上げた竜巻を押し出すと、そのパワーが重なって二つの技は互いに相殺された。打ち消された技の衝撃にアシマリとメガエルレイドは吹き飛ばされた。だが、先に体勢を戻したアシマリが先に攻撃を繰り出した。

 

スイレン「【ハイドロポンプ】‼︎」

 

ノゾミ「【サイコカッター】‼︎」

 

 アシマリの水タイプ最強クラスの技を前に躱す術がなかったメガエルレイドは二刀の刃でクロスするようにしてアシマリの【ハイドロポンプ】を防いだ。

 押されながらもなんとか技を耐えきったメガエルレイドであったが、その様子を見たノゾミは審判にコールした。

 

ノゾミ「すいません。参りました」

 

 ノゾミの降参宣言聞いた審判はアシマリの方へと旗を大きく上げた。

 

 

ヤマト『ノゾミ選手の棄権により』

 

コサブロウ『勝者スイレン選手!』

 

 二試合目の戦いを終えて二人は互いに握手を交わした。

 

ノゾミ「ごめんスイレン。こんな形で勝負を終わらせてしまって…」

 

 実のところ、以前戦かったダークカイリューとのダメージが残っていたのであった。みんなからの推薦て事もあって本調子でもないのに戦いを挑んでしまったスイレンに対してノゾミは深く謝罪をする。そんなノゾミにスイレンは和かに笑顔で返した。

 

スイレン「じゃあ、いつかまた何処かで本気でぶつかり合おうよ!私、それまで楽しみにするから!」

 

 その言葉に励まされたノゾミはもう一度スイレンと握手を交わした。

 

ノゾミ「うん!いつか必ずね!」

 

 バトルを終えたスイレンは戦ってくれたアシマリを抱きかかえて、ゆっくりと会場からは出て来た。

 

リーリエ「お疲れ様です!スイレン!」

 

スイレン「うん!次はリーリエ!頑張ってね!」

 

リーリエ「はい!」

 

アシマリ「アゥアゥ‼︎」

 

シロン「コーン‼︎」

 

 スイレンとハイタッチを交わしたリーリエはバトルフィールドへと足を踏み入れた。

 

リーリエ「行きますよ!シロン!」

 

シロン「コン‼︎」

 

 

 

《観戦席》

 

 

 

マオ「リーリエだ!頑張れ!リーリエ!!!」

 

アママイコ「アァマイ‼︎」

 

マーマネ「行けー!リーリエ!」

 

トゲデマル「モギュュ‼︎」

 

 

 

 

《バトルフィールド》

 

 歓声が包まれる中、相手選手が現れるのを待つリーリエの前に、一人のトレーナーが姿を見せた。

 

タケシ「手加減はしないぞ。リーリエ!」

 

リーリエ「はい!」

 

ヤマト『中堅戦!ジャリ…リーリエ選手VSタケシ選手!』

 

コサブロウ『試合開始!』

 

 

 

 

    ➖リーリエVSタケシ➖

 

 

 

 

 

リーリエ「行きますよ!シロン!!!」

 

シロン「コーン‼︎」

 

 リーリエの声と一緒にシロンは元気よくバトルフィールドへと飛び出した。久しぶりの公式戦に胸が踊るタケシは自身の最高のパートナーが入ったモンスターボールを大きく振り投げた。

 

タケシ「俺はこいつだ!出てこい!ハガネール!!!」

 

ハガネール「ネェェル‼︎」

 

 モンスターボールから解き放たれたそのポケモンはダイヤモンドのように輝いていた。体長約9メートルのその巨体の迫力にリーリエとシロンには緊張が走ってきた。

 ハガネールはリーリエのシロンと同じくタケシが初めて手にした相棒だ。このバトルに参加するのにあたってジロウから転送してもらったのだ。

 

 

《観戦席》

 

カノン「大きい!!!」

 

マーマネ「あのポケモンは⁉︎」

 

サトル「ハガネールだ!」

 

 

 

 

 

 

『ハガネール てつへびポケモン

 鋼・地面タイプ

地中の高い圧力と熱で鍛えられた体はあらゆる金属よりも高い。丈夫なアゴで岩石を噛み砕き進む』

 

 

 

 

 

マオ「強そう…」

 

ソウタ「タケシの切り札みたいだな」

 

《バトルフィールド》

 

 久しぶりのバトルとも合ってハガネールはとても気合いが入っていた。タケシは元ニビジムのジムリーダー。タケシとの本気のバトルにリーリエとシロンはだんだんと燃えてきた。

 

リーリエ「シロン!【こなゆき】です‼︎」

 

シロン「コーン‼︎」

 

 先に動いたのはリーリエとシロンだ。シロンの冷気が一気に放たれると、フィールドの地面を凍らせながらハガネールに向かっていく。ジロウとのジム戦と比べて技の威力が上がっているシロンの技にタケシは感心を持つ。

 

タケシ「ハガネール!【ジャイロボール】だ‼︎」

 

ハガネール「ネェェル‼︎」

 

 攻撃技も上手く使えば防御に徹する事も出来る。攻撃こそが最大の防御って事だ。かつての旅の友から教わった技術でタケシはリーリエに立ち向かう。

 

リーリエ「もう一度!【こなゆき】です‼︎」

 

シロン「コーン‼︎」

 

 冷気を放射させたシロンの攻撃が再びハガネールへと迫って行く。バトルを楽しむハガネールの表情につられて、タケシはある策をリーリエに見せた。

 

タケシ「次はこれを見せよう。ハガネール!【ジャイロボール】‼︎カウンターシールドだ!!!」

 

ハガネール「ネェェル‼︎」

 

 ハガネールは体を高速回転させると、シロンの【こなゆき】を防いだ。ここまではさっきと同じ光景であったが、それだけでは終わらなかった。

 シロンの技を防いだだけでなく、ハガネールはさらに高速回転のスピードを上げると、【ジャイロボール】の攻撃エネルギーは範囲を大きく広げてはそのエネルギー波をシロンに向かって放たれた。

 

シロン「コーン!!!」

 

リーリエ「シロン!!!」

 

 ハガネールの以外な攻撃防御にリーリエは驚いてしまった。リーリエだけではない。このバトルを見ていた観戦客達もハガネールの予想だにしない攻撃方法に魅了され、会場の歓声がより一段と高くなってきた。

 

リーリエ「【こなゆき】を防いだだけじゃなくて、同時に攻撃技へと変動されたのですか!!!」

 

 攻撃を防御に使う戦法はサトシの戦いぶりから学んだ所もあったが、タケシが見せた防御と同時に攻撃を仕掛けるカウンターシールドにリーリエは少し圧倒されてしまった。

 

タケシ「勝負はこれからだぞ!ハガネール!【あなをほる】‼︎」

 

ハガネール「ネェェル‼︎」

 

 攻撃の手を緩めないハガネールは【ジャイロボール】を解除したすぐに地中へと潜り始めた。一瞬にして消えた巨体の体を持つハガネールにリーリエとシロンはさらに焦りが生じてしまった。地響きがなり、その振動がだんだんと大きくなると、辺りを一目散に目を凝らすシロンの真下からハガネールは一気に地上へと飛び出した。

 

リーリエ「シロン!!!」

 

 ハガネールの攻撃によってシロンは真上へと吹き飛ばされてしまった。身動きが取れないシロンに対してハガネールは攻撃体勢へと再度切り替えてきた。

 

タケシ「そこだ!【しめつける】攻撃‼︎」

 

 向かって来るハガネールはその長い尾でシロンを捕らえようと仕掛けてきた。それを見たリーリエはすぐさま指示を出した。

 

リーリエ「シロン!【こおりのつぶて】です‼︎」

 

シロン「コン‼︎」

 

ハガネール「ネェール!!!」

 

リーリエ「続けて【ムンフォース】‼︎」

 

シロン「コン‼︎」

 

ハガネール「ネェェル!!!」

 

 近づいてくるハガネールに向かってシロンは氷の弾丸をハガネールの頭部に向かって放った。シロンの攻撃に怯むハガネールに今度は【ムンフォース】をぶつけると、そのパワーにハガネールは大きく後ろへと倒された。自分よりも何倍の大きさのハガネールに負けじを取らないシロンの勇姿に会場はさらに盛り上がりを見せた。だが、バトルの経験上からもタケシ達の方が一枚上である事は分かっている。覚悟を決めたリーリエはZリングを前に出した。

 

リーリエ「シロン!長引かせてはこちらが不利です!Z技で一気に勝負を決めます!」

 

シロン「コーン‼︎」

 

タケシ「受け立つぞリーリエ!行くぞハガネール!」

 

 リーリエ達がZ技を仕掛けてくる事がわかったタケシは自分の上着を大きく脱ぎ捨てた。

 

リーリエ「あれは!!!」

 

 カキに負けないぐらい鍛え上げられた肉体。そして胸元にぶら下がっているキーストンにリーリエの目が集まった。

 

タケシ「俺達は強くて硬い石の男!ハガネール!メガシンカ!!!」

 

ハガネール「ネェェェルゥゥゥ!!!!!!!」

 

 タケシのキーストンとハガネールナイトが共に光り輝き出すと、ハガネールの体はさらに硬く、大きく、光沢にさらに磨きがかかってきた。メガシンカによりさらに厳つさが増したハガネールの姿にリーリエとシロンはさらに身構えた。

 

リーリエ「メガ…ハガネールですか」

 

 メガシンカを遂げたハガネールを前に、今度はリーリエのコオリZが白く光り輝きだした。

Zリングからパワーを受け取ったシロンの体は白い光に包まれた。それに対してハガネールは躱そうともせずに、タケシと一緒にシロンのZ技が繰り出されるのを岩のように大きく待ち構えていた。元ジムリーダーとしての血筋が走ったのか、タケシとハガネールはリーリエとシロンの本気の力を真っ向から受け止めようとしている。それに答えるように解放されたシロンのZ技が勢いよく撃ち出された。

 

リーリエ「【レイジングジオフリーズ】!!!」

 

シロン「コォォォォォン!!!!!!!」

 

 シロンの雄叫びと一緒に氷柱が次々と形成され逃げられないようにメガハガネールの周りを包囲する。その一本の氷柱の頂に立つシロンは狙いを定めて大きな冷凍光線を発射した。発射された冷凍光線は大きなメガハガネールの体を冷気で発生した霧にシロンごと包み込んだ。コオリZの放つ冷気で一気に下がった気温が徐々に標準値まで戻ったのと同時に冷気の霧も晴れてきた。

 その中から一呼吸を終えたメガハガネールがリーリエを睨みつけていた。

 

タケシ「よし!よく耐えたぞ。ハガネ…」

 

 Z技を耐えてくれる事を信じていたタケシはシロンの姿を確認し始めた。しかし、それを見てタケシは驚いた。そのシロンはメガハガネールの側まで距離を詰めていたのだ。

 

タケシ「何だと!」

 

リーリエ「今よ!【こおりのつぶて】‼︎」

 

シロン「コーン‼︎」

 

 シロンを確認したリーリエはすぐに先制技でメガハガネールに攻撃を決めた。

 Z技を決めた事にリーリエは決して安堵していなかった。相手は自分達よりも幾多の経験を積んできたトレーナーだ。自分たちの今の実力で一気に戦闘不能まで持ち込める可能性は低い。リーリエはZ技を決め技としてではなく、あえてタケシとメガハガネールの注意を払って、シロンを近づけさせるためにZ技を利用したのだ。

 

リーリエ「【こなゆき】です‼︎」

 

タケシ「くっ!ハガネール!【ジャイロボール】だ‼︎」

 

 蹌踉めくメガハガネールにシロンはさらに攻撃を重ねていく。しかし、やられっぱなしには行かない。すぐにメガハガネールは【ジャイロボール】によるカウンターシールドを展開させて、シロンを技ごと吹き飛ばした。

 

タケシ「これでとどめだ!ハガネール!【ストーンエッジ】‼︎」

 

ハガネール「ネェェェェェル‼︎」

 

 メガハガネールは尾で一気にフィールドを叩くと、形成された岩柱が道を作るように一直線にシロンへと向かって行った。

 

リーリエ「シロン!!!」

 

 連なる岩柱にシロンは攻撃を受けてしまった。立ちはだかる砂埃を前にリーリエはシロンの無事を願った。砂埃が晴れるとその中から大きな氷の球体が姿を現した。

 

タケシ「なっ!これは!!!」

 

リーリエ「凄いです!シロン!!!」

 

 なんと、その氷の球体の中には身構えるシロンの姿があった。これはシロンの独自の判断によるものだろ。メガハガネールの攻撃が決まる瞬間にシロンは自分の周りを冷気で冷やし始めると、その作られた大きな氷の球体に自分の身を包み込んませたのだ。そのおかげでシロンは【ストーンエッジ】の直撃を凌いだみたいだ。そのシロンの判断にタケシは思わず拍手を送った。

 

タケシ「やるな!シロン!」

 

リーリエ「ありがとうございます!攻撃は最大の防御!シロンもしっかりと何処かのトレーナーさんの戦いを見ては学んでいたそうです!」

 

シロン「コーン‼︎」

 

タケシ「それは奇遇だな!さっきのカウンターシールドと言い、俺も何処ぞやのトレーナーから色々と教えて貰っていたからな!」

 

ハガネール「ネェル‼︎」

 

 さっきまでの戦いから見せなかった二人に少し笑顔が溢れた。そして、すぐにバトルの方へと目を向けた。

 

タケシ「さぁ、もうそろ終盤戦だ!来い!!!」

 

リーリエ「勝たせていただきます!わたくし達の全力をもう一度ぶつけてみせます!!!」

 

 気合いが入った自分達らのトレーナーに反応するようにシロンとメガハガネールは前へと進んだ。

 

リーリエ「【こおりのつぶて】‼︎」

 

タケシ「【ジャイロボール】だ‼︎」

 

 シロンの次々に撃ち出される氷の弾丸をメガハガネールは体を高速回転させてその技を打ち消していく。

 

タケシ「【あなをほる】‼︎」

 

ハガネール「ネェェル‼︎」

 

 シロンの連続攻撃が終わると、メガハガネールは咄嗟にその身を地中へと沈めた。地中を潜ったことに現れた大きな穴。それを見たリーリエはシロンをその穴の側へと移動させた。

 

リーリエ「シロン!その穴に【こなゆき】です‼︎」

 

 地中では逃げられないメガハガネールにシロンはその穴を通して冷気をぶつけに入った。シロンの攻撃が入るその直後、その誘いに乗ってくれた事に笑みを見せるタケシの姿がリーリエの瞳の中に映った。はっとするリーリエを他所にタケシは指示を出した。

 

タケシ「ハガネール!【ジャイロボール】だ‼︎」

 

 シロンの攻撃が決まる寸前にハガネールは地中の中で体をフル回転させ始めた。そして、周りの土を掘り起こすようにして地中を巻き上げ始めると、一気に地表にまでその振動が差し掛かった。その振動に地面が割れてシロンはその中へと巻き込まれてしまった。

 

リーリエ「シロン!!!」

 

 リーリエの声が虚しく、シロンはそのまま一気に空中へと放り出されてしまった。落下して地面に叩きつけられたシロンはそのまま目を回していた。

 

ヤマト『シロン…じゃなくて、ロコン戦闘不能!ハガネールの勝ち!』

 

コサブロウ『よって中堅戦の勝者はタケシ選手!』

 

 勝負が決してリーリエはすぐにシロンを抱きかかえた。

 

リーリエ「シロン。頑張りましたね」

 

シロン「コーン…」

 

タケシ「お疲れ!ハガネール!」

 

ハガネール「ネェル‼︎」

 

 戦ってくれたポケモン達にお礼を言った後、リーリエとタケシは握手を交わした。

 

リーリエ「流石は元ジムリーダですね。完敗でした」

 

タケシ「いや、正直勝てるかどうかは俺にも分からなかったさ!」

 

リーリエ「またお相手して下さい!」

 

タケシ「あぁ!またやろう!」

 

 二人の健闘に会場からは拍手が巻き起こった。傷ついたシロンを抱いてリーリエはすぐにバトルフィールドを後にした。

 すると、向かいからは次にバトルを行うアローラ側のトレーナーがリーリエに近づいて行った。

 

ロイヤルマスク「リーリエ君!ナイスファイトだったぞ!」

 

リーリエ「ありがとうございます!ロイヤルマスクさんも頑張って下さい!」

 

 互いに一言だけ交わして、リーリエはカキとスイレンの元へと戻って行った。

 

 

 

 

ククイ博士 (カントーを旅して随分と成長したな。リーリエ)

 

 

 教え子の成長に心を踊らせるククイ博士は切り替えて、多くの観戦人が待つバトルフィールドへと姿を現した。右拳を高く上げるとアローラの人達はその男の登場に歓声が湧き起こった。

 

マーマネ「来た!ロイヤルマスク!!!」

 

 マーマネも自分用のロイヤルマスクと同じ覆面を被り始めた。マーマネの様子やアローラの人達の熱狂から物凄く強いトレーナーであることは伝わる。そして、そのロイヤルマスクと交える相手トレーナーの方へと目を傾けたのだが、ロイヤルマスクの登場から同盟地方組側のトレーナーが一向に姿を見せる気配がなかった。

 

カノン「全然出てこないよね」

 

サトル「どうしたんだろ」

 

マノン「まさか…出られなくなっちゃったとか?」

 

ハリサ「ハロ…」

 

ソウタ「何やってんだよ!罰金もんだ!」

 

 ざわつく会場にヤマトとコサブロウは対処していると、慌ただしい声を発しながら全力疾走でバトルフィールドへと向かってくる一人のトレーナーとそのポケモンの姿が見えた。

 

???「だぁぁぁぁ!!!間に合えぇぇぇ!!!」

 

 全力で走り行くその少年は会場へと入るその直後に道端の小石に足を取られて躓いてしまうと、転がりながらトレーナーサイドの方へと向かって行った。

 

???「よっしゃあ!間に合った!!!」

 

ルカリオ「リオ…」

 

 何かと慌ただしかったその少年は自分のトレンドマークとも言えるバンダナを思いっきり引っ張ってはゴムのように額を叩きつけると、気合いを入れ始めた。

 

 

 

 

ククイ博士(あの子は…さっきの…)

 

 

 

 その少年はさっき自分の講義を聞いてくれたトレーナーと知ったククイ博士はその少年の実力を知りたくなる衝動に思わず笑みが溢れてしまった。

 

 

ヤマト『副将戦!ロイヤルマスク選手VSコテツ選手!』

 

コサブロウ『試合開始!』

 

 

 

 

 

   ➖ロイヤルマスクVSコテツ➖

 

 

 

 

 

コテツ「さぁ!行こうぜルカリオ!」

 

ルカリオ「リオ‼︎」

 

 コテツの呼び声に応じてルカリオはバトルフィールドへと華麗に降り立った。

 ルカリオの登場をリーリエ達はそのバトルを控え室から見ていた。

 

リーリエ「あのポケモンはたしかルカリオですね」

 

ロトム『シャッターチャンスロト!』

 

 

 

 

 

 

 

 

『ルカリオ はどうポケモン

 格闘・鋼タイプ

あらゆる物が発する波動をキャッチする能力を持つ。その能力で相手の考えや動きを読み取る事もできる』

 

 

 

 

 

 ルカリオの登場に静かに燃え出したロイヤルマスクも一気にモンスターボールを空中へと解き放った。

 

ロイヤルマスク「行くぞ!ガオガエン!!!」

 

ガオガエン「ガオォォ‼︎」

 

 腰に巻いた炎のベルトを燃え上がらせたガオガエンはその闘志を対戦相手のルカリオに向けられた。

 

 

 

 

《観戦席》

 

 

 

 

カノン「ガオガエン…」

 

 始めてみるそのポケモンにカノンはポケモン図鑑を開いた。

 

 

 

 

 

 

 

『ガオガエン ヒールポケモン

 炎・悪タイプ

強烈なパンチとキックで戦う。闘争心に火がつくと腰のまわりにある炎もひと際激しく燃え上がる』

 

 

 

 

 

マーマネ「炎タイプのガオガエンに対して鋼タイプのルカリオか。それならガオガエンが有利だね!」

 

サトル「だけど、ルカリオには悪タイプのガオガエンに対して有利が取れる格闘タイプも持っているよ!」

 

ソウタ「五分五分ってところだな」

 

マノン「ねぇマオ?あのロイヤルマスクっていう人はどれだけ強いの?」

 

マオ「そりゃもうメチャクッチャ強いよ!アローラでは負けなしの人だもん!」

 

 

 

 

《バトルフィールド》

 

 

 両者のポケモンが出揃った所でコテツとルカリオは共にお揃いの腕のバングルに装着されたキーストンとルカリオナイトを輝かせた。

 

コテツ「ルカリオ!メガシンカだ!!!」

 

ルカリオ「リオォォォォォ!!!!!!!」

 

 メガシンカしたルカリオはさらにガオガエンを鋭く睨みつけた。強敵とのバトルにさらに喜びの感情が湧いたガオガエンも大きく雄叫びを上げた。

 

コテツ「ルカリオ!【グロウパンチ】‼︎」

 

メガルカリオ「ルォ‼︎」

 

ロイヤルマスク「ガオガエン!【じごくづき】‼︎」

 

ガオガエン「ガァオ‼︎」

 

 両者の拳が火花を散らしながら激しく交わり始めた。その衝撃波はモニター越しで見ているリーリエ達にも大きく体を痺れさせた。

 

コテツ「行くぞ!マスクのおっちゃん!!!」

 

ロイヤルマスク「来たまえ!少年!!!」

 

 向かい合う強者の魂に会場はさらにヒートアップした。

そのバトルを控え室で観戦している少女も体を震わせながら、キーストンがついたネックレスを煌めかせながらモンスターボールを握りしめていた。




 BWからコテツの登場です。
実の所、本当は登場させる予定はなかったのですが、この話を書いてみたかったので急遽登場させる事となりました。
 登場人物が増えると、各自にスポットライトを当てるのが大変になりそうです。
 次回の後半戦もお楽しみ下さい。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。