ポケットモンスター let's goリーリエ! 作:アニポケ大好き主
「そうか。ありがとなリーリエ。ジェームズさんも」
「もう、当然じゃありませんか兄様。助け合うのが家族ですもの」
その日の夜、リーリエはアローラにいるグラジオに今日のことを報告するために電話を掛けていた。現在グラジオはエーテル財団の復興のため一時的に代表代理を務めることになった。また、国際警察とともに散り散りになったウルトラビーストの保護も行なった。おかげで、一連の事件によって失われたエーテル財団の信頼は取り戻しつつある。保護施設も新たに建設してウルトラビーストだけでなくこの事件で傷を負ったポケモンの保護も行なっている。
「お坊ちゃま ありがとうございます。奥様の会社をここまで立て直して下さいまして」
「俺のほうこそジェームズさんには感謝しきれないですよ。リーリエと一緒にカントーまでついて行ってもらってありがとうございます」
バラバラになった家族がようやく一つになった。リーリエは自然と涙が溢れて来た。
「おいおい頼もしくなったと思いきや泣き虫リーリエに逆戻りか?」
「もうやめて下さいよ。兄様! 」
そう言ってからかったグラジオ本人も久しぶりに兄妹らしい会話ができたのか、少し鼻声になっている。二人が幼少時代から屋敷に使えていたジェームズもこの光景を懐かしく思ったのか。二人よりも大粒の涙を流していた。そんなジェームズをみたリーリエとグラジオの笑い声が少しの間だけ続いた
「母さんの件はマサキさんに任せるとしてリーリエはこれからどうするつもりだ?」
「私も暫くカントーの方にいてお母様の看病を続けようと思っています。お母様を残してアローラに帰るのもなんですし」
リーリエはルザミーネの看病に専念すると決めていたがグラジオはある提案をリーリエに伝えた。
「リーリエ。このカントー地方旅してみる気はないか?」
「えっ?」
突然のグラジオからの一言にリーリエは驚いた。
「リーリエには母さんのことや俺のことでずいぶん辛い思いをさせちまっただろ。ポケモンにも触れなくなるほどの大きな心の傷もつけてしまった。母さんや俺の身勝手さがお前から自由を奪った」
「そんな、兄様! 私そんなこと何一つ思ってなどいません」
「お前がそう思っていなくてもお前を悲しませたのは確かだ。だから、リーリエにはいままで背負わせてしまった枷を全部外してもらって、何事にも囚われず自分が思うがままに羽ばたいて欲しいと思うんだ。新たなこの地で!新たな自分と共に!」
旅 一人のポケモントレーナーとして...
トレーナーズスクールでもサトシからいままでの旅の話などを聞いたりもして少し興味を持つようにはなっていた。カントー地方を訪れたときも一瞬だけ高揚感が湧き上がっていたのも事実だ。できることならやってみたい。だけど、体調が安定してきてるからといってまだ寝たきりの母を置いてしまっていいものか。その罪悪感もがリーリエを悩ませてしまった。
そんなリーリエの様子をみたジェームズは優しくリーリエの肩に手を置いた。
「お嬢様、わたくしはお坊ちゃまの提案には賛成でございます。奥様を残して行くのに対して躊躇う気持ちは分かります。ですがお嬢様には誰かのために行動を移すだけでなく、今度は自分自身のための道も歩いて欲しいのもわたくしジェームズの願いでもあります。卵からロコンが生まれ、ロコンを初めて抱いたお嬢様を見てわたくしはとても嬉しかったでございます。お嬢様が再びポケモンにふれあう楽しさを取り戻してくれたように、自分らしさを取り戻して頂きたいのです。」
「ジェームズ...」
「わいも賛成やな!」
声のほうに振り返ると、マサキが立っていた。
「リーリエはん!この際やってみたらええやないか?なーにお母さんのことは任せておき!そんで持って目を覚ましたお母さんに自分の成長した姿を見せたりや!」
「マサキさん」
「……。」
「わかりました。私やってみます!」
リーリエはカントー地方を旅することに決めた。その決心した彼女にマサキはあることを提案した。
「せやったら、ポケモンリーグを目標にジム巡りをしてみたらどうやろう?」
「ジム?」
「アローラでいう島巡りみたいなもんだよ。各ジムにいるジムリーダーとの勝負に勝って勝者の証であるジムバッチを八つ集めるんだ。それがポケモンリーグの出場資格になるんだ」
「ポケモンリーグ...」
その話を聞いたリーリエの決断は早かった。
「私、そのジム巡りに挑戦してみます!そして優勝してお母様をびっくりさせるのです!」
いきなりの優勝宣言をはなったリーリエに三人は笑いだした。
「いきなり優勝宣言ってマジかよリーリエ!」
「これはとんでもない新人が現れたみたいやな!」
「えぇぇ!そんなに笑うことですか!」
「よいではありませんか。目標はつねに高く持つというのは」
「ジェームズまでぇぇぇ‼︎」
顔を真っ赤にしたリーリエをいいように三人の笑い声が収まる気配はない。それと同時にこの三人を見返してやりたいと強く思うようになったリーリエであった。
そろそろポケモンバトルシーンを書いていきたいと思っております!