ポケットモンスター let's goリーリエ!   作:アニポケ大好き主

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ACT 2

 アイラは聞き込みを始めた。どんなに些細なことでも構わない。ポケモンセンターを訪れているトレーナー達からシャドーの情報を聞いて周った。

 だが、もう他の地方のポケモン達がカントーにやってきていることが不思議とは感じなくなった今の時代。それに困惑するトレーナー達はおらず、まともな情報を得ることが出来ずにいていた。

 休憩がてらにモモンの実のフロートジュースを飲んでいるアイラの元に一人の男性が歩み寄る。

 

「はーい!もしかして君は観光客かい?」

 

「えぇ…まぁ」

 

「そうかい!じゃあここカントーのパンフをどうぞ!」

 

「あ…ありがとうございます」

 

 パンフを受け取るとその男は何処かへ行ってしまった。カントーの地形についてもちょうど知っておきたかったアイラはパンフレットを開いた。トキワの森やオツキミ山、イワヤマトンネル、サファリパーク。カントーのポケモンスポットや出現ポケモンについてまでも記載されており、アイラはそのページを隅々まで読んでいった。すると…ある記事に目をやった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ふたごじま】

 

『カントーの海に浮かぶ氷に覆われた島

多くの氷タイプのポケモンが住んでいる。

捕まえに行くなら、厚木のコートと炎タイプのポケモンは準備しとけよ!!!

伝説のポケモンフリーザーに会えたら、君は超ラッキーだ!!!』

 

 

 

 

 

 

「…フリーザー…」

 

 カントー地方で言い伝えられている伝説の鳥ポケモンのうちの一体だ。その記事を読んでいたアイラはシャドーの考えることを含めてある答えを出した。

 

「フリーザーの捕獲。その可能性は…」

 

 否定できないものではない。シャドーの奴らはジョウトの伝説のポケモンと謳われる三体をダーク化させた前科がある。伝説のポケモンが拠点としている島なら、行ってみる価値はある。

 アイラは洋服店でコートを購入すると、それを身に纏って、ふたごじままで行ってくれるボートへと乗り込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜

 

 ふたごじまに近づくにつれ、周りの空気が冷やされていることが感じる。吐く息も冷やされた事により霧状となっては辺りを包み込んでいる。

 異世界へと迷い込んでしまった様な感覚だ。何処かでは野生のラプラスの鳴き声が人魚の歌声のように奏でている。視界が霧によって遮られ全く周りの様子が分からず、ボートに内蔵されたレーダーを元に島へと目指していく。

 身体も少しばかりか震えてきたアイラはボートの操縦士から渡されたコーヒーを飲んでいると、お互いを重ね合わせている二つの島が見えてきた。

 

 

「それじゃ、暫くしたら迎えに来るでな」

 

「はい。ありがとうございました」

 

 礼を言ったアイラは一面氷に覆われたふたごじまへと足を踏み入れた。

 

「ムウマ!【おにび】‼︎」

 

 モンスターボールから現れたムウマは自分の周りに青白い火の玉を出現させる。それがライト代わりとなり洞窟内を照らした。滑りやすい地面に気をつけながら奥へと進んで行く。中にはパウワウやヤドンといったポケモンがのんびりと過ごしていた。しかし、フリーザーの影が見当たらなければ、シャドーどころか人影の姿も見えなかった。

 

「行った損かな〜」

 

 何の収穫も得られなかったアイラは迎えが来るまで、もう少しふたごじまを探索してみることにした。すると奥から微かだが小さな光が照らされていた。不思議に思ったアイラはムウマを連れてその光が照らされた方へと歩いて行く。

 アイラは通り道を抜けて一つの空間へと辿り着いた。辺りを見渡してみるとそこには一人のトレーナーとその相棒らしきポケモン、ピカチュウの姿があった。どうやら、バトルの特訓をしているのかそのトレーナーの指示の元ピカチュウは次々と自分の倍近くある大きな氷の山に【10万ボルト】や【アイアンテール】を決めていく。そのピカチュウのレベルからベテランのトレーナーであると見たアイラは駆け足でそのトレーナーの元へと向かった。

 

「こんにちは。少しだけ見せてもらったけど貴方のピカチュウ凄いパワーね。あんな大きな氷の山を砕いちゃうなんて」

 

 アイラに話しかけられたそのトレーナーはピカチュウを自分の元へと呼び戻すと、深々とかぶっていた赤い帽子を少し上に上げた。

 

「サンキュー!なんたって、ピカチュウは俺の一番の相棒だからな」

 

「そうなんだ。ところで、君一人?」

 

「あぁ、トレーナー修行の途中なんだ。いろいろな地形でも戦えるようにと思って、ここふたごじまに来たんだ」

 

「トレーナー修行か!じゃあ、ジム巡りの旅とかしてるの?」

 

「いや。俺、十歳の頃にこのピカチュウを連れてポケモントレーナーとして旅立ったんだ。カントー、ジョウト、ホウエン、シンオウ、イッシュ、カロスとポケモンリーグにも挑戦したんだ。で、今回はアローラ地方のポケモンリーグに挑戦するんだよ」

 

「凄い!そんなに出場したんだ!」

 

「まぁ、優勝はまだだけどな。だからアローラリーグでは必ず優勝して、チャンピオンリーグに挑戦するんだ!なぁ、ピカチュウ」

 

 そのトレーナーの呼びかけにピカチュウはとびっきりの笑顔で応答に答えた。先ほど見たピカチュウのレベル、そしてそのトレーナーとの信頼関係を目の前にしたアイラの闘志は少しずつ燃え上がってきた。何にせよ目の前にいるのは六つのリーグに出場した経験のあるトレーナーだ。アイラのバトル魂が黙っていなかった。それはふたごじまに訪れた目的を忘れてしまうほどにだ。

 

「私ね。強そうなトレーナーを目の当たりにすると、バトルしたくて堪らない性格なんだよね。貴方にバトルを申し込みたいんだけど。受けて貰えないかしら?」

 

 少し挑発じみた声でモンスターボールを片手に微笑むアイラにそのトレーナーも少し笑みを浮かべて返事を返した。

 

「いいぜ!受けて立ってやる!」

 

 トレーナーの合図とともにピカチュウは両頬の電気袋から電気は発しながら、戦闘体勢へと切り替えた。

 

「私はアイラ!貴方の名前は?」

 

 名を聞かれたその青年は赤い帽子のツバを掴みながら、洞窟内に響き渡るような声量で名を叫んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺はサトシ!夢は世界一のポケモンマスターになることだ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 サトシの登場は本編の方でも構想を練っていましたが、まだまだ先になりそうなので、先に番外編で登場させて頂きました。

 次回はサトシVSアイラを書いていきます。
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