フリード(転生者)がいくよぉ〜(ゲス顔)   作:球磨川穂花

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フリード君廃教会行きます後編

「あら待っていたわ、フリード。」

 

はぐれ退魔師神父たちの死体が辺り一面に広がっている光景について少しも触れずにフリードに話しかけるのはボンテージ姿の堕ちた天使、通称堕天使のレイナーレだ。

 

「えっと、これはどういう事何すか?」

 

「ふふふ、察しが悪いわね。私たちの目的を達成した今貴女達をこれ以上雇う必要も感じないのよ。」

 

「わかりやすく教えてくれませんかね....」

 

「しょうがないわね。アーシアから神器を抜き取って私にその神器を移植するという目的をついさっき、達成したのよ。だから、貴方達はいらないの。」

 

そう言って、フリードに両指につけた堕ちた聖女アーシア・アルジェントの神器聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)を見せ付ける堕天使レイナーレ。

人間に宿る神器は抜かれてしまうと、宿している人間が死んでしまうものなのだ。そして、堕天使レイナーレはこの事実を知っていて抜き取ったのだ。

 

「凄いわよ、この力は。体中から彼女の神器の力を感じるわ。ふふふ、悪魔を治したことで追放された聖女様も、至高の存在へと至った私の役に立てたのだから、本望でしょうね。何せ私は天使様なのだから。」

 

「流石化け物。アンタらは、俺ちゃん達人間に害が在り過ぎる。大体、カラスちゃん程度が、その神器を完璧に使いこなせるわけ無いのにそれさえも分からない、アンタは相当に馬鹿っすよ。」

 

神器『聖母の微笑』はアーシア・アルジェントだったからこそ、凄まじい回復力を操作できたのだ。それは、アーシアが傷ついた人を治したいという思いに、神器が答えて絶大な力を発揮した。それを、ただ手に入れただけのレイナーレが使いこなせる訳が無いのだ。

 

「いい加減にしなさい、この下等種族がぁぁぁぁ!!この至高の存在となった私にそんな口を利くなんて、今から殺してあげるわ。カラワーナ、ドーナーシク、ミッテルトこの下等種族に堕天使の恐ろしさを存分に見せてあげなさい。」

 

「了解しました。」

 

「了解ッス」

 

「了解した。」

 

自称至高の存在なレイナーレの呼びかけに、仲間の堕天使三人がフリードの前に立ちはだかる。

 

「やれやれ、自分達が人間に寄生し無ければ生きていけない下等種族の分際で粋がっちゃいけいないっすよ。堕天使....いや、カラスの皆さん。」

 

「貴様ぁぁ!!」

 

「調子に乗りすぎだ。」

 

「許せないッス。」

 

堕天使三人組は、天使と堕天使だけが持つ特性『光力』を使って作り出した光の槍をそれぞれ構えてフリードにその漆黒の翼を羽ばたかせて接近する。そして、同時に

自分達が偉いと思っている連中は、種族関係なく傲慢で沸点が低いということが改めて証明された時であった。

 

「あはは、それじゃあどちらが本当に下等種族なのか、僭越ながらこの僕ちゃんが頭が空っぽなカラスちゃん共に教えて差し上げよう〜その足りない頭で理解してよね。」

 

「ほざくな、人間!!」

 

「消えなさい!!」

 

「激おこッスよ!!」

 

後少しでフリードのいる場所に着く堕天使三人組は、これ以上フリードに舐めた口を叩かせないように、一刻も早く殺すと決意して、光の槍をフリードに向けて投げた。そして、その光の槍は真っ直ぐにフリードの方に向かっていき後少しでフリードの命を奪えるといった時にフリードは対抗するべくある魔法を発動した。

 

接収(テイクオーバー)ゴットソウル、死神(タナトス)

 

フリードを膨大な魔力と霊力が包み込んだ

その瞬間、光の槍がフリードに降った....

その衝撃で廃教会の一部が壊れ、あたりには砂塵が立ち上った。

 

「呆気なかったな。」

 

「そうだな。だか所詮人間」

 

「つまらないっス。」

 

堕天使三人組は、フリードが死んだと思っていた。生意気な口だけは叩くだけの下等種族と侮っていたのだ。しかし、フリードはただの人間ではないのだ!

 

「────カラスちゃん、まだ終わってないよん。」

 

砂塵の中から現れたのは、神父服から黒い袴を着て、髪が白から夜中でも目立つオレンジ色になり、顔に2本の角が生えた仮面をかぶったフリードだった。

 

「単なるまぐれだ。今度こそ殺してやる。」

 

紺色のコートを着た堕天使ドーナシークが1人、フリードに止めを刺すために迫る。

 

「────え?」

 

堕天使の誰かが間抜けな顔で信じられないと言った表情を浮かべ声を漏らす。それもそうだろ、ドーナシークがフリードに迫り光の剣で斬り殺そうとした時には逆に斬り殺されていたのだから。

 

「次はお二人さんだよ。」

 

いつの間にか黒い刀を持ったフリードが残り三人のうち、レイナーレ以外の元に向かい反撃させる暇もなく斬り殺した。

 

「そんな....馬鹿な」

 

「アンタには、ゆっくり殺してあげちゃうよん。」

 

「ひぃぃぃ!来るなぁぁぁ」

 

錯乱したレイナーレは迫ってくるフリードに向けてありったけの光の剣と光の槍を投げつけて殺そうとするが

 

「月牙天衝ォォ!」

 

刀に赤黒い魔力と霊力を混ぜたものを纏わせて、襲ってくる光の剣と光の槍に向けて放ち、破壊した。

 

「嘘よ....ただのはぐれ退魔師神父じゃなかったの!?」

 

「残念だけど違うんすよね〜まぁ、今から死んでいくカラスちゃんに話すことはないんだけど〜」

 

その時、まだ死にたくないレイナーレはフリードに交渉を持ちかける。

 

「そ、そうだ貴女、私と手を組むことを許してあげるわ。光栄に思いなさい、この至高の存在である堕天使レイナーレ様が人間に交渉を持ちかけるなんてことないんだから、有り難くその申し出を受けることね!!」

 

しかし、未だにプライドだけは一人前の至高の存在(笑)

なレイナーレはフリードに舐めた態度のまま自分に協力しろと迫る。当然フリードの答えは決まっている。

 

「Noだね。カラスちゃん、言いたいことはそれだけだね。それじゃあ殺すよ、『朽ちろ髑髏皇帝(アロガンテ)』」

 

そう言った、フリードの隣には先程までいなかった全身骨の姿の百獣の王ライオンが現れた。そのライオンから発せられるオーラが只者ではないことは、対面しているレイナーレがわかっており、このライオンが出て来てからずっと震えていた。

 

『なんだ、儂を呼び出したのが誰かと思えばお主だったか。久しいなフリードよ。息災であったか?』

 

「うん、元気だよん。じっちゃんも元気だったか?」

 

骨のライオンが言葉を話したのも驚きだが、

そのオーラを隣で感じているフリードはなんともないのか、ごく自然にそのライオンに話しかけた。まるで、親しい友に話しかけるような口振りだ。

 

『相変わらずだのう。主だけじゃぞ、儂にそのような馴れ馴れしく話しかける輩は。まぁ、良い。それであの見るからに小物な女が主の敵か?』

 

「うん、そうだね。てかやっぱり、あのカラスちゃんが小物だってわかるんだ。あはは、マジで笑えるんだけど。」

 

『当たり前だ。あんなもの、他の奴(、、、)でもわかるであろう。それでは、些か敵としては儂と相対するには相応しくない輩だが、我が友のために戦おうではないか』

 

「それじゃあ、いきますか〜」

 

腰が引けているレイナーレの方を向き、戦闘態勢に入るフリードと骨のライオン『バラガン』

 

「嫌よ、死にたくない!!」

 

漆黒の翼で逃げるべく廃教会を飛び去ろうとするレイナーレ。それを見てフリードの友であるバラガンは高速で飛び立とうと翼を広げ始めたレイナーレのすぐそばにまで移動をして技を発動する。

 

『戦士の風上にも置けんな。大人しく本物の戦士の攻撃を受けんか三下。死の息吹(レスピア)

 

バラガンは、その口から禍々しい黒い息を吐いた。そして、その息はレイナーレの翼についてそこから朽ち始める。

 

「私の....私の翼がぁぁぁ!?」

 

死の息吹を喰らったレイナーレの翼は朽ちて落ちさらに体にまで侵食し始めその体を壊そうと侵入する。

 

「嫌よ、こんなところで....」

 

『フリード、お主が止めをさせ。良いな?』

 

これ以上は見ていられないとレイナーレから視線をそらしながら、フリードに話しかける。

 

「オッケー、相手させて悪かったね。それじゃあさよならだよん。堕天使レイナーレちゃん♪ 死の黒虚閃(セロ・オスキュラス・レスピア)

 

人差し指に黒と金色の霊力が集まり

ただの、霊力を集めただけの虚閃よりも

さらに上の技であるそれを

レイナーレに向けて放つ。

 

「────アザゼル様万歳!!」

自分の種族の頭領の名を叫びながらフリードの攻撃を喰らったレイナーレは跡形もなく消し飛び残ったのは、クレーターだけだった。

 

~あれから数分後~

 

アーシア・アルジェントの墓を作り、レイナーレが奪った神器を遺体と一緒に教会の裏に埋めた。

 

「....決めたよアジさん。俺はこの世界を楽しみながら壊す。存在Xが何の為に俺を転生させたのか知らないけど、もう一回人生を与えられたんだ。楽しまなきゃ損だよね。」

 

《良いんじゃないか? それもお前の生き方だ。言ったろフリード、俺はお前の味方だ。世界がお前を否定しても、俺が肯定してやるってさ》

 

「そうだね。ありがとうアジさん。」

 

なんやかんやで、フリードの親代わり

をしてきたアジさんであった。

 

《じゃあ、手始めにどうするフリード》

 

「そうだな。聖剣を手に入れる。教会の馬鹿共が俺らを利用して実験させて創り出した因子も回収する。」

 

《了解、相棒。楽しもうぜ》

 

「覚悟しな、この世界にいる

あらゆる生命よ。俺がこの世界を

壊してやるからさ」

 

余談だが、フリードも元は普通の人間だった、だけどある日転生をさせられ仲間を利用された挙句自分以外が死んだ。その日を境にフリードは平和主義者で人も殺せないような人間を卒業して、敵は殺す慈悲はないという考えの持ち主へとなったのである。

誰が悪いとは言えない。強いていうなら、フリードは転生特典を力だけではなく、生活面でも選ぶべきだったのだろう。そうしていれば、何かしら変わったのかもしれない。

 

「面白いね、私にもその夢を

隣で見させてくれませんか??」

 

己に誓うように、夢を語るフリードの後ろから突然声がかかる。突然現れた自分の知らない人物にフリードはいつでも戦闘態勢に入れるようにしながら話しかけられた方を見る。

 

「ッ!お前は....」

 

長い茶色の髪でポニーテールにしてあり、その母性豊かな胸が着ているワンピースの下ではっきりと自己主張しているので自然と視線がその部分にいきやすいがそれ以上にフリードが驚いたのは、目の前の人物が、転生者『兵藤誠』と振り二つの顔をした少女だったからだ。

 

「初めまして、旦那様。

兵藤一誠と申します。

後、赤龍帝をやってもいます。」

 

色々ツッコミどころのあることを

自己紹介で言う転生者によって

相棒以外を奪われた原作主人公。

 




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