鬼人軍伝録   作:ルペコック

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恐怖と拒絶

「おはよう!マリーちゃん」

「うん。おはよう」

・・・

「あれ?ここどこ?みんなどこ行ったの?」

「貴様!どうやってここに入った!」

・・・

「はぁはぁ・・」

「追い詰めたぞ!」

「っ!こうなったら!《パダム》!」

「ぐっ!?」

・・・

「今日からここがお前の居場所だ」

「えっとよろしくお願いします」

・・・

「はぁはぁ・・」

「おら!きびきび歩け!疲れたふりなんぞしているんじゃねえ!」

「ふりなんかじゃ・・」

「黙れ魔女め!貴様は俺たちに従ってればいいんだよ!」

・・・

(寒いな、お腹もすいた、もう何日まともに食事してないっけ・・ここで死んじゃうのかな?)

「よ・、お・・・・りか?・や・ど・・た?」

(後ろから何か聞こえる・・でも、もう・・)

・・・・・

「魔女め」

「この魔女め」

「止めて・・」

「お前は生まれてきた事が罪なんだよ」

「お前の存在価値などないんだよ」

「止めて、止めて、・・」

「出ていけ!」

「この世からいなくなれ!」

「死んでしまえ!この魔女め!!」

「止めてぇぇぇぇぇ!!」

 

「止めてぇぇぇぇぇ!!はぁはぁ・・」

少女はそう叫び目を覚ました。また今日もいつも通り。少女はこの世界に来てから(・・・・・・・・・)ずっと悪夢に苛まれている。それも日に日に悪化していっている。

だが少女はふと周りを見渡し、思考を変える。

(確か私はいつものあの路地にいたはず・・)

そう彼女の最後に残っている記憶では彼女はショウト通りで倒れたはずなのだ。だが今現在彼女はベッドの上にいる。何故?という考えが頭に浮かぶがそれもすぐ消えることとなった。何故なら

「おっ、やっと起きたか。えらくうなされていたが大丈夫か?」

この部屋に入ってきた男を見て1つの考えに至ったからだ。

「この男に拾われたのだ」という考えに・・

 

 

「おっ、やっと起きたか。えらくうなされていたが大丈夫か?」

あの後目の前で少女が倒れた後、ランドオロスはその少女を抱え、今日の夕飯を2人前調達した後彼女を自分のベッドに寝かせ夕飯の準備をしていた。そしてちょうど準備が終わった段階で彼女の叫び声を聞き、彼女がいた部屋に向かった。

そして、起きている彼女を見てひとまずは安堵し、そして声をかけたわけだが

(なんかまずったか?別に何もしちゃいねえんだがな・・)

すごい目つきで少女から睨まれている。がさすがに睨まれたままというわけにもいかない。

「とりあえず起きたならこっちに来てくんねえか?ちょうど飯の準備ができたからよ」

「・・・いらない」

「おいおい、さすがにあんな路地裏で倒れといてそりゃねえんじゃねえか?」

「・・何が言いたい」

「お前みたいな奴があんな路地裏にいた理由として考えられるのは賊としてか食べるもの探しに残飯を漁っていたか、特に武器を隠し持っていたようではないから恐らく後者が正解だ。どうだ?合ってるだろ?俺の推理」

「・・・仮にそうだったとしてもいらないものはいらない」

「ふーむそうか、分かった」

そう言ってランドオロスは部屋を出ていき、そして焼き鳥とごはんだけという殺風景な料理の乗った机を彼女のいる部屋に持ってきた。

「ほら、こっちに持ってきたからとりあえず食べようぜ」

「お前は馬鹿なのか、私はいらないと」

グギュルルル~

「!?」

「ほら、お前の腹の虫も鳴いてるぜ?早く食べねえと冷めるぞ?」

「黙れ!とにかくいらない!知らないやつから施しなんか受けない!」

「施しって別にそんなんじゃねえって俺からのプレゼント、てのも違うし配給?いやなんか堅くて軍っぽいな。う~ん・・じゃあ」

「どうする気だ?無理やりにでも食わせるか?」

「俺はランドオロスだ。よろしくな」

そう言ってランドオロスは彼女に手を差し出した

「・・・なんの真似だ?」

「いや友達になりゃ食ってくれるかなと」

「お前本当に馬鹿だろう?」

「はぁこれでも駄目か。しゃーねえかこのまま言い合ってても冷めるだけだし先食ってるぞ?」

「好きにしろ」

そうしてランドオロスは机の料理に手を付け始める。

「それで?お前名前はなんていうんだ?」

「・・・」

「無視か・・ならお前その羽織ってる布の下、ボロボロになっちゃいるがそれ軍服だろ?所属はどこだ?」

「・・・」

「・・これも無視か、お前少しは会話しようぜ?顔だってずっとこわばったままで、可愛い顔なんだから少しは笑ったらどうだ?」

「・・・」

「はぁ、とりあえず所属だけでも教えてくれないか?」

「聞いてどうする?」

「別にどうも?偶にからかいに行くぐらいか?」

「・・前線部隊だ」

「ん?」

「前線部隊だ。第4前線部隊」

「ほぉ、そんななりで前線部隊に所属たぁ根性はあるんだな。」

「・・・別にそんなんじゃ」

「あ?何か言ったか?」

「別に何も」

「・・そうか、っとごちそうさまっと。んじゃちょっくら風呂入ってくるか。すぐ戻ってくるからな?」

「もう二度と戻ってくるな」

「アッハッハ、そりゃ無理な相談だ!なぜならここは俺の家だからな!」

そう言って部屋を出ようとするランドオロスは扉を開けた後立ち止まり

「そういやこの家最近ネズミが住み着いたんだったなぁ」

「ネズミ?」

「ああ、すっごい食欲旺盛で何でも食べちまうからそうやって食べないまま残してたら俺が風呂からあがってる頃にはきっと食べつくされているだろうなぁ」

「・・何が言いたい?」

「別に何も?ネズミに食われる前に食っちまえよってだけだ」

「・・・」

そう言ってランドオロスは部屋を出ていった。

 




マリーちゃんまじツン期
そしてまだ言葉に若さが残るランドオロス大佐
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