失われた欠片   作:ガイアプロローグ

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第34話 数日間にわたる空腹の苦痛と救いの神。/存在を知る!

俺ガイルサイド…

 

その後チェルシーは能力の会得を目指す為に数日の間、異界のゲートを開けることに専念していた。すると初日から3日後…

 

チェルシー「はっ!」

 

チェルシーは神雑の動きに加えて、腕を伸ばした時に掌を開く方法で異界のゲートを開こうとした時、微かにだが空間が少しだけ開く事が出来るようになっていた。

 

チェルシー「はぁ…はぁ…」

 

アカメ「…(今、一瞬だったが小さい穴が開いていた…もしかしたら一週間くらいで異界のゲートを開く事が出来るかもしれない!)」

 

するとアカメの視線にマインが横になって倒れているのが見えた。

 

アカメ「マイン⁉︎」

 

チェルシー「っ!」

 

アカメは急いで向かう。するとラバックが言う。

 

ラバック「アカメちゃん…流石に…腹が減ってみんな…体力がなくなって来てるみたいだ」

 

この川では魚が少なすぎる為あまり食事が取れていなかった。

 

アカメ「…(修行に集中し過ぎて忘れてたか…)」

 

ナイトレイドの大食いであるアカメも忘れていた程、重要なことだったので自分自身も若干驚いていた。そしてアカメは…

 

アカメ「…探してくる」

 

するとマヴァールが止めに来た。

 

マヴァール「待て!…流石にアカメに任せっぱなしにするわけにはいかねぇって…だから俺が探してくる」

 

アカメ「…いいのか?」

 

マヴァール「アカメ…偶には休んでくれ…じゃ無いとお兄ちゃんが心配しちまう」

 

アカメ「…わかった…」

 

マヴァールは流石に自分も動かないといけないと思い、アカメの代わりに自分が食料を探すと言って探しに行った。

 

アカメ「…」

 

今日で広場に居て4日目、みんなは話す気力もないくらい体力を消費していた。それに天気は雨が降っていてそれ程よくは無かった。

 

マイン「…(はぁ…私…もしかして…こんなにあったけなく…餓死するの?…なんでもいいから…何か食べないと…本当に死にそう…)」

 

マインの目は虚ろになっていた。するとタツミがマインに近づく。

 

タツミ「…マイン…大丈夫か?」

 

マイン「…」

 

タツミ「…(喋る元気もないみたいだ…このままだとマジでやばいな…マヴァールさん…頼む!)」

 

そして数分後、マヴァールが戻って来た。しかし食料はなかった。だが…

 

マヴァール「みんな!…朗報だ!空き家が直ぐ近くにあるぞ!」

 

セキザクラ「っ!」

 

アカメ「…間一髪…て所だな」

 

チェルシー「…よかった…」

 

そしてみんなはマヴァールの案内で、その空き家に足を運ぶ。因みにマインはタツミがおんぶして、大臣の息子はラバックが連れて行く。そしてチェルシー達は空き家にたどり着いた。

 

 

 

 

アカメ「っ!こんなに食べ物が⁉︎兄さん、よく見つけたな」

 

マヴァール「俺も初めて見つけた時は正直驚きが隠せなかったぜ…これだけあれば一週間くらいは持つはずさ!(アカメに褒められた!めっちゃ嬉しい!)」

 

空き家には食材や飲み物などがテーブルや冷蔵庫などにたくさんあった。それに加えガスや水道なども問題がない為、風呂に入ることも可能。この瞬間を見て全員は心の中で救われたと誰もが思った。そして次の日、みんなは体力を回復させてチェルシーは修行の準備をして、その付き人としてアカメとセキザクラが付く事になった。

 

 

 

 

 

その頃、雪乃は学校の教室で授業を受けていたところだった。

 

雪乃「…(タツミ君…今頃…あなたはどうしているの?)」

 

雪乃は数日前のタツミの言葉が気になっていた。雪乃の脳内にはタツミが"元の世界にいる悪人達を殺す殺し屋なんだ"という言葉と"この世界と比べて生きているだけでも精一杯な世界なんだ"という二つの言葉が引っかかっていた。

 

 

そして放課後、雪乃は奉仕部が使っている部室に向かう。扉を開けようとするが鍵がかかっていたので職員室に向かった。

 

雪乃「…失礼します」

 

静「ん…雪乃か…随分と暗い表情だがどうした?」

 

雪乃「いえ…シリアスな小説を読んだばかりなので…」

 

静「…そうか」

 

静から部屋の鍵を受け取って、雪乃は職員室を後にする。部室に辿り着くと廊下には八幡がブラックコーヒーを手に持って待っていた。

 

八幡「…よう」

 

雪乃「…今日は早いのね…」

 

二人は部室に入る。雪乃と八幡はいつもの席に座る。

 

八幡「…」

 

雪乃「…」

 

しばらく沈黙をしている。すると少し遅れて涼木といろはが入って来た。

 

いろは「すいませ〜ん…遅れちゃいました?」

 

涼木「あ、こんにちはです!」

 

雪乃「こんにちは」

 

八幡「おう…(一色は相変わらず何気に上目遣いだな〜)」

 

いろは「八幡さんに言ったんじゃなくて雪ノ下先輩に言ったんですよ?」

 

八幡「あのね、いろはす…そろそろ先輩付けで読んで欲しいんだが…駄目かな?」

 

いろは「何ですか口説いてるんですか?先輩付けで呼んでもらって調子に乗って壁ドンして告白宣言して私をおとすんですか?ごめんなさい!」

 

八幡「いや口説いてないから…てかそんなんで調子に乗らないし告白なんてしないから期待するなごめんなさい…」

 

いろは「き、期待なんてしてません!」

 

八幡「…そいつはよかった…」

 

すると涼木がいろはに話掛けてきた。

 

涼木「あの…僕はあなたのことがー」

 

いろは「ごめんなさい」

 

即効で一言言われた。そして涼木は落ち込む。

 

雪乃「…」

 

 

そしてその後、特に依頼がなかった為…いろはと涼木が帰ったのを見て雪乃は八幡が帰ろうとしたところを呼び止めた。

 

雪乃「待って…話があるわ」

 

八幡「…なんだ?」

 

そして雪乃は八幡にタツミに関連していることを知ってる範囲で話した。そして…

 

八幡「…知ってた」

 

雪乃「それだったら最初から…何故言わなかったの⁉︎」

 

八幡「じゃあその時、俺がお前に言ったところで信じたのか?」

 

雪乃「っ!…それは…」

 

八幡「(図星だな)」

 

雪乃「…私は…初めて聞いた時は、言葉が出なかったわ…今でも信じられない…彼が殺し屋だなんて…」

 

八幡「…」

 

二人が話しているところに、壁に一人の生徒が隠れて聞いていた人物がいた。

 

 

 

その日の夜、チェルシーとアカメ、セキザクラは空き家に向かって歩いていた。

 

チェルシー「はぁ…はぁ…何とか…コツが…掴めてるような実感がある様な…気がする」

 

アカメ「それはいいのだが…体は大丈夫か?」

 

チェルシー「…うん…なん…と…か」

 

するとチェルシーはフラついた後すぐ気絶してしまい、倒れそうなところをセキザクラが抱える。

 

セキザクラ「…少し無理したかな…」

 

アカメ「…戻ろう…みんなが待ってる」

 

数分後、アカメ達は空き家に戻って来た。

 

マイン「あ、おかえり」

 

アカメ「…すっかり元気になったみたいだな」

 

マイン「当たり前でしょ?勝ち組になるまでは死ねないわ」

 

マヴァール「おおー我が妹アカメ!無事でよかった!」

 

アカメ「ん?…ラバック、大臣の息子はどうした?」

 

ラバック「空き家の外に放置してるぜ」

 

タツミ「食料取られたらまずいしな!」

 

セキザクラ「いやもう拘束されてるんだから動けないでしょ⁉︎」

 

タツミはチェルシーの様子を見る。

 

タツミ「…また無理したのか?」

 

アカメ「…少しな、でもチェルシーは自分でコツを掴めてきているみたいだって言ってたよ…」

 

タツミ「…そうか」

 

そしてセキザクラがチェルシーをお姫様抱っこしてマインに聞く。

 

セキザクラ「マイン、ベッドってある?」

 

マイン「え?…無いわよ?」

 

セキザクラ「嘘⁉︎」

 

マイン「本当よ?ほら」

 

マインが家の中を全部見せるがベッドだけはなかった。仕方ないので違う部屋にあったソファーの上に寝かせた。

 

セキザクラ「息も整ってるみたいだから大丈夫かな…」

 

マイン「…」

 

セキザクラ「どうしたの?マイン」

 

マイン「…ずっと思ってたんだけど、チェルシーは記憶を失ってから少し幼く見えるのは何でかなって…」

 

セキザクラ「幼い?」

 

マイン「…初めて会った時と比べるとって意味よ…何でだろう」

 

セキザクラ「…でもさ、今言うのも変かもだけどチェルシーってその方が可愛いと思わない?」

 

マイン「可愛い⁉︎急にどうしたのあんた」

 

セキザクラ「いやあのね、チェルシーが私に寄り添って来た時に〜急にそう言う感情が生まれたっていうか〜…なんて言うか〜…表情が可愛いかったから!…あっ」

 

セキザクラが顔を赤くした瞬間…

 

マイン「…一つ聞いていい?」

 

セキザクラ「う、うん」

 

マイン「あんたって…もしかして女の子がタイプなの?」

 

セキザクラ「えっ⁉︎…違うわよ?そう言う事じゃなくて…私は男とか女とかじゃなくて…自分がかっこいいって思った人と可愛いと思った人が好みってことなの…あ…いや…」

 

セキザクラは自らボロを出した。

 

マイン「あ〜つまりあんたは男と女、どちらでも大丈夫って意味よね?」

 

セキザクラ「っ!」

 

セキザクラは図星を突かれ、顔を手で隠しながら言う。

 

セキザクラ「マイン!今のは忘れて!」

 

マイン「いや…別に隠さなくても良くない?」

 

セキザクラ「いやでも他の人には言わないで!」

 

セキザクラの焦りでマインも少し驚く。

 

マイン「わ、わかったわよ⁉︎アカメ達には言わないから⁉︎」

 

セキザクラ「本当に?」

 

マイン「うん、だから顔隠さなくてもいいわよ…それに今は私たち二人しかいなー」

 

マインは部屋の出口を見ると、緑色の髪が見えた。そして向かって見ると…

 

マイン「…ラバ…聞いてたの?」

 

ラバック「えっ⁉︎いや〜リモコンってやつ何処にあるかな〜って探してたら、偶々ー」

 

その瞬間セキザクラがラバックに一発拳を入れた。

 

ゴッ!

 

ラバック「あぁぁぁぁ!」

 

ラバックはアカメ達がいる部屋に吹っ飛ばされる。そしてセキザクラがラバックの頭を鷲掴みして来た。

 

アカメ&タツミ&マヴァール「っ!」

 

セキザクラ「ラバック…聞こえてる?」

 

ラバック「へ⁉︎」

 

そしてセキザクラはラバックの耳元で囁きながら言う。

 

セキザクラ「アカメ達に言ったら…殺すよ?」

 

ラバックはその瞬間汗がしばらく止まらなかった。

 

ラバック「は…はい…」

 

セキザクラ「わかればいいのよ」

 

そしてラバックを離してチェルシーの様子を見に行った。

 

タツミ「ラバ…大丈夫か⁉︎」

 

ラバック「…あはは…大丈夫…何でもない…よ」

 

タツミ「ラバァァァ!」

 

アカメ&マヴァール「(何があったんだ向こうで…)」

 

心の中で言葉が一致した二人であった。

 

 

 

 

 

 

 

アカ斬るサイド…

 

その頃イェーガーズは帝都に現れた謎の危険種を全滅させて、そのリーダー格であるエスデスはオネストと皇帝と話をしていた。

 

皇帝「イェーガーズのおかげで帝都の中にいた危険種や賊どもは一掃された、ナイトレイドはそなたに怯えたのかここ最近は行動していないという見事な結果だ!」

 

エスデス「はっ!ありがとうございます…ナイトレイドも見つけ次第、速やかに狩ります」

 

そして皇帝は話を切り替える。

 

皇帝「それは良いのだが…そなたの条件に見合う男が見つからないのだが…」

 

エスデス「いえ陛下…その件に関してはご報告した通り自分で見つけられましたので大丈夫です」

 

皇帝「だがしかしその男は消えてしまったのだろう?それでは恋が出来ないではないか?」

 

皇帝がそう言うとエスデスは目を閉じて言う。

 

エスデス「…いつか手に入れようと燃える…これもまた恋かと…」

 

オネスト「(…全くもって似合わない言葉ですな…)」

 

 

 

そして場面は移り変わり、エスデスとオネストはテーブルに座って食事をとりながら裏話をしていた。

 

オネスト「陛下も将軍に影響されてか…あの年齢で恋に興味が出てきたようですな」

 

そして話は続き、

 

オネスト「もう少し育てば酒と女、そして美食漬けで堕落コース確定ですなぁ〜ヌフフ」

 

エスデス「そして操り人形継続か?」

 

オネスト「はい…そして陛下には甘い甘ぁぁぁい思いをさせてあげますよ」

 

エスデス「成人病にはするなよ?」

 

そして話は別件に移る。

 

オネスト「ところで一つだけ気になることがあるのですが〜」

 

エスデス「何だ?」

 

オネスト「…帝都で噂になっている鉄人間はご存知ではありますかな?」

 

エスデス「いや…知らんな」

 

オネスト「その言葉が出るところだと、まだナタマ将軍がそちらに来ていないということですな?」

 

エスデス「ナタマ?そういえば奴も将軍の一人だったか?影が薄すぎて忘れてたぞ」

 

オネスト「辛口ですな〜」

 

エスデス「死んだら死んだでそいつも弱者…そうは思わないか?大臣」

 

オネスト「ま、そうですな…(彼もブドー大将軍程ではありませんが…強いから問題はありませんね、ヌフフ)」

 

そしてエスデスは席を立ってイェーガーズの本部に戻ろうとするが…

 

エスデス「…その鉄人間って者は強いのか?」

 

オネスト「ナタマ将軍が向かうくらいですからそれはそれはとても強いと思います」

 

エスデス「ほう…そうか…少し休んだら我々イェーガーズもそちらに向かうとするかな」

 

オネスト「えっ⁉︎」

 

オネストはエスデスの発言に目を見開く。

 

エスデス「安心しろ、戦闘をするとは言っていない…鉄人間の死体を回収しに行くだけだ」

 

オネスト「…勝手ですな〜」

 

そしてエスデスはその場を立ち去る。

 

オネスト「ですが…頼もしいですね〜ヌフフ」

 

オネストは禍々しい笑顔で笑っていた。




次回、最後の思い出。
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