失われた欠片   作:ガイアプロローグ

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第39話 苦しみを斬る!

アカ斬るサイド…

 

女は以前とは違い、ガタゴトの様に言うだけだった。そして…

 

 

 

女「イナイナラ…マッサツスル!」

 

すると女がフードを脱ぎ捨てる。そして背中から黒いオーラが放たれたのだった。

 

マイン「黒いオーラ⁉︎」

 

セキザクラ「もやし!注意しなよ!」

 

もやし?「そのコードネーム何とかならないのかよ⁉︎このチビパイパイ!」

 

セキザクラ「誰がチビパイだコラァ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

数ヶ月前…タツミは出稼ぎの為、幼馴染み二人と共に村から旅立った。そしてタツミは道中で二人と離れ離れになってしまった。帝都近くにある橋の上に座りこんでいたところを裕福そうなお嬢様に拾われ、今晩そのお嬢様の家に泊めてもらう事になるのだった。

時は進み、タツミが現在所属しているナイトレイドが一家のお嬢様及びアリアを追い詰めた。

 

レオーネ「少年…お前罪もない女の子を殺すなと言ったが」

 

そう言うとレオーネは小屋の扉を蹴り…

 

レオーネ「これを見てもそう言えるか?」

 

タツミの目の前には、戦慄の光景が広がっていた。

 

タツミ「何…だよ…これは」

 

そしてタツミは直ぐに気付いた…宙吊りにされている一人の遺体を見て驚きが隠せなかった。

 

 

 

 

 

 

時は現在へ戻りタツミは目の前にいる女を見て固まっていた。そしてあの頃の記憶が重なる。

 

 

 

 

 

 

タツミ「……サヨ?」

 

アカメ「…」

 

だがその姿は生前の頃と比べて髪は白く、目の色は全体的に赤く染まっていた。

 

サヨ「ああぁぁァァァア!」

 

サヨは唸り声を上げながらアカメ達の上から黒いオーラで作った槍を降らせる。

 

セキザクラ「ちっ!容赦ないねっ!」

 

もやし?「全くだ!」

 

マイン「何て数なのよ!」

 

アカメ達は槍を全て弾く。

 

タツミ「サヨ!やめてくれ!俺たち仲間だろ⁉︎」

 

サヨ「ううぅぅぁぁぁぁああアア!」

 

アカメ「タツミ!今は戦いに集中しろ!」

 

マイン「アカメの言う通りよ!タツミ!」

 

その時、サヨがアカメに急接近して蹴り掛かる。

 

アカメ「ぐっ!(重い!)」

 

マイン「っ!いつの間に!」

 

セキザクラ・タツミ「アカメ!」

 

だがアカメは右腕で衝撃を抑え、左手でサヨの脚を掴む。

 

サヨ「⁉︎」

 

サヨはそのまま地面に叩きつけられアカメは直ぐに押さえつけた。

 

サヨ「ううぅぅっ!…」

 

アカメ「くっ!(今ここで刺す!)」

 

アカメがこの機を逃さずトドメを刺そうとした瞬間だった。

 

スゥ…

 

アカメの目を見ていたサヨの目の色が瞬時に変わった。

 

タツミ「アカメ!その目を見るなぁぁ!」

 

だが既に、アカメはその目を見てしまっていた。

 

 

 

 

アカメ「…(ここは?)」

 

アカメは辺りを見渡すが、自分以外の姿が見当たらない。すると突然…周りから声が聞こえてくる。

 

???「…い…」

 

アカメ「?」

 

???「こ…こい…」

 

アカメ「…(何だ?)」

 

声のする方へ振り向くとそこには自分が殺した者達がいた。

 

死者達「こっちへ来い!」

 

無数の手がアカメの腕や脚にしがみついて来た。

 

アカメ「っ!」

 

村雨で斬ろうとするが…

 

アカメ「っ!(村雨がない⁉︎)」

 

だが死者達はアカメを引っ張る事がない。寧ろただアカメをジッと見ているだけだった。

 

アカメ「…どう言う事だ?」

 

 

 

 

 

その頃タツミ達は…

 

セキザクラ「アカメ!あと一歩の所で何で固まってるの⁉︎」

 

アカメは気を失うかの様に横になってしまう。

 

セキザクラ「アカメ!」

 

セキザクラはアカメの元に向かう。

 

サヨ「はぁぁぁ…はぁぁぁ…」

 

タツミ「サヨ!」

 

サヨの目の色が戻った後、起き上がってタツミ達の方へ向く。

 

サヨ「ぁぁアアア!」

 

もやし?「こいつ完全に自我を無くしてやがるな!」

 

マイン「だったらこっちも!」

 

マインがパンプキンを構えた瞬間、サヨは黒いオーラで作った手でマインを吹っ飛ばした。

 

マイン「がはっ!」

 

セキザクラ「マイン!」

 

マインはそのまま気絶してしまった。そしてサヨは辺りにある木に黒い槍を無数に飛ばした。

 

タツミ「サヨ…苦しいんだよな?…そうだろ?」

 

もやし?「お前…どうする気だ?」

 

タツミ「あんたはここで待っててくれ…俺がサヨを止める!サヨは俺の幼馴染みだから…」

 

もやし?「…そうか…無理そうな時は俺も協力するぜ」

 

タツミは小さく頷き、サヨに近づく。

 

セキザクラ「タツミ…」

 

もやし?「セキザクラ…ここはあいつに任せてくれ」

 

セキザクラ「…何か作戦でもあるの?」

 

もやし?「あぁ…(多分だけどな)」

 

そしてタツミはサヨの目の前に立つ。

 

タツミ「…サヨ」

 

サヨ「うぅぅ…」

 

タツミ「お前には…いつも心配かけてばかりだったな」

 

サヨ「うぅっ!」

 

タツミ「でも…サヨとイエヤスが居てくれたお陰で今の俺が居るんだ…感謝しても仕切れないくらいだ」

 

サヨ「…あぁぁぁ…ぁ」

 

そしてタツミは涙を流しながら言う。

 

タツミ「…ごめんな…っ!…あの時もっと早く気づけなくて…っ!間に合ってれば二人を助けられていたはずだったのに…すまなかった!」

 

サヨ「…」

 

タツミ「…でも俺は…もう大丈夫…だからサヨ…もう…休んでくれ…」

 

すると…

 

 

 

 

サヨ「…タツ…ミ?」

 

タツミ「⁉︎サヨ!」

 

サヨの目から涙が出る。

 

サヨ「ワ…タシ…コロ…シテ」

 

サヨの背中から黒いオーラが再び湧き上がってくる。

 

セキザクラ「タツミ!早く離れて!」

 

サヨ「ぐっ!…アアァァァアアア!」

 

黒いオーラが巨大な手の形になりタツミを突き飛ばす。

 

タツミ「ぐあぁぁっ!」

 

もやし?「危ねぇ!」

 

もやし?は何とかタツミを後ろから押さえるが一緒に後ろの木にぶつかる。

 

 

 

 

 

その頃アカメは…

 

正面から足音が聞こえてくる。そして近づくにつれてその正体が現れた。

 

アカメ「っ!…ツクシ?」

 

ツクシ「…」

 

するとツクシはアカメに手を差し伸べる。

 

ツクシ「アカメちゃん…行こう?」

 

アカメ「…」

 

アカメはツクシの言う通りに手を伸ばす…

 

 

 

だがアカメが掴んだのは手を差し伸べているツクシの腕だった。

 

ツクシ「?」

 

アカメ「お前は…ツクシじゃない」

 

ツクシ「…」

 

アカメ「お前は昔…私が殺したのは間違いない!」

 

ツクシ「もう過ぎた事なんて忘れちゃお?」

 

ツクシは笑って言うがアカメは…

 

アカメ「…惑わそうとしても無駄だ!」

 

するとアカメの掌から村雨が出現し、右手で村雨を握りツクシの腹を斬った。

 

アカメ「…」

 

 

 

 

 

そしてツクシが段々と神雑に変わっていく。

 

神雑「…やはりこの子は失敗か」

 

アカメ「っ!…お前は…私が必ず斬る!首を洗って待ってろ!」

 

神雑「今の君には出来ないよ…いいや…永遠に皆無だ」

 

そう言うとその姿は塵のように消え去り、アカメの目の前に光が差し込む。

 

アカメ「…」

 

アカメは光が差し込む方へ手を伸ばすと辺り全体が光だし、幻術から抜け出せた。

 

 

 

 

その一方、セキザクラはタツミ達を庇いながらサヨと戦っている。

 

サヨ「ああぁぁアアァァァア!」

 

セキザクラ「ちっ!」

 

セキザクラはサヨの攻撃を、一つ一つ剣で弾く。だが余りにサヨの攻撃数が多くタツミ達を庇いながらの為、全力を出しきれない。

 

サヨ「ああぁぁア!」

 

サヨの攻撃がセキザクラの腹に直撃する。

 

セキザクラ「ぐふっ!」

 

セキザクラはタツミ達の隣の木に吹っ飛ばさる。その衝撃音と共にタツミ達が目を覚ました。

 

タツミ「サヨ…」

 

タツミは再びサヨに近づこうとするが…

 

もやし?「タツミ!戻れ!」

 

タツミ「…」

 

サヨ「うぅうああぁぁ…」

 

タツミはサヨの目の前に立った瞬間、自前の剣を構えた。

 

タツミ「俺が今…苦しみから解放する」

 

サヨ「う…ああぁぁアア!」

 

サヨは黒いオーラで作られた無数の刃をタツミに向けて放つ。

 

タツミ「来い!」

 

タツミは自前の剣で無数の刃を全て受け止める。

 

タツミ「ぐっ!」

 

サヨ「ああぁぁぁぁああっ!」

 

サヨは追加で黒いオーラで作られた太い槍を

四本タツミに向いて放つ。

 

タツミ「うぐっ!(やべぇ!このままだとっ!)」

 

もやし?「させるかぁぁ!」

 

もやし?が一本を弾く。残り三本がタツミに向かっていくが…

 

セキザクラ「オラァッ!」

 

セキザクラが二本目を両手で掴んで地面に叩きつける。そして残りの槍がタツミの剣に突き刺さる。

 

タツミ「うぅぅぅっ!」

 

無数の刃と二本の太い槍が自前の剣に負担をかける。すると自前の剣にヒビが入り始める。

 

タツミ「っ!」

 

更にサヨはもう一本、黒い槍を作りタツミに放つ。

 

タツミ「なっ!」

 

自前の剣に黒い槍が突き刺さり、両方とも砕ける。

 

タツミ「ぐあぁぁっ!」

 

砕けた衝撃でタツミは吹っ飛ばされる。

 

サヨ「ハァ…ハァ…タツ…ミ…ニ…ゲテ」

 

サヨが右手を挙げると、黒い小さな玉の様な物が出来上がる。

 

セキザクラ「…何をする気?」

 

もやし?「やめろぉぉ!」

 

 

 

 

その瞬間、刃物が刺さる様な音が辺りに響いた。

 

サヨ「…ごふっ!」

 

その刃物の正体は帝具:村雨…サヨの腹部に刺したのはアカメだった。その後、素早く村雨をサヨの腹部から離し…サヨは仰向けに倒れた。

 

セキザクラ「アカメ…」

 

アカメ「…」

 

タツミ「サヨ!」

 

タツミは倒れたサヨのもとへ走って向かう。サヨの目の色は元に戻り、髪の色も少しずつ元の色に戻るのだった。




次回、シリアス。
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