失われた欠片   作:ガイアプロローグ

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第40話 サヨを斬る!

アカ斬るサイド…

 

アカメは村雨を鞘に納める。タツミはサヨの元へたどり着き手を握る。セキザクラともやし?も遅れて来た。

 

タツミ「…サヨ…」

 

タツミが声を掛けてるとサヨは細い目でゆっくりとタツミに視線を向けた。

 

サヨ「…よか…た…」

 

タツミ「?」

 

サヨ「あり…がとう…」

 

サヨの傷口からゆっくりと呪毒が侵食し始める。

 

アカメ「…」

 

 

 

 

 

 

数ヶ月前…サヨはイエヤスと共にアリアの家に泊めてもらっていた。

 

アリア「どうぞ!客人にはおもてなししなくちゃね!」

 

サヨ「あ…ありがとうございます」

 

イエヤス「いただきまぁぁす!」

 

サヨ「イエヤスうるさいわよ」

 

イエヤス「いいじゃねぇか!ここんところ何も食べてなかったんだからよ!」

 

賑やかに会話をしてしばらくすると、突然イエヤスが意識を失った。

 

サヨ「イエヤス?おーい…あ…れ?」

 

サヨは気を失う直前にアリアの方を見ると…

 

アリア「…お休み」

 

不気味に微笑むアリアを見てその場で倒れてしまう。

 

 

 

次に気がついた時は両腕を鎖で縛られている状態で倉庫の中に閉じ込められていた。

 

???「気がついた?」

 

サヨ「っ!」

 

目の前には一家のお嬢様のアリアが立っていた。

 

アリア「あなたはどんな感じに悲鳴をあげてくれるかなぁ〜?」

 

サヨ「…え?」

 

するとアリアはナイフでサヨの横腹を刺し始める。

 

サヨ「うぅぅっ!」

 

アリア「我慢しないでさ〜もっといい声で叫びなさいよ!」

 

更にサヨの横腹にナイフを深く刺し込む。

 

サヨ「あぁぁああああ!」

 

アリア「ウフフッ!次はもっといい声で泣けるかなぁ?」

 

すると檻の方からイエヤスの声が聞こえた。

 

イエヤス「やめろぉぉぉ!サヨを虐めるな!」

 

イエヤスが叫ぶとアリアの父親がイエヤスごと檻を蹴り飛ばす。

 

アリア父「黙って見てろ!次はお前だからな…」

 

イエヤス「くっ!…そがぁぁ!」

 

抵抗できないサヨに対して、アリアは一方的に手段を選ばずに色んな拷問道具を使い精神が砕けるまで痛みつけた。

 

サヨ「はぁ…はぁ…はぁ…」

 

サヨの体はボロボロになっていった。だがアリアはこれでもかというくらいに拷問を続ける。そして…

 

アリア「…飽きたからそろそろ死んで?」

 

アリアの手には鉄パイプの様な物が握られていた。

 

サヨ「はぁ…はぁ…私は…死なない!(タツミ…助けて)」

 

サヨが目を閉じたと同時に、アリアに凶器で頭を殴られてサヨは絶命した。その数日後…アリア一家はタツミを含めたナイトレイドによって全滅した。更に数日が経ち…サヨとイエヤスの墓の前でタツミが手を合わせて、立ち去った後のこと。

 

 

???「…この辺りだったかな?」

 

何者かがサヨの墓を静かに掘り起こし、サヨの遺体を取り上げた。そして掘り起こした跡は綺麗に何事も無かったかのように元に戻るのだった。

 

 

 

サヨ「…う…?」

 

 

サヨは目を開く。だがそこは見た事のない場所だった。

 

???「あの方に感謝する事ですよ?」

 

サヨ「?」

 

一人の男がサヨにそう言う。だがサヨは体に違和感を感じる。

 

サヨ「私…生きてるの?」

 

自身の右脚に目を向ける。

 

サヨ「っ!」

 

???「今は動かないで欲しいね…君は大事な僕の貴重品の一つなのだから」

 

サヨの右脚はプラスチックの様な脚になっていた。

 

サヨ「…これは…何⁉︎」

 

???「心配しないでくれ…その内、生前の頃の脚に戻るからね」

 

サヨ「…どう言う事?」

 

サヨは頭の中が混乱していて男の言っている事がさっぱりわからなかった。

 

???「そのままの意味だよ?君も頭が悪いみたいだね〜」

 

サヨ「…」

 

???「まだ君にはしばらく眠っていてもらうよ…」

 

男が持つ麻酔針を見てアリアが持っていた凶器と記憶が重なる。

 

サヨ「っ!」

 

サヨは体に力を入れようとするが体が思うように動かない。

 

サヨ「い…いやっ!やめて!」

 

???「大丈夫…次に目が覚めた時に君は完成体になれているよ?きっと…」

 

サヨ「いっ!いやぁぁぁぁ!」

 

男はそのままサヨに麻酔針を刺し気絶させた。

 

 

 

 

数時間後…サヨは意識を取り戻すが、口を動かせなくなっていた。だが薄っすらと声が聞こえる。

 

???「…神雑様…準備が整いました」

 

男がそう言うと、扉の向こうから神雑がやって来る。

 

神雑「やはり君は準備がとても早いね…この子については私に任せて君は他の子の面倒を見てくれないかな?」

 

???「承知しました…神雑様…では私はこれで」

 

男の姿がなくなると神雑はサヨの額に手をかざす。

 

神雑「怖がることはない…ゆっくりと目を閉じなさい…」

 

こうしてサヨは神雑の能力を一部宿らされて、現在の姿となった。

 

 

 

 

 

 

 

時は現在へ戻る。

 

タツミ「…」

 

サヨ「…」

 

タツミはサヨの手を握る。そしてサヨはタツミの頭を撫で始める。

 

サヨ「タツミ…」

 

タツミ「…何だ…」

 

サヨ「いい…人…たちに…巡り…会えた…ね…」

 

タツミ「…あぁ…」

 

サヨはアカメ達に言う。

 

サヨ「みな…さん…タツミの事…お願い…ね…」

 

アカメ「…もちろん…そのつもりだ」

 

アカメが言うとセキザクラ達も頷く。

 

サヨ「…」

 

タツミ「…」

 

すると気絶していたマインがパンプキンを構えて近づく。

 

マイン「はぁ…はぁ…」

 

セキザクラ「マイン…」

 

マイン「?」

 

セキザクラが横に首を振る。

 

マインはセキザクラを見た後サヨの方へ振り向く。現場を察してマインはパンプキンを納める。

 

サヨ「…あな…たは…」

 

マイン「…正気に戻ったみたいね…」

 

サヨ「…タツミは…いい子…だから…大切に…してね…」

 

マイン「っ!」

 

マインは頬を赤らめる。

 

マイン「ばっ馬鹿!そんな関係じゃないわよ!」

 

サヨ「…フフ…」

 

タツミ「?」

 

サヨ「う…ごふっ!」

 

マイン「っ!」

 

タツミ「サヨ!」

 

サヨ「はぁ…はぁ…」

 

サヨは吐血して更に顔色が悪化する。

 

アカメ「…」

 

サヨ「タ…ツ…ミ…最…後に…ひ…一つ…だけ…言わせ…てっ!」

 

タツミ「っ!」

 

タツミは震えるサヨの手を強く握り直す。そしてサヨは大粒の涙が目に溢れながら…

 

 

 

 

 

 

 

サヨ「…タツミ…大好き…よ…」

 

その言葉を最後に…タツミの頭を撫でていた手が地面に落ち、サヨは息を引き取った。その表情は暖かい光を浴びた様な落ち着いた顔つきになっていた。

 

タツミ「…」

 

セキザクラ「…」

 

マイン「…」

 

最初に口を開いたのはタツミだった。

 

タツミ「なぁ…サヨをこんなのにしたのはあいつの仕業か?」

 

もやし?「そうとしか思えないな…」

 

アカメ「…あいつは…"失敗"と言っていた」

 

セキザクラ「…どういこと?」

 

アカメ「サヨに幻覚を見せられた時…神雑が最後に現れてサヨの事をその様に言っていた」

 

タツミは歯を食いしばる。

 

タツミ「…あいつはっ!…何を目的でこんな事をっ…!」

 

セキザクラ「…楽しんでいるのよ…この世界の状況を…!」

 

もやし?「あいつがいる限り…大臣や帝国軍を倒しても何も変わらないんだ!」

 

タツミはサヨを抱き上げる。

 

タツミ「…アカメ」

 

アカメ「?」

 

タツミ「今は…サヨを墓に返そう…」

 

アカメ「…そうだな…」

 

マイン「…タツミ」

 

 

サヨを墓に返した後、アカメ達はナイトレイドのアジトに戻って行った。そしてアカメ達がアジトに入った後、木の陰から神雑が見ていた。

 

神雑「…この段階をクリアした様だ…次からは"君に任せたよ"…」

 

そう言い残すと神雑は森の中に姿を消して行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、めぐり達は人工的に作られた建物の中に連れ去られている途中だった。

 

南「うっ…うっ…帰してぇ」

 

???「黙って歩いてろ人間!」

 

???「逆らわない方が賢明だよ〜なんちゃってね?」

 

めぐり「…」

 

大柄な男と小さい女に鎖をつけられている状態でめぐり達は拘束されていた。するとめぐりが突然その場で倒れてしまう。

 

南「っ!」

 

大柄な男がめぐりの頭を掴む。

 

???「誰が寝ていいと言った⁉︎立てよ…」

 

めぐり「う…」

 

???「俺は短気なんでな…5秒の間に立って見せろ!」

 

そう言って叩き落そうとすると物陰から草が揺れる音がした。

 

???「誰だ⁉︎」

 

大柄な男はめぐりを手放して物陰の方へ向かう。

 

???「…」

 

そこにはウサギの親子が戯れていた。

 

???「…紛らわしい真似しやがって!」

 

大柄な男が地面に拳を突き落とすとウサギの親子が地面の亀裂に飲み込まれてしまう。

 

???「…クソがっ!」

 

そう言うと小さい女の元に戻る。

 

???「おぬし〜もっと女子を大切にせんか?」

 

???「うるせぇ!俺に指図すんじゃねぇ!俺に指図していいのは"あの御二方"だけだ!」

 

めぐり「…(私達…殺されるのかな…)」

 

その後もめぐり達は鎖に引っ張られ続けられる。

 

めぐり「…(…助けてっ!)」

 

めぐりは必死に祈り、助けを待つのだった。




サヨ
タツミとイエヤスの幼馴染。生前は三人のまとめ役で、タツミよりも先にイエヤスと共にアリア一家に泊めてもらうことになるが、アリアに卑怯な手口で殺害された。死去後は謎の男に遺体を回収された後に蘇生され、無双神雑に能力を一部宿らせれるがアカメ達に敗北しタツミに本当の想いを伝えて息絶えた。



※ここからまたストックしてから投稿しますので暫くお待ち下さい。
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