ゴールデンウィークで帰省中の作者ですが、意外にも実家が懐かしいと思わないことに驚いています。
まぁ、たったの1ヶ月じゃそんなもんなんですかね?
今回はオリジナルです。時間かけたわりにはグダグダ長いだけで薄っぺらい内容なのですが、お楽しみいただければ幸いです。
朝、教室のドアをくぐり自分の席に着くとたくさんのクラスメイトに囲まれて声をかけられる。
そんなシチュエーションを体験できるのはラノベか青春ドラマの主人公くらいだと思ってた。
そう、この日までは。
「昨日のライブ凄かったよ!」
「つい最近始めたんだろ?」
「しかも3人ともすげぇ可愛いじゃん!」
俺、朝比奈信一はそんなシチュエーションを今体験している。
つい先日までのみんなの俺に対する態度は一変し、ニコニコと男子生徒諸君はあの3人を褒めちぎっている。
昨日のライブはそれほど楽しいものになったんだね。
陰ながらサポートしてきた身としては聞いていて悪い気はしないよ。
「特にあの子可愛かったなぁ。オレンジ色の衣装の子」
「いやいや、俺は水色の子に1票だな。元気いっぱいって感じでさぁ」
「ピンクの子も良かっただろ。あんまり運動するようには見えなかったけど、そんな子だからこそのインパクトがあったぞ」
ワイワイガヤガヤとクラスの男子がぞくぞくと集まって俺を囲んで行く。
「あはは、伝えとくよ」
俺はそう笑顔で返し、そろそろホームルームが始まる時間になるのでみんなに着席を促す。
しかし、みんなの熱は引かないようでさらに集まる始末。
「それはそうとさ、さっきから気になることがあるんだけどいいかな?」
「「「 ん?なんだよ? 」」」
俺を囲んでる男子諸君が声を揃えて聞いてくる。どうやら本人達はあまり気にしてないようだ。
でも、俺は気になるんだよなぁ。
「どうしてみんなさ———レンガとスコップ持ってるの?」
そう。なぜか俺を囲んでいる男子全員が武装しているのだ。
そのせいで俺はラノベや青春ドラマの主人公と同じシチュエーションが、俺を逃さないように敷かれた包囲網にしか見えない。
「あぁ、俺たち園芸部に入ったんだよ」
「そうそう。野菜を育てるのって案外楽しくてな?」
「今トマトとか作ってるんだけど、いくつかいるか?」
なんだ……。もしかしたら俺をボコる為に持ってきているんじゃないかと思ったけど、単に部活の道具を教室に置いとく為だったんだね。安心安心。
「そういえば朝比奈、知ってるか?」
「ん?」
何か野菜についての雑学でも教えてくれるのかな?料理を美味しくするためのヒントになるかもしれないので俺が耳を傾ける。
すると、クラスメイトはにこやかに言いました。
「「「 人間って肥料になるらしいぞ? 」」」
「ダッシュ!」
「逃すな!部隊
「「「 イエス!サー! 」」」
クラスメイトの1人の指示に、俺を囲んでいたクラスメートが素早く反応し、部隊A、B、C、Dの方々は俺を殺しそうな目で睨みつけながらそれぞれの持ち場についた。
「さぁ、朝比奈。あの可愛くて美人な3人の内どの2人がお前の幼馴染なのか———土に還りながら俺たちに教えてくれよ?」
そして指示を出した男子がカラカラとスコップを引きずりながらこちらににじり寄ってくる。ゆらりゆらりと左右に揺れながら近づいてくる様はサイコホラー映画の殺人鬼顔負けの動きだよ!めっちゃ怖いよ!
「死ねやリア充!!」
容赦無く振り抜かれるスコップを床にベッタリ伏せるようにして避け、クラウチングスタートの要領で走り出す。
周囲は包囲状態。逃げ場はない。敵は全員武装済み。
なにこれ?ここ学校だよね?
あの後、なんとか説得を試みようと考えて『俺たち、親友じゃないか!』と叫んだら、『は?何言ってんだこいつは……』みたいな目で見られた。
これは俺の考察になるけど、どうやらライブが終わった時点でみんな俺の親友を辞めたらしい。親友ってそんな付け外し可能なパーツ感覚で使う言葉だったのか……今後の日本語の行く末が不安になった春の一幕であった。
閑話休題
家から1番近いバス停で制服姿の俺と信夏は3人を待っていた。
「遅いなぁ」
「そうだね〜」
嬉しそうに抱き着いてる信夏が俺の呟きにそう返してくれた。頭をポンポンとしてあげると、えへへ〜と間延びした幸せそうな声が俺を多幸感に包んでくれる。
ライブ翌日の月曜日。学校が終わり、改めて俺たちは打ち上げをすることになった。
元々はライブが終わった後にやる予定だったんだけど……まぁ色々あって今日になったわけだ。
あの警備員さん———めっちゃ怖いやんけ……。
「でもお兄ちゃん、わたしも打ち上げに参加してもいいの?」
「もちろん。信夏も見たと思うけど、来てくれたお客さんのほとんどがチラシを持ってたでしょ?あのチラシの半分は信夏が作ってくれたんだから、むしろ信夏がいないと打ち上げが始まらないよ」
「う〜ん……そうなのかなぁ。それを言ったら来てくれたお客さんも参加しないとダメな気がするけど」
チラチラと俺を見ながらお伺いを立ててくる。ふむ、まぁ確かにさっき言ったのは建前に過ぎない。
きっと信夏もそれには気づいてるね。
「本音を言うとね、俺は信夏にもいてほしいんだよ。だから参加してくれるかな?」
「いいともー!!」
ピョンと跳ねて信夏が俺の肩にぶら下がる。ちょうどいい高さにマシュマロのように柔らかいほっぺたがあったのでキスを1つ。
すると、信夏もお返しをしてくれた。
もう!ホントに可愛いなぁ!!
俺、超幸せです。
「相変わらずラブラブだなぁ」
「この年の兄妹ってこんなに仲良いものなの?」
「いや、梨子ちゃん。シンくんと信夏ちゃんが特別なだけだよ」
いつの間にか3人が俺たちの横に立っていた。
信夏に夢中で気付かなかったな……。まぁ、信夏の魅力に比べれば排気ガスを噴出して地球を汚しながら走る公共物が止まったことなんてどうでもいいことだし仕方ないか。
「やぁ、ちょっと遅かったね?」
「鞠莉さんから部室もらったんだけどなぁ……その片付けで遅くなっちゃった」
「そんなに汚いの?」
「汚いというか……物が多い。明日はシンちゃんも手伝ってよ」
「ハァ……いいよ」
すごく嫌だけど。
てか、また浦女の制服着てあそこに行くのか。警備員さんに挨拶しないとな。
「ねぇねぇ、お兄ちゃん」
「うん?」
「桜内さんのこと早く紹介してほしいな」
「OK。桜内さん、ちょっとこっちきて?」
バス停から俺の家までは大して距離がない。なので、その間に信夏と桜内さんの顔合わせを済ませてしまおうというのが愛しのmy little sisterの考えらしい。さすがだね!
「じゃあ紹介するね。こっちは桜内梨子さん。ピアノが得意で、昨日のライブの作曲を担当した人だよ」
「よろしくね、信夏ちゃん」
桜内さんが綺麗な右手を差し出して握手を求める。信夏はその手を嬉しそうに両手で取り、天使の如くにっこりと笑顔を向けている。
羨ましいなぁ。
「それでこちらの天使は妹の信夏。あの時のチラシのイラストを描いてくれたライブの影の立役者だね。まだ紹介したりないけど、銀河一の妹って考えてくれたら1番わかりやすいかな」
「えへへ〜、お兄ちゃん褒めすぎだよぉ」
「別に褒めてないよ。ただ事実を言ってるだけ」
「もう…照れちゃうじゃん!でもそんなお兄ちゃんが大好きだよ?」
「どのくらい?」
「宇宙一かな」
「俺は銀河一だけどね」
「「 …………………………………… 」」
しばしの沈黙。か〜ら〜の、
「信夏!」
「お兄ちゃん!」
ガシッ!と、兄妹の絆の深さがとてもよく分かる熱い抱擁を交わす。
「なにこの2人……」
「「 兄妹です! 」」
「あはは、やっぱり仲良し兄妹だ〜」
「私一人っ子だから羨ましいよ」
さすがは幼馴染2人。よく分かってくれる。
「どうして千歌ちゃんと曜ちゃんはまったく動揺してないの……」
「「 これがこの兄妹の日常だから 」」
うん、百点満点の回答だね。
ていうか動揺する場所なんてどこにあるんだろう?
世間では兄妹というのは仲が悪いというのが一般論らしいけど、あれは一体どういう理屈なんだろうか。
まるで宇宙人を見るような目を桜内さんは向けてくるけど、気にしないことにしよう。価値観は人それぞれだからね。
「そういえばシンちゃん、今日の予定は?」
「あれ?言ってなかったけ?」
「うん。晩御飯は用意するっていうのはきいたけど」
「そうそう。それだけわかってれば大丈夫だよ」
と言っても用意するのは父さんなんだけどね。俺よりも父さんが作ったほうが美味しいし。
「とりあえず晩御飯までは俺の部屋で駄弁るだけ。一応お菓子は作っておいたから楽しみにしててね」
「やったー!」
嬉しそうに千歌が抱き着いてくるが、今は信夏が俺に抱き着いている。なのでヒョイっと避けてその先にいる桜内さんに抱き着いていただこう。
ちなみに晩御飯はハンバーグだ。ライブの前に曜とちょっとした約束をしてしまったので、それもついでに果たしてしまおう。
そんなこんなで俺の家に到着。
「あら、おかえり信一。千歌ちゃんと曜ちゃんも久しぶりね。相変わらず可愛い!」
「「 お邪魔しま〜す! 」」
玄関を開けると母さんが出迎えてくれた。時間的には農園の仕事が終わったあたりだからか、服装は袴姿のままだ。
「こっちの子は……ピンク色の衣装で踊ってた子かしら?」
「さ、桜内梨子といいます」
「梨子ちゃんね。よろしく」
ニコニコと俺と信夏にそっくりな顔で聖母のように笑う母さんの腰にぶら下がっている模造刀を見て、桜内さんはぎょっとした顔になっている。
挨拶の時くらい外しておいてほしい。今更感が半端無いけど変な母親だと思われちゃう。
そう呆れていると、母さんが俺に耳打ちをしてくる。
「それにしても信一……両手に花どころじゃないわね?」
「両手に花?」
「千歌ちゃんと曜ちゃん、それに加えて梨子ちゃんだもの。モテモテじゃない?」
「別に俺は3人をそんな風に見てないから」
何を言い出すかと思えば……。確かに彼女がほしいとは常日頃から思っているけど、今は信夏の笑顔があればそれで充分だし。
正直、ここまで仲良くなってしまうと友達以上の関係を求める気になれないね。
「……3人はそうでもないみたいだけど」
「ん?」
俺の耳元から顔を離しながら何やら母さんが呟いたけど、よく聞こえなかった。
聴き直そうと思ったが、母さんは既に3人+
「これから信一のお部屋でお話するのよね?私も久しぶりにガールズトークしたくなってきちゃったわ!」
「……ガール?あはは、母さん今年で———」
「次の言葉を口にして給料を飛ばされるか、口にしないでこれからの打ち上げを楽しむか……選びなさい?」
母さんが目にも止まらぬ速さで模造刀を抜き、その刃を俺の首元すれすれで止めてなにやら不穏なことを言っている。
給料飛ぶ前に首が飛びそうだ。
模造刀だと分かってはいるが、冷や汗がドッと噴き出したのがわかるよ。
「母さん、人斬り抜刀斎にでも転職したら?」
「残念ね。私はもうあなたの父さんに永久就職したのよ……ぽっ」
自分で『ぽっ』と言いながら頰を染める大変気色悪い母親に対し、息子の俺は一体どんな反応をすればいいのだろうか。
きっと答えは永遠に見つからないだろう。てか見つけたくない。
「ハァ……。それで父さんは?」
「道具の後片付けしてるわよ。特に信一の部屋に突撃しようとは考えてないみたいだから安心してね」
別に父さんが来るのは構わない。母さんが来るととってもカオスな状況になるので、それについてはご遠慮願いたい。
「ほら、お客さんを立ちっぱなしにするなんて正気なの?早く部屋に案内してさしあげなさい」
お前のせいだよ!
どうして母さんのせいで足止め食らってるのに、その食らわせてる本人から正気を疑われなくちゃならないんだよ……。
あんまり突っかかるとこの玄関で晩御飯の時間まで立ちっぱなしになることになりそうなので、もう俺は何も言わない。
息子というのはいつの時代も母親に勝てないものなのだ。
「じゃあ、みんな上がって。俺の部屋まで来てね」
ここにいる母親は何かのオブジェと考え、俺は3人を自分の部屋に案内するのだった。
「おぉ!シンちゃんの部屋久しぶりだ〜」
「なんか前来た時より本増えてない?ヨーソロー!」
千歌と曜が俺の部屋に入るなり同時に俺のベッドへダイブした。スカートなんだからやめてもらいたい。
「本当に信一くんって本が好きなんだね」
「前にも言ったけど小さい頃から読んでたからね。ほとんど習慣だよ。お菓子持ってくるから、その間に読みたい本選んでおいて?テーブルの上に置いてあるのは俺のお勧めで、その他のはそこの本棚に入ってるから」
俺は慣れちゃったけど、どうやらこの部屋は紙の匂いが凄いらしい。
一応桜内さんに分かりやすいように本棚はジャンル順に左から並べてある。そこから作者を五十音順。その作者の著作も五十音順という並びだ。
「ん?この黒幕がかかってるのは何?」
「そっちは……見てもいいけど、見ないほうがいいかも」
本棚の1番右下。その一角は黒幕で隠してある。まぁ、なんというか……マナー的に?
「飲み物はコーヒーでいい?」
「あ、私コーヒー無理」
「じゃあ千歌は別ので。曜と桜内さんは?」
「ヨーソロー!」
「私も大丈夫」
曜のヨーソローはどうやら肯定の意味らしい。便利だね、ヨーソロー。
ちなみに信夏は聞くまでもなくコーヒー。
不思議なことに俺、信夏、父さんの食べ物飲み物の好みはほとんど同じなんだよね。
だから紅茶は基本飲まない。味がわからない以前に、味をまったく感じないので“良い香りがする色のついたお湯”という認識だ。
キッチンに入ると、そこでは父さんが冷たいお茶をコップに注いでいた。服装もマ○オではなく、私服になっている。
「あ、父さん。おつかれ」
「あぁ、ありがとう。お菓子か?」
「うん。それで、ちょっと頼みがあるんだけど」
「なんだ?」
俺は俺でコーヒーサーバーを用意しながら、父さんに頼み事をする。
「悪いんだけど、デザインカプチーノを1つお願いできる?」
「いいぞ。なんの絵にすればいいんだ?」
コーヒーが苦手な千歌でもカプチーノなら飲めるはずだし、なによりあれは見て楽しい。きっと喜んでくれるだろうね。
「犬がいいかな。『十千万』のしいたけで」
「わかった」
ちなみに父さんの特技であるラテアートと今頼んだデザインカプチーノはほとんど親戚のようなもので、エスプレッソの上に乗せたミルクで絵を描くという点では共通している。
2つの明確な違いは乗せるミルクの温度で、カフェラテは
カフェラテでラテアートを作る場合はフォームドミルクが使われるけどね。
んでんで、犬や猫などの細かい絵を描く時はデザインカプチーノが向いている。
ラテアートはリーフやハートなど、一筆書きで描けるものが優先される。
「そういえば父さんはあのライブ見に来てたの?」
ハンドミルを2つ取り出して、1つを父さんに渡しながらきいてみた。
「あぁ、行ったよ。
「なんだ。結局連れて来てくれたんだ」
ガリガリと親子揃ってコーヒー豆を挽きながら会話が続く。なんだかんだ言って母さんもやってくれるね。
「まぁ、どっちにしろ行くつもりだったけど」
「ん?そうなの?」
「あぁ」
俺はサーバーの上に置いたドリッパーにフィルターをセットし、その中にミルから取り出した粉末をサラサラと流し込む。
父さんも粉末をエスプレッソマシンに入れ、牛乳もスチームノズルに注いでスイッチを押した。
グオォォォンと稼働音が大きいので、ちょっと声のボリュームを上げて話す。
「どうせあんな雨じゃお客さんも来なかったしな。それに……あの時間暇な人はみんなライブに行ってたから店番してても意味なかった」
「ふぅん」
「あんまりアイドルには詳しくないけど、結構楽しかったよ。千歌ちゃんと曜ちゃんも可愛かったしな」
「はは、母さんが聞いたらブチギレそうだね」
「嫉妬してくれるのは嬉しいんだけどなぁ……深過ぎるのは考えものだ」
「それだけ父さんのことが好きってことでしょ」
トポトポと『の』の字にお湯を注ぎながら、サーバーに落ちていくコーヒーの雫を眺めて量の確認をする。
父さんはフォームドミルクの入ったカプチーノにエッチングという、絵を描く作業に入っていた。ちなみにこの絵を描く道具は、先が尖っているなら竹串でもいい。
「あとは梨子ちゃん……だっけか?」
「あぁ、桜内さん?彼女がどうかしたの?」
「あの子、あまりアイドルとかやるように見えなかったな」
「最初は千歌の勧誘断りまくってたからね。なんか気持ちに変化があって結局やるようになったみたいだけど」
どんな変化があったのかは俺も知らない。でも、どうせ千歌が何か吹き込んだんだろう。
ああやって人の気持ちを変えさせるのはあいつの得意技だ。俺もその被害者だから分かる。
でも……その被害にあって、不思議と後悔したことはない。
「ま、なにはともあれ成功して良かったじゃないか。これからも頑張っていくんだろ?」
「うん。悲しいことに俺の記録係はまだ続くみたいだよ」
「『悲しいことに』?嬉しいことにの間違いだろ?」
「どうだろうね」
からかうように笑いながら父さんはトレーにしいたけを描いたデザインカプチーノを乗せてくれた。俺もコーヒーを淹れた4つのマグカップを乗せて、冷蔵庫から用意しておいたお菓子を取り出す。
「あ、これ父さんと母さんの分ね」
「サンキュ」
ついでなので、2人分のお菓子とマグカップに入ったコーヒーをキッチンのカウンターの上に置いておく。
「それじゃあ7時になったら来てくれ。準備しておくから」
「了解」
「ただいま〜。桜内さん、本決まった?」
「「「 ……………… 」」」
「おかえり、お兄ちゃん!」
部屋の扉を信夏に開けてもらい、中に入るとなにやら3人が顔を赤くして気まずそうに俺から目を逸らした。
普段ならお菓子があれば飛びついてくる千歌と曜が目を逸らすとは……もしやこいつら……
「黒幕の中見たの?」
「「「 …っ! 」」」
見たね。この反応は間違いなく。
「い、いやぁ……やっぱりシンちゃんも男の子なんだなぁ〜って……ね?曜ちゃん」
「うえっ!?う、うん……」
「………………」
ふむ、反応がない桜内さんは生きているのだろうか?顔を真っ赤にしてプルプル震えているから生きてるだろう。
あの黒幕の中、俺は18禁ゲームをしまい込んでいる。所為、エロゲーというやつだ。
一応見ないほうがいいとは言ったはずなんだけどなぁ。まぁ、見ちまったもんは仕方ないか。
ちなみにエロ本を買う気はない。今のご時世、年齢確認で買えないことがあるし、なによりインターネットがあるから買う必要がない。
「ハァ……。それで?俺がエロゲー持っててどう思った?」
信夏の前から順にマグカップを置きながら、なんとなく感想を求めてみた。これってセクハラになるのかな?
この3人の回答次第では、今後は隠すことも考えなければならない。
「えっとぉ……い、いいんじゃない!」
「う、うん!いいと思うよ!ヨーソロー!」
「……………………………」
なにがいいのかよくわからないけど、とにかくいいみたいだ。
良かった良かった。正直、隠すなんて面倒なことしたくなかったし。
「じゃあ黒幕も取っちゃおうか?」
「「 それはダメ! 」」
いいんちゃうんか?
「ねぇ、お兄ちゃん?さっきからりこりんが喋らないんだけど……」
「りこりん……あぁ、桜内さんのことか。寝てるんじゃない?」
「寝てないから!」
「あっそ」
お菓子もテーブルの上に並べ、俺もクッションの上に座る。
顔真っ赤な桜内さんもお菓子を食べれば元に戻るだろう。
顔真っ赤……オンラインゲームではブチギレてることをさす。何をブチギレてるのか知らないけど、甘いものはリラックスさせてくれるからね。ぜひ、今回作ったのもご賞味いただきたい。
「ねぇ、シンちゃん?これって……プリン?」
「うん。昨日のうちに作って冷蔵庫で固めておいたみかんプリンだよ」
みかんの果肉を潰さないように混ぜるのは苦労したな。まだ味見してないから、完全に試作品だけど……。まぁ、これは黙っておこう。
信夏も食べるから絶対に不味くない自信はあるし。
「なんか千歌が最近姉御にプリン食べられちゃうって言ってたからね。作ってみたよ」
「覚えててくれたの?」
「あれだけ愚痴られたら忘れるほうが難しいよ」
そんな姉御だけど、ライブの時は会社の同僚をしっかりと引き連れてきたらしい。なんだかんだ喧嘩の多い姉妹だけど、結局のところ姉御は妹想いの優しい人だ。
「あ、それとさ。マグカップの中見てごらん」
「…?あ!しいたけ!」
「ホントだ!ラテアートってやつじゃない?」
「正確にはデザインカプチーノだけど……」
きゃっきゃとデザインカプチーノ1つではしゃぐ幼馴染はどうやら俺の説明を聞いてない。いや、この2人が俺の話を聞かないのはいつものことか。嘆かわしい。
「信一くんってこんなこともできるのね?」
「やったのは父さんだよ。俺が淹れたのはコーヒー。ブラックで大丈夫?」
「私は平気」
都会育ちらしく、優雅にコーヒーを啜る桜内さんの姿は……なんか絵になるな。マグカップから離した唇が艶っぽく湿ってるのがちょっとエロいぞ。
飲んだ時に小さく美味しいと言って、これまた小さく笑った顔が妙に大人っぽくて……自分の顔に熱が溜まるのが分かる。
「な〜に?そんなにじっと見て」
「いや、なんでもないよ」
俺の顔を覗き込んでくる桜内さんから慌てて目を逸らし、未だにテンションが上がり続けている幼馴染2人に目を向ける。
なんかこの人、距離感が少し近くなった気がする。
さっきから俺のことを苗字じゃなくて名前で呼んでくるし。なにか好印象を与えるようなことしたかな?
「りこりん、ちょっとお兄ちゃんに近くない?」
「え?そうかな?」
「あんまり近くにいくのダメ」
じぃーと見つめてくる桜内さんの視線を信夏が遮った。ちょっとほっぺたが膨らんでいる。
これはあれか!嫉妬か!信夏が俺に近い桜内さんに嫉妬してるのか!?
俺は俺でテンションが上がり始めた。信夏が嫉妬してくれてるなんて、それだけで天にも登ってしまいそうなほど幸せな気分だ。
「ふふ、信夏ちゃんは信一くんのことが大好きなんだね?」
「うん!だってこんなにかっこいいお兄ちゃん、他にいないもん」
「そうね。確かに信一くんは……かっこいいかもね」
……なんか桜内さんが俺のこと褒めてる。怖い。
さすがに妹の前でボロクソ言うのは気が引けたのかな?そのわりにはニコニコと俺のこと見てるし……。
とりあえず助けを求めようと幼馴染2人に視線を送るが……ダメだ。まだデザートカプチーノで盛り上がってる。
「りこりんはお兄ちゃんのどこがかっこいいと思う?わたしはね〜、作ってくれるごはんが美味しくて、いつも優しくて、でもしっかりと怒る時は怒ってくれるところが大好きなんだ〜」
いつの間にかかっこいいところから好きなところに変わっているけど、まぁ信夏が可愛いからいいや。
信夏の言うことはいつだって正しい。
「信一くん、信夏ちゃんに怒ったりするの?」
「滅多に怒らなけどね。わたしが危ないことしたり、それが原因で怪我しちゃったりしたらすっごく怒るよ」
字面だけ見れば俺のことを怖がっているようにも受け取れるが、それに反して信夏は嬉しそうに俺にすりすりしてくる。うん、やっぱり可愛い。
「いやいや信夏、妹が危ないことをしたら兄として怒るのは当たり前だよ?」
「でも、その当たり前をちゃんとやってくれるお兄ちゃんだから……わたしは大好きなんだよ。しかも、その時ちょっと涙目になってるし」
「いや、だって……もし信夏が大怪我とかしたら…俺……」
もし信夏が一生歩けない体になったら。そう考えただけで背筋が凍るような寒気が襲いかかってくる。
信夏が辛い思いをするのは、俺にとって自分のこと以上に辛いことだろうね。
その旨を上手く説明できずオタオタしてる俺に、ここぞとばかりにマグカップを置いて千歌が話しかけてきた。
「あ、じゃあ私が危ないことして大怪我したらシンちゃんは泣いてくれる?」
「はぁ?それ自業自得でしょ?なんで勝手に危ないことして勝手に怪我した奴の為に俺が泣かなきゃいけないの?」
「信夏ちゃんとの落差が凄い……!?」
お見舞いくらいなら行くだろうし、目の前で大怪我しそうなら極力助けるけど、それでも俺が泣くことは絶対ないね。うん、断言できるわ。
「これぞ“人間性の腐り落ちたシスコン”だね……」
「失礼なこと言わないでよ、曜。俺は“人情溢れる超人道的なシスコン”だよ?」
「「「 は? 」」」
千歌、曜、桜内さんがまったく同じ方向に首を傾げて、
『こいつ……頭おかしいんじゃないの?』
みたいな視線を寄越してくる。理解のない友人でとても残念だ。
父さんに言われた時間になり、俺たちは一度外に出てみかん農園“イーストサン”のイートインコーナーに向かう。
「食卓で食べるんじゃないの?」
「夕食はハンバーグだからね。みんなで一緒に食べるにはちょっとウチのキッチンじゃ火が足りなくてさ」
ハンバーグやステーキはやっぱり焼きたてが美味い。でも、ウチのキッチンではせいぜい1度に3つ焼くのが限界だ。
それを繰り返して全員分を揃えた後、いただきますをする頃には最初に焼いたハンバーグが冷めちゃう。
だからこそ、わりと広いイートインコーナーを使うわけだ。
家の外周を回ってイートインコーナーに近付くと、ジューという肉の焼ける音と香ばしい匂いがしてくる。
ハンバーグが好物の曜はそれに目をキラキラさせてるよ。
「お、来たか」
「みんな〜、好きな席に座ってね〜」
汗が落ちないように頭にタオルを巻いた父さんと、お皿を並べていた母さんが俺たちに気付いた。
「おぉ!バーベキュー!!」
「若干違うけどね」
そこでは、父さんが大きな鉄板の上で手捏ねのハンバーグを7つと付け合わせの野菜を人数分、器用に焼いていた。
周辺には虫コナーズが大量にぶら下がっていて、衛生管理もバッチリだ。
「もうちょっとで焼けるみたいだから飲み物でも飲んで待っててね」
母さんがこの為に買っておいたファンタ各種やサイダー、ポンジュースや烏龍茶などなどを氷水の貯まった桶から持って来てテーブルの上に置く。
「あ、私手伝います!」
「大丈夫よ、梨子ちゃん。お客さんにそんなことさせられないわ」
「だってさ。まぁ、俺たちはゆっくり出来るのを待ってよ?」
日本人特有のお手伝いの心を日本人特有のおもてなしの心でやんわりと断った母さんは、またお皿を出す作業に戻っていく。
しかし、どうもこういう場では何かしないと気が済まないのか、桜内さんは妙にそわそわしてるみたいだ。
「桜内さん、これ」
「これって……ヘアゴム?」
「食べる時にソースとか髪に付いちゃうことあるから縛っておいたほうがいいよ」
そう言いながら俺も1度髪を解き、後ろで三つ編みに纏めておく。これなら縛った髪が肩から流れてソースにベチャ、なんていう悲劇は起こらないからね。
桜内さんも髪の毛が長いからそういう措置はしておいたほうがいいだろう。
「お兄ちゃん、わたしのも三つ編みにして?」
「いいよ。おいで」
そう言うと嬉しそうに俺の膝の上に乗る信夏も自分でできるが、こういう時頼ってくれるのは兄として本当に嬉しい。
1度信夏の綺麗なセミロングの髪を手櫛で整えて、親指以外の4本の指の間で均等に3つに分ける。サラサラしてるので、指が突っかかるなんてこともなく簡単に分けられた。
その3つを丁寧に編んで、信夏から受け取ったヘアゴムで崩れないように結び……完成。
言うまでもなく可愛い。
「信一くん……そんなこともできるのね」
「小さい頃は千歌の三つ編みもやらされてたから自然に覚えただけだよ。そうでなくても、こういう時は信夏がしてほしいってねだってくるしね」
そういえば、世間一般の妹がいる兄は妹のヘアアレンジ1つできないという都市伝説じみたことを聞いたことがあるけど、あれって本当なのかな?
普通できるよね?だって妹のお願いを全て叶えるのが兄の存在意義だし。
でも、ホント……千歌の三つ編みはめんどくさかったなぁ。興味本位で四つ編みとかやってみたけど、その時は怒られたっけ。
ちなみに四つ編みのやり方は、三つ編みを作って、そこに残りの1束を巻きつけるだけ。ちゃんとしたやり方もあるらしけど、俺には無理だったよ……。
信夏がやってほしいって言ったら3秒で習得する自信があるけど。
「桜内さんのもやってあげようか?」
「えっ!?私のも!?」
「やってもらったらいいよ、りこりん!お兄ちゃん上手だし、手櫛で整えてくれる時気持ちいいよ?」
「えっと……」
信夏のまっすぐな目で見つめられ、桜内さんはどうしたらいいかとオロオロしている。
別に遠慮することじゃないと思うんだけどなぁ。今日の桜内さんはお客さんなんだし。
「じゃあ……お願いしようかな」
「ん、了解」
さすがに同い年で身長も大して変わらない桜内さんを膝の上に乗せるのは俺の膝が死にかねないので、後ろに回る。
1度ハーフアップになっている髪を解き、信夏と同様手櫛で整える。
なんか指を通す度にすごくいい匂いがするけど、ここは無視……ならぬ無嗅しよう。どうも俺は女の子の髪の匂いにドキっとしてしまう病気らしい。
「今日はなんだか優しいのね、信一くん」
「俺はいつだって優しいよ」
「ふふ、嘘ばっかり」
「失礼な」
憤慨しつつも、女の命と言われている髪を扱っているので悪戯ができない。さすがに信夏が勧めた手前、三つ編みはしっかりやってあげないといけないし。
「“肝心なことはいつだって目に見えない”からね。桜内さんはまだ俺の大切な部分が理解できてないだけだよ」
「信一くんの大切な部分かぁ……。じゃあどうやったら見えるのかな?」
「心の目で見ればいいんだよ。なんの因果か、もうちょっと付き合いが続くみたいだからね」
指に通した髪を一房ずつ丁寧に編んでいく。長いから難しいかな、と思ったけど、こちらもサラサラしてて案外楽だね。
「なんか……今の何かのパロディみたいなセリフね」
「あ、バレた?」
綺麗に編み終えた後、さっき渡したヘアゴムを桜内さんから受け取って縛る。
ゆっくりと手を離して……うん、崩れないね。
「『星の王子さま』の有名な一文だよ。それをパロった」
「ほんとうはどんな一文なの?」
「う〜ん……俺が読んだのはたくさんある翻訳の中の1つだから正確かはわからないけど、確か……『心の目で見なければものごとはよく見えない、肝心なことはいつも目で見えないんだ』だったと思う」
有名なその一文を桜内さんに伝えると、それを噛み砕くように桜内さんは何度か口の中で反芻している。
「信一くん」
「ん?」
「私、『星の王子さま』を貸してほしいな」
「いいよ」
やっぱり俺の見立ては正しかったね。なんとなく当初の見解とは違った気がするけど、結果が全て。
俺が選んだ理由とは違うけど、最終的には『星の王子さま』にしたわけだし。
「ねぇ?」
「今度は何?」
俺が再び席に着くと、桜内さんは俺の顔を覗き込むようにして声をかけてきた。
「私のことも名前で呼んでほしいな」
「呼んでるじゃん。桜内さんって」
「いや、そうじゃなくて……」
「うん?」
桜内さんって名前じゃないの?えっ、もしかして偽名!?
「一応言っておくけど、たぶん信一くんが考えてることではないわよ」
「……なんのことかわからないな」
「…………………………………………」
すっごいジト目。うわぁ…めっちゃジト目やんけ。
もうジト目のお手本ってくらいのジト目が俺を刺し貫いてるよ。
「それで?桜内さんじゃダメなの?」
「できればその……下の名前で…」
「下の名前?桜内さんだから……『内』さん?」
「待って、もしかして私の名前覚えてない?」
「桜内梨子でしょ?ちゃんと覚えてるよ」
何を言ってるんだこの人は。幼馴染があれだけ連呼したれば覚えるさ。
「お兄ちゃんお兄ちゃん、りこりんはお兄ちゃんに『梨子』って呼んでもらいたいんだよ」
「あ、なるほど」
信夏の超わかりやすい説明で俺は膝を打った。OK納得。
「でも、どうして今さら?別に今までのままで良くない?」
特に『桜内さん』と呼ぶことで不都合があるわけじゃないはずだし、今さら呼び方を変えることに何か意味でもあるのかな?
「理由、なくちゃダメ?」
「できれば教えてほしいかな」
言いたくなければ言わなくてもいい。でも、言えるなら言ってほしい。そんな程度だけど、気になるなぁ。
「見直したから……かな」
「見直した?」
確か生ゴミから粗大ゴミにランクアップしたんだっけ?
でも結局ゴミのままじゃん。泣いていいすか?
「今の俺は粗大ゴミだったね。今度はペットボトルにでもなれたのかな?」
「いいえ。ちょっと飛び級してゴキブリくらいには見直したわ」
「前から思ってたけど桜内さんの感性って少し独特だよね」
桜内さんの中では ゴキブリ>ペットボトル らしい。
いや、少しポジティブに考えよう。生命が宿るということは尊いことなのだから、俺は有機物になれたということを喜ぶべきかもしれない。
まぁ、そこは後でおいおい枕を濡らすとして……見直した理由を聞かせてもらおう。
「何か見直されるようなことしたっけ?」
「ライブの成功は町の人の善意と、スクールアイドルの知名度と、1番近くで応援してくれた人のおかげってダイヤさんと鞠莉さんが言ってたの」
「はぁ……」
確かにあの時、電気の復旧に一役買った自覚はあるけど……ぶっちゃけ俺がやる必要もなかった気がする。
遅かれ早かれ電気は復旧してたし、そうでなくてもお客さんは集まっていた。
「ライブの成功は3人の努力の賜物だし、別に俺は何もしてないと思うけど」
強いてあげるなら電気の復旧が少し早くなったくらいかな。でも、俺がやったのはそれだけだと思う。
「でも、1番近くで応援してくれたでしょ?それに雨の中に飛び出してくれた」
「そりゃ当たり前だよ。あの状況をなんとかしたいって、1番近くで見てきた奴なら誰だって考えるさ」
それにらこれは言っちゃあれだが、復旧を急いだのは信夏の為が大半だ。信夏が楽しみにして来たのに結局何も見れなかったなんて許されないなら俺は頑張っただけに過ぎないんだよなぁ。
「さっき信夏ちゃんも言ってたけどね、当たり前のことを当たり前にやってくれる信一くんってかっこいいと思うの」
「どうしたの、いきなり?」
「たぶんあの状況をなんとかしたいって考えるのは信一くんの立場なら当たり前のことなんだよ。でもね、実際になんとかしようと行動してくれる人なんて、そうはいないわ」
「そんなことないよ」
実際ダイヤさんは行動した。俺みたいに3人の近くにいたわけじゃないのにね。
「当たり前のことを当たり前にやってくれる人、そんな人と私はもっと仲良くなりたいの。だから手始めに『梨子』って呼んで?」
いや、さっき当たり前のことを当たり前にやってくれる人をあなたはゴミブリって言ったからね?
そう茶々を入れようとも考えたけど、なんかそんな雰囲気じゃないしなぁ。
仕方ないか。
「わかったよ、
あの時頑張ったのは信夏の為。あの時電気を復旧させたのはダイヤさん。ライブを成功させたのは町の人達。
でも、そんなことは今関係無い。確かにあの時俺は信夏の為に頑張ったけど、信夏の為
頑張る理由は……1つじゃなきゃいけないなんて決まりはないんだ。
だから俺は———
その後はみんなでハンバーグを食べた。
梨子が父さんの顔を見て怯えて父さんの背中が煤けたり、何故か俺がハンバーグを焼かなかったことを異様に責める曜がいたり、三つ編みを私にもしてほしいとせがんでくる千歌がいたけど、概ね楽しい打ち上げとなったことだろう。
特にこの打ち上げの後で劇的に変わったことがあるわけじゃない。
強いて言うなら俺が信夏以外の為にも頑張りたいと思うグループが誕生したくらいだろうね。グループの名前は“Apours”。
頑張りたいと思う人が増えた。だから俺は———あなたに
タイトル回収してやったぜ(ドヤァ)
たぶんゴールデンウィーク中にもう1話上げられるかな?ちょっと予定が詰め詰めなので約束はできませんが……。
今回の話は信一が桜内さんから梨子と呼び方を変えることが重要なだけのお話でした。あとはただシスコンがシスコンやってただけですね、すみません。
次回からやっと花丸ちゃん&ルビィちゃんのお話に入ります。推しメンの話というだけあって気合入りますね!!