長いこと間が空きましたが、話は進みません。驚くほど進展が無い。次から、次から進展させるんだ。
リアルの方が暇すぎて忙しかったんだ。ゆるしてつかさい。
「んぅ、ここは....?」
目を開けると視界いっぱいに空が広がっている、と言うわけでは無く布製らしき天井が広がっている。
見慣れない物だが、私と一緒に居たのは夢叶だけなのできっとあの子がやってくれのだろうと考えた。よく見ると地べたに直接寝かされているという訳では無く、私の下には布団が敷かれていた。こういった所にあの子の気遣いを感じる。面倒くさいと言いつつ、なんだかんだでいろいろしている姿が思い浮かべると、とても微笑ましい気持ちになる。
あのこと言えば、意識が途切れる寸前のことを思い出す。
やだ、鼻血がでそう。
吐血まではいかないが、思い返すだけで鼻の奥から込み上げてくる物を感じる。あれは何というか、凄かった。
紫をもってしても夢叶の最後の行動は予想外で、尚且つ衝撃的だった。
出会った時から女の子らしくない言葉使いで、まさかあのような行動はしないだろう、という謎の先入観があった。そのせいもあってか、最後のあれは破壊力が凄まじかった。
いくら予想外とはいえ紫お姉ちゃんと呼ばれ吐血をして、あろう事かそのまま失神までしてしまうとは......
紫お姉ちゃんか..... 案外悪くないわね、と考えたところで出口らしき所から外に出た。
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ああー。白●まくん食べたいなー。さらに欲を出せば、カップの方じゃなくてバーの方が食べたい。何でか知らないけどカップよりもバーの方が美味しく感じちゃう。
でも、早く食べないとどんどん溶けて垂れてくるから、ゆっくりと味わって食べることが出来ないから少し残念だね。
その分カップだと割とゆっくり食べられるけど、外で食べた時とかに食べ終わるとカップが残っちゃって少し面倒なんだよね。バーだと包装紙は小さく折りたたんで何処かに閉まっておいて木の棒は行儀が悪くなるけど咥えておけば両手フリーって寸法よ。それに何だかアイスの木の棒って食べ終わって直ぐだとまだアイスが染みこんでて味がしなくなるまでずっと口に含んでしまう。
白く●くんのどこがおいしいのかって言えば、なんといってもベースとなっている白いアイス部分だね。練乳がたっぷりと染みこんでいて、でもそこまで甘すぎる事無く、かといって氷が多くて薄いわけでも無い。あの絶妙な加減が素晴らしい。もういくらでも食べちゃえるね。
よく変だと言われるが個人的な楽しみ方で、中に入っている小豆を傷つける事無く発掘してきれいな小豆だけ口に含んで食べるのがマイブームだった。傷一つ無い小豆を口の中で転がしたのちにかみ砕くのが楽しい。でも、知覚過敏だと食べるとき辛いんだよね。だけど、それがあると知りつつも食べてしまう美味しさ!
あ、どうもこんにちは夢叶でございます。
あのバーサークな紫さんには恐ろしい物を感じましたね。
そんな彼女は吐血したあと失神したのでどうしようかと悩んだが放置しておくのも忍びない。そこで非常に面倒だが冷暖房完備のテントに放り込んでおいた。さらに布団のオプション付きだ。さぞ快適な事だろう。
ボーっと空を眺めながら先ほどの出来事を振り返ってみる。
なんか思い出すだけでも凄い恥ずかしい、とっても恥ずかしい。
今まではそれほど気になっていなかった事だけど、いざ直面してみると前世に未練ありすぎて笑えない。
ぬがぁぁぁぁーー!! ていうか、何が「俺は気にしません」キリッ だァ!! 何言ちゃってんのー! やだー! もう、はずか死ぬ.......
黒歴史「やあ」
いやぁぁぁー
はっ! 思考が脱線しかけてた。
これは一人だったら気づかなかった問題だ。うむ、やはり持つべきは友人だ。まあ、未練もそうだけど癖ってのもある。急いで直そうとは思わない。矯正して終わる問題ではなく、これは俺の気持ちの問題だから。前世と今ここでキッパリと決別できればそれで良いが、俺には無理だ。きっと心が耐えられなくなって壊れてしまう。
今も全部を覚えている訳では無いが、それでも楽しかったことや、悲しかったこと等、前世の営みを覚えている。忘れられない、いや忘れたくないと思ってしまう。だから、岩石が長い年月を経て次第に壊れていく様に、前世の記憶も自然に風化して消えていくのを待とうと思う。俺はラノベの主人公達みたいに簡単に割り切れないから時間が掛かってもいい、ゆっくりと前世に別れを告げよう。口調は時間経過で何とかする。要は慣れだ、慣れ。
紫さんとの出会いは俺にいろんな面での変化をもたらしてくれた。
さてと、気持ちの整理も終わった。紫さんが起きてくるまで暇だし、何かすることないかな。
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「良い匂いね」
紫の視線の先には焚き火の前で何かしている夢叶の姿があった。
「ん? あ、紫さんやっと起きた。丁度良かった。暇だったから魚を焼いていたんだけど、今焼き上がったところなんだよ。食べる?」
俺は焼き上がったばかりの魚を差し出す。こんがりと焼かれていて見るからに美味しそうだ。これを先に食べてしまいたいが自分の分はまだ焼けていないので、ここは我慢する。stayだ俺。
「ええ、頂くわ。いつの間にこんな物用意したの?」
「紫さんが起きてくるまで暇だったから近くの川で捕ってきたんだ」
「近くに川なんてあったかしら? まあ、それはそれとして。取り敢えず温かいうちに頂きましょうか」
紫は魚に齧りつく。くぅ~、美味しそうに食べやがるぜ。顔が綻んでやがる。外の皮はパリッと香ばしく、身は程よく脂がのっている。火の通り加減も完璧で、火の通りすぎで身が固くなること無くホクホクしている。塩加減も丁度良い。
魚ばかりに気を取られていたがよく見ると鍋が火にかけられている。鍋からも良い匂いが漂ってくる。
「その鍋には何が入っているのかしら?」
「ふっふっふ、よくぞ気がついた!」
ガバっと鍋の蓋を開けると中には黄土色の液体が入っていて、何種類の野菜と豆腐が浮いていている。
そう、味噌汁である。
「これは、美味しいぞ~ 紫さんも食べるよね?」
完成してもう火にかける必要も無いので、鍋を持ち紫さんの方へ振り返ると
黒歴史「やあ」
「うおっへい?! あっ.....!」
思わず変な声を出しながら仰け反ってしまった。だが、手には鍋がある。幸い勢いがついているので俺に掛かることは無い。しかし、このあとの展開など簡単に想像がつくだろう。鍋からこぼれた味噌汁は重力に従い地面に向かってボッシュート。
宙を舞う味噌汁。こんな時俺はどうすることも出来ない、なんて無力なんだ。
ああ、味噌汁が地面に飲まれてしまう。まだ一口も飲んでいないのに.......
「何してるのよ、いい加減起きなさい。夢叶っ!」
「.......はっ!! 味噌汁は?!」
「何よそれ? それよりも宙に浮きながら寝るなんて、それ逆に疲れない?」
「......夢か」
そうだった。暇なものだから宙に浮きながら何して暇をつぶそうかと考えていたんだっけ。そのまま寝てしまうなんて、うっかり。
ん? 待てよ。
「紫さん味噌汁って分かる?」
「さっきも言ってたけど、何なのそれ? だし汁か何かかしら?」
この反応、まさか...!
「紫さん、味噌って知ってる?」
「知らないわ。その口ぶりだと、味噌汁ってその味噌を使った物ね。食べ物かしら?」
なん...だと...
思わず膝から崩れ落ちる。た、確かに長いこと旅をしてきたけど見かけなかった。
まさか、まだ味噌は作られていないのか......
よし、作ろう。
(*・ω・)ノNäkemiin!