この素晴らしい世界に転生したら女の子なホムンクルスになった 作:Dekoi
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つまりはそういう事です。
さて、カズマとある程度話をしていたのだが、会話内容から察するに彼は日本からの転移者と思われる存在だと思われる。それも、俺が朧気で覚えていた記憶に一致することがいくつかあったからである。数十年経っている身としては、その現代の知識の変化の無さに驚く。もしくは、この世界と異世界では時間のずれがあるのだろうか?まあ、カズマが嘘を吐いていたらそれも分からないではあるが、少なくとも俺はカズマが転移者、もしくは俺と似た形での転生者である線が濃いと疑っている。
その場合、カズマも何らかの異能や神器を所持している可能性がある。警戒はしておくべきだが、そもそも貧弱過ぎる身としては何をされても、それもかすっただけでも瀕死になる可能性がある。ある程度諦めて友好を深めて、一時的な守護者となってもらうのも悪くないだろう。
一時的……そもそも、俺はいったい何歳まで生きられるのだろうか。この歳の見た目はいつまで保てるのだろうか。考えれば考えるほど疑問がわいてくる。
「おい、急に黙り込んでどうしたんだ?」
「……ん、ああ、気にしないでくれ。ちょっと考えごとがあっただけだ」
まあ、そんなことがありつつも、酒場に着いた。ここがカズマの言っていたギルドとやらなのだろうか?しかし昼時とはいえ、あまりにも人影が見えない。ここでは昼食の販売などは行っていないのだろうか?
「あ、今はちょうどキャベツの群れが接近しているって警報があってな。それで今はみんな出払っているんだよ」
「キャベツ……キャベツってこれの事か?」
そういえばあの群れに突っ込んだ際に何個か取っていた筈だ。カバンをあさって一個だけ引っ張り出す。
「ああー、それっぽいしそうなんじゃないか?とりあえず、ギルドのお姉さんに渡して換金きたらどうだ?」
「む、そうしようか……だが、こういったものを売る際には、何か身分証でもあった方がいいんじゃないか?」
「あ、そうだよな……それだっらさ、先に冒険者カードを作ってからにしようぜ」
冒険者カード?なんだそれ?
「冒険者カードってのはな……まあ、それも聞いた方が早いか。とりあえず、さっさと行こうぜ」
っと、それもそうか。どちらにせよ、そういったのは役員が説明してくれるはずか。カズマに着いていった先は、胸の大きい受付嬢だった。……まあ、男の子だしな。仕方ないか。
「ルナさん、今忙しいときにすまないけど、今から冒険者になりたい人がいるから処理してくれないか?」
「いえ、まだキャベツの集計作業などはありませんので大丈夫ですよ。気にしないでくださいね」
おっと、この人はルナさんというのか。しっかりと名前を覚えておこう。
「それでは、冒険者ギルドへようこそ。まずは冒険者登録として、登録手数料の千エリスがかかってしまいますがよろしいでしょうか?」
エリス……エリス……確か、こんな感じの銀貨や金貨であっていたっけ?マスターから見せてもらったものをカバンから漁る。とりあえずカバンから出せるだけ出しておこう。未だ桁数とか知らないから足りているか不安だ。
「おっとっと……これ以上は結構ですよ。今回はこの分だけ頂きますので、残りのは申し訳ありませんが再度仕舞ってくださいね」
はーい。お姉さんの言葉を素直に聞いてカバンにしまいなおす。しかし、千エリスが金貨数枚で良いとは思わなかった。これで周りに人がいる状態だったら、カモみたいにむしり取られたのだろうか。そう考えるとなかなかいいタイミングだったと思いたい。
カズマがいるが、初心者相手にむしり取るような相手ではないと信じたい。いや、やらないよな?
「さて、冒険者になりたいということですが、ある程度のことは知っているでしょうが、簡単な説明はさせていただきますね」
「いや、むしろ知らないことの方が多いと思うので、しっかりと教えていただけると嬉しい」
「そうでしたか。ですが、もうキャベツの群れも来そうですし、とりあえずはそちらの方を言ってからでもよろしいでしょうか?歴史などは、興味があった際に説明させていただきますね」
「ああ、ありがとう。それじゃ、お願いします」
カズマも早く帰らないといけないだろうし、詳しいことはまた聞こう。
冒険者。説明を聞く限り、彼らは基本的に何でも屋といったものらしい。基本はモンスターの討伐、危険地帯での特殊物質の採取、ダンジョンアタックといった主要な物から、ペットの散歩にこのギルドのレストランの店員と行えることは様々だ。
その冒険者には職業といったものがある。これは各々の体力や筋力、魔力や器用度などなど、そういったステータスの数値からなれる職業につくといった形になるらしい。その職業によっては行えるスキルの構成も変わったりするらしい。そのスキルを習得するためにはスキルポイントがかかるらしいが……
で、モンスターを討伐したり、そいつを喰ったりすると経験値といったものが貯まる。その経験値に応じて、自身のレベルが上がり、ステータスの上昇やスキルポイントがもらえるらしい。
「では説明はこのくらいにして、まずはこちらの書類に身長、体重、年齢、身体的特徴などの記入をお願いします」
「…………あー、ちょっと色々あって書けないところがあるんだが、それでもいいか?」
「不都合な点があるのでしたらその部分の記入はしなくても結構ですよ。ただ、こちらとしてはできるだけ記入していただけると幸いです」
正直、身長は目測で何とかなるが体重なんて図ったことがないから分からない。年齢も、20歳前後の見た目で何十歳と書いても面倒ごとが起きそうで嫌だから書かないでおこう。とりあえず身長は……カズマよりかは低いし、155cmくらいでいいか。身体的特徴は長めで水色がかった銀髪に、まず紅色の目、後は白い肌でいいか。巨乳とかは書かんでもいいだろう。こう書くと俺の考えた可愛いアルビノ娘、みたいに思えてくる。本当はもっと希少な生態だが。
「はい、結構です。それではこちらのカードに触れてください。それで貴女のステータスが分かりますので、その数値に応じた職業を選んでください」
……このカードに触れて何か痛いこととかされないよな?血とか出さないよな?どうなるか分からないからそっと触れてみた。幸い、何にも起きずに済んでよかった。
「ふふっ、そういった痛みなど、不利益なものはないのでご安心くださいね。それでは、カランコエさんですね。ステータスは…………!?」
「……え、何その反応」
なんで俺のステータスを見て固まったんだ?やっぱり体力とかの数値、低かったのだろうか?
「……こほん、失礼いたしました。カランコエさんのステータスは知力、器用度、幸運の数値が平均を大きく上回っていますね。さらに魔力に関しては、それ以上の数値を表しています」
おおっ!それはとても良いことじゃないか!少なくとも、魔法使いといった職には付けそうで安心だ。魔法に関しては、マスターの知っていることはすべて学んだから、それなりには使えるはずだ。後ろで聞いていたカズマも、驚いて眼を見開いている。
「…………えっと、ですが、生命力や筋力、敏捷性、耐久力などといったものは私も見たことがないほど低い数値ですので、必ず他の方と組んで冒険を行ってくださいね?」
……おおう、そりゃないよ。せっかく上げてくれたのに、その後に落とされちゃ、嬉しかった分のダメージが大きい。
とはいえ、そういった肉体面に関することは想定内ではある。下手したらマンボウよりも貧弱なこの身なんだ。それくらいの覚悟は決めている。
「それで職業なのですが、敏捷性が低いため盗賊職になることは難しいと思われます。筋力も低いので、アーチャーなども……ですが、魔力と知力は高いので魔法使い職や僧侶職でしたら、上級職も狙えるのでご安心を……あら?」
「む、どうかしたのだ?何かあったのか?」
もしかして、そういった職業に就けない
「いえ、
……ふーむ、非常に心当たりがある。どう考えても、
「それじゃ、
「そうですか。それでは
「ああ、それじゃ、これからよろしく頼むな。ところで、この取ってきたキャベツはどこに渡せばいいんだ?」
「あら、もう採ってきたのですか?それでしたら、今渡せる分は渡していただけないでしょうか?」
ほいほい。とりあえず、カバンに閉まっておいたキャベツ……7個くらいか?をルナさんに渡す。
「カバンからということは何か仕組みでもあるのかしら……すべてキャベツですし、状態もいいですのですべて満額での買い取りとさせていただきますね」
ほうほう。それは良かった。それでいくら頂けるのだろうか?
「キャベツ七個、全て状態が良いですので7万エリスですね。今回は早期の持ち込みでしたのでお金をすぐに渡せますが、一気に持ってきてしまいますとお金の用意や、素材の状態の確認などですぐにお渡しすることが出来ない可能性もありますので、お気を付けくださいね」
はいはい、了解っと。
「カズマ、待たせてしまってすまないな。それじゃ、さっさとキャベツを取りに行こうか」
「お、おう、分かったぜ……たかがキャベツ一個に一万エリス……クエストの割に合わなさすぎだろ……」
……なんかカズマが黄昏ているが、気にしないでおく。とはいえ、結構時間は掛かってしまったのだ。カズマをさっさと送り返さないといけないな。
「それじゃカズマ。俺の後ろに乗ってくれないか?」
「カランコエの後ろにって……箒に乗れってか?」
「むしろそれ以外に何があるんだ?」
カズマの目は節穴なのだろうか?生命力がどん底の俺が走っていくことなど無理ってわからないのか?
「いや、そう意味じゃなくて、流石に座る位置も無いと思うんだが?」
「それだったら俺にしがみついて、無理やり詰めて座ればいいだろ?」
こいつは何を言っているんだ?それくらいは察して欲しい。
「だから、それだと……いや、これはフラグか?異世界で、やっとまともな女の子とのフラグだな!それじゃ、ちょっと早めに……いや、ゆっくりでもいいから安全運転でお願いするぜ」
お、やっと俺のことを聞いてくれたか。カズマは慎重に箒に跨り、俺の腰に手を回して抱き着いた。そういえば、マスターもこうして抱き着こうとしたのだろうか……
「それじゃ、カズマの仲間も待っていることだし、安全に、早めに向かわせてもらうよ」
「ああ、宜しくな!」
俺とカズマを乗せた箒はギルドを後にして、それなりの速度で街中を抜けていった。
……ところでカズマよ、しがみつけとは言ったが、胸を揉めなんてことは一言も言っていないぞ?
カズマ「(この感触……最高だ!)」