この素晴らしい世界に転生したら女の子なホムンクルスになった 作:Dekoi
というのも、このお話では色々とキャラの扱いが悪いため、ヘイト要素があると思い付けさせていただきました。
ご了承ください。
あと、今回も色々と駄文ですみません。
※この話で皆様に不快な思いをさせてしまったり、唐突にこの作品を非公開にしたことなど大変ご迷惑をおかけしてしまったこと、深くお詫び申し上げます。
この話でまた不快な思いをさせてしまった場合は、この作品を削除することを視野に入れておきます。
「まったく、俺だからあまり怒りはしないが、他の奴にそういったことはしちゃダメだからな?分かったな?」
「ああ分かったよ、さっきはすまなかったな。今度は気を付けるよ……」
街門に到着してから、カズマを箒に乗せたまま、胸を揉んだことを軽く説教しておいた。年頃の男の子だから多少は仕方ないかもしれないが、少しは口に出しておかないと聞きはしないだろう。今後似たようなことが起きて、仲が拗れるようなことが起きても、もうそれ以上は当人次第だし。まあ、箒で空を飛んでなんてことはあまりないだろうが、似たようなことでやってしまっては吹き飛ばされそうだし注意だけはしておく。
「そんな緩み切った顔で分かったって言っても説得力なんぞないからな?」
「え、そんな顔、していたか?」
「ああ、思いっきり緩んでいたぞ。ったく、そろそろ元の場所に戻るんだから、冒険者として気を引き締めておけ。キャベツのような重いものが勢いよくぶつかれば、それなりのケガは起こりうることだろうからな、気を付けておけ」
少なくとも500グラムぐらいのものが勢いよくぶつかってきたら痛いことには間違いないだろう。とにかく、カズマはさっき呼んでいた仲間の近くに下ろしておこう。あの青髪のは……いたいた。
「それじゃ、ここで空の旅は終了、っと。そんじゃ、また機会があれば…………って、俺の腕を掴んでどうしたんだ?」
「……実はだな、俺にはキャベツを大量に収穫する作戦を思いついたんだがな、その為にはカランコエの協力が必要なんだ。だから、もう一度箒に乗せて欲しいんだ」
「…………一体何を企んでいやがる。本音を言ったら乗せてやるよ」
「あの馬鹿どもと一緒にいると疲れるから離れたいんだよ!!あと、人の手柄を盗むようなやつもいるから、近くにいると俺の分のも取られそうで嫌だ!」
……なんて切実な願いごとなんだ、それなら仕方ない。それじゃ、そのまましっかり掴まっておけよ。
「それじゃ、キャベツの群れも来ていることだし、とりあえず近くまでは行くからなー」
「おう!それじゃ、よろしく!」
…………こいつ、本当調子が良いな。
「ところで、あのキャベツたちはどうやって取ったんだ?」
「え、群れの傍を追走しながら、はぐれたのを取っただけだぞ?群れの中に突撃なんて危険なことはしないさ。ただ、俺の時は捕まえても、何故かそこまで抵抗しなかったから楽ではあったな」
「……なんでキャベツが暴れる前提で話しているんだよ?やっぱりこの世界は色々とおかしいだろ」
安心しろ、俺もそう思う。
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キャベツたちの第一群はもう他の冒険者たちも収穫されていた。しかし、キャベツの群れはここに来るときにいくつかは見ていたんだ、だから空で待っていたが……予想通り、第二群に第三群もやってきてくれた。
「にしてもカズマ、ここまで数が多いと取ろうとしても、他の奴の妨害とかで難しいんじゃないか?」
「いや、ちゃんと作戦はあるから安心してくれ……今だ、『スティール』ッ!」
……!?カズマがそう宣告すると、突き出した手に光が集まってきた。そして光が収束していって消えたと思ったら、その手にはキャベツが大人しく掴まれていた。
「へっ、やっぱり成功ってな!」
「……カズマ、何だそれは?」
「ああ、これか?これは『スティール』ってスキルでな、本来は相手の物を盗むスキルのはずなんだよ。だけどな、キャベツたち相手だったら、もしかしてって思ってたけど……上手くできてよかったぜ!それに、そのカバンってギルドでキャベツとか仕舞えるんだし、たくさん入れれるようになっているんだろ?だから、このキャベツたちもその中に閉まってくれればなーって」
……そんな軽いノリでやったのかよ。色々と危なっかしいな。というか、人の魔道具目当てでやるな。いや、別にまだ容量自体はあるからいいけどさ。カズマにカバンを渡して、中にキャベツを放り込まさせる。
「っと、良いのか?こんな良いカバンを俺に持たせておいて」
「この上空でそんなことしようとしたら振り落とすだけだからいいんだよ。それに、その作戦ならカズマに直接渡しておいた方が効率的だ……まあ、キャベツを獲れたのはいいんだけどさ、事前に説明はしてほしいんだがな。」
割と本気で驚いたんだからな。急にキャベツが現れるなんて、心臓に悪い。
「悪い悪い!なんかうまく行けそうだと思ったら勝手に動いちまった」
「たくっ、今度からはしっかりと説明してくれよ?それと、なんかキャベツの群れ、こっちに襲い掛かろうとしているんだが、それの対策は考えていたか?」
「……潜伏スキルで何とかなると思うか?」
「俺はスキルの効果なんぞ知らんから言えんが、隠れるところがない空の中、そんなものが使えると思うか?」
この馬鹿野郎、そんな作戦を考えるのならキレたキャベツを防ぐ手段くらいは用意しておけよ。
「まったく、それじゃ、しっかりと捕まってけよ!」
「ちょ、カバンを持っているからうまく捕まれないんだけど!?」
「んなもん俺が知るかよ!ほら、速度出して逃げるんだから、どこでもいいから捕まれ!」
……いや、どこでもいいとは言ったが、それでなんでまた胸なんだよ!?
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「全く……逃げつつも捕まえるとかどんな曲芸技だよ!旅芸人でも踊子でもないんだからな!」
なんだかんだでキャベツからは逃げきれて、現在は街門でカズマを箒から降ろして説教している。というのも、他の冒険者たちの隙間を抜けるように逃げてきたんだ。逃げれば逃げるだけ、キャベツたちは収穫されていき、俺たちは無事に逃げ切れる。なんて素敵な作戦だ、それを思いつけて本当によかった。
で、そのついでなのかカズマはキャベツの集団に、何度も何度も、それこそ数十回『スティール』をして収穫していたらしい。どんな器用さと度胸だ。その割には、ステータスは低いときたもんだから謎で仕方ない。
というか、連続スティールのせいで完全に狙われていたんだから、やらなければもっと早く逃げ切れたんじゃ……?
「いいじゃねえか、その分儲かるんだからいいだろ?」
「……はあ、お前にはこれ以上言っても聞かない気がするから、これだけにしておくぞ。ちゃんと、それ相応の分け前はよこせよ?」
「それはもちろんだが、それなら具体的にどのくらい欲しいんだ?」
「…………はあ、そうだな。まあなんだかんだでカズマも大量のキャベツを収穫していたし、半分ずつぐらいでいいんじゃないか?カズマも見たとは思うが、俺はある程度の金は持ってはいるからそこまで分け前を請求するのも、な。貰えるのなら貰うが、少なくとも誠意ある評価分くらいは貰いたいな。むしろカズマ達はパーティーの分も稼がないといけないのなら多少減らしても構わないぞ?」
「いいや、こっちはなんだかんだでお前の道具を頼りにした作戦だったからな。半々で結構だ。それに、収穫したキャベツも思っていた以上に取れたから儲けは出るだろうしな!」
「んじゃ、それでよろしく。金の受け取りもそっちで頼んだ」
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「それで?このダメニートは初心者の女の子の力を盛大に借りて大量に収穫したのね……本当にこのダメニート、最低ね。ここまで堕ちきった行動をするとは思わなかったわ。流石の私だって必死になってキャベツを捕まえていたのに、カズマったら女の子に頼りっぱなしで恥ずかしくないんですかー?」
「おい駄女神、それ以上ふざけた事を抜かすなら、俺のスティールが輝くぞ。ちゃんと協力したうえでの行動だからな?」
やっとキャベツの収穫が終わり、現在はギルドにてカズマたちと一緒にいる。なんだかんだで話があったためか、カズマ達のパーティーと一緒に飯を食うことになった。
というか、このパーティーの奴ら全員自由過ぎやしないか?青髪の女性はもうすでに酒を飲んで酔っ払っているし、黒髪の女の子も黙々と飯を食っているし、金髪の女性は……なんかやたらとカズマから邪険にされてないか?
「ああ、あいつはいいんだよ。こうして無視されている方が悦ぶだろうし、そもそもまだ正式なパーティーメンバーでもないしな」
「いや、だからと言って邪険な扱いはどうかと思うが……」
「んんぅ!くっ、何度話かけてもこんな扱いだなんて……!く、悔しい……でも、この辛辣さがたまらない……!」
「すまないカズマ。疑っていたことを謝罪しよう」
「いや、いいさ。なんかもう、こんな状況に慣れてきた」
なんというか不憫な。そりゃ、こんな奴らのまとめ役だなんてどこの罰ゲームだよ。マスターだったら笑い飛ばして「実に愉快っ!」とでも言いそうな光景だが。
「ところでカズマ、そこの方と仲良く話しているのは良いですが、せめて私たちに少しくらい紹介して頂けませんか?リーダーが美人局にあって今回の稼いだお金が持ってかれるなんて事態は阻止しないといけませんので」
「ぶふっ!?」
俺がカズマに美人局?ないない、そんなことする意味ないし、男相手にそんな遊びもするつもりもない。というか、カズマむせているじゃねえか、大丈夫かよ。
「おいおい、酷い言い様じゃねえか。俺がそんなことをするように見えるってか?」
「いえ、あなたは別にいいのですが、カズマの方が心配なので。この男、人の下着を剥ぎ取っていく『変質者』という職業ですので、そういった色ごと関連に思いっきりひっ借りそうなので警戒しているだけです」
「おいロリっ子、あんまりふざけていること言うならば、また剥くぞ?それに、俺は『変質者』なんてものじゃなくて『冒険者』だ!」
前言撤回。やっぱりカズマもこのパーティーにふさわしい人間だったわ。不憫なんて表現、似合わないわ。
「……こほん、とりあえずこいつのことに関しては即席で組んだ奴だ。後で自分で説明させるから一旦置いておいて、ひとまずダクネスの加入の件については俺は反対―――」
あ、誤魔化しやがった。せっかく俺の胸を揉んだことでも言ってやろうと思ったのに。
「あっ、私は賛成よ。だってこのパーティーには欠けていた貴重な前衛よ?しかも、それが防御力が最高なクルセイダーなんて、後衛ばかりの私たちのパーティーには大事な存在よ」
「私も賛成です。爆裂魔法を撃つまでの時間稼ぎをしてくれる人が、カズマ一人から二人になるんですから負担も減っていいと思いますよ?」
カズマは反対しようとしていたのに、他の奴が賛成したことで旗色が悪くなってきているな。それにつれて顔色も悪くなっていってら。
「私も、囮や壁として全力で使ってくれると嬉しい。むしろ、その爆裂魔法で敵ごと巻き込んでもいいし、いざとなったら見捨てても構わない。……んんっ!そ、想像するだけで武者震いが……っ!」
……まあ、後衛職と冒険者というパーティーでは理想的な盾なんじゃないだろうか。少なくとも、敵をしっかりと引き付けてはくれそうだしな。
「と、いうことで……カズマは反対していたけど、賛成多数でダクネスの加入決定ね!さあ、加入を祝っての乾杯よ!!」
あれ、なんかものすごいスピードで解決していったんだが、俺の紹介はどこ行ったのだろうか……。ま、いいか。折を見てするか。
「……ああ、もっとまともな奴と組んで、楽しく異世界を満喫したいのに……!」
「ほらカズマ、ため息ついて肩を落とすなんてことするな。こういう時はさっさと飲んで酔っ払うのが一番だぜ。ほら、どうせ飲むのなら楽しく飲んだ方がいいぜ!」
「……そうだな。もういっそ、今日は酔いつぶれるくらいまで飲んで楽しんでやる!もう駄女神とか爆裂魔法ロリっ子とかドMクルセイダーの事なんか知るか!俺は、飲む!」
なんか駄目な方向へ吹っ切れた気がするが気のせいか?ま、それで気が晴れるのならいいか。
「それじゃいくわよ、かんぱ~いっ!!」
「「「「乾杯っ!」」」」
……………ところで、
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「よーし!キャベツもたくさん収穫できたし今日の分は全部私の奢りよ!皆も飲んで楽しみましょう!」
「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!」」」
「流石はアクアさんだ!」
「俺たちにできないことを平然とやってのけるッ!」
「そこにシビれる!あこがれるゥ!」
「……なあ、あれ、止めなくてもいいのか?大分飲んでいるから金も相当掛かりそうな気がするんだが」
「別にいいんじゃねーの?いつもああやっているし、そこまで高い酒とかは飲まないだろうし、ギルドとも顔見知りだからツケでも大丈夫だし。つーか、なんでキャベツを炒めただけのがこんなに美味しいんだよ……」
「そ、そうか。大丈夫ならいいが……」
現在、ギルドにいた冒険者のほとんどを巻き込んでの宴会に突入している。
あの後、先に飲んでいたアクアが完全に酔っぱらい、こうして他の奴を巻き込んでの騒ぎになっている。一方で、俺たちは少し離れたところで飯を食っているところだ。黒髪の女の子はまだ幼さそうだから酒とかは無理そうだし、ダクネスもまずはパーティーの仲間と、仲を深めるためか、カズマ達と交流している。
ただ、カズマはなんか土曜日も休日出勤して居酒屋で飲んだくれているサラリーマンのような酔い方をしていて、実に面倒臭そうな雰囲気を醸し出している。いくら何でも飲ませ過ぎただろうか。
「まあ、今日くらいはいいじゃないですか。アクアもキャベツの収穫は必死に頑張っていましたし、その分のお金は出るでしょうしね」
「いや、それはいいんだがあんな奴らと飲んで変なトラブルとかに巻き込まれたりはしないのか?」
「それこそ今更だと思いますよ。アクアがこの街に来てからは、こんなことはいつものことですからね。彼らのことも知っているでしょうし、そういった不埒なことはしないと信頼関係は築いているでしょうしね」
「なんだ、いつも飲んだくれているのか、それならいいか。ありがとうな……えっと、すまない。あんたの名前はなんていうんだ?」
なんかいつの間にか会話をしていたが、この黒髪の子の名前とか知らないな。カズマは黒髪のロリっ子としか言ってないから、どんなのか把握していないし。
「……っふ、ふふふっ。そうですか、名を聞かれたからには答えないといけませんね!」
……え、この子急に何を言い出しているんだ?別に普通に名前を聞いただけのような気がするんだが。
「ならばその耳でしかとお聞きください。我が名はめぐみん!紅魔族随一の魔法の使い手にして、最強の攻撃魔法、爆裂魔法を操る者……!」
……え、なにこれ。マスターも多少変な名乗り方はしていたとはいえ、こんな感じではなかったはずだ。こんなのがこの世界では一般的なのだろうか?
「……なんですか、その胡散臭そうな目線は。ほら、私も名乗ったんですからあなたも名乗ってくださいよ」
「…………あ、ああ、わかった。俺はカランコエ。今日冒険者になったばかりの、
というかこいつ、紅魔族って言ってたよな。確かマスターの話では、頭脳知性共に最高な才能を有した存在なのに、その才能を全力で斜め上の方向に伸ばしてしまったという変態的な奴だと言ってたな。その時はどんな方向か想像していなかったとはいえ、こんな中二病真っ盛りだったとは思わなかったぞ。
というか、中二病を体験していただけにそんな姿言動を見てしまうと、自分の過去を全力で思い出してしまって辛い。
「
「ん?なんだ、このクラスのことを知っているのなら教えてくれないか?職員の人もあまり知らなさそうだから、教えてくれると助かるんだが……」
おっと、このクラスの事を知っているのか?情報は少しでも欲しい。
「まあ、それくらいでしたら構いませんよ?とはいえ、こちらもあまり覚えていませんのでお応えできるかどうかは分かりませんが」
「いんや、知らないよりかはずっとましさ。それじゃ、お願いな!」
結局、俺もめぐみんと
そのあと、俺は酔っぱらってふらついているカズマを落とさないように慎重に箒で運びつつ、めぐみんの案内で馬小屋の一角を借りて眠ることにした。
……あれ、宿屋に泊まるつもりだったのに、何で馬小屋で眠っているんだ?
…………ま、いいか。