この泥臭い兵士に祝福を!   作:メガネ二曹

11 / 15
どうも。
高校生です。
メガネです。
遅れてすまぬのぅ···
言い訳させてもらうとF2000を解除してました。あれ鬼畜過ぎんだろ。


女騎士と女盗賊

「おはよう」

 

「あ、おはようございます。」

 

「おはよう。」

 

朝。

 

忌々しい起床ラッパがなりもしないのに6:00ぴったりに起きた俺は、日課···もとい、癖である、朝のランニング、軽い筋トレ、(恥ずかしい上に辛い)自衛隊体操を終え、朝食を取るためにギルドに来ていた。

 

カウンター席の、カズマの隣に腰掛け、小銃を立て掛けると、適当に目玉焼きとトーストを頼む。

 

「そういやミツキ、スキルポイント溜まったか?」

 

「ん?ああ、ちょっと待ってくれ。」

 

俺はポケットから身分証入れを出し、冒険者カードを出す。

 

「えっと···ああ、7あるな。」

 

「俺は5だ。···でさ、魔法って、どうやって覚えるんだ?」

 

「何で俺に聞く?」

 

「魔法使ってたろ?なんか武器だしてた。」

 

ああ、ジェネレートの事か。

 

「あれは元々だよ。俺の『特典』。カードに表示されてるけど、俺がなんかして覚えた訳じゃない。」

 

「そっか。じゃあ、めぐみん、教えてくれないか?」

 

「まあ、良いですよ。そのくらい。仲間ですし。」

 

めぐみんは朝食を頬張りながら説明を始める。

 

「冒険者の場合、まず誰かに魔法を教えてもらい、それをスキルポイントを消費して覚える、という形になります。ちなみに、既に覚えている魔法なら、強化も可能です。」

 

「へぇー、結構簡単だな。」

 

俺はカードのスキル欄を見る。そこには、ジェネレートと、赤っぽいエクスプロージョンの文字がある。

 

「ん?このエクスプロージョンって、めぐみんの「爆裂魔法」だよな?」

 

「はい。」

 

「ってことは、これを選択すれば、俺も爆裂魔法が撃てるようになるのか?」

 

「そう!!!そう!!!そうなんです!!!!」

 

めぐみんが目を輝かせながら叫ぶ。

 

···あーあ、地雷踏んだ。これしばらく話続くヤツだ。

 

「攻撃魔法の中でも最大最強!!!威力、範囲共に強大!!!それが爆裂魔法!!!!そんな魔法、覚えるしか無いでしょう!!むしろそれ以外の魔法なんて価値がありません!!!」

 

魔法をほぼ否定か。それでいいのか魔法使い。

 

···ちなみに、爆裂魔法を覚えるにはスキルポイントがかなり必要だ。

 

そして仮に覚えたとしても、俺じゃ一発撃てるかすら怪しい。

 

しかも、あの威力なら、量があれば爆薬で充分に出せる。

 

燃費が割に合わない。

 

というか、ぶっちゃけモンスターは89式小銃と対人狙撃銃でなんとかなるのだ。

 

メリットが少なすぎる。

 

···しかし、

 

((どうやって断ろうか))

 

めぐみんは、目をキラキラさせながら爆裂魔法を語っている。

 

凄まじく断りづらい。

 

この時、俺とカズマは、話を聞くフリをして、出きるだけやんわりと、ダメージを残さずに断る方法を考えていた。

 

しかしまあ、引きニートと高卒自衛官という生き物には、そういった事は難しい。

 

引きニートはあまり人と話さないせいでコミュ障だったりする(カズマは良い方だが)し、

 

自衛官な三月は、「やんわり断る」という事をしない。

 

自分より階級の低い者からはそもそもほとんど頼み事などされないし、

 

同期達なら、やんわり断る必要は無い。

 

上官に至っては、そもそもこちらに拒否権は基本的に無い。

 

まあどういう事かというと、

 

パソコンを通じてしか他人と交流しなかった引きニートと、階級絶対、男性多数な自衛官には、「やんわり断る」というのは少々荷が重かったようだ。

 

 

···そんなこんなで、三月とカズマが無い知恵を必死に絞っていると、不意に後ろから声をかけられた。

 

「おはようサトウカズマ。またあったな。」

 

振り向くと、鎧を着込んだ女騎士と、盗賊風な装備の女が居た。

 

俺は自然と拳銃に手が伸びる。

 

「そんなに警戒しないでくれ。私はダクネス。見ての通りクルセイダーだ。後ろに居るのはクリス。」

 

「盗賊やってるクリスだよ。よろしくね!」

 

「···カズマ、知り合いか?」

 

「···まあ、昨日話してな。」

 

なんだ。知り合いだったのか。

 

俺は拳銃から手を話す。

 

「失礼しました。俺は藍原三月。駆け出しの冒険者です。」

 

「アイハラミツキ?カズマと言い、珍しい名前だな。」

 

「まあ、この辺だと珍しいかもしれませんね。」

 

この辺というよりこの世界で、だが。

 

「そういえばどういった用件ですか?カズマに用があるようですけど。」

 

「ああ、パーティーに加入させて貰いたくてな。···あと敬語はよしてくれ。あまり慣れて居ないのだ。」

 

「わかった。···で、パーティーでしたっけ?別にこちらはかまわなムグッ!!!」

 

カズマにいきなり口を塞がれた。

 

俺はカズマの手を引き剥がす。

 

「何すんだお前!」

 

『悪い、ちょっといいか?(日本語)』

 

(···日本語?)

 

カズマが日本語で話し出す。

 

『どうしたってんだ?急に日本語で。』

 

『ちょっとな。···このクルセイダーは止めろ。マジで。絶対地雷だ。』

 

『なんでだ?クルセイダーつったら上級職で、攻撃、防御も優れた職だぞ?もったいないだろ。』

 

『そうなんだけどさぁ······はぁ』

 

『?』

 

『···実は、昨日話してて聞いたんだけど、さ。』

 

『おう。』

 

『攻撃が、当たらないらしいんだ。』

 

『····おん?』

 

カズマによると、この女騎士、不器用過ぎて、攻撃がまともに当てられないらしい。

 

···まー確かに地雷だな。

 

······しかし。

 

『確かにそりゃ痛いが、壁役くらいできるだろ?』

 

女性にこういっちゃなんだが、攻撃がまともに当てられなくても、クルセイダー等の職業には他の仕事もある。

高い防御力を生かした、「壁役」、「盾役」といわれる物だ。

 

 

簡単に説明すると、敵とパーティーで戦う際、ヘイト(憎悪値)を稼く事で、他のメンバーへ攻撃をさせないようにする人だ。

 

これが居ると居ないのとでは、効率や生存率がかなり変わる。

 

しかし、強力な攻撃を凌ぎきる防御力、耐久力、精神力が不可欠で、しっかりこなすのは意外と難しい。

 

『たしかに、このクルセイダーは壁役、盾役が出来そうだ。だが、』

 

『だが?』

 

『ドMだ。』

 

『えっ?』

 

···えっ?

 

ドM?これが?

 

『こいつ昨日から俺が責めると顔を赤らめて嬉しそうになるんだ。』

 

『うっそやろ?!』

 

···なんでうちのパーティーには変な奴しか来ないんだろう。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。