サブタイから、「ミツキに試練が訪れるのかな?」と思った皆さん。
ハズレです。
メガネです。
ミツキは試練を出す側です。
そしてバリバリ戦闘です。
「頼む!パーティーに入れてくれ!!!」
「「無理だっつってんだろいい加減にしろ!!」」
「ああんっ///」
声を荒げる俺とカズマに、顔を赤くして体をくねらせるダクネス。
話初めてから30分程。一向に話は進まず、ひたすら、頼まれては断り、頼まれては断るを繰り返していた。
「お願いだ!盾でも壁でも!!お前達のサンドバッグでもいいから頼む!!」
「るっせえないい加減にしろこの野郎!!!このクソ[ピー]野郎が!!」
いかん、そろそろ言葉が汚くなってきた。
「あっ···あん///くうっ///」
怖っ!この人怖っ!!!
断るごとに快感得てやがる!!!
···なんか色々危険な気がする。派遣されてたとき、某国のガチホモ兵に交際を迫られた時並みに怖い。
『どうするよミツキ!!このままじゃアクアが戻って来て意気投合されるっ!!(日本語)』
『·······よし、カズマ、良い考えがある。』
『なんだ?!』
『ちょっとみてろ!!』
俺は火照るダクネスの方を向き直る。
「解った。君お前には負けたよ。···条件を受け入れれば、パーティーに入れよう。」
「条件?···いいぞ!ムチ打ちでも三角木馬でも[ピー]でも[禁束事項です♪]でもドンとこい!!!」
「いやそんな事はしない。···なあに、ちょっとした入団テストさ。」
―――
~ギルドの外。
俺は試験用にわざわざ生成した服を着て、装備を身につけ、外套を纏い、古いデザインの単発銃を背負っている。
銃の名は、「九九式短小銃」。
大日本帝国軍で製作、採用されていた、7.7mm弾を使用するボルトアクション式小銃だ。
何故こんなものを?
手加減の為である。
フルオート射撃が可能で高精度の、89式小銃ではオーバースペックすぎる。
···まあ、隊から貸与されている官給の銃を、人に向けるのが嫌だというのもあるが。
ちなみに、この銃は、町のガラクタ屋で見つけた、古ぼけた九九式短小銃(末期型)を修復した物だ。
金属製の部分はほぼ全て取り替えたため、見た目は散々な性能の末期型でも、性能は通常の物と同じ、もしくはそれ以上だ。
「準備はいいか?」
「ああ。」
ダクネスは木製の剣を握り、俺は金属の板に並んだ、7.7mmの非致死性ゴム弾5発を装填、銃剣を装着する。
「ルールを説明する。簡単だ。俺を倒して背中に触れたらそっちの勝ち。5分間逃げ切ったらこちらの勝ちだ。」
「解った。」
「武器はOK。だが殺しはアウト。あくまで試験だからな。」
「ああ···全力で行く!」
ダクネスが剣を握り直し、俺は小銃を構える。
「3.2.1.スタート!」
「はあああっ!!!」
スタートの合図と共にダクネスが突進。突きの体勢だ。
俺はスッと体をずらし剣を避けると、腕を掴んで足をかけ、勢いを利用してダクネスを投げる。
「うっ//···やるな!」
あっれれー?なんか気持ちよくなってない?
あまりのドMに内心呆れながら、倒れたダクネスに一発発砲。
青い弾丸は、ダクネスの肩の鎧に当たった。
「あっちゃー、やっぱ練習しないと慣れねえな。」
そんな事を呟きながらボルトを引き、薬莢を排出し次弾を装填する
「よそ見をしていていいのかっ!!」
体勢を立て直したダクネスが再び突進。
俺は再び体をずらして避け、足を出す。
(かかった!!二度もやられはしない!)
ダクネスは足をかけられるのを読み、ブレーキをかけ、横に剣をふる。多少無理やりなので威力は下がるが、バランスを崩させ、接近すれば勝機はある。···が。
俺はさらにそれを読んでいた。足はダクネスの足の前ではなく後ろに出し、手はダクネスの襟首を掴んでいる。
後は引っ張れば、急に止まって体重移動が不安定なダクネスは倒れるのだ。
「くそっ!」
ダクネスは転がって間合いを取り、立ち上がる。
(こいつ···強い///)
見かけ以上に強い。冒険者カードを見た限り、ステータスもレベルも初心者らしい数値だった。
おそらく単純な力比べならダクネスの圧勝だったろう。
だがしかし、目の前に居るのは自衛官。
モンスターを狩り、戦ってきた冒険者とは違い、国と人々を守る為に「人を相手にする」事を専門に訓練を積んできた人間だ。
いくらモンスター狩りのエキスパートたる冒険者だろうが、関係無い。
これは対人戦。
しかも、騎士がやるような品の良い、型にはまった物では無い。
ただひたすらに、殺す事に特化した物。俊敏で細かい動き。
ダクネス、いや、冒険者達とは根本的に違うのだ。
「さて。こっちも行くぞ!」
俺は銃を持ち、ダクネスに接近し、直突。
ギリギリ避けられるが、別に構わない。相手に攻撃のスキを与えない為の物だからだ。
俺は間髪入れずに銃剣での攻撃を続行。直突、直突、距離を取られれば銃撃。
そして接近し上段から切りおろし、直突。手を捻って銃床で横から打撃。
次々繰り出される素早い攻撃に、ダクネスは避ける事しか出来ない。
「おいおい!これでも手加減してんだぞ!!」
俺は教官を思いだしながらプレッシャーをかける。
「くっ///···負けるかっ!!」
ダクネスは剣を振り回す。
「ただでさえ当たんねえのにヤケクソになったら当たるワケねーだろ。」
三月は適当に距離を取る。
(なんか俺悪役みたいだなぁ)
そんな事を思いながら連続で発砲。弾が切れ、リロードする。
「このおおおお///」
再び突進。
しかし、意味はほぼ無い。
対人専門な三月相手に、重く長い剣で戦う。
ダクネスの筋力のせいで剣速はかなり速いが、見えない速さではない。しかも木製。少し当たっても大丈夫だ。
三月は攻撃を捌いていく。
「はぁ··はぁ···くっ///何故当たらない!」
「同じ事何度もやってるからだよ。あと考えが固い。こういう場合、脅威を少しでも減らすんだよ。武器を奪うのは基本だろ?素手で殴り合いになりゃ勝ちってんなら、まずそういう状況を作れば良いんだよ。自分が有利な状況に相手を引きずり込むんだ。」
「有利?·······そうか!」
ダクネスは何かを閃き、突進。
(まーた同じ。···いや?違うな。)
ダクネスは剣の間合いまで近づくと、
そのまま、体当たりしてきた。
女とは言え、鎧を着ている為、かなりの重さ。
三月はバランスを崩し、銃を落として倒れる。
(今だっ!)
ダクネスは倒れた三月に剣を降り下ろす。
「勝った!!!」
「···と、思うじゃん?」
俺は腕を振り上げると、ダクネスの剣が止まる。
左の袖から飛び出した刃の無い短剣が、剣を阻んだのだ。
「アサシンブレード。···いや、長さ的にゃ、天使ちゃんのハンドソニックかな?かっこいいなー、なんて思って着けてみたんだが、役にたったな。」
俺は呆然とするダクネスに、右手で抜いた拳銃を発砲。
特殊な弾なので多少の衝撃で済むが、そこそこ痛いし、多少と言っても結構のけぞる。
ダクネスが剣を拾って構え直すと、こちらも立ち上がった。
「そろそろ諦めねえか?」
「そんなワケに····行くか/////」
あーら凄い根性。···でも多分、楽しんでるんだよなぁ···ちょっと嬉しそうだし。
「はああああっ!」
ダクネスは懲りずに突進。···懲りずに、というか、やられるの解ってて自分から来てる感じがするが。
俺は横凪ぎの一撃を、体を少し後ろにずらして避ける。剣は直撃はしなかったが、俺の胸ポケットを引き裂き、
何かが落ちた。
俺は反射的にそれを拾おうとしてしまう。
すると、
「やあああっ!!」
隙を突いたダクネスの剣が叩き込まれ、凄まじい衝撃を受けた俺は、しばらく立ち上がれなくなった。
「やった···勝ったぞ···!!剣が当たった!」
···こうして、三月のミスにより、ダクネスのパーティー入りが確定した。
眠いのに無理やり書きました。
ちょくちょくアニメやらラノベのネタが···w
ちなみに三月は、「自衛官の中では」優秀で強い方です。しっかり努力しましたから。
モンスターを狩る為の動き、そして不器用で当たらない攻撃など格好のカモです。
「ゲート」の栗林よりは下でしょうがね。