いつも通りに起きた俺は学校へ行く準備をしていた。いつもと違うのは荷物が少し増えているくらい。今日はホワイトデーだからである。
優(ちゃんと数もそろっているし大丈夫だろう。それに、)
と、俺は一つだけ違うラッピングがしてあるものを見た。これはある人にあげるものだ。
優(喜んでくれると良いんだけど。)
柄にもなく不安に思っているとき、おはようと葵に声をかけられた。
優「おはよう、葵。あっ、そうだ。」
葵「どしたの?」
優「これあげる。」
と言って俺は可愛らしい包みを渡した。中には葵がほしがっていた髪留めが入っている。
葵「えっ!ありがとう!しかも私がほしかった髪留めだ!」
優「喜んでもらえて何より。」
葵「お兄ちゃん、つけて!」
優「良いよ。」
そして俺は葵に髪留めをつけてあげた。
葵「似合う?」
優「よく似合ってるよ。」
葵「さすが、お兄ちゃん!それはそうと、その箱は何?」
優「これは、その、」
葵「言わなくても分かるよ、お返しでしょ?」
優「ああ、そうだ。」
葵「ちゃんと渡してあげなよ」
優「ああ、わかってるさ。」
そんな会話をして俺たちは家を出た。
教室に入った俺は早速、お返しをと思い、クラスの女子の一人に声をかけた。
優「おはよう。」
女子A「っ!おはよう二宮君!」
優「おはよう、良かったらこれ。いらなかったら捨ててもいいから。」
と俺はクッキーが入った袋を渡す。
女子A「えっ!これ手作り!?」
優「そうだけど。やっぱり変かな?」
女子A「そんなことないよ!ありがとう!」
喜んでもらえてうれしいよ、と返した俺はもらった人全員にクッキーを渡した。
優華「おはよう!二宮君!」
陽花里「おはよう。」
優「二人とも。はいこれ。」
優華「??あっ!なるほど、ありがとう!」
陽花里「私がもらってもいいのかしら?」
優「大丈夫だよ。」
陽花里「そう、ありがとう。」
優(これでとりあえず、全員に返せた。あとは、)
カバンの中にあるきれいなラッピングをいつ渡そうかと思った。
結局、放課後になってもまだ渡せてなかった。
優(俺ってこんなヘタレだったんだ。でもいうなら今だよな。)
そう思い、小野さんに声をかけた。
優華「どうしたの?」
優「実はさ、ちょっと話したいことがあるから一緒に帰らない?」
優華「うん!良いよ!じゃあ、ひかりちゃんも誘おうよ」
優「いや、小野さんに相談があって。宮村さんには聞かれたくないなと。」
優華「そうなんだ!じゃあ、一緒に帰ろう!」
優「うん、そうだね。」
しばらく歩いて小野さんの家の近くの公園にきたとき、俺は小野さんに声をかけた。
優「ごめんね、急に公園行こうなんて言って。」
優華「ううん、大丈夫だよ!その話って?」
優「あの、これを渡したくて。」
と言い、きれいなラッピングの箱を渡した。
優華「これって?」
優「開けてみてほしいんだ。」
と言うと、小野さんは分かった!といい、きれいに箱をあけた。
優華「うわぁ!これすごくきれい!!」
優「どうかな?朝とは別のお返しなんだけど。」
優華「すっごくうれしいよ!ありがとう!二宮君!」
優「小野さん、俺は君のことが――」
こうして俺のホワイトデーは幕を閉じた。
本編でもこういう話書いてみたいですね
読んでいただきありがとうございました。