風鳴翼、アニメを見る。
今まで仕事上、どういう歌があるのかを知る為にアニメを見た事などはあった、だが自分の意思でアニメを見ることを選んだのは始めてだ。
話は2日程遡り、一行がなんとか学園生活に復帰した最初の日、偶然であるが板場弓美と風鳴翼は二人きりで遭遇。
翼は以前から知りたかった疑問を弓美に問いかけた。
「板場少し助けて欲しいんだ、私はアスカの事をもっと理解しなければないのに、アスカが言ってる事がまるでよくわからないんだ……」
「あー……それならファフナー見るといいよ!」
そういう訳で翼は一人、ROL-無印-HAEのリレーを開始。
そして現在、無事に走破したがここで一つ。
「マークゼクスといい……羽佐間翔子といい後は皆城総士といい……何処かアスカを思い起こさせる……いや…そうか!そういう事か!」
ついに風鳴翼は、真琴明日歌の真実に気づくか!?
「成る程そうか!アスカが羽佐間翔子や皆城総士に似ていると気づいたから!板場はアスカとの付き合い方を見つけられたのか!」
少し惜しい!
実際はアスカがファフナーキャラが好きすぎて、そういう風に演じているから似てるのであり、そこからファフナー好きと気付いて友達になっただけである。
「なるほど……つまりは……一度喧嘩して出奔して……パワーアップして帰ってきて向き合う、つまりはこうか?」
風鳴翼はアニメやフィクションはそこまで見ないし真には受けない人間である、が彼女のすぐ近くには映画を参考にするOTONAとアニメを参考にするBAKAが二人いる。
「やってみるか……」
竜宮島の真壁おにいさん程ではないが少し拗らせてる翼さん、黒歴史製造まで後数時間……。
――――――
翌日、放課後のリディアンで二人は向き合う。
「アスカ、お前に聞きたい事がある」
「なんですか翼さん?」
「お前は……私とお前自身のどっちが大事なんだ?」
「勿論翼さんの方が大事です、私は翼さんを守る為に今ここに」
「必要ない」
「えっ」
「お前に守ってもらう程、私は弱くない!だからもうお前に守ってもらう必要はない」
翼の告白、突然の出来事に機能停止するアスカ、それを偶然聞いてしまい、しまったと頭を抱える弓美。
「それよりも自分自身の事を考えるんだな、この間の特訓、あの程度で動けなくなるくらいなら、装者には向いてな」
そこまで言った所で翼は気づいた。
――この間の様に言い返して来ない……?あれ?これじゃまるで私じゃなく、アスカが出奔しそうな……
「ごめんなさい、翼さん」
翼に背を向け、プルプルと震えるアスカ。
「そうですよね、翼さんはずっと戦ってきてた……私はぽっと出で、覚悟もなく、ただその場しのぎの歌で戦ってただけ……ごめんなさい、少し一人にしてください」
――その時の私には、駆け出すその背中を止められなくて、去っていく彼女をただ見つめる事しかできなかった
そんなポエムが似合う光景に弓美は飛び出した。
「翼さん!?なにやってんの!?」
「違っ―!私はそんなつもりでは!ただ喧嘩して仲直りして互いを理解しようかと」
「アニメじゃないんだからそんなバカなのがうまくいく訳ないでしょおおお!私は共通の話題で距離を詰めさせようとしただけなの!」
「えっ!?」
ここで翼、自分の致命的勘違いに気づく。
「まさか、アスカが羽佐間翔子や皆城総士に似ているから同じ扱いをすればいいのではなく……」
「そんなわけないでしょお!?マッキーはファフナー好きだから普段からああいう物言いをするだけのただの変な子だよ!」
ただの変な子とは。
「わ……私はなんという事を……これではただアスカを傷つけただけじゃないか……」
「マッキーに負けず劣らず不器用すぎるわ!とにかく今すぐ追い掛けて誤解を……」
その時である、二課関係者全員に持たされている通信端末に着信が入ったのは。
『翼!板場くん!大変だ!アスカくんの端末の電波が突然消えた!』
翼が倒れたのは同時であった。
「つ……つばささああああん!?」
ある意味ではこのカオスを引き起こした元凶でもある弓美、彼女の明日はどっちだ!