【更新停止】今を生きて、明日を歌う為に   作:青川トーン

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XDプレイできないんですけおッ!できないんですけおッ!(非対応)
AXZ始まったけどまだ見れてないんですけおッ!ですけおッ!

 スランプ中ですが怒りの初投稿です


喪失への序章

 

 フロンティアの封印を解くための鍵である『神獣鏡』の機能を使うにはまた膨大なフォニックゲインが必要である。

 

「……セレナ……悪いのだけど……また多くのフォニックゲインが必要なの……」

 

「わかりました、別に殺しあう訳じゃないんですから……いいでしょう」

 

 実際には二課の装者の殺気がそうとうマズい事になっているがそうとは知らないセレナは二つ返事で了承する。

 

 アホのセレナ(アスカ)とはいえ何度も説明されれば覚えるというモノで、『神獣鏡』でフロンティアを解放し『ネフィリム』でコントロール、そして『同じ古代文明の遺跡である月をなんとかする手段』を見つける。

 

 フロンティア計画の全容をようやく理解し、最近は積極的にネフィリムの世話をしたり、こっそり夜中に自分のギアのアーマーを食わせたり、それをマリアに見られて『ネフィリムが太るわ』と怒られたりしていた。

 

 まあ、つまりはいつも通りである。

 

「み゛ん゛み゛ー(ネフィリムの鳴き声)」

 

「本当にネフィリムが太るとは思わなかったよ……ちょっと連れていって運動させてきなよ……」

 

 ドクターウェルが肥満体と化したネフィリムの姿に頭を抱えていた。

 

 彼はFISに来てからというものセレナの非常識っぷりに頭を抱える回数が非常に増えていた、とは元より世話係のセレナが出るのだからネフィリムを置いていく訳にもいかないので、リスクがあれどネフィリムを連れていかねばならないのだが。

 

「だから言ったでしょうセレナ、夜中に食べさせると太るって」

 

「うっ……反省してます」

 

 いつの間にかマスコットみたいになっているネフィリムであった。

 

 

 

 そして翌日、比較的市街地に近い廃工場区画でソロモンの杖を使ってノイズを出現させ、待つこと30分。

 

 二課の装者達がやってきたのを確認し、FIS装者チーム『クロスドック(セレナが命名)』が打ち合わせをする。

 

「まず私とネフィリムが出るから、危なそうだったら直ぐに出てきてね」

 

「大丈夫よセレナ、あなたは私が守るわ」

 

「任せて」

「デース」

 

 とりあえず姉妹愛(仮)とデースのノルマを達成したのを確認するとセレナはネフィリムの背に乗る。

 

『偽り纏いて翔べ』

 

 そしてイカロスの聖詠を唱えてギアを纏い、ネフィリムを牽引する為に騎乗形態となって装者達の前に舞い降りる。

 

 見た目としては天使の下半身が醜悪の怪物と一体化している様なモノで『スキュラ』に例えられそうだった。

 

 

「待っていました、風鳴翼…立花響、雪音クリス……」

 

 ドスンと着地すると仰々しく両手を広げそれっぽいポーズを取るセレナ。

 

「そんな……」

 

「な……なんだよその姿……」

 

「セレナ……ッ!」

 

 その異形の威圧感に思わず引く装者達。

 

「先日言った筈ですよ、武装を解除しなければ攻撃すると……今日はその宣言通りにあなた達を倒しに来ましたが……ある程度までなら質問を受け付けましょう」

 

 いかにもボスキャラな威容をアピールしつつも、その実『私をアスカだと気づけー!』な内心で立ちはだかるセレナ。

 

「なら聞かせて貰うぜ……セレナ……いや……アスカ!」

 

「ぇっ……気付いていたの?」

 

 いきなり直球で来て、セレナが思わず固まる。

 

 

「当たり前だろうが!大事な……大事な親友を忘れるかよ!」

 

 

 クリスの大胆な宣言にチョロ重、撃沈。

 

「あっ……私が、親友……ああああああっ……」

 

「だ……大丈夫か」

 

 突然泣き出すセレナもといアスカ、本当にチョロ過ぎであるが、余りに突然に泣き出した為に思わずクリスが戸惑う。

 

「嬉しい、私の事を親友と呼んでくれて……とても嬉しいけど……ダメ……私は戻れない……!」

 

 フロンティア計画の為に、セレナはまだアスカに戻れない、だが自分がアスカである証を証明できただけで彼女は十分だった。

 

「っ……」

 

「戻れない……ごめんねクリス……私達は戦わなきゃいけない」

 

――大事な親友が住む世界の為に、私はこの命を使う!!

 

 アスカの戦意を感じ取ったネフィリムが立ち上がり、雄叫びをあげる。

 

 

――戻れないって……何だよ……まさか……ッ!?

 

 クリスが目を凝らして見るのはアスカとネフィリムの境目。

 

 そこには足が無く、完全にネフィリムと一体化している様にクリスには見えた。

 

「ちッ……畜生ッッ!」

 

 クリスには騎乗形態がどうにも『改造されて異形にされてしまった』様に見えた様だ。

 

 思わず悔しげな表情をして顔を背けるクリス、だが今まで黙っていた翼が一歩前に出た。

 

 その表情はライブの時とは違い凄く落ち着いていて……

 

「翼さん……」

 

「アスカ……すまない……気付いてやれなくて……許してくれるだろうか」

 

「翼さん……いいんですよ」

 

 ああ、この間のアレかと気付きチョロいアスカは許す、だが。

 

「何、足など飾りだと昔聞いた気がしてな……大丈夫だ、例え首だけでも私はアスカの世話をする……ああ大丈夫……アスカ、少し痛いかも知れないが我慢してくれ……私はお前が好きだ」

 

「ひえっ」

 

 どうやら防人はネフィリムライダーアスカの姿にSAN値チェック失敗してた様だった。

 

「翼さん、待って首だけになったら多分死にますから!手足まで!手足までです!」

 

 思わずツッコミを入れる響、しかし手足だけでも重傷だ!

 

 

――やべーです!なんかおかしな方向に話が進んでませんか!?

 

 ヤンデる防人や俯くクリス、割と平然としている響を見下ろして頭を抱えるアスカ、そこへ。

 

「ねえセレナ、アスカって誰?」

 

「ひえっ」

 

 ハイライトの消えたマリアがアスカの真後ろ、ネフィリムの背中に突然現れた。

 

 

 前門の防人、後門の姉(仮)。

 アスカの明日はどっちだ!

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