「ジャンヌよ!そんなぁ!」
私のジャンヌが、光のチリとなり、空へと昇っていく。
「偶像崇拝もいい加減にしろ、ジル・ド・レェ」
黒い騎士が私に対して言葉を吐きかけてきた。
偶像崇拝、偶像崇拝、グウゾウスウハイ、グウゾウスウハイグウゾウスウハイグウゾウスウハイ!
「私にとってジャンヌは偶像なのではない!神だ!神なのだ!」
「じゃあ、神様が神様を殺したってどういう気分よ」
ジャンヌの皮を被った卑しい小娘が生意気な言葉を喋り離してくる。
「うるさあああい!」
私のジャンヌ私のジャンヌ私のジャンヌ!!!
「いや、そこまで言われると流石にキモいわよ」
ウルザァァァァァァァァァァァイ!!!
「ジャンヌノタメニ!私はァァァァァァ!!」
力が湧き出る!ジャンヌは私に味方してくださる!
フヒャハハハハハ!!!
「なんか黒くなってない?何よアレ」
「恐らく……オルタ化だろうな」
フヒッフヒッ。
「オルタってそんなもんなの!?」
「そんなもんだ」
「うぃー」
脇腹いたぁい、でも血は出てないゾォ。
なんか臭えぞ!くっさ!くっさ!
「ジャァァァァァァァァァァンンンヌゥゥヴゥゥ!」
なんか髪がロングな目の飛び出たおっさんがいるんだが。
服装はなんかゴアでバイオな感じ、触手的なニャラルトホテプ的なものもウニョウニョしてるし。
「マスター、起きたのですね」
馬に乗ったアルトリアが見下ろしながらも手を差し伸べてくれる。
「乗せてくれるの!」
「はい、流石にこの状況で引き摺りはしませんよ」
そう微笑みながら、アルトリアは馬の背に俺を乗せてくれた。
しかし、本当にオルタなのか?なんか上乳上な気がするんだが。
まぁいいや!俺のサーヴァントには違いないからな!
「……俺のサーヴァントには違いない、ですか。貴女を選んで正しかったのですね」
―――あのマスターが良いのか、だが、貴様は清廉なブリテンの王アルトリア・ペンドラゴンの姿では居られぬ。
そうか、貴様は……、ならば記憶等は清廉な貴様から移させてやろう、アルトリアよ。
貴様が、救いたいと思えば、力は出される。
だから、救ってみせるがよい。
「もう、清廉なアルトリアでは無い。私は墜ちた聖槍使いアルトリアであり、そして」
「墜ちた聖剣使いだ」
「ぐひひひひひ!」
巨龍さえもあの騎士にやられた!
だが、私も今の状態ならば龍を呼び出せる!
「いでよ!巨龍――ファヴニール」
巨竜が召喚され、天へと舞い上がり、地を燃やし尽くそうと口から熱気を漏らし、口を開――
「
「ガッ!」
ファブニールが急に地へと墜ち、苦しそうにもがく。
「我こそは竜を倒す竜の血族、
その刹那、鉄の剣を男がファブニールに突き刺しただけで巨竜は目を白く剥き絶命した。
「造作もない」
フザけるなぁ!ジークフリートでさえも最後まで足掻き、狩った竜を一度刺しただけだと!?
「うむ、これならばあと一人殺せるな」
ファブニールは、霊気の渦となり、奴へと流れ込んでいく。
ドヴァーキン……。
ドヴァーキン!?
なっ!?あやつは神霊のレベルだぞ!?
常人が呼び出せるサーヴァント、いや、サーヴァントという枠に嵌め込んで良い者ではない!
創造神の息子である世界を喰らい尽くす竜を殺し
「
吸血鬼を統べる真祖を破滅させ
「
最強の竜殺しを殺し、最強となった
「
その名はドヴァーキン
「スァッ!?」
世界の壁を貫いた力を受け、樹木へと身体をぶつける。
が、樹木がその力に耐えられずどんどんと連なる樹木を貫通し、小岩へと体をぶつけた。
「グギァァァァァ!?」
視界が赤く染まり、生暖かい感触が背へと伝わっていく。
「どうした、存外と弱いではないか」
「グッ」
神霊、その者に勝てるというのか。
「勝たねばならぬのだァァァァァァ!」
触手を伸ばし、ドヴァーキンを貫こうとする。
敵わなくとも構わない!私はこのせかいをはかいするんだぁ!!!!
「それでこそ、騎士だ」
ドヴァキンが振りかざしている鉄の剣。
幾つもの
私の胸へと突き刺さった。
「ブギっ、グビュ!!」
血が口を伝い、地面を濡らす。
私は、負けたのか。
「マスター、そろそろタムリエルに戻る。また呼ぶがいい」
奴は消え、三人の者共が残った。
「ジル、最後まで馬鹿をやるとは、貴方らしいわ」
本物の、ジャンヌ・ダルク。
私の崇拝し、敬愛した乙女、それを私が勝手に作ってしまった乙女の暗黒面だ。
「貴様、次からはこんなことを辞めるようにしろ。毎回、碌なことにならんではないか?」
アルトリア・ペンドラゴン。
見た目は違えど、魂は冬木にて戦っていたアレそのものと同じであろう。
最後まで、私に警告をするとは……な。
「ザマァねぇな!ま、精々無様に死ねやぁ!つって!ま、成仏してくれよぉ?」
この癖のある者共が慕うマスター、死ぬ前に名前は聞かせてもらいたいものだ。
「あ?俺の名前?冥土の土産に教えてやろうではないか!」
「俺の名は
CFT……クローンフレームタイプ774。
ふは、あぁ、これは喜劇だ。
馬鹿たちが織り成す大喜劇。
私は、その一脇役にしか、過ぎなかった!
「
バーサーク・キャスター☆☆☆☆
真名 ジル・ド・レェ-オルタ
宝具
C+
自らを強化し、かつて自らの毒牙にかかった少年少女のように無残に攻撃され、最上級の黒魔法でとどめを刺される。