「ん…」
目が覚めると、周りは壊れた建物だらけだった。
「…!おかあ…先生は!?」
(お化けになって私を追いかけてきたけど、お化けになった校長先生から助けてくれた。先生は私を私とわかってくれてたんだ!)
慌てて回りを見てみるが、先生達が落ちた穴はなかった…
「先生…ひっく…」
先生がもういないことに泣きたくなったが…
(ここにいたらまたお化けに襲われちゃう。)
「…いかなくちゃ」
そう思って壊れた建物の陰に隠れて、周りに誰かいないか確認するために目を閉じた。
「え!」
(周りの視界が何も見えない!なんで!?)
もう一度目を閉じ、周りに意識を集中するがノイズしか見えない。
(もしかして、もうお化けはいない…?もう逃げなくてもいい…?)
「助かった…のかな?」
恐る恐る物陰から出て、周囲を見渡す。人影は全く見えなかった。
「おーい!」
叫んでも見たが誰も返事を返してくれない。そればかりか、壊れた建物の中を誰かいないか時々目を閉じ意識を集中しながら歩くが、誰にも引っかからない。まるで、少女だけが一人世界に取り残されたようだった。
「誰もいなくなっちゃった…」
お化けがいないことに安堵し、冷静になった瞬間、先生達がいないことを再認識し、涙が出てきた…
「ひっく…うぅ…」
(私、一人になっちゃったんだ…お化けもいないけど先生達もいない…これからどうしよう…)
少女は泣きながらあてもなく歩き続けた。さっきまでいた場所では、泣いている暇などなく逃げ続けなければいけなかったのだ。その反動や好きだった先生がいなくなったことで涙は止まらなかった…
ーーーーーーーーーーー-
(うぅ…ん?何か音が聞こえる?)
耳をすませば、何か大きい音が聞こえてくる。
(この音…前にテレビで聞いたことがある…確かヘリコプター…?)
立ち止まって空を見ていると遠くからヘリコプターが飛んでくる。ヘリコプターはそのまま少女の上空までくると止まり、男性が下りてきた。男性は、少女のそばに着地すると少女に話しかけてきた。
「生存者一名発見。これより保護する。嬢ちゃん大丈夫か?」
「うん…おじさんは…?」
少女は、すこしおびえながらも尋ねる。
「おじさんは、自衛隊の人だ。ここの周辺で地震があって土砂災害に村が巻き込まれたから救助活動をしている。もう地震は収まったけどここは危ないからあのヘリコプターに乗って別の場所にいくよ。」
そういうと男性は、少女をヘリに乗せるために自分の体と固定していく。その間にも話かけてきた。
「よく頑張ったな。この三日間誰も見つからなかったからもう駄目だと思ってたんだ。どうしてたんだ?」
「お化けから逃げてた…」
(お化け?…ああ、土砂の音がお化けに聞こえたのか。)
男性はそう思い、少女を褒めた。
「やるじゃない。頑張って逃げれたな。今はゆっくり休みな。」
「うん。」
話しているうちにヘリに乗せる準備が整った。
「じゃあ、今からあのヘリコプターに上るからしっかり捕まっててくれ」
「わかっ…た」
(体力にも限界が来てる…急いで病院に連れて行かなくては。)
男性はヘリに連絡をし、少女と自分の体を上げてもらい始めた。途中、少女の名前を尋ねることを忘れていたことに気づき話しかけた。
「嬢ちゃん、名前は?」
「よもだ…四方田春海…」
三沢さんのやるじゃないはなんとか入れたくて無理やり感がすごい…