「貴方が春海ちゃん?私は章子、喜代田章子よ。よろしくね。」
そういってにこやかに笑ったお姉さんが来たのはお昼を過ぎたころだった。私が一人でビーズのみやちゃんを眺めてた時にお医者さんがお姉さんを連れてきた。お医者さんはお姉さんを連れてくると、
「春海ちゃん、このお姉さんはすごいんだぞ。いろんな人の過去をみて実際にあてるんだ。中にはその人が気づかずにいたこともあてることができた。この人なら春海ちゃんのことを理解して助けになってくれるよ。しばらく私は、席を外すからぜひ話してみてくれ。」
といって自分だけ部屋の外に出て行った。私は今までに見たこともない人だったので少し怖がりながらそのお姉さんを見ていた。
「春海ちゃんは地震に巻き込まれたんだってね。…よく頑張ったね。私だったら何もできなかったかも。」
私は、落胆した。このお姉さんも、私のいうことを信じてくれないのか…
「違う…」
「えっ?」
「私は…先生と一緒に逃げてた…。目から赤い涙を流したお化けから…」
それから私は村にいた間のことを語った。お姉さんは驚きの表情をしながら聞いていた。もしかして私の話を聞いてなかったのかな?話し終わるとお姉さんは困惑していた。けどすぐにお姉さんは私に向き直ってこういった。
「春海ちゃん、今から春海ちゃんの過去を見るわ。」
ああ…お姉さんも私を安心させるために嘘をついて信じないのかな。そう思いながらお姉さんを見ていると、お姉さんは目を閉じて何も言わなくなった。何してるんだろう。
「きゃあ!」
目を閉じて少し経つとお姉さんは急に大きな声を出して目を開いた。そうして私を信じられないような目で見るとあわててごめんね、驚かせちゃって、と言いまた目を閉じてびくびくしながら時々ひい!、と言ったりしていた。私はその間お姉さんがおかしくなったと思い恐る恐る見ていた。しばらくするとお姉ちゃんが目を開けた。少し涙目になっていた。すると私に抱き着いてきた。
「悲しかったね…怖かったね…あんなお化けはもういない。もう大丈夫だよ。」
抱きしめながらそう言い私を撫でてくれる。その温かさに私は先生を思い出して泣いた…
「お姉さんは私を信じてくれるの?」
「言ったでしょ。私は過去を見ることができるの。春海ちゃんが辿ったものを見たの。…ちょっと春海ちゃんのみたお化けにびっくりしたけど…最後まで見たよ。まだ信じられないのなら…そうねえ。そうだ、春海ちゃんビーズ人形持ってるでしょ?それは誰をイメージして作ったのかを当てて見せるよ。」
みやちゃんのビーズ人形は誰にも言っていない…それを持ってることを言った上に誰をイメージして作ったかまでなんて…けどこれで本当に当てれたらお姉さんのことをお姉さんのことを本当に信用できる!
「…いいよ、当ててみて」
ドキドキしながら、お姉さんの言葉を待った。
「春海ちゃんのビーズ人形は…みやちゃんって人でしょう。春海ちゃんのお姉ちゃんにもなってくれた。」
「すごい…」
知らないうちに言葉が口から出ていた。初めて会った。私と似たようなことをできる人に。
「すごいや、お姉さん。私と似たようなことできるんだね…。やっと会えた。」
それから私はお姉さんに、今まで辛かったことをすべて話した。思っていたことをすべて話したことでかなりすっきりした気分になった。それと同時に私の中が空っぽになった。
「ねえ…」
「ん?」
「これから私はどうしたらいいのかな…。私を引き取ってくれた人も、先生も、みやちゃんもいなくなっちゃった。小学校に通ってもほかの子と違う気がしてまともに話すことができないと思うし…」
「春海ちゃん…。春海ちゃんはどんな大人になりたい?」
「え?。んー、先生みたいな人かな。私も先生みたいに、私みたいな人を安心させたり守ったりしてあげたい。」
「そう。じゃあ先生をめざせばいいんじゃないかな。あっ、何もまんま先生になれって言ってるわけじゃないよ。春海ちゃんが言ってるように誰かを安心させたり守れるようになればいいっていう意味よ。」
「そっか…。私、先生みたいになれるかな?」
「なれる、とは言えないわ。けどね、目標にひたむきに進んでいくと自然に目標に近いものになっていくわ。大事なのは、同じ存在になろうとしないこと。あ、あと春海ちゃんの力については同じような力を持っている私からのアドバイス。私もね、最初はこの力のせいでほかの人に嫌われるって思ってたの」
「お姉さんが?」
「そうよ。けどね、そんなときに占いに出会ったの。この力を占いとして使うことで相手を喜ばせたり、感謝されたりしたの。」
「…嫌なこととかなかったの?」
「もちろん嫌なこともあったわ。相手のことを的確に当てれるから気味悪がられたり占いをした後すごく怖がられてるような顔をされることもあった。だけどね、今までいやだと思ってたこの力が人を喜ばせたりすることができるって知ったとき、すごく嬉しかった。だからね、春海ちゃんも他の人が喜ぶような使い方をすればいいの。そうすれば、自分の力が嫌だって思わなくなるわ。」
そっか、他の人と違うってだけで嫌に思ってたけど喜ぶようなことをすればよかったのね。
「ありがとう、お姉さん。私も、この力を誰かのためにならないか考えてみるね。」
その言葉を聞いてお姉さんはにっこりと笑った。
それから私たちは今後のことについて話し合った。お姉さんによると、私は、一人になったけどなんと一人でも暮らせるらしい。私を引き取ってくれた人と私の両親の遺産が全部私に相続されたかららしい。けど、さすがに小学生を一人暮らしをさせるわけにもいかないから小学生の間は国が保護してくれるそうだ。先生みたいな人を目指すために早く小学校に通っていろんなことを勉強したい!けどそのためにはまずこの病院から退院しなきゃいけないんだけど…。
「お姉さん、私のことを信じてくれないのにどうやって小学校に通えるようにしたらいいかな?」
「んー、そうねー。春海ちゃんは確かに本当のことを言ってるって私なら分かるんだけどお医者さんたちはどうしてもそれが本当のことに思えないのよ。だからずっと病院に閉じ込められてるの。」
「本当なのに…」
「だからね、お医者さんたちが欲しがってる言葉を言ってあげればいいの。目が覚めてから大きな音がして怖かったのでずっと隠れてました、ってね。」
「え、けど嘘はついちゃいけないって先生が。」
「けどね、そうしないとずっとこの病院の中よ。早くこの病院を出て先生みたいな人を目指すんでしょう?先生だって春海ちゃんにはやく元気に、学校に通ってほしいって思ってるわ。」
そう…なのかな。けどはやく小学校にいって勉強したいし…
「私からも先生に言っておくわ。心はもう治ってきたからもうすぐ退院はできそうって。それからは春海ちゃんしだいよ。」
そういって話は終わった。
お姉さんはもう時間だから帰るらしい。…もうちょっと一緒にいてお話ししたいけど我慢しよう。お姉さんは夢魅の館ってところで占いをしているらしい。退院したら遊びに来てって言ってたし小学校に通いだして落ち着いたら行ってみよう。
お医者さんが入ってきてお姉さんと出ていくとき、見送りにいく、というとお医者さんは驚いた顔をした。…ちょっと申し訳ない気持ちになった。こう思えるようになったのもお姉さんとの会話で少し前向きになれたからかな…。一緒に病院の中を歩きながら玄関までつくと切ない気持ちになった。だけどすぐに思い直した。もう会えなくなることはないんだもん。また、会えるよね。
「またね、お姉さん。」
そういうとお姉さんは笑顔で、
「またね、春海ちゃん。」
と言って帰っていった。
その後の生活は忙しかった。私は早く小学校に通えるようにもうおかしくなくなったことをお医者さんに示さなきゃいけなかった。今までは本当のことを言ってたけどこれからは嘘を言って、少しの勉強の遅れを取り戻さなきゃ。私が、前向きに考え始め、嘘を言い始めしばらくするとすぐに退院できるようになった。退院してからは、国の人が、派遣してくれた先生のところで勉強した。先生によると私は転向という形で小学校に通うことになるらしい。けど、今の時期は半端な時期だから、私が5年になるまではここで勉強するんだって。休みの日には、お姉さんのところに遊びに行ったりした。私が、退院して小学校に通えるようになったことをいうと喜んでくれた。お姉さんと話したりお姉さんの占いを近くで見てた。占いを見てると男の人が多くてこれからのことについて悩んでいるひとばかりだった。お姉さんになんでか聞くとある人が作ったすごいものが女性にしか乗れないらしくて女性が権利が強くなっているんだって。よくわからない顔をしてるとお姉さんは中学生になったころには落ち着いて学校でならうことになると思うよ、と言った。
「私もそれに乗れるようになったら誰かを助けたりできる?」
「できるよ。けどたぶんものすごく勉強しないと乗れないと思うよ。」
「じゃあ、頑張る!」
それから、小学校に通うまでは勉強を教えてい休みの日にはお姉さんのところに行く日々が続いた。
そして次の年の春、私が小学校に通う日がやってきた。私の担任になる人は伊藤先生という人だった。伊藤先生によると私のほかにも転校生が一人来るんだって。仲良くできるといいなぁ。
次回あたりで原作キャラと絡ませていこうと思っています。批評、文章の書き方のアドバイスなどがあると嬉しいです。