「皆さん、入学おめでとう。私は副担任の山田真耶です。」
教卓の上で笑顔になって私のクラスの先生がそう自己紹介するけど誰からも反応はない。…まあそれはそうだよね。先生の話よりクラスの中の男子のほうが気になると思うし…。
「じ、じゃあ自己紹介をしてもらおうかな。出席番号順で。」
それにしても、あまり先生っぽくないなあ。私が今まで教えてきてもらった先生と比べても自信がなさそう。けどああ見えて日本の元代表候補だったらしいし…そんな風に考えているとみんなの注目の的になっていた男子の番になった。
「お、織斑一夏です。よろしくお願いします。…以上です。」
一夏君、その自己紹介は駄目だよ…。皆落胆してるよ…。
バアァン!
「お前は、まともな自己紹介もできんのか。」
「ち、千冬姉!?なんでここに!?」
「学校では織斑先生と呼べ。」
そういって一夏君を千冬さんはもう一度叩いていた。あんなに叩かれて大丈夫かな…。あとで見てあげよう。千冬さんは山田先生と少し話した後私たちに挨拶をした。その瞬間歓声が沸いた。なんでもクラスの多くは千冬さんにあこがれてこの学園に来たらしい。千冬さん人気だなぁ。
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「いってぇ…。千冬姉もなにもあんなに強く叩かなくてもいいじゃないか。」
「大丈夫?一夏君。」
「おう、春海か。何とか大丈夫だったよ。」
SHRが終わった後、私は一夏君のそばに行って大丈夫かどうか聞きに行った。周りからは勇気あるなぁ、と凄い目で見られたけど…。まあ幼馴染だしね。
「それにしても良かったよ、春海がいてくれて。もし、この教室に知り合いがいなくて一人だけだったらさすがに辛すぎだったと思うし。」
「あはは…。まあしょうがないよ。けど一夏君がIS学園に来るとは思わなかったなぁ。」
「いや、俺も起動させてなかったら来ねえよ。なんでIS触ったら起動したのかなぁ。」
「なんか理由があったんでしょ。」
「理由かぁ。…だめだ。なんも思いつかない。春海は思いつくか?その…なんか俺が起動できる理由は?いろいろ勉強してただろう?」
そういわれてもなあ。IS学園入るまでにたくさん勉強したけどISが女性だけにしか起動できない理由はいまだにわかってないとしか書かれてなかったし…。
「ごめんね、私にはわからないよ。」
「そうか、春海にわからないなら仕方がないな。」
「あ、そうだ。一夏君、鈴ちゃんがすごい驚いてたよ。なんであいつがIS起動できてIS学園に入ってんのよー!、って。」
「あー、鈴のやつそんなに驚いたか…。」
そうして一夏君と話していると、
「ちょっといいか?」
とクラスの人が話しかけてきた。
「お、箒か。どうしたんだ?あ、春海。こいつは俺の幼馴染で春海と鈴が転校してくる前に転校していったやつなんだ。箒、こいつは」
「そんなことはいい!お前、すまんがこいつを借りていくぞ。」
「あ、おい箒!急になにすんだ!?」
そんなことを言いながら一夏君は連れていかれてしまった。それにしても私の転校してくる前の幼馴染かぁ。仲良くなれるといいんだけど…。
「ねぇあなた、その…一夏君と話してたけど…もしかしてガールフレンドか何かなの?」
自分の席に戻って授業の準備をしていたら別のクラスの人が話しかけてきた。私が一夏君の…?
「いや、違うよ。一夏君とは幼馴染なの。」
「あ、そうなんだ。私は、鷹月静寐。よろしくね。」
「こっちもよろしくね。私は四方田春海。」
その後、鷹月さんと話して授業が始まりそうになったから自分の席に戻った。一夏君はまだ帰ってこない。山田先生と千冬さんが入ってきて授業が始まる寸前に一夏君は戻ってきた。
ISの基本的事項の授業が始まった。基本的事項なのであらかた覚えてたから少し退屈だなと思っていたけど一夏君は違うようだった。
「ぜ、全部わかりません…。」
え、全部?確かIS学園に入る前に分厚い参考図書を入学者は全員もらってたはずだけど…。そう思っていると、千冬さんが一夏君に見てないのかを訪ねていた。
「古い電話帳だと思って捨てました。」
その瞬間千冬さんに叩かれていた。一夏君、それはダメだよ…。いくらなんでも捨てるのは。擁護の仕様がないよ…。授業はとりあえず一夏君のことを置いておいて進行された。
「では、今日はここまでにします。次回の授業までにまた次のところを見ておいてください。」
そういって山田先生と千冬さんは出て行った。
「はぁ、つらかった。」
「一夏君、間違えて捨てるのはないよ…。」
「いや教科書があんなに分厚いとは思わなかったんだよ!」
「それで、どうするの?」
「それなんだけど春海、教えてくれないか?ISのことを。」
「んー、いいよ。けどまじめにしなきゃダメだよ?ただでさえ勉強する部分は多いんだから。」
「悪い…。」
「ちょっと、よろしくて?」
一夏君と話していると、確か…イギリスの代表候補生のオルコットさんが話しかけてきた。
「どうしたの?オルコットさん。」
「あら、私のことをご存知ですのね。」
「それはそうだよ。イギリスの代表候補生で第三世代の専用パイロットでBT兵器を扱うのがすごく上手いんだって?」
「そう褒めないでくださいまし。私は努力を人一倍しただけですわ。」
「なあ、春海。」
「ん?何?一夏君。」
「この人は誰なんだ?あと代表候補生ってなんだ?」
「一夏君…。オルコットさんのことはともかく代表候補生を知らないのはまずいよ…。」
「し、知らない!・私どころか代表候補生すら知らないというのですか!?」
「おう!知らん。」
一夏君が、ここまでISのことに関心がなかったとは…。千冬さんはISのことについて一夏君に何も教えなかったのかな?
「ま、まあいいですわ。先ほどの授業を見て何も知らなさそうだったのでこの代表候補生の私が貴方にISのことについて教えて差し上げようかと。何しろ私はこのIS学園の入試で唯一教官を倒したほどですから。
さすがに代表候補生なだけあるなぁ…IS学園の教師を倒すだなんて。そう思っていると一夏君が、
「入試でなら俺も教官を倒したぞ?一応だけど。」
「「えっ!?」」
「な、なんだよ春海まで。あとISのことに関しては春海に教えてもらうから大丈夫だぞ。心配してくれてありがとな。」
いやそうでしょ。専用ISも持たず、一度もIS乗ったことがない人が学園の教官倒せるとは思えないし…。さすが千冬さんの弟ってことかな?一応ってどういうことだろ?
「ちょ、ちょっと待ってください!教官を倒せたのは私だけどお聞きしたのですが。」
「女子の中ではってことじゃないのか?」
「そんな…。いや、納得がいきませんわ!今まで乗ったこともない上で専用機もなしどうやって!」
「どうやってと言われてもなぁ。あんまり相手のことも考えるといいたくないんだよ。」
そうやって押し問答をしていたけど次の授業が始まる時刻になったから千冬さんと山田先生が教室に入ってきた。これ以上続けることができるわけでもなくその場は解散になった。
なんか一話ごとの文字数が少なくなってきてる…。次は3、4千文字書きたいなぁ。