死んだら、戦艦ミカサのメンタルモデルになってた件   作:くいあらためよ

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昔話

「くそ………隠れ家が先に押さえられているとは…」

 

「どうしようか?」

 

「ミカサ、おまえは霧だろ?船にのせて俺を横須賀かいや、中央管区に連れていってくれ!」

 

「無理よ、そもそも私、今艦が無いもの。」

 

「ふぁ!?何でだよ!?!?」

 

「はなせば長くなるけど、硫黄島で他の霧の船と殺りあったの。」

 

「仲間割れか、何で?」

 

「色々あるのだけれど、やはり、霧に背いて人類側に付いたからかな。」

 

「ほう…………401みたいにか。」

 

「知ってるの?」

 

「知ってるもなにも、あいつが行方不明になったときに捜索に行ってきたんだ、極秘裏でな。」

 

「でも、それって大海戦のあとでしょ?もう霧の封鎖が完成していたのでは?」

 

「そうだ、あんな無謀な作戦が成功するわけが無かったんだ…………」

 

気付くと肩を震わせていた。

 

「実績が欲しかった当時の佐世保の最高司令官はこの作戦を強行した。この作戦で多くの将兵が死んだ。俺の友人もたくさん死んだ。源田もな………」

 

「源田って、大海戦で戦死したんじゃ…」

 

「偽造データだ、あいつはそこでは死んでない。」

 

少し力が抜けたのか、表情が和らぎ話を続けた。

 

「結局は3隻で出撃をしたが、帰還できたのは大破した『護衛艦あけぼの』1隻だけだった。他2隻は沈んだよ。」

 

「一体………その戦場で何があったの?」

 

「俺たちは、順調に海路を進めていた。紀伊半島を通りすぎたとき、ヤツは現れた……」

 

 

 

 

~紀伊半島沖~

 

「こちら『ひびき』より全艦へ、対潜ソナーに感あり。対潜警戒を厳となせ。」

 

『こちら『むらさめ』、ソナーには何ら反応がないぞ?』

 

『こっちもだ。『ひびき』、故障してないか?』

 

「それはない整備は万全だ、なぁ、菅野?」

 

「あぁ、確かに潜水艦だ………401か?」

 

『………!魚雷多数接近!回避不能!!』

 

「なに!?」

 

突然、右舷にいた『むらさめ』が大爆発を起こした。

 

「爆雷射出用意!各員配置開始!」

 

『こちら『あけぼの』、人員の救助に入る。』

 

「了解、頼むぞ!」

 

「レーダーに感あり、新手です!」

 

「なに!?」

 

「あれは…………ッ!」

 

「霧の艦艇です!」

 

「クソッ!?戦ってはまずいッ!」

 

「撤退を!撤退を具申しますッ!!」

 

「司令部に打電、撤退要請!」

 

「司令部!こちら派遣艦隊旗艦ひびき、大戦艦級その他霧艦艇と交戦中、撤退許可を!」

 

『撤退は許可できない、任務を遂行せよ。』

 

「何をバカなことをいっている!撤退しなければ全滅だ!」

 

「右舷側面損傷、第三ブロックに浸水発生!35ノットまで低下!」

 

「ミサイルをばらまけるだけばらまけ!」

 

「大戦艦に火力を集中させろ!」

 

『こちら『あけぼの』、人員の収容完了!』

 

「全責任は私がとる、全艦回頭!撤退だ!」

 

「敵弾直撃コース、回避不能!!」

 

「衝撃に備えろ!」

 

霧艦艇の主砲はひびきの艦橋の半分を溶解させ、継戦能力を奪った。 

 

「源田、しっかりしろ源田!」

 

「菅野………すまねぇ……」

 

「ばか野郎!しっかりしろ!」

 

「あとは…………頼むッ!」

 

「クソッ…………総員…退艦!」

 

 

 

「何とかして、あけぼのに乗ってその場所から離れたが途中、雷撃を受け片軸をやられた。」

 

「そう…………」

 

「それからしばらくして知ったんだ……これをな。」

 

菅野の左手にはUSBが握られていた。

 

「ここに逃げ込めばしばらくは回避できると思ったんだがなぁ…」

 

「どう言うこと?」

 

「ここは、霧がよく巡回しているんだ。だから、奴等も迂闊には近づけないと思ったんだけど…磐蟹を上陸させてきたところを見ると霧にも何かあったらしいな。」

 

ちらりとミカサを見る。

 

「私が………ここを管轄する巡航艦隊旗艦を沈めたからかしらね?」

 

「まぁ、いいが……」

 

菅野がドサッと寝転ぶ。

 

「何とかして横須賀にいかねぇと………」

 

 

 

とある海域

 

ふと目を開けると、青空が広がっていた。

私はどうやら何かの上で寝ているようだ。

体が重い、しかし照りつける太陽はそんなに厳しく感じない。

 

「俺はどうにかなってしまったらしい……」

 

そう一人呟いた。

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