もしアイドル達にオリ兄弟がいたら?   作:雨乃谷 飴人

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お待たせいたしました。雨乃谷飴人です。
皆さんはデレステ2周年、楽しみましたか?今回私は魔法のカードでダリーを迎えました。ようこそ。我がプロダクションへ。
では、どうぞ。


猫系アイドルに兄がいたら?

前川みくには少し変わった兄がいる。

双子で名は駿。普通の名で、普通の家庭で育ち、普通の兄妹として生活してきた。

ただ少し性格が変わっているだけの自分と瓜二つの兄。

みくにとってその兄はかけてはならない大切な存在であり、近くにいるのが当たり前の存在であった。今のアイドルとしてのみくを形作ったのも元は兄が原因である。

今回はそんなに兄妹の日常を覗いていこう。

 

「いたずら〜して〜♪」

 

茶髪で眼鏡をかけ、高校の制服に身を包んだ胸部の成長が著しい女の子が歌いながらマンションの廊下を歩いている。

彼女が前川みく。今ではすっかり名も広がり、猫系アイドルの先駆者だ。

 

「ごほおび〜がほしぃ〜もん♪」

 

上機嫌だ。足ではステップを踏み声のトーンはいつもよりも高い。それもそのはず、今日はレッスンもお休みで学校も職員会議のため午前授業。ならば家に早く帰ることができる。しかし、ただ早く帰るだけならばここまで上機嫌にはならない。

兄がいるからだ。みくにとって兄と過ごす時間は何事にも変え難いものであり、みくの生活にとって必要不可欠だ。

 

「スキありっ♪」

 

今はどう甘えようか、どんな話をしようか考えているのだろう。

 

「んふふふ〜。」

 

立ち止まった。どうやら自分が生活している部屋についたようだ。

 

「ただいまにゃー!!」

 

彼女はニッコニコで玄関をくぐると……。

 

「おお、帰ったかマイシスターよ。」

 

ネコ耳をつけた男がいた。

 

「……」

「今日は早いじゃないか、どうしたんだ?」

「……」

 

みく絶句。彼女の時間だけが止まったかのようだ。それだけ彼女にとってネコ耳をつけた兄は衝撃的だったのだろう。

 

「……( ゚д゚)ハッ!」

「それで、今日はスーパーで……」

 

そして時は動き出す。が、兄はみくの挙動を気にせず何食わぬ顔で話し続けている。

 

「……うん!今日は午前授業でレッスンもお休みなの!」

「おお、そうか。ならば共にいる時間が増えるな。」

 

……スルーした。いや、無かったことにしたようだ。

 

「ふむ、とは言えいつも通りに炊事洗濯はほとんど終わってしまっていて、してもらうことは無いが……」

「ん!大丈夫にゃ!今日は駿チャンといっぱい遊ぶの!」

「おお、それはいい。最近ミクニャン成分が足りなくてな」

「何その成分」

「急に声を低くするんじゃない。」

 

登場こそインパクトが強かったがいい兄だ。これならばみくが懐くのも納得できる。

 

「ところでこの耳はどうだろう?私の頭に合うやつを買ってみたんだが」

「なんでスルーしたことをまた持ってくるの!?」

「いや、ミクがスルーしようとしたから……」

「そこまで察したらみくの思いを汲み取ってよ!」

「まあ、知ってて持ってきたんだが。」

「ふざっけんな!」

 

……いい兄、か?

 

「せめて似合ってるか似合っていないかくらい言ってくれてもいいんじゃないか?」

「駿チャンさ……それわかってて聞いてる?」

「ふむ?人から言われた方がわかりやすいと思ってな。」

「あ……そう……。」

 

何を言ってるのだろうかこの男は。いくら容姿がみくと瓜二つ、女の子のような顔しいるからと言って流石に似合っているということは……。

 

「似合ってるに決まってるにゃ!」

「嬉しいにゃん。」

 

……なんだこの兄妹。

いや、忘れていたのだ。この兄してこの妹あり。兄がシスコンであるって妹はブラコンではないということはない。

シスコンブラコン兄妹なのだ。この家は。

……手遅れである。

 

「やっぱり駿チャンも一緒にに猫系アイドルでデビューしようよ!駿チャン可愛いし絶対人気出るよ!」

「それは遠慮させてくれ。いくら私でも人前でこれをやるのは恥ずかしい。」

「え〜……残念。ネコちゃん兄妹でデビュー出来るも思ったのに。」

「悪いな。」

「じゃあ全力でにゃん!って言って。」

「?それくらいな構わないが。」

「あ、ちょっと待ってねー……。はい、いいよー。」ピッ

「あー……ん、んん!……にゃん♡」

「……」

「あ?ミク?」

 

待たしても時が止まった。

 

「くっ!」

「ミ、ミク!!」

 

みくが胸を抑えてうずくまってしまった。これには流石に駿も焦ったようだ。心配そうにミクのそばに近づいている。

 

「……ボソボソ」

「え!?なんだ?どうした!」

「……」

「おい!ミク!」

「家の駿チャンが可愛すぎてつらい。」

「……」

 

手遅れである。これはどんなに腕のいい医者でも治すことは出来ないだろう。

病名は『アホで症』

 

「……」

「痛っ!何するの!」

「いや、つい……。しかし、妹よ1つ言わなくては行けないことがある。」

「な、何?ミクはまだオニイニャンの余韻に浸っていたいんだけど。」

「お前の方が可愛い。」

「ハァ!!!??」

 

……もう何も言うまい。

 

「ちょ!駿チャン、もう一回!もう一回言って!ろ、録音が……。」

「今日の夕飯は鯖の味噌煮だ。」

「いや、ちがっ!……ってさかな!?なんで!?ミクは魚が嫌いなんたけど!?」

「いい加減直せ。魚が食べられないのは人生の9割5分損してるぞ。」

「魚の占める割合が多い!……いや!そんなとこよりなんで魚?昨日も魚だったんじゃん!」

「昨日はイカだ。あれは魚ではない。ほら、行くぞ。」

「待ってよ!こ、交渉しよう!今日はお風呂突撃しないから!」

「もうなれた。」

「お兄チャンが着て欲しい服着るから!」

「それもいつも来てくれてるだろう。」

「ネコ耳つけて甘えてあげるから!」

「それもいつもやっている。」

「結婚してあげるから!」

「魅力的な相談がそれは難しい。」

「お嫁にもらってあげるから!」

「だから……いや、まて。何かがおかしい。」

「駿チャンのワイシャツ返すから〜!!」

「やっぱりお前か!!」

 

ネエ~ッタラー!!

ハイハイ。

……!!

……

 

……まあ、ある一点を除けばいい兄妹だ。

仲が良く、お互いを大切にしている。この兄妹の縁は切れることはないだろう。彼らこれからもこのような楽しい日常を送っていく。そう願うことにしよう。

 

……。

 

 

 

あれ?さっきまでのやり取り全部玄関でやってたのか?

 

 

おわり!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『にゃん♡にゃん♡にゃん♡にゃん♡』

 

「……でへへ。」

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 




ありがとうございました。
気づきたらお気に入りが200件を超えていました。こんな思いつきの見切り発車をありがとうございます。
これからも応援して頂けますと調子に乗って書くので、よろしくお願い致します。
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