Fate/GrandOrderとセブンスドラゴンシリーズを混ぜてみた 作:白鷺 葵
・『百花繚乱クロニクルセブン』に登場する“我が家のムラクモ13班員”が人類最後のマスター一同に収まっている(重要)。
・『百花繚乱クロニクルセブン』に登場する“我が家のムラクモ13班員”が人類最後のマスター一同に収まっている(重要)。
・『百花繚乱クロニクルセブン』に登場する“我が家のムラクモ13班員”は、その作品の彼等とは“平行世界の同一人物”扱い。
・『百花繚乱クロニクルセブン』の世界観に関するネタバレに抵触する可能性がある。あちらの方でも大分バレバレだが、注意してほしい。
・クロスオーバーのバランスはナナドラ>越えられない壁>FGO(重要)。
・クロスオーバーのバランスはナナドラ>越えられない壁>FGO(重要)。
・クロスオーバーのバランスはナナドラ>越えられない壁>FGO(重要)。
・クロスオーバーのバランスはナナドラ>越えられない壁>FGO(重要)。
・真竜がFate関連要素をこき下ろす言動が出てくる(重要)
・真竜がFate関連要素をこき下ろす言動が出てくる(重要)
・真竜がFate関連要素をこき下ろす言動が出てくる(重要)
・13班員の中にとんでもない言動をするケダモノがいるので注意してほしい。
・セブンスドラゴン無印・2020シリーズ・Ⅲ-code:VFD-の容赦のないネタバレ。
・パワーワードのオンパレード。
・亜種特異点クリア後、第2部前の情報。
・さらっと生き残っている人がいる。
・一発ネタの短編なので、あまり深く考えないで読むことをお勧めする(重要)
・一発ネタの短編なので、あまり深く考えないで読むことをお勧めする(重要)
・一発ネタの短編なので、あまり深く考えないで読むことをお勧めする(重要)
上記の注意を読んだうえで大丈夫な方のみお進みください。
【名前と外見一覧】
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拝啓、俺が見ている夢の世界で幸せに暮らしているであろう誰かへ。
キミたちの旅立ちを見終えてから如何程の時間が流れたのか、俺にはもう想像が尽きません。多分、俺たちの誰もにとって、時間の経過なんてものは些末事に過ぎなかったりします。ぶっちゃけ、何度も1個宇宙創造してるから仕方ないね。
『そもそも自分が何歳か分からないんだ。20代前半で事実上の不老になって、90代でポックリ死んだ後は親友の老々介護で5000年存在し、親友を見送った後に竜戦役から80年後の世界に飛ばされた副産物でまた生身の人間同然の存在になって、ドラゴン倒して1個宇宙創造した後は、1個宇宙創造を延々と繰り返してたから』
『…………ちなみに、1個宇宙の創造を何度行ったか、覚えているかネ?』
『9999無量大数から数えるのをやめた』
数学者である
因みにこの黒幕、『人類を滅ぼすために数十分費やす』という致命的なミスをやらかしていました。『それで完全犯罪を名乗るなどおこがましい。
その後も色々と面倒事を起こす問題児で、宿敵の探偵と張り合うために色々やります。普段から双方は対立しているのですが、変な方向でタッグを組まれたときは流石に腹が立ちましたよ、ええ。人が折角隠蔽した滅びの世界を白日の下に晒してくれやがりましてね。おかげであの世界が現実になりかけました。
何度も1個宇宙創造案件を引き起こしてくださりました一同に対して腹が立って仕方がなかったので、ここ最近で問題を起こした連中と、奴らの手綱を握れそうな面々に責任を取ってもらうことに。
嘗て俺たちが1個宇宙を創る羽目になったプロセスをそのまま体験してもらうという形です。あの力を行使するためにどれだけの大冒険とトラウマを刻む羽目になったのか、きちんと学んでほしいものです。
「ネタがない? ――バカめ! お前がネタになるんだよォォ!!!」
「紙面への昇華プレイは楽しいですよね! 拙いながら私も(官能)同人作家の端くれ、充分理解していますとも!!」
「「ウ、ウワァァ――――ッ!!」」
……あと、
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止めるのに時間がかかりました。今日もケダモノは絶好調、俺にとっての天敵です。
全部終わって後は微睡むだけになった俺ですが、何をまかり間違ったのか、
ムラクモ機関で戦っていたときと同じように――あるいはノーデンスで孫たちの戦いを見守っていた時と同じように、俺たちの後ろには守るべき人々がいて、目の前には超弩級の異形が湧いています。その残党処理が終わったら、次は対人戦が待ってるぜ!
個人的な経験からして対人戦は苦手なのですが、優秀なサーヴァントが揃いましたので大丈夫でしょう。あと数日くらいすれば、出向しているモリアーチャーやヤク中ホームズも帰還するはずです。だから、対人戦への備えについて俺が頭をひねる必要はなさそうです。餅は餅屋ってね。
「なあユイ。問題を起こした面々への罰として課した特別レイシフト、どこまで行ったっけ?」
俺の問いかけに対し、伴侶は目を瞬かせました。
そういう姿が好きです。俺のお嫁さんが今日も愛しい。
「U.E.77年の? やだ、ミカゲくん。この前連絡来たばっかりじゃない」
「知ってるよ。『第4真竜ヒュプノスを撃破した』んだろ。そうなると、今は第2真竜を探して休暇中の頃だよなって」
「あ……」
妻の顔が曇りました。あの地獄を駆け抜けた者として、彼女の気持ちはよく分かります。『休暇明けのお花見』、あるいは『デスマーチ』。
今回の人選は、騒ぎの原因となった俺のアラフィフ教授・ユイのヤク中探偵・シラユキの自称アイドルなコメディアンを中心に、教授をパパと呼ぶヨツミンのセイバーフラン、シラユキのツンデレファザコン騎士モードレット、エンゲル係数爆上げなヨツミンの騎士王、監視役兼良識人として強制参加させられたマサハルのロビンとエミヤ、休暇と世間勉強のために送り出したロマニとゲーさんです。
「人選に悪意がなかったのか」と問われれば嘘になりますが、「悪意しかなかったのか」という点は否定させていただきたい。問題を起こした面々やその関係者たちに反省してもらいたかったのと、尻拭いの為に俺たちがどれ程の労力を使っているのかを実体験してほしかっただけです。
保護者枠で選んだ方々に対して「なんで問題児を止められないんだ」と八つ当たりする意図はございません。ただ、トラブルメーカーが暴走することで俺たちの行う尻拭いに必用な材料が何であるかを把握してもらうことで、防波堤としての意識を高めてほしいなと思っただけです。嘘じゃないです。
ゲーさんとロマニに恨みがあるわけではありません。人間の底力を知ってほしいのと、メンタル的に飛躍してほしいだけです。人類救済を願った憐憫の権化に、未熟のまま進化の極点に至った命の旅路を見せてやりたかった。お前と同じ願いを抱きながら、人間のまま生きていこうとした命を知ってほしかったのです。
「今回、どうなるかな。全員初見だし、今までと似たり寄ったりだろうけど……」
遠征に参加させた面々を思い出します。
最初の遠征に参加させたメンバーは、締め切りに追われるのが苦痛だとボイコットしたヒイナのアンデルセン先生、過労死寸前すぎて労基に駆け込むことを辞さなかったマサハルの孔明くん、喜劇と悲劇大好きなヒイナのシェイクスピア先生、憎しみ反対系聖女であるユイのジャンヌ、憎しみによる喝采を肯定するツンデレ聖女たる俺のオルタ、正当な復讐が大好きな俺のぬらりモン、世界救済したい系神父である俺の天草くん。
一部の面々――憎しみ反対派や復讐や憎しみ大好きっ子――が第4真竜のあたりでメンタルがボッコボコになりました。孔明くんはこの時点で泣いてました。作家先生が執筆活動を始めたらしいと耳にしました。聖職者たちが、第4真竜に進化しながらも自分たちに討たれることで地球を守った命に祈りを捧げていました。わだかまりやらなにやらは若干薄れ、性格的相性が悪くても何とかなるかもしれないレベルに落ち着いたそうです。
『マスター! なんだ、なんなんだあの“お花見”は!?』
向うにおける『休み明け』にクレームが来ました。
締め切りに追われていると愚痴っていた、ヒイナのアンデルセン先生でした。
『だから言ったじゃん。『もう少ししたら、閉め切りに追いかけられることなくゆっくりできるようになるよ』って』
『馬鹿者! 作家という職業は読者と編集者がいなければ成立しない! 『休みが欲しい』とは言ったが、だからといって『編集者や読者を殺してほしい』とは一言も言ってないぞ!!』
真顔で言い放ったマスターに対し、見た目は子ども中身は大人のオッサン=合法ショタが顔を真っ青にして噛みつきました。隣の劇作家も同意してました。
意味も分からず死んでいった人々を弔い終えた聖女さまは相変らず清廉潔白ではありましたが、憎しみの側面であるオルタのことを全否定することはありませんでした。
同時に、監獄塔で互いを否定し合って即刻殺し合いする仲だった巌窟王さんの憤りについて思うところができた様子でした。怒らなきゃやってられないことばかりですからね。
友達だと思っていた人たちとも殺し合いをしたようです。英霊たちにとって「昨日の友は今日の仇」なんてよくある話ですが、やっぱり胸に突き刺さるみたいで。
死ぬために生きた道具の願い、揺るぎない価値が欲しかった人造兵器が手にした価値――それらを見て、遠征参加者は何を思ったのでしょう。
個人的な話ですが、そのときの遠征参加者の中で一番印象に残ってるのは天草くんでした。2番目の真竜に、
『馬鹿を言わないでください。貴女の言う進化を――貴方が掲げる救済を、認めるわけにはいきません』
と啖呵を切ったそうです。上位生命体たる真竜が齎す『この宇宙すべての理』に(天草くん個人のみが)『この世すべての善』を掲げて挑みかかる図は、ある意味一方的ないじめにしか見えないでしょう。天草くんフルボッコ確定の。でも、天草くんは勝ちました。今回の残酷なる慈母戦でMVPを獲得しました。
その勢いのままに第7真竜へ突撃し、そこでもMVPを獲得するレベルの活躍をして帰ってきました。みんなボロボロでしたが、一同目がギラギラしてました。「美しいものを見て帰って来た」と言わんばかりの表情でした。但し、全員もれなく社畜気質になってました。
2回目の遠征は神さまや人外を中心にファラオを突っ込みました。マサハルの賢王とエルキドゥ、シラユキのイシュタル、ヨツミのエレシュキガル、俺のマーリンとオジマン、ユイのタマモとニトちゃんです。
『落ち着け落ち着け考えろ。今はこの感情は不要だ。とにかく効率的に、効率的に……ダメだ抑えろ。抑えろ。確かにその感情は適切だし当然だが、今は――ああ、なんてことだ。なんてことだ。どうして、どうしてこんな……!!』
花見でマーリンがバグりました。人類ハッピーエンド主義者に、お花見デスマーチは難易度が高かったようです。
似たような反応は、圧倒的な自信にあふれていた太陽の王が挙げられます。あちらは無言でした。ひたすらに無言でした。
第2真竜と相対峙したときにブチ切れました。7番目の真竜に至っては3形態とも圧殺しております。ファラオは有言実行で世界を救いましたよ!
冥府の女王は死にそうな顔してました。冥界の人口が爆発的に増えただけでなく、冥界自体が消えてしまいかねないからです。だって第7真竜が目覚めたら、星の神秘諸共滅びてしまうのですから。いくら死後の世界でも逃げられません。むしろ、真竜は死後の世界ごと星を食べ尽くすでしょう。
あと、真竜の金ぴかとこっち側の金ぴかは仲が悪いようです。賢王とファラオが金ぴか竜を煽りながら舐めプする姿はこちらも溜飲が下がる思いでした。金ぴかには大きな借りがありますから当然です。アトランティスでも、グレイトフルセブンスでも、ニアラを煽り倒してくれました。
話題は変わりますが、友達のエルキドゥくんが武器蒐集大好きな変質者に襲われた際、賢王さまは颯爽と彼を助け出しながらディンギル砲を連射してました。真顔でした。目は一切笑っていませんでした。因みに、醜悪な蒐集家は喰いすぎが原因で戦闘不能になった模様。情けない。
『上位生命体の魂とはどんなものかと興味はあったんですけど、ご主人様たちのイケ魂とは比べ物になりませんよね! はっきり言って腐ってます。腐りきってます!』
そう語ったタマモちゃんは、第2真竜をそう糾弾しました。第2真竜は神様系サーヴァントのことを『粗大ごみ』呼ばわりして襲い掛かってました。
『こんな腐った魂に組み込まれて食われるのは御免被ります』と叫んだ彼女が、第2真竜戦のVIPです。
ニトちゃんはグレイトフルセブンスで号泣してました。ニトちゃんに使役されるのではなく、自ら助けに来てくれた死霊からの激励が嬉しかったようです。
『なんでキミは粗大ごみを送ってきたの? はっきり言ってやめてほしいんだけど』
遠征が終わって暫くした後、苛々MAXハートな第2真竜からクレームを頂きました。あの遠征で2つ程宇宙を使っちゃったことが原因だと思われます。俺の加護がなければ剪定で吹っ飛ぶ存在と連続2度もエンカウントし、そいつらが剪定に耐えて候補者決定戦まで勝ち抜いてしまったんだから仕方ないね。
本来なら「その宇宙に生きる“狩る者”」から第7真竜候補を選びたかったはずなのに、残ったのが“第7真竜の加護を受けただけの粗大ごみ”だけだったから苛立ったのでしょう。2度とやるなとおかんむりでした。俺もそのつもりでしたが、モリアーチャーとヤク中がやらかしてくれたので仕方ないね。
第2真竜に此度の遠征を説明し、土下座しました。泣きの1回として許してもらえたので本当に安心しました。八つ当たりも兼ねて『モリアーチャーとヤク中を集中的に狙う』と仰っていたので、『宜しくお願いします』と頭を下げました。遠征はこれっきりにしたいものですが、問題が起きたら仕方ないかなぁ。また謝らなきゃ。
そんなことを考えていたら、端末から連絡が来ました。連絡主は、遠征に出した人々です。
彼/彼女らが何を言うのか大体予想がついた俺は、何と返すべきかも理解していました。
「もしもし。今どうなってる?」
『み ん な 死 ん だ ! ! !』
「だろうな」
端末の向こうが阿鼻叫喚状態なのは、大体予想が付きました。
まあ、何を言いたいのかと言えば――『色々ありましたが、俺は元気です』。
以前書いて止めた問題作を、尻切れトンボのままで出したお話です。これと雰囲気を同じにした別ネタが浮かんだので、受け入れられるか否かの試金石がてら投稿してみました。これがダメな場合は件のネタを諦めようかと検討しています。