三好春信は『元』勇者である   作:mototwo

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mototwo(以下略):精霊ってどうやって生まれたんだろうな?

春信(以下略):なんだ、いきなり?



精霊誕生物語

「そんなことが許されるはずがない!」

 

「許されない?

そうだ人類はとうに神々に許されない領域まで踏み込んでいたんだ

だから天の神は天使バーテックスを(つか)わし

我ら人類の淘汰(とうた)(はか)った!

だが、我々もただ駆逐されるだけでは終れない

追い詰められれば

たとえ神にだって反逆する

それが人間というものなのだ!」

 

「私は勇者を守るためにここにいるんです!

彼女たちを切り刻むためじゃない!」

 

「私だってそうだ

彼女たちを守りたい

傷つけたくない」

 

「だったら!」

 

「ここにあるのはただの死体だよ

もう勇者ではない」

 

「この子は世界を守るためにその命を捧げた英雄ですよ!

なんでそんなことが言えるんですか?!」

 

「見解の相違だな

私が守りたいのは生きた勇者たちだ」

 

「!!」

 

「それに彼女の犠牲がその親友たちを

これから生まれる勇者たちを守っていくんだ

こんなに美しい話があるかね?」

 

「ですが、それでは折角味方をしてくれた地の神すらも裏切ることに!」

 

「では君はこのまま少女たちが傷つき、死んでゆくのをただ見守るつもりか?

そうして緩やかに人の世界が死滅するのを黙って見ているのか?」

 

「それは…」

 

「私はいやだ!

何もせずに座して神々の裁決を待つなど!

出来ることがあるのに何もしないなど

科学者の名折れだ!」

 

「しかし…」

 

「たとえそれで地の神にすら見放され

この世が終わるならそれでもいい

300年近くも人類に味方してくださった

神樹様に滅ぼされるなら本望だ!」

 

「…」

「まずは脚からだ

この子は接近戦に特化しすぎた為に死期を早めた

遠くから駆け抜けるような攻撃をなす精霊が必要だ」

 

「もう片方の脚もだ

中距離から攻め込み相手の攻撃を避ける

そんな速さを得られるだろう」

 

「次は左腕だ

心臓に近い腕は慈愛と力を象徴する

優しさと一撃の強さを兼ね備えるに違いない」

 

「右腕もだ

利き腕のこちらは繊細な攻撃を可能とし

友を守る、そんな力が授かる筈だ」

 

「体はそのまま全てを使おう

五臓六腑を持つこの部位から生まれる精霊は

間違いなく最強となる!

胃袋もあるから大食らいかもしれないがな!」

 

「最後に頭だ

ここはこの子の全てと言っても過言ではない

この子の端末に仕える精霊にするのがいい

きっと他の精霊より頭のいい子が生まれるぞ」

 

「さあ、神樹様!

これがこの子の全てです!

彼女の肉体の全てです!

その魂と命さえも貴方に捧げ

この地を守り抜いた真の勇者の全てです!」

 

「お授けください!

少女たちを守る盾を!

頂点を名乗る天使たちを穿(うが)(ほこ)を!」

 

「乙女たちを守れるのなら私の命も捧げます!

どうか!少女たちに『神の祝福』をっっっっっ!!」

 

降臨の儀を終えたその研究室には

開発者の亡骸(なきがら)と6つの端末の上に浮かぶ6体の精霊の姿があった

っていう夢を見たんだ

 

夢かよ!

どっから夢だったんだよ?!

 

前書き、サブタイトルから全部だよ?

 

最初のお前と俺の語りも込みかよ!

 

そだよ~

 

なんでいきなりこんな怖いの書いたんだよ。。。

 

いや、今の話を夢に見てさ

 

うん?

 

「最後に頭だ」である少女の生首が掲げられるの想像したら

 

怒りと吐き気でどうにかなりそうなんだが。。。

 

だろ?俺だけが嫌な思いするのもなんだからアップしたんだ

 

相変わらずサイテーだな!アンタは!

 

いやー原作版『デビルマン』の美樹ちゃんの最期ばりに気分悪かったわ~

 

そして相変わらず伏字(ふせじ)を覚えない。。。

 

いや、精霊って『満開』『散華』で1体ずつ増えるじゃん?

 

ああ

 

んで、『満開』『散華』で勇者は肉体の機能を欠損する

 

そうだな

 

そしてTVの最終話では精霊が消えて欠損も戻された

 

その通りだ

 

欠損1つで精霊1体が生まれる

 

園子や東郷がTV第1話時点で複数精霊がいるからな

 

なら、最初の精霊たちはどうやって生まれたんだ?

 

どうやってって。。。

 

誰かの欠損で生まれたって考えるのが普通じゃないか?

 

また怖いこと言い出した!

 

まあ、必要なのは欠損で、肉体そのものじゃないんだけど

 

なんだ。。。

 

でも、それも考え方次第で

 

というと?

 

TV本編で、ベッドにいるときの園子って顔と右手しか見せてないんだよね

 

寝巻き着てたからな

 

その寝巻きがあまりにもペチャンコで

 

ん?

 

20回の散華って、欠損だけじゃ足りなくなった分は肉体そのものを…

 

怖いから!

 

そういう噂もあったってことよ、放送当時

 

きっと作画のミスだよ。。。

 

うん、シーンによってはちゃんと膨らんで見えるときもあったし

 

んじゃ大丈夫だ

 

どっちが作画ミスかは明言されてないらしいが…

 

だから怖いって!

 

それに生きた少女なら欠損でまかなえても、そもそも機能を失った死体だと

 

肉体そのものがいるって?

 

そして最初の精霊は銀が死んだことでシステムを改良する事になって生まれた

 

銀?!

 

確かに勇者の死をきっかけに

勇者を死なせないシステムを作ったってのはわかる

 

ふむ。。。

 

しかしタイミングが良すぎないか?と

 

まさか。。。

 

不死のシステムの開発は進めていたが

あと1つ足りない物があって

 

おい。。。

 

供物とすべき乙女の肉体

 

。。。

 

そのタイミングで最良の乙女の肉体が手に入ったら…

 

さっきの切り刻まれた勇者が銀だと。。。

 

そういう可能性も…

って、なんで日本刀取り出してんの?!

 

いや、ちょっと大赦の科学者どもを切り刻みにw

 

何をにこやかに「ちょっと買い物に」感覚で言っちゃってんの!

そんなことに勇者の力使わないで!

 

もう俺、勇者じゃないしw

これ、大赦で支給される日本刀だしw

人斬り包丁だしw

本来の使用方法だしw

 

笑顔とwが怖いよ!

アレはただの妄想だから!

俺の妄想の産物だから!

 

そうかそうかw

お前を切り刻めばいいのかぁw

 

だからwが怖い!

ただの夢!

あんな事、実際にある訳ないから!

 

。。。ないの?

 

ないだろ!いくらなんでも!

 

そっか。。。そうだよな!

 

少なくとも俺の世界観では大赦内で暴動が起きるぞ

そんなことしたら

 

少女大好き、勇者応援隊の皆さんだもんな!

 

まったく、夏凜ちゃんと銀の事になると人が変わるからな、お前は

 

俺の根幹をなす二人の乙女だからな

 

片方が中学生の妹でもう片方は小学生か…

 

何か言いたいことでもあるのか?スチャ

 

日本刀は仕舞え

別に恥ずかしい事でもないだろ、今更

 

恥ずかしくはないが、お前にとやかく言われるのは腹が立つ

 

わがままだなぁ

 

勇者ってのはワガママだからな!

 

さっき勇者じゃない宣言したとこだぞ

 

そんな事より、こんなアホな夢の話するためにここに書き込んだのか?

 

いや、まあそれもあるっちゃあ、あるんだが

 

アホが夢に見た、アホな妄想を読まされる読者様は気の毒だな!

 

アホの春信にアホ呼ばわりされるとは…

 

俺がアホなのはお前が作った設定ってだけだし

 

人の設定を都合良く解釈するな

 

どうでもいいや、それより「それもある」って事は他に何か言いたいことでも出来たか?

 

どうでも…まあ、言いたいことっていうか、安芸って人わかる?

 

誰それ?インド人?

 

なんでだよ…今までの流れならそこはブロント語録だろ

 

「誰それ?」「外人?」「歌?」だっけか

 

まあいい、映画に出てきたキャラでさ、勇者3人の特訓やってた先生

 

ああ、でもそんな名前だっけ?

 

原作では多分名前出てなかったんじゃないかな?

 

結構台詞とかあったのにな

 

その先生、コミックスじゃスラッとしたメガネ美人だったが

 

ほうほう

 

映画じゃちょっとかわいい系メガネの着やせするタイプになってた

 

なんだ?着やせって。。。

 

温泉話あるって言ったろ?

 

お、おう。。。

 

須美たち3人だけじゃなくて安芸先生も入浴してた

 

ほっほう。。。

 

ま、コミックの方でも構成協力の人が書いてた4コマにそんなシーンはあったんだが

 

ふむふむ

 

そっちは4コマだからな、ディフォルメとギャグでセクシーの欠片もなかった

 

ってことは、映画では。。。

 

ま、観てのお楽しみだな!

 

ぐっふっふ、お前もやっとステマと言うものがわかってきたようだな

 

ぐっへっへ、お前がそれを言った時点でステマじゃなくなってるのもわかってるぜ

 

ぐっふっふっふ

 

ぐっへっへっへ

 

「「ぐっふぇっふぇっふぇっふぇっふぇっふぇっふぇ」」

 

。。。

 

そろそろ()めとくか

 

そだな。。。

で、安芸先生がどうしたんだ?

 

安芸先生が須美、園子、銀を勇者として育てたわけだが

 

うん

 

友奈、東郷、風、樹にはそういう人がいなかった

 

そうだな

 

でも夏凜ちゃんは大赦で訓練受けてた筈だから

 

おう!

 

いい返事だな…そういう先生がいたはずだろ?

 

夏凜ちゃんを育てた人かぁ、どんな人だろうな!

 

お前会ってるぞ

 

は?

 

小学生の夏凜ちゃんと最後に会ったとき、一緒にいただろ?

 

それって。。。

 

「お兄さんも、申し訳ありませんが。」の人

 

あの、いけ好かないインテリ女か。。。

 

酷い手の平返しを見た

 

考えてみたら夏凜ちゃんを育てた奴って

夏凜ちゃんに『散華』の事、隠してた奴ってことじゃん

 

まあ、そうなんだけど

 

一発、キメとくか。。。

 

だから!日本刀は仕舞え!話を最後まで聞け!

 

何が言いたいんだ。。。

 

夏凜ちゃんもそうだけど、須美と園子も『散華』については知らされてなかった

 

そうだな

 

でも大赦はそれを知っていて、勇者の両親には話していた

 

お前の小説ではそうだったな、その上で「本人には隠せ」って

 

まあ、それも酷い話なんだが

 

お前が書いたんだろ

 

原作にもそれを匂わせる表現はあったんだよ

 

へえ?

 

ここで2つの話が思い浮かんだんだ

 

ほう?

 

その1つがなんで初の精霊召喚なのに『散華』の事を大赦が知っていたのか

 

それがさっきのアホな夢か

 

またアホ呼ばわりした…

 

現実にあったら大赦で血の雨が降るからな、アホな話でよかろう

 

なるほど、それで頼む

 

で、もう1つってのは?

 

うん、須美や園子も『散華』について知らされてなかったけど

安芸先生ってどう考えてもいい人なんだよな

 

ま、あの3人を(まと)めあげた人だもんな

 

だから、ひょっとしたらあの人も

 

あの性格ブスがかぁ?

 

お前、私情が入りすぎ

っていうか、俺の書き方のせいでそう思えた読者も多いと思うんだ

 

読者自体は少ないけどな

 

泣くぞ

 

勝手に泣け

 

ふぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん、びぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん

 

ウザい、泣くな、話進めろ

 

ホントにわがままだな

まあ、そういうわけであの女性も安芸先生みたいな人だったらって話

 

ふーん

 

最初は安芸先生自身が夏凜ちゃんの先生って事にしようかとも思ったんだけど

 

あの先生、6年2組の担任もやってたんだろ?

 

そう、それやりながら夏凜ちゃんの専属コーチは厳しいだろうし

 

いきなり教師やめてってのも。。。か

 

まあ、担当してた生徒が1人亡くなって

 

うぐっ

 

1人は再起不能で

 

くはっ

 

1人は記憶喪失で両足不随

 

おおぅ

 

ショックで教師辞めましたって名目で夏凜ちゃんの専属ってのもありなんだが

 

重い。。。

 

その状態で更に夏凜ちゃんに『散華』のこと隠すとか

 

メンタル崩壊しちゃうぞ、先生。。。

 

逆にそれで夏凜ちゃんとは深く関わるのを避けて

大切なことを色々教えられなかったという可能性も…

 

どっちなんだよ、お前ん中では。。。

 

それは後書きを読んだ人の胸の中に答えがあると思うのさ

 

カッコつけてる風だけど、全然きまってないからな

 

では、本文はこのあたりで

 

え?いきなり?

 

TV本編最終回中盤、Bパート始まってちょいあたりの時間軸からです

どうぞ

 




<あの日の再会>

大赦内通路
一人の少女が松葉杖をつき歩いている
右手、右足の包帯と眼帯が痛々しい

少女はある女性の前に立ち、片足のまま挨拶をする

「三好夏凜、ただいま戻りました!」

「おかえりなさい、これが最後の報告になるわね」

「私はもう、勇者ではありませんから…」

自嘲気味に言う夏凜を女性は悲しげに見つめている

「あなたには結局、大切なことを何一つ教えてあげられなかったわね」

「いえ、教官には感謝しています
あの教えの数々があればこそ
勇者部の一員として戦えたんですから」

「勇者部か、あの子達に感謝しなくてはね」

「えっ?」

「あの子達との出会いがあったからこそ、
あなたは最後まで戦うことが出来た
大赦の勇者としてではなく
勇者部の勇者として」

「申し訳…ありません」

「別に嫌味で言ったんじゃないのよ
本当に感謝しているの
あなたには勇者としての振る舞いと
戦い方しか教えられなかったから」

「教官…」

「でも、そうね
私も謝らなくてはね」

そっと夏凜の肩に手を沿え、抱きしめる

「教官?」

「ごめんなさい
満開の…散華の事を何も伝えられないままで」

「…」

「辛かったでしょう…
私のことを恨んだでしょう…」

「…いえ」

「確かに散華で自分の体の機能を失っていくのは怖かった
でも、友奈の涙を拭う為なら…頑張れた」
「一番辛かったのは…
風が大赦へ乗り込もうとしたとき
私は…
大赦の勇者で…
でも(なん)にも知らなくて…
風を止める言葉も…
何もなくて…
私…一人だけが…
皆の痛みも…
わかって…
あげられなくて…」
「今も…友奈は…」

「ごめんなさい…ごめんなさい…」

涙声で謝り続ける教官に抱きしめられ、夏凜は泣いていた



「最後なのに格好悪いところを見せちゃったわね」

「いえ、なんていうか…嬉しかったです」

お互いに赤く腫らした目で笑い合う

「さあ、これでお別れね」

「えっ?報告は…」

「わかってるでしょ、端末からの情報でデータは揃ってる
この最終呼び出しは形式上のものだって
だから…」

教官が手元の端末で何か操作すると夏凜の端末が音を奏でる
それは教官からの最後の連絡メール

『当分の間、敵の襲来は治まる。
精霊を失った貴方は、勇者の力も失っている。
学生として生活を続けなさい。』

「讃州中勇者部の学生としてね」

「教官…」

夏凜は顔をほころばせた後、片足のまま気をつけの姿勢で声を張る

「三好夏凜、これからは讃州中勇者部の部員として頑張ります!」

「よろしい!」
「頑張りなさい…」

教官は優しく微笑んでいた





その後、なぜか夏凜はある病院の病室へ通された

教官は

「こっちへ来るなら、貴方にも会っておきたいって聞かなくて」

と苦笑いしていた

通された病室にはベッドが一つ
壁のいたるところに何かを剥がした様な跡が見られる
そしてベッドには包帯だらけの少女
横に仕える大赦仮面

(まさか…この子が風の言ってた…)

「あなたが三好夏凜ちゃんだね~」

緊張をそぐ様な、のんびりとした声で名を呼ばれる

「そうだけど…あなた…は…?」
(仮面の男…なんだか不審な動きを…)
(仮面を取った?!)
「あ、兄…」

最後まで言う間もなく、仮面を外したその男に抱きしめられる夏凜

「えっ、ちょっと!」

振りほどこうとした夏凜の目に涙を流す兄の顔が見えた

『光ト闇ガ両方ソナワリ最強ニ見エル』

「え?義輝(よしてる)?なんで?」

消えたはずの精霊の声、それも聞いたこともない語彙に更に戸惑う夏凜
無言のまま泣き続け、強く抱きしめてくる兄にどう対応したらよいのか困っていると

「おお~!」

包帯の少女がこちらを見て声を上げている
顔のほとんどが包帯で隠されているのに、凄く嬉しそうな表情がみて取れる
急に恥ずかしくなった夏凜は顔を真っ赤にして兄を張り倒した!

「な、なに急に抱きついて来てんのよ、兄貴!」
「いい年して妹にベタベタしてんじゃないわよ!」
「…なんでぶたれたのに嬉しそうな顔してんのよ!」
「いつからそんな変態になったのよ!」
「バカッ!変態っ!もう帰る!」

松葉杖を器用に拾い上げるとそそくさと部屋を出る夏凜
取り残された大赦仮面こと春信はそれでも嬉しそうに泣いていた
包帯の少女、乃木園子は瞳を輝かせ

(これは…創作意欲が掻き立てられるよ!)

などと考えていた





<春信side>

(園子様にも困ったもんだ。。。)
(お役目を終えた勇者部の少女に会いたいだなんて。。。)
(まだ結城友奈も目覚めていないというのに。。。)
(結城友奈。。。か)
(最後の戦い、友奈があんな状態になってから)
(僕も園子様もほんの少しずつだが回復の(きざ)しが見えている。。。)
(なにをやったのかはわからないが)
(ワガママが過ぎるぞ。。。友奈)
(皆が待っている)
(早く。。。早く帰って来い。。。)

病室のドアが開く音に思考を一旦リセットする春信

(しかし5人目の勇者か、僕の時間軸ではいなかったが)
(確か名前が(  )。。。ああ、やっぱり何度聞いても憶えられない)
(いったいどんな少女なんだ?)

「あなたが三好夏凜ちゃんだね~」

(三好。。。夏凜ちゃん。。。?)

「そうだけど…あなた…は…?」

園子の声に目を移すとそこに「5人目の勇者」が立っていた
松葉杖をつき、右手、右足の包帯と眼帯をした少女

(夏凜ちゃん、夏凜ちゃんだ。。。)
(どうして忘れていた?何よりも大切な妹の事を。。。)

「あ、兄…」

仮面を外した春信は思わず妹を抱きしめる

「えっ、ちょっと!」

『光ト闇ガ両方ソナワリ最強ニ見エル』

「え?義輝(よしてる)?なんで?」

あの時(・・・)の精霊の声。。。お前が返してくれたのか、「夏凜ちゃん」を。。。)

堪えきれず涙を流す春信

(こんな姿に。。。満開の。。。)
(僕が。。。一番に守りたかった夏凜ちゃんが。。。)
(こんな。。。こんな。。。)

強く強く抱きしめる

「おお~!」

背中に園子の声が聞こえると
急に腕の中で妹が暴れだす

(夏凜ちゃん、暴れないで、夏凜ちゃん。。。)

春信はどうすれば良いのか、声も出せないまま腕を緩めると
自由になった妹の左手が自分の右の頬を打っていた!

「な、なに急に抱きついて来てんのよ、兄貴!」

(夏凜ちゃんだ、いつもの元気な夏凜ちゃんだ)

「いい年して妹にベタベタしてんじゃないわよ!」

(こんなになってもやっぱり夏凜ちゃんは夏凜ちゃんだ!)

「…なんでぶたれたのに嬉しそうな顔してんのよ!」

(嬉しいに決まってるさ、夏凜ちゃんのくれた痛みなら)

「いつからそんな変態になったのよ!」

(夏凜ちゃんが僕を見て、僕に話しかけてくれてる)

「バカッ!変態っ!もう帰る!」

(松葉杖でもあんなに元気に歩いてる。。。)

涙が止まらなかった
満開で傷ついた妹の姿が悲しいはずなのに
どうしようもなく嬉しくて、涙が溢れていた

そんな春信に園子が声をかけてくる

「ん~、どういう事情かは知らないけど~」
「例え妹でも女の子にいきなり抱きついちゃダメだよ~」

ハッと我に返り、園子に向かい跪く
しかしそのときの園子は
なぜか(・・・)凄く嬉しそうな表情で鼻息が荒かったという





mototwoはどこだぁっ!

春信はなぜか日本刀を振り回して怒っている

ナレーションになりすまして逃げてんじゃねぇ!顔見せろ!!

オタクのヒキニートでも怒るときは怒る、しかもその沸点は意外と低い

挑発してんならさっさとかかって来い!

その上、何が怒りの発端になるのか、周りには(うかが)い知れない事も多い

わかってないなら教えてやる!出て来いやぁっ!

皆さんも気をつけた方が良いだろう
イジられ役だと思ってた隣人がいきなりキレる可能性があることを

訳のわかんねぇこと言ってねえで出て来いってんだ!

ホント、ナニ怒ってんの?
園子をオチに使ったこと?
先生の話する振りして
書かないって言ってた再会話を出したこと?

そんな事はどうでもいいっ!

お嬢様の扱いをどうでもいいって…

なんで夏凜ちゃんに俺を「変態」呼ばわりさせたぁっ!!

そこか…

ぶっ殺す!

もしコレを読んでいる人の中に小説を上げる人がいたら憶えておくといい
こういうキレ芸を「こち亀オチ」といって非常に便利に使える事を

しねぇ!mototwo!!

<再放送も終ったし、ほとぼりが冷めるまで雲隠れするのでここでおしまいです>
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