ダンジョンに天パ侍がいるのは間違っているのだろうか 作:TouA(とーあ)
皆さんジャスタウェイ!
夏休みに入ってペースが上がるどころか落ちるという・・・。
ちっ違うんだ!決して怠けてた訳ではないんだ!
ただバイトしたりゲームしたり本読んだりデートしたりしてたらあっという間に時間が経っていたんだ!
はい、ってことで始めまーす。
「お前は
喉が張り裂けるレベルで吼える銀時。
耳を塞ぎたくても手足を縛られているため塞ぐことができないヘルメス。
その二人を絶対零度の目で見つめる女性が複数。
そして吹き荒れる疑心暗鬼という台風の中で、その目であるかの様に静かに悠然と佇むベル。
「今から裁きを下します」
「待てぇぇぇぇぇ!ツッコミどころ有り過ぎてどこからツッコもうか迷うんだけど!!兎にも角にもお前はこっち側だろ!ベル!」
「僕は許してもらいました」
「ナンデッ!?じゃあ俺等も許してくれよ!」
覗き、という行為においてはベルも銀時もヘルメスも同罪である。なのにベルだけが許されているという事実が銀時は許容出来なかった。
銀時は必死に許しを女性陣に乞うた。口を開いたのはリヴェリアだ。
「確かに罪の重さは等しい。普通に考えればここまで罰を受けたのなら許されるのが同理だろう」
「なっならっ!」
「だが断る」
「ふざけんなっ!!」
「リヴェリアが好きなことの一つは、助かると思ってる奴に“NO”と断ってやることだ」
「何辺露伴なんだよお前はッ!!こっちは早く解放されたいんだよ!スタンド出すぞコノヤロー!」
「笑止」
「やかましいわっ!」
ノリノリなリヴェリアにゼェハァゼェハァ肩で息する銀時。
銀時の息が整うと、説明は僕から、とベルは一歩前に出て口を開いた。
「僕は下に落ちたとき師匠やヘルメス様の様に逃げる事はありませんでした。泉の中心へ行き、拳を掲げ『悔いは無い』と吼え、皆さんの怒りの全てを受け入れました」
「お、おう・・・」
流石に罪悪感が湧いたのか銀時はいたたまれない顔でベルを見返した。
「その後に謝罪を土下座で行いました。精一杯の謝罪と
「・・・・・・感謝?」
「はい、感謝です。皆さんの裸体を覗いてしまったのでそれに対する感謝です。いいもん見させて貰いました、と感謝しました」
「・・・・・・・・・・まさか」
銀時はあることに気付きベルから視線を外し女性陣を見た。
女性陣は程度は違えど皆同じ様に照れ臭そうに顔を伏せていた。
「お前ら・・・ベルの真摯な態度に庇護欲を唆られたとかそんなアホな理由じゃないよね?違うよね?」
女性陣はビクッ!と肩を震わせてあさっての方向を向いた。
「だってあんなにウルウルした目で見られたら許しちゃうじゃない」
とティオネ。
「キュンッと来ちゃったんだから仕方ないじゃん?アルゴノゥト君ってばウサギみたいなんだもん」
とティオナ。
「・・・・・・・・・・・・・・・可愛かった」
とアイズ。
「まぁ自分の身を挺してまで『師匠は悪くない』と涙目で訴えられたら許すしかありませんよね・・・」
とアスフィ。
他の者も同じ様に、意見は違えどあの場に居た全員が全員ベルの庇護欲を駆り立てる姿と行動に胸を打たれ目を奪われたのだとそう語った。
(ベルの奴ぅ・・・自身の容姿を使って上手く切り抜けやがったな!!コイツ、悪い意味で人たらしじゃねぇか!!それに俺とヘルメスさんを庇う事で心証も良くしてやがる!!コイツ見た目に反して真っ黒じゃねぇか!!)
ベルは銀時らを庇う事でイメージアップを成し遂げた。それと同時にベルは遠回しに銀時らのイメージダウンをやってのけたのである。 勿論ベルはそんなつもりは全く無く、ただ単に銀時達が悪くないと訴えただけなのだが。
「それでティオネ達が私のもとに相談に来たのだ。どうしよう、と。だが私は被害を受けた身ではないから判断に困った。それである人物に判断を仰いだ」
「おいおいまさか・・・」
「そうフィンに相談したのだ」
「最悪な奴に相談したのな!!黒と黒を混ぜても黒にしかなんねェってジンの兄貴も言ってただろうが!!・・・・・・・ってことはこの状況もアイツの指示か!!」
「ご名答」
「あんのドS
その銀時の慟哭を聞いたとあるファミリアの団長は親指を立てて血走った目でウィンクしたそうな。
「いい加減諦めろ銀時。横の神ヘルメスを見てみろ」
「んぁ?」
「もう真っ白な灰になっている」
「早ぇぇぇよぉぉぉぉぉ!!燃え尽きるにはまだ早いから!!」
穏やかな顔で罰を待つヘルメスに銀時は必死に呼び掛ける。まぁ一向にヘルメスは反応しないが。
リヴェリアの説明を続ける様に再びベルが口を開く。
「それで僕はフィンさんに『君が裁きなよ』と言われたんです。ここまでがこうなった経緯です」
「納得できるかッ!ヘルメスさんも何か言って下さいよ!」
「アーメン」
「おぃぃぃぃぃ神が神に祈りだしたんだけど!?シュール過ぎて涙が出そうなんだけど!?」
ヘルメスの説得を諦めた銀時はベルへのツッコミを再開した。
「おいベル!俺はお前を師匠を裏切るような男に育てた覚えはない!」
「・・・・・っ」
「それに何だその格好は!女物の着物だぁ?お前はそれでもキ○タマ付いてんのかァァァァァァァァ!!」
「つ、付いてますよ!」
実際、この服はヘスティアがホームから持ってきたもので、ベルが着た理由としては泉の水に濡れてビショビショだったからに尽きる。
「あとベル、目に何か付いてんぞ」
「え、いやこれは・・・」
「おいおい真っ黒な出来物でも出来たのか?ポーション掛けてもらえよ、ほら」
「で、ですからこれは・・・」
「まさか・・・眼帯?怪我でもしたの?」
「いや、してない、です、けど・・・」
「そうだよね!でも俺と久しく会ったときはしてなかったよね?ね?ね?」
「・・・・・・・・・ファッション、で」
「まさかオシャレで付けてたの?視野も狭くなるのに?格好いいと思ってたの?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ひぐっ」
「あっごめん!師匠、ベルがそういう年頃だってこと忘れてた〜☆」
「べっ別に格好いいとか思ってないしぃ・・・パ○レーツ・オブ・カリ○アンごっこしてただけですしぃ・・・なんなら外すしますしぃ・・・・・・・・・ひぐっ」
涙声でそう答えるベルに愉悦の表情を浮かべる銀時。
もはや説得ではなく思春期の子供をそのネタで弄る汚い大人に成り下がっていた。
「判決を・・・・下じまず・・・・・・ひっひぐっ・・・・・二人を・・・下ろじて、あ゛け゛て゛く゛た゛さ゛い゛・・・」
ベルの弱々しく震えた声に同情する女性陣はゆっくりと二人を地面へ下ろした。縄は解かれていない。
銀時は『計画通り』と口角を釣り上げて静かに笑った。大人げないとは全く思わなかった。
(俺の勝ちだ!ダッハッハッハッハッハッハッハッハッハッ!!)
「判決・・・二人を木の葉隠れ秘伝体術・奥義の刑に処します・・・執行人は僕です・・・・・・・・」
「んん?・・・・ん!?ちょっ!」
「千年殺しィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!」
二人は“痔”になった、とだけ記しておこう。
二章も佳境に入りました。
今回は短かったですね。
理由がありまして、次回がクソ長くなるからです。はい。
毎度恒例謝辞。
『バーサーカーグーノ』さん、『万屋よっちゃん』さん、『レビス』さん、『ヨーゼフ』さん、『凪咲』さん、『木原@ウィング』さん、『雷神無双』さん、『D-suke』さん、『カルーアイオス』さん、『黄昏るヒト』さん、『チキン革命』さん、最高評価ありがとうございます!!
『天パおじさん』さん、『くろがねまる』さん、『ハミルカル』さん、『きら@』さん、『赤原矢一』さん、高評価ありがとうございます!!
日刊ランキングに載り、多くの人にこの作品を見てくれるのも皆さんが評価してくれたおかげです!本当に感謝してます!
二章が入ったこともあり、一章同様にやってほしい話アンケートを行います。
下記のリンクより飛んでください。または自身の手で私の活動報告にて。
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=158923&uid=106761
ちなみに。
1、春姫の懺悔室
2、ベート、宝くじが当たる
3、フレイヤの優雅(笑)な一日
4、ヒロインとデート(※これの場合はヒロイン名を記入して下さい)
では沢山のご応募お待ちしてます!!
ではまた次回にお会いしましょう!感想と評価、お待ちしてます!!