城下町のダンデライオン~王の剣~   作:空音スチーマー。

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第17話【はじめてのおつかい】

「また買い物ぉぉぉぉお!?」

 

日曜日の昼下がり

 

今週も茜の嘆きがこだました

 

「…茜、近所迷惑だ」

 

今週の当番くじ

 

俺・料理、葵・洗濯、修・掃除、奏・休みと引いていき

 

残る買い物は当然茜となった

 

「引くまでもないわね」

 

と、

 

「葵姉様!僕にも当番くじ引かせてください!」

「輝がもう少し大きくなってからねー」

 

輝の申し出を軽く流しながらくじを回収した葵は自分に割り当てられた仕事をしにリビングから出ていった

 

 

「外出たくない…」

「お困りのようだな…明日から一ヶ月、ツインテールの位置を高くするなら俺の掃除当番と変わってやらんでもない」

「なにその条件!?」

 

そしてテーブルでは修と茜のそんな会話が繰り広げられていた

 

「割に合わない!当番は一週間で変わるんだよ!それだけの為に…そんな、子供みたいな髪型…!そん…なの……3週間でどうか」

「いいだろう」

「やるんかい」

「はぁ…しょうもな…」

 

俺と奏がツッコむ

 

「兄上!僕に買い物行かせてください!」

 

輝が次は修にそう願い出た

 

「さっきからどうした輝、わけを言ってみろ」

「…僕は大切なものを守る為にもっともっと強くならなくちゃいけないんだ…その為には…試練が必要なんです!」

「気に入った!いいだろう!任せた!」

「兄上ー!」

 

「これって茜、ツインテやり損よね」

「…だな」

「ああ!?」

 

気づいてショックを受けている茜はどうでもいいとして

 

「まあ、いいんじゃないか?お使いぐらいなら…輝ももう小学生だし、良い機会だろ…」

「ありがとうございます翔兄様!」

「輝は何食べたい?せっかくだから輝の好きなもの作ってあげるよ、俺料理当番だし」

 

自分でいうのもなんだけど、

 

普段から母さんや葵の料理の手伝いをしているだけあり、一通りならなんでもそつなくこなせる

 

「本当ですか!?なら僕、ハンバーグが食べたいです!」

「おっけ!なら必要なものメモするから、ちょっと待ってな…」

 

そう言うって必要な食材のメモを書いていると、どうやら栞もついていくことになったらしい

 

 

「ーーでも輝、行くのは良いけど気をつけて行けよ?…ちゃんと栞の面倒も見てな?」

「わかってます翔兄様!栞、僕から離れるなよ?」

「栞も、気をつけてな?お兄ちゃんのお手伝いをしてあげな」

「はいお兄さま!」

 

玄関まで二人を見送りリビングに戻る

 

 

茜はまだ頭を抱えていた

 

「光!変身よ!」

 

と思ったら突然立ち上がり隣に座っていた光にそう言った

 

「…え、なに突然…ごっこ遊び?…ごめん、ちょっと付き合えない」

「違う!引くな!!」

「光…お姉ちゃんからの誘いなんだから…その、な?付き合ってあげなよ…ぷ」

「だから違うからね!?笑わないで翔ちゃん!」

 

茜の言い分は簡単に言うとこうだ

 

本来自分がいく予定だったのに下の子二人に行かせるのは罪悪感が、何より心配だから光の能力で変装して尾行しようと言うことらしいけど、

 

「んで?また茜小さくなったわけか」

「27って言ったじゃん!」

「7歳って言いましたー」

 

不手際で茜が縮んでいた

 

「お前らも気を付けてなー」

 

そして光は光で16歳ぐらいに成長して、二人は先に出掛けた輝と栞を追いかけて出ていった

 

茜、結局出掛けるのかよ…とは言わないでおこう…

 

 

それからしばらくして…

 

結局俺も気になって茜と光とは別にあとをつけることにした

 

むしろ後に言ったあいつらの方が心配なとこあるしな…

 

と、思ったら

 

やはりと言うか輝と栞に見つかっていた…

 

…あほか…

 

 

あの後なんとか誤魔化して逃げ切った茜と光

 

そして輝と栞も何事もく買い物を済ませ後は帰るだけ

 

 

…さて、俺もばれる前に先に帰るかな…

 

と、思った矢先、輝と栞は犬に狙われていた

 

飼い犬か、どこから逃げてきたのか首にはリードが繋がれていた

 

食べ物目当てか犬は栞目掛けて駆け出した

 

まずい!

 

そう思って武器を呼び寄せようと手をあげた瞬間

 

「おいお前、弱いものを攻撃するなんて卑怯なやつだな…生き物に能力を使っちゃ駄目と言われた、悪が立ちはだかろうと正々堂々戦うって母様と約束した…兄様に栞の面倒をみてあげろと任せられた!だからお前が栞を傷つけようとするなら、僕は契約を破るぞ!」

 

輝は能力を使い地面を踏み砕き犬を威圧した

 

犬は怯えて逃げていった

 

 

俺は輝と栞の事をまだよくは知らない

 

葵から話は聞いてはいたけど、実際のところ産まれてからいままでの二人を見てきてはいないから

 

 

でも今回でよくわかった

 

この子達は大丈夫だな…

 

輝も立派にお兄ちゃんやっているし

 

栞も輝の力になろうと頑張っていた

 

ちゃんと良い子に育ってるんだな…

 

 

手を繋いで帰っていく輝と栞を見ながらそう思った

 

それとは別に、

 

「…さてと…あの地面、どうにかしないとな」

 

輝が砕いた地面をみてそう思った…

 

 

とりあえず城に電話して道路の修復を頼んだとして…

 

小さい茜が国民に見つかり、もみくちゃにされてたのがちらっと見えたけど…

 

…見なかったことにしよ…

 

こうして俺もその場を後にした

 

 

余談だが、

 

その後帰宅した茜と光が輝に見つかり

あの時の不審者!と警戒されていたけど…

 

まあ、俺には関係ないな…

 

 

 

 

 




すいません
明日の投稿はおやすみとなります

楽しみにくださっている皆様には申し訳ないのですが

次回の投稿は明後日の土曜日となります
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