どうも、三男の遥です
今日休日、天気も良く気持ちの良い朝を迎え
こんか素晴らしい日にはもちろん
「…部屋にこもって読書だな…」
そんなことを考えながら、喉が乾いたのでリビングへ
しかし、この行動ががいけなかった…
「なにしてんだ遥、早く準備しろ、出掛けるぞ」
「遥遅い!何してるの!?早く準備してきて!」
「…は?」
我が家の長男と双子の姉に拉致られた
さようなら、僕の平穏な休日…
それから無理矢理連れ出され町へと来ていた
「…なんで僕まで」
「何言ってんの?この前出掛けるって言ったじゃん!」
…あ、たしかにこの間岬が何かはしゃいでた気が…
くそ!話全然聞いてなかった!
こんなことならちゃんと断っとけば…!
「…にしても…まさに両手に花だな…」
「は?」
コノ人ハイマナンテ?
「ほんとだ!やったね翔兄!」
「いやいやいや、待てよ!僕男だから!」
「「そうだっけ?」」
「うぉぉい!…もういい、僕は帰る!」
ダメだこの二人といたら僕の身が持たない
「まあ落ち着きなよ遥!せっかく翔兄が全額負担で遊びに連れてってくれるって言ってんだよ!」
「そうだぞ遥、ここはお兄ちゃんに甘えときなさい」
そう言って僕の腕を掴む二人
けっきょくそのまま連行された
「二人はどっか行きたいとこあんの?」
「…僕は別に…」
「んー翔兄とならどこでもいいよ!」
「なに?嬉しいこと言ってくれるじゃん岬」
前ではしゃく二人
岬は翔兄さんが大好きだ
言ってしまえば、僕ら兄弟の仲で一番のお兄ちゃん子だろう
僕も翔兄さんの事は嫌いじゃないし
むしろ尊敬している
昔から家族の為に努力してきてるのを知っているからだ
6年間の旅も僕らの為だと父さんから聞いた
僕ら周りの人間には理解できない程の努力と苦悩がそこにはあったんだと思う
僕もそんな兄さんの力になりたくて必死に努力してきたつもりだけど
6年ぶりに再開したときに思った
全然背中が見えない…
現実を突きつけられたんだ
少しずつでも追いついてるつもりでいた僕にとって、そんな兄さんの姿はあまりにも酷な現実
だから僕はこんなところで遊んでる場合じゃない
もっと知識を蓄えなくちゃいけないのに…!!
…まあ、この二人が相手じゃどうしようもないんだけどさ…
昔からそう…
岬は岬で僕の意思とは別に好き勝手やるし
翔兄さんは僕の能力が通用しない唯一の天敵
この二人が揃ったら僕に逃げ道はない
だから昔からのやり方で…
いっそこの状況を楽しめばいい…
…なんて思った時期も僕にもあったさ…
あれから、カラオケ、ショッピング、食べ歩き、ゲームセンターと岬の要望で連れ回され散々な1日だった
「なんだ遥、疲れたのか?」
「遥は昔から体力ないからねー」
「…ほっとけ」
「なら、最後にこの店よって休憩してから帰るか」
兄さんの提案でカフェに入ることになった
「わー美味しそう!」
「そうだろ?この前光と来たんだけど、凄く美味しくてさー」
「む…また光…」
「?」
「…はぁ…」
兄さんは自覚がないようだけど光には特に甘いところがある
だから岬はそれをあまりよく思っていない
毎回愚痴聞かされるの僕なんだから…
後が面倒だからほんと勘弁してほしい
「ちなみにここのプリンがめちゃくちゃ美味しくてさー!遥プリン好きだったろ?」
「…え?」
「あれ、違ったっけ?」
「いや、なんで覚えて…」
「翔兄、よく遥の好物覚えてたね」
「当たり前だろ…大切な家族の好きなものは全部ちゃんと覚えてるよ」
あぁ…やっぱり翔兄さんには敵わないな…
「…どうだ?」
「うん、美味しいよ翔兄さん!」
「そうか!よかった!」
そう言って兄さんは笑って見せた
それからしばらくして僕達は帰宅した
「たっだいまー!」
そして岬がリビングの扉を開けた瞬間
パンッ
「「!?」」
「「「岬!遥!誕生日おめでとう!!」」」
クラッカーが鳴り響き家族が待っていた
あ…そうか、今日は僕らの誕生日…
だから兄さんは僕らを連れ出したのか
「改めて…岬、遥…誕生日おめでとう!」
そう言って後ろにいた兄さんは僕と岬の頭を撫で
「俺の妹弟として産まれてきてくれてありがとう!」
「「っ!?」」
僕らを後ろから抱き寄せた
「ちょ!…大袈裟だよ、翔兄さん!?/////」
「大袈裟なもんか…長いこと離れるとな、改めて家族の大切さを実感すんだよ」
翔兄さんはいつもそうだ…
家族の為、家族の為にと一人で努力して
弱音なんか1つも吐かず、僕らの前では笑顔を振る舞う
「ほれ遥、誕生日プレゼント」
そう言って二冊の本と一冊のノートをくれた
「え、ありがとう…」
「聞いたぞ?最近政治や軍略とか色々勉強してんだって?」
なんでそれを…岬だな?余計なことを…
「だからそれは俺が昔に勉強した本とそれを俺なりに簡単にまとめたノートだ…本には重要な点をメモしたり印もついてる」
「え?…そんな大事な物、いいの?」
「あぁ、ある程度頭に入ってるし、遥になら譲ってもいい!」
「あ、ありがとう!!」
「おう!頑張れよ!遥なら将来立派な参謀にだってなれるかもな!」
「ーーうん!」
翔兄さんは何気ない感じで言ったのかもしれない
けど、僕にとっては嬉しいすぎる言葉
目標とする人からの言葉
翔兄さんの考えはいまはまだわからない
いつも僕の予想の上をいく
だけど、いつか必ず追いついて見せるーー