翔兄は光と休日よく出掛けている
ずるい!
二人とも甘いものが好きだから甘いもの巡りをしているらしい
ずるい!
私だって甘いもの好きだもん!
この間は葵姉と買い物にいってたし
ずるい!
それに家にいなかった6年間定期的に葵姉とだけ連絡取り合ってたらしいじゃん!
ずるい!ずるすぎる!
もうこうなったら…
突撃だ!
バンッ!
「翔兄!」
「ひゃい!?」
翔兄と葵姉の部屋の扉を勢い良く開ける
机で何かノートに書いていた翔兄はビクッ驚いた
あ、いま声裏返った…可愛いな…
普段から無駄がなく隙を見せない翔兄だからこそ愛らしさを感じる
翔兄の滅多に見れない一面見ちゃったラッキー!
「な、なにか俺に用かな、岬」
「翔兄!光ばっかずるいよ!」
「…え?」
「いっつも光とばっか出掛けて!こないだは葵姉と買い物行ってたし…ずるい!私も遊び連れてって!」
そう言って翔兄の肩を揺する
「あ、あぁ…なんだそんなことか…」
「そんなことって何よー!こっちは本気なんだよ!」
翔兄の背中をポコポコ叩く
「ごめんごめん…けどそう言うことじゃなくてだな…ちょうど今度の休み誘おうと思ってたんだ」
「…え?」
「いや、今度の休み遊びに誘おうと…」
「ほんと!?」
「え、あぁうん、本当だよ」
「やったー!」
「うん、そういうわけだから遥にも言っといてね」
「…え、遥?」
「うん、遥…3人で出掛けようと思ってるんだけど…あの、岬?聞いてる?」
むー…そこは二人きりじゃないの!?
翔兄独り占めできないじゃん!
…まあ、遥だからいっか
「うん!わかった!…けど今度は二人きりでどっか連れてってね?」
「え、あぁいいよ!約束だ!」
お出掛け当日
「翔兄おっはよー!」
「おはよう岬…遥は?」
「起きてはいたからもう少ししたら降りてくるんじゃない?」
「そうか」
1時間後
「遥遅い!何してるの!?早く準備してきて!」
遥は部屋着のまま普通に降りてきた
もう!出掛けるって言ったじゃん!
それから町に繰り出した私達は何も予定を考えてなかったので、とりあえずカラオケ、ショッピング、食べ歩き、ゲームセンターと遊び回った
そして帰り道
「ねーこの間の遊園地の時から思ってたけど、翔兄ってそのお金どっから出てくるの?手持ちとか大丈夫なの?」
「ん?あーそれなら別に心配要らないよ…俺も岬達と同じようにお小遣いやお年玉貰ってたんだけど、旅の旅費とか交通費は別に支給されてたから使い道なくて全部貯金してたんだよ」
「そうなの!?じゃあ旅先とか何してたの?」
「空いた時間はずっと写真撮ってたなー」
「あー」
「元々物欲はあまりないから、こっち帰ってきても使い道なくてね…だからこうやって岬達、可愛い妹弟に使えるなら本望かな」
そう言って私の頭を撫でる翔兄
昔から翔兄に頭を撫でられるのは好きだ
とても落ち着く
ツラいことや悩みごとがあっても翔兄はいつもそうやってい私の悩みを取り除いてくれる
今日のこのお出掛けも単なる私のわがままだったけど
翔兄は真剣に考えて、一緒に笑ってくれた
翔兄はいつもそうやって家族の為に笑ってる
「たっだいまー」
パンッ!
「「「岬!遥!誕生日おめでとう!」」」
リビングの扉を開けるとクラッカーを鳴らした家族のみんながいた
あ…そういえば今日は私達双子の誕生日だった
翔兄とのお出掛けが楽しみすぎてすっかり忘れてた
「改めて…岬、遥…誕生日おめでとう!」
そう言って後ろにいた翔兄は私と遥の頭を撫で
「俺の妹弟として産まれてきてくれてありがとう!」
「「っ!?」」
私と遥を後ろから抱き寄せた
「ちょ!…大袈裟だよ、翔兄さん!?/////」
「大袈裟なもんか…長いこと離れるとな、改めて家族の大切さを実感すんだよ」
照れる遥と真顔でそう言ってのける翔兄
ほんと、翔兄は私達家族の事となるといつだって真剣なんだから
「ありがとう翔兄!翔兄が私達のお兄ちゃんでよかった!」
「そうか!そう言ってもらえると嬉しいよ!」
そして遥に誕生日プレゼントを渡す翔兄
二冊の本と一冊のノート
あ、あのノートって…こないだ部屋に押し掛けたときに書いてたやつじゃ
あれって遥の為に書いてたんだ
帰りによったカフェでもそうだった
遥の好きな食べ物を翔兄は覚えていた
翔兄はちゃんと私達の事を見てくれてるんだな…
「そんで岬にはこれな」
そう言って大きめのリボンやシュシュ、ヘアゴムを何種類かとスケジュール帳をくれた
「学校で部活の助っ人頑張ってるんだって?今どき携帯とかで管理するんだろうけど、こういうのもいいかなって…あと昔は短かった髪も大分伸びたろ?それで…」
「翔兄ありがとう!さっそく1つつけてみるね!」
シュシュを1つ選んで今つけているのと取り替える
久しぶりに会う時は正直不安だった
「どう…かな?」
翔兄は変わってしまってるんじゃないかって
「うん!似合ってる!可愛いよ岬!」
けど、なにも変わらない昔の笑顔のままで
「ほんと!?翔兄ありがとう!」
私達の事をちゃんと見てくれている
これが私の大好きなお兄ちゃんーー
ーーーーーーー
今日は岬と遥の誕生日
我が家にはいつからか家族の誕生日はみんなでサプライズパーティーをするという約束事がある
今年から俺もようやくそれに参加できる
残念ながら栞の誕生日には間に合わなかったから
来年はちゃんと祝ってあげよう
ということで、まずは今回誕生日の岬と遥から
いままで祝ってあげれなかった分の埋め合わせと家でパーティーの準備をするみんなの時間稼ぎを兼ねて遊びに連れてってあげよう
と思っていたら、数日前ちょうど岬からの誘いが来た
岬は昔から一番の甘えん坊だ
俺も甘えられたい人なので、そんな素直な岬は正直嬉しいし可愛くもある
そして当日の今日
どうやら二人は楽しんでくれたらしい
誕生日プレゼントも気に入ってくれたみたいだし
本当よかった…
「んじゃ、撮るよー」
「「はーい!」」
主役の岬と遥を真ん中に家族で集合写真を撮る
俺もタイマーでシャッターのボタンを押して、ソファーに座る岬と遥の後ろに立ち二人の頭を撫でる
カシャッ
シャッターが切れる瞬間に岬が俺に抱きついてきて、また一悶着あったのだが…
まあ、これはこれで…皆が笑顔だから良しとしようーー
次回の投稿は月曜日になります!