ミッドチルダのカンピオーネ!   作:海豚

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一ヶ月に一話には間に合った……
14000字と長いですが楽しんでいただけたら幸いです。
それではどうぞ。




Memory;09 こうして彼女たちは出会う

「てなことがあったんだよ」

『何て言うか……大変だったね?』

 

 覇王の子孫たる少女とのある意味鮮烈な出会いから新年の幕開けを挟んだ新暦79年1月6日。

 アスト・フレアカードは今から二週間ほど前に起こった出来事をヴィヴィオに話していた。

 雪の降る月下のもとで出会った、現代に生きる『覇王』を受け継いだ少女のこと。そして少女が抱える思い、願いを。

 アストが知り、感じ取ったことを包み隠すこと無く、全て。

 

「まあ大変だったな、特に“あの話題”に関わらないようにするのがな……」

『よく誤魔化せたね?』

「あれで誤魔化したって言えんのかな……それと無く話題を逸らしただけだからなあ」

 

 あの時はその場を乗り切れたということの方が大きく、深く考えず安堵していたのだが、今改めて考えてみるとあれが上手くいったとは思えない。ただ問題を先送りにしただけなのだ。

 

『“オリヴィエの気配”だっけ? 結局どういう風に説明したの? 正直『カンピオーネ』のこと抜きで納得できる説明とかわたしも考え付かないけど』

「さらっと俺が説明できてないのを前提に話を進めてるよな、ヴィヴィオ」

『だって……ねえ?』

 

 可愛く小首を傾げながらウインドウ越しにこちらを見てくるヴィヴィオの姿はとても愛らしいとアストは思う。口から自分を軽く貶すような一言がなければの話だが。ウインドウには自分しか映っていないのに一体誰に同意求めているんだと思わずにはいられない。

 

「……まあ確かに。『カンピオーネ』抜きで説明しろって言われてもなあ」

 

 『覇王イングヴァルト』の子孫であるアインハルトが言った“オリヴィエの気配”

 それがアストから感じられた理由を説明するには間違いなく『カンピオーネ』のことから説明しなくてはならない。

 アストは現世に顕現した『まつろわぬオリヴィエ』を殺したことで『神殺しの王』すなわち『カンピオーネ』となった。

 そして『カンピオーネ』となったことでアストは強靭な肉体や特異体質以外にもある()()を手に入れていた。

 

『“まつろわぬ神”を殺し、その力を簒奪した能力……たしか『権能(けんのう)』って言うんだっけ?』

「そ。俺が殺した神は古代ベルカの王様である『聖王女オリヴィエ』

だから多分、オリヴィエに関係した『権能』だけど。それが俺の中に宿っているってことが、アインハルトが感じたっていう“気配”の正体だろうな」

『一度見せてもらったけど、あれ間違いなくご先祖様の能力だよ』

「ヴィヴィオが言うなら間違いないな。まあ今後のことを考えれば、強力な手札が手に入ったんだから悪いことじゃない、って思ってたんだけどなあ」

 

 近い未来、確実にやってくるであろう『災厄』である『まつろわぬ神』の戦いのことを考えれば『権能』を手に入れたことは、神に対抗しうる切札が増えたことなのだから喜ばしい(?)ことなのだが、まさかこんな形で厄介事の原因になるとはアストもヴィヴィオも思っていなかった。

 

「このことは、俺とヴィヴィオの秘密な」

『それは『権能』のこと? それとも『まつろわぬオリヴィエ』について?』

「どっちもだ。まあアインハルトは多少感づいてるみたいだし、クロノさんとカリムさんは『まつろわぬオリヴィエ』については話しちゃったし……でも、な」

『これ以上、話すのは良くないかもね。たとえそれが協力できる人であっても、だよね』

「ああ、そうだな……」

 

自身が殺した『神』と『権能』のことは隠さなくてはならない。

誰かにそうしろと言われたわけではない……いや、言われたような気もするが、とにかく隠さなければならないのは間違いないことだ。それは本能とも、直感とも言っていいものだ。それほどまでに、アストには確信めいたものがあった。

 

『で、結局そのアインハルトさんにはどうやって誤魔化したの?』

 

 随分と話が逸れてしまっていたがヴィヴィオが気になっているのは『アストがアインハルトにどう誤魔化したのか』の一点なのだ。

 それを聞いたアストは何とも微妙な表情を作りながらヴィヴィオの質問に答えた。

 

「……話を逸らしただけ」

『……え?』

「だから……話を逸らしたんだよ……その話題に触れられないように、他にアインハルトが興味ありそうな話題にさ……」

『…………』

 

 アストが冷や汗を垂らし、しどろもどろになりながらことの真相を言うと、モニターに映るヴィヴィオは“やれやれ”とか“あちゃ~”と言わんばかりに顔を上に向けて右手で目を覆っている。

 

『アストさん』

「……はい」

『それ、単に問題を先送りにしただけだよね?』

「……返す言葉もございません」

 

 モニター越しに自分より年下の少女に敬語を使い、頭を下げるアスト。その一連の流れるような動きには一切の淀みも躊躇いも無かった。傍から見れば本当にどっちが年上なのかわからなくなる光景である。

 アスト自身冷静になって考えてみればやってしまったとしか言えない、お粗末な対応だったのだ。深く考えず安堵してしまったあの時の自分が本当に恨めしい。

 

『たぶん近いうちにまた聞いてくるんじゃないかな? アインハルトさんからしたら絶対に知りたい事なんだし』

「……マジでどうしよう」

 

 今度はアストが両手で顔を覆うことになった。

 よくよく考えてみればアインハルトが追求してこなかった理由かもしれないものがあったのだ。

 アインハルトと戦った時の取決めである『負けた方は勝った方の質問に必ず答える』というもの。

 負けた方が勝った方に質問してはいけないとは言っていないが、アインハルトの性格を考えるとこちらが答えたくないであろう質問をするだろうか。勝負にはキッチリしている子だ。自身の敗北を認めた以上その場は潔く諦めたのかもしれない。

 

(そうなると……まさか俺は見逃されてたのかッ!?)

 

 あの時のアストの露骨な話題の逸らし方にアインハルトは引っかかったのではなく、こちらの意志を尊重してワザと乗ってくれたということすら考えられる。そう思うと別の意味でアストは顔を覆いたくなった。

 

『まあそれに関しては後で一緒に考えるとして、今はアインハルトさんと会う日を決めよう?』

「……そうだな」

 

 いつまでもグダグダ考えていても仕方ない。ヴィヴィオの言葉でアストは意識を切り替える。

 

『わたしはいつでもいいし、イクスもいつでも大丈夫だし』

「俺もいつでも構わないけど、なるべく早い方がいいしな。ノーヴェさんはこっちに合わせてくれるって言ってるし」

『じゃあアインハルトさんの都合のいい日かな?』

「今は学院休みだしな、多分いつでも空いてるだろうけど……」

 

 ヴィヴィオと画面越しの会話を続けながらアストは右手を水平に振り、もう一つホロウインドウを出す。新しいウインドウに指を走らせてメール画面を開き、慣れた手つきで流れるように片手で文字を入力していく。相手はもちろんアインハルト。先日ナカジマ家にて連絡を取りやすいように交換しておいたものだ。

 数十秒程度で本文も作り終わり、ウインドウに『送信』のボタンが表示される。書いた内容は『会える日はいつか』と言う単純なもの。

 

「送信っと……送ってから思ったけど、アインハルトのことだからこっちに合わせるとか返ってきそうだなあ」

『う~ん……わたしはできるだけ早い日を指定してくると思うよ?』

「そうか?」

 

 訝しげにヴィヴィオを見やる。

アストがアインハルトの性格を考えて出した予想はヴィヴィオにしてみれば違っているらしい。

 

『うん。アインハルトさんは“クラウスの子孫”だからね』

「……納得できるような、できないような」

 

 ここでヴィヴィオがアインハルトの『目的』を理由にしたのならアストもすぐに納得できた。しかしヴィヴィオが言ったのは抽象的なものでヴィヴィオとアインハルト(ふたり)の関係を知っている身としては何とも言えないものだった。

 そんなアストの反応が面白かったのか、ヴィヴィオは小さく笑って口を開いた。

 

『まあ一種の勘みたいなものだしね。でもかなり自信あるから……きっと当たると思うんだ!』

 

 

 

       ✟

 

 

 

「まさか本当に当たるとはなあ……」

 

 ヴィヴィオとの密会(?)から三日経った1月9日。

 三日前のヴィヴィオの予想に当初半信半疑だったアストだったが、あの後すぐにアインハルトから来た返信の内容を見て、割と驚いたのは記憶に新しい。

 内容は『三日後の1月9日はどうでしょう?』と言うまさかの日時指定で、半信半疑だったとは言えこちらに合わせてくるものだと思っていたアストの予想を真っ向から外すものだったのだ。……別に当たったか外れたかで何か不都合があるわけでも何でもないのだが。

 

「何が当たったんだ?」

 

 不思議そうに聞いてくるのはテーブルを挟んで正面に座っているノーヴェ。

 今アストがいるのはクラナガン中央にある喫茶店で、ここでヴィヴィオとアインハルトとの待ち合わせ場所になっている。

 

「いや、ヴィヴィオの予想が当たったんですよ」

 

 そう言ってアストは『ヴィヴィオの予想』をノーヴェに話す。話を聞いたノーヴェは「はー……」と感嘆ともため息とも言える声を出した。

 

「やっぱり聖王と覇王っつうので何かが惹かれあったりするもんなのか?」

「その辺はノーヴェさんの方が詳しいんじゃないんすか?」

 

 アストは古代ベルカ史に関してあまり知識を持っていない。古代ベルカはその歴史自体が現在でも不明瞭な部分が多く、専門家でも歴史の解釈にはかなりの差異が出てしまうため、学院の授業でも教えるのはあくまで表層をなぞる程度で深くは掘り下げないからだ。

 ……仮に授業で深く教えていたとしても、アストが覚えていられるとも限らないが。

 結局のところ、アストの知識は『聖王と覇王は親交があった』くらいの知識しかない。

 

「んー……あたしも詳しいってわけじゃないんだけどなあ。前も言ったけどあたしのの友達が詳しいってだけだしさ」

「無人世界に住んでいる子でしたっけ? 古代ベルカについては学者顔負けの知識を持っているっていう」

「ああ、その娘ならもしかしたら『カンピオーネ』や『負の遺産』についても何かわかるかもしれないしな」

 

 アストとしてはヴィヴィオやアインハルトのように記憶持ちでもないのに『負の遺産』についてわかるのか? とも思ってしまうが、どちらでもいいという結論に至った。わからなくとも今まで通り。もしわかったのなら御の字、ラッキー程度に思えばいいのだ。

 それを知ることができたとして、自分にできることなどただ闘うことだけなのだから。

 

「つか、二人はいつ来るんですかねえ」

「あたしとしては、お前が一番早く来たことが驚きなんだが……」

「一応今回の提案したのは俺ですし……ヴィヴィオに『女の子を待たせちゃダメだよ!』って言われましたから」

「律儀に守ってるあたり、いい感じに尻に敷かれてんなあ」

 

 こちらを見ながらニヤニヤとした笑みを浮かべるノーヴェ。

 まあ仕方がない。正直なところ戦闘以外でアストはヴィヴィオに頭が上がらないのだ。年上の威厳なんて欠片も無い。

 ノーヴェの視線から逃れるようにデバイスを見てみれば、時刻は待ち合わせの指定の時間より30分前を示している。

 

「まさか俺よりノーヴェさんが先に来てるとは思いませんでしたけど」

「今日の面子で一番の年長者だからな。そりゃあ早めに来るさ」

「提案したのは俺なんですけど……」

「それはそれ、これはこれだよ」

 

 多少納得がいかないというように少しムッとするアストを見て、苦笑しながらコーヒーを傾けるノーヴェ。

 

「まあ、ヴィヴィオもアインハルトもそろそろ来るだろうな。あいつら根が真面目だから」

「ですかね……」

 

 こうなると二人が来るまでどう時間を潰すかと考えながら、(おもむろ)にデバイスを弄る。

 そうすると無意識なのか癖なのか、アストはデバイスに登録された魔法術式に目を通していく。

 アストが今使っているデバイスは支給されたものでアストが使用する魔法は登録されていなかったが、先日父であるアセナにいくつかの術式を登録してもらったため、最近の訓練はかなり捗っている。

 最初に目にしたのは『身体強化』の術式。

 アストが一番使い慣れた近代ベルカ式の魔法であるが、それ故に今となってはデバイスに頼らずとも発動できるものだ。実際アインハルトと戦った時は登録されていなかったが問題なく発動することができた。

 次に『シューター』、または『銃弾』の術式。

 アストが『カンピオーネ』になったことで今までの体質が改善されたことで使えるようになった、魔法初心者から熟練者まで幅広い人々が使う術式。それだけに使う人それぞれに適した調整が必要なものだが、ヴィヴィオたちの手を借りることで最近ようやく()になってきた魔法。

 3つ目に『バスター』、または『砲撃』の術式。

 使えるようになった経緯はシューターと同じで適性自体は改善されたが、こちらはシューター以上に修得に手間取っている。日の目を見るのはまだ先になることが予想できるため要練習。

 4つ目が『飛翔魔法』の術式だが、こちらは未だ上手く発動できていない。

 比較的初級の魔法らしいがこれでもかと言うほど上手くいかない。魔力量やもとの適性によって先天的に使えない魔導師も多いが、この点に言えばアストは『カンピオーネ』になったことによる体質改善も伴って使えないわけはないのだが……

 

(ヴィヴィオたち曰く、『飛翔するイメージが固まってないのが原因』らしいが……)

 

 だとしたら、自分が使えるようになるのはまだ先になりそうだと思ってしまう。もともとアストは陸戦魔導師であったため空を飛ぶことなど久しく考えていなかったのだ。何より自分で飛んだことも無いのにイメージができるわけも無い。

 これからの闘いにおいて確実に必要になることが予想できるため、早く修得ないし別の飛行手段を手にしたいところだ。

 そうやって術式を眺めて考えていると、珍しく一つ思いついたことがあったため忘れる前にとノーヴェに話しかける。

 

「そういやノーヴェさんって飛翔魔法使えますか?」

「ん? あたしは使えないけど代わりになるものはあるぜ」

「え! それってどんなやつですか!?」

 

 もしかしたら今使用している飛翔魔法に代わるものが手に入るのかもしれない、そんな淡い期待を持っていた。

 何気なしにノーヴェから飛翔魔法に関するコツを聞きたかったのだが、別の手段があるならば願っても無い機会だった。

 

「『エアライナー』って言ってな。簡単に言っちまうと『空中に魔力でできたいくつもの光の道を作る』もので、飛翔魔法が使えなくても限定的にだけど空戦が可能になるんだ。姉貴たちもよく使う魔法なんだけど……」

「けど、ってことは……」

「ああ、こいつは先天系の魔法なんだ。お前用に調整すれば使えないことも無いんだろうけど」

「普通の魔法以上に時間がかかりそうっすね、調整」

「素直に飛翔魔法の練習した方が賢明だぜ、アスト」

 

 やはり飛翔魔法の修得は避けては通れないということなのか、深々とため息でもつきたくなる思いだ。

 先天系技能(インヒュレート・スキル)となると本当に持って生まれたリンカーコアの資質に依存したものであるため、いくら『カンピオーネ』になったとしても無条件に使えるものではない。魔力変換資質の更なる希少版とでも言えば解りやすいだろうか。

 

「空戦ができるようになれば、あたしの教えたやつももっと上手く使えるようになるだろうしな」

「空中では足が地上よりある意味自由ですから。これから先使う機会は多くなりそうっす。……ヴィヴィオはもう覚えて自己流にアレンジしてましたけど」

「あいつは物覚えがいいからな、比べても仕方ねえって」

 

 ノーヴェは苦笑しながらもフォローを入れてくれるが、アストとしては技を教わったのは同時期なのにこの差は……とも思ってしまう。

 そんな気持ちを顔に出さないようにしながら徐に窓の外を見てみると、こちらにやってくる碧銀の髪の少女が目に映った。

 デバイスの時計を見てみれば15分ほど過ぎたところで、約束の時間にはまだ少しある。

 

「皆考えることは同じか」

「みたいだな」

「え?」

「後ろの方見てみろよ」

 

 ノーヴェの言葉を受けて後ろの方を見てみれば、多少遠くではあるが信号を隔てて、金髪の少女がこちらに歩いてきている。……その隣に二人ほど見慣れた大人の影が見えるのは何故だろうか。

 

「あいつらなら事情知ってるから良いんだが……なんでまた」

「イクスヴェリア様のことはいいんすかね?」

「そっちは基本的にセインがやってんだろ。なんでこっちに来てんのか聞く必要があるけど、まあ」

「これで揃ったわけですしね」

 

 カランコロンと、喫茶店の入り口の扉に着けられた鈴が鳴り、まず入ってきたのは碧銀の長髪で青と紫の虹彩異色の瞳を持つ少女。辺りを少し見回した後、こちらにやってきた。

 

「よう、アインハルト。早かったな? 待ち合わせの時間にはまだだけど」

「こんにちはアストさん。わたしとしてはアストさんが早く来てることに驚きなんですが」

 

 意外とグサッとくることをサラッと言われた。ヴィヴィオに言われた時よりも心にくるものがある。純粋に悪気とかない言葉だからだろうか。

 

「……そんなに似合わねえか?」

「え? あ、いや、そうではなくてですね。アストさんはそういう方に見えなかったと言うか何というかですね……」

 

 少し意地悪気味にアストが言ってみると、途端に顔を赤くしてあたふたし始めるアインハルト。からかうと思ったよりも反応が面白い。表情の変化に乏しいものかと思ったらそうでもないようだ。そんな彼女の様子を見て思わず笑みが込み上げてくる。

 ちらりとノーヴェの方を見てみれば、苦笑しながらも“あまりからかってやるな”みたいな目で見られた。

 

「くくっ、冗談だよ。別に気にしてねえし自覚してっから」

「……人が悪いです、アストさん」

「結構反応が可愛かったんでな、まあ悪かったよ」

「いえ……まあいいです」

 

 未だに顔の赤みが抜けないアインハルトだったが、とりあえず流すことにしたのかノーヴェにも同じように挨拶した後、アストの隣の椅子に腰掛けた。

 そこで再び店内に鈴の音が響き、見れば金色の長髪を二つに束ねた(ロート)(グリューン)の、アインハルトとはまた違う虹彩異色の瞳を持つ少女がすぐにこちらを見つけ、駆け寄ってくる。その表情はこちらに来るにつれ、徐々に驚きに彩られていった。

 

「あれ? もしかしてわたしが一番最後!?」

「会って最初の言葉がそれかい。確かに最後だけど、それでもまだ待ち合わせの時間の前だけどな」

「そっかあ……じゃあその人が?」

 

 そう言ってヴィヴィオがアストの横、アインハルトを見る。その表情はにこやかでどこまでも優しげだ。

 アインハルトもまた、視線を逸らすことなくヴィヴィオを見やる。その表情は何かを探っているようで、見定めているようで、それでもどこか嬉しそうだ。

 数瞬、ただ相手を見つめたのち、どちらからともなく声をかけた。

 

「初めまして。わたし、高町ヴィヴィオです。一応『聖王女オリヴィエの複製体』になりますね」

「初めまして。私はアインハルト・ストラトス。『覇王イングヴァルトの子孫』です」

 

 互いの口から名前を聞いた二人に浮かぶ表情は様々だ。

 片や優しげに笑顔を携え、片やどこか遠くに思いを馳せるように。

 ヴィヴィオとアインハルト、どちらの表情も見て取れる位置に座っているアスト。

 どうしてヴィヴィオは、自ら『聖王女オリヴィエの複製体』と言ったのか。

 アインハルトは何故、『覇王イングヴァルトの子孫』と言ったのか。

 二人の発した言葉に籠められた『思い』を想像することはできる。その想像が正しいか間違っているかは別としてだ。

 しかし仮に正しく思い描くことができたとしても、その『思い』を真に理解できることはないのだろう。間違っているのなら尚のこと。所詮、それはただ思い描いただけの夢想にすぎないのだから。

 二人を見ていたアストは、自分でもそんな柄じゃないと考えつつも、そんな風に思ってしまった。

 

 

 

       ✟

 

 

 

 聖王と覇王。二人のある意味時を超えた歴史的再会が成された後。

 アストたちは喫茶店を出て、港近くの廃棄倉庫区画へと来ていた。

 

「いや、なんでだ」

「陛下とアインハルト様、お二人の会話の流れからでしょうか?」

「流れから、雰囲気とか空気とかを読んだとも言う」

「二人ともありがとう。全く理解できないし納得もできないけど」

 

 全く以て要領を得ない言葉を返したのは、上からディードにオットー。双子の女性であり二人とも聖王教会に所属するシスターと執事である。

 ディードは長いストレートヘアにヘアバンドと女性的、オットーはツンツンヘアーの短髪でボーイッシュな印象を与える容姿をしていて、ある種正反対の容姿だが顔立ちはよく似ている。

 ちなみに二人とも女性である。オットーが何故シスターではなく執事の格好なのかアストは知らない。非常に疑問ではあるが、本人が気にした様子も無いので指摘するのも野暮だとも思うため聞くに聞けない。

 また違う方向に思考が逸れそうになった頭を振り、思考を切り替える。

 

「つか喫茶店の時には聞けなかったけど、なんでお前らここにいるんだよ?」

「陛下がかの覇王の血族と会うのですよ? そんな歴史的瞬間、この目で見てみたいと思うのは間違ってますか?」

「万が一何があるかわからない。護衛は必要」

「さいで……」

 

 理由を聞いた途端、体の力が抜ける思いをした。一見真面目そうなこの双子だが口を開けば印象は大分変わる。人は見かけによらないということをアストが身を以て知った二人なのだ。

 どこでこの話を知ったのかとか色々と言いたいことはあったが、正直な所どうでもよくなったと言ってもいい。ヴィヴィオがついてきたのを認めていたのだから、最初から気にすることもないのだが。

 

「そういや、イクスヴェリア様はいいのか?」

「そっちは元々セイン姉さまが主にお世話しておりますので」

「シスターシャッハもいる。警護も問題無い」

 

 イクスヴェリアとは先月にヴィヴィオの紹介で出会った、聖王教会で保護されている少女だ。“出会った”とは言っても相手は眠ったままであったが。

 アストは詳しく知らないが、イクスヴェリアは聖王や覇王が生きた時代よりもさらに過去の時代に生きた、『ガレア王国』の『冥府の炎王』本人であるということ。去年の八月ごろにあった『マリンガーデン事件』で長い眠りから目覚めたが、後に現代の魔法・医学でもわからない原因不明の機能不全を起こして、何時起きるかもわからない眠りについているとのことだ。

 そして視線を移すと、アストから少し離れた場所にヴィヴィオとアインハルトが互いに向かい合う形で、そして二人の間にはノーヴェがまるで試合前のレフェリーのように立っている。

 

「実際試合前ですよ?」

「サラッと思考を読むな、ディード。つーかホントにわからん。喫茶店の時そんな話になってたか?」

「そういう話にはなってなかったけど、二人とも最初からその気だったと思うよ? アスト様」

「オットー、様付けはやめてくれ。フランクな口調で様付けって意味が解らねえし、って言うか――」

 

 ――最初から戦う気だったとはどういう事だ?

 いや、確かに最初から戦うつもりだったならこの区画を使えるのにも納得がいく。

 ここは局の魔導師が偶に訓練場として使用していることもあるので、本来申請手続きをしなければ使用許可が下りないのだ。

 

「ちなみに陛下が前もってノーヴェ姉さまに頼んでいたそうですよ。使用許可は」

「……」

 

 ここにきてアストにはヴィヴィオの考えていることがわからなかった。

 ヴィヴィオはアインハルトに何かを感じたのだろうか?

 アインハルトもヴィヴィオに何かを感じたのだろうか?

 聖王と覇王、確かに血筋的な意味でも関係性は十分だろう。古代ベルカ以前の時代には現代では廃れてしまった魔法も多くあったと言う。さらに言えば、現代魔法では説明できないもの……所為、オカルト染みた魔法や逸話なども多い。

 アインハルトの『覇王イングヴァルトの記憶』継承や、長い時を経ても生存し続けたイクスヴェリアの肉体にかけられた魔法など。

 古代ベルカの知識を有する医療魔導師でも解明できていないこれらは『失われし超古代魔法(ロスト・エンシェント・ベルカ)』と呼ばれている。

 

(まあ、信じるしかねえよな)

 

 アインハルトにヴィヴィオを紹介したのは他ならぬアスト(自分)だ。

 何か具体的な考えがあったわけではない。ただヴィヴィオなら、もしかしたらアインハルトを……そんな己の()()に従ったのだ。そしてヴィヴィオは快く承諾してくれた。なら今自分にできるのは、二人を信じるだけだろう。

 ヴィヴィオがアインハルトに『何か』を与えてくれることを。

 アインハルトがヴィヴィオを通して『何か』を掴んでくれることを。

 

 

 

       ✟

 

 

 

「それじゃ、もう一度確認するぞ」

 

 アストやシスターたちが見守る中、ノーヴェの言葉にヴィヴィオとアインハルトは、互いに視線を交わして頷く。

 

「時間は無制限一本勝負。どちらかが戦闘不能、もしくはアタシが無理だと判断したらそこで終了。それで魔法の使用だが……」

 

 そこでノーヴェはアインハルトを見やる。本当にいいのか? そう言いたげな視線を向ける。

それに応じるようにアインハルトは口を開く。

 

「構いません。そちらはご自由に」

 

 そう言って彼女は拳を握る。

 自分はこれで充分だと、そう示すように。

 ノーヴェは何か言いたげにしながらも、やがて諦めたように息を吐き出した。

 

「――魔法の使用は自由。ただし広域殲滅魔法だったり強力な収束砲(ブレイカー)は禁止だ」

 

 周りに被害が出ないよう結界はもちろん張ったが、結界を破壊されるほどの出力の魔法を使われては目も当てられない。使用許可が出ているとはいえ、破壊活動に興じているようにみられてしまっても困る。あくまで万が一の話ではあるが、無いとは言い切れない。

 そこまでノーヴェが話し終えたところで、ヴィヴィオがアインハルトに尋ねた。

 

「アインハルトさん、空戦のほうは?」

「可能です、お気になさらず」

 

 アインハルトはそう素っ気なくヴィヴィオに返す。魔法の自由を認めている以上、相手がどんな魔法を使ってきても構いはしない。故に確認する必要もないことだ。

 それにも関わらずヴィヴィオが空戦を使えるかどうか確認してきた理由。

 考えるまでもない。

 彼女はこちらの技量に合わせようとしている。手を抜かれようとしている。こちらと同じ舞台の上で戦おうとしているということだ。

 ギリッっと、音が聞こえそうなほど強く奥歯を噛みしめる。

 完全に見下されている。彼女は、ヴィヴィオはそういうつもりで言ったわけではないのだろう。そんなつもりもないのだろう。こちらを見下すという気持ちも意志も無いのだろう。

 ただ目の前の少女は優しく微笑んでたたずんでいるだけ、自然体だ。戦いの前だというのにそんな雰囲気を微塵も見せていない。

 

 

 ――――さようならです、クラウス

 

 

 そんな目の前の姿が記憶の中(かつて)のオリヴィエ、その最後の姿に重なる。

 どこまでも優しげに相手を気遣う、敵兵にすら気遣いを忘れず、命を奪う度にその心を痛め、すり減らし続け、それでも慈悲の心を持ち続けた女性の姿に。

 

(……負けられない)

 

 覇王流は、覇王(クラウス)の拳は、聖王(オリヴィエ)より上だということを、アインハルトは証明しなければならない。世界に、クラウスに、あるいは――自分自身に。

 今この瞬間が、その時なのだ。

 

「――武装形態」

 

 アインハルトの口から、低い声で紡がれる。

 足下に逆三角形のベルカ式魔法陣が現れ、全身を魔力光が包み込み、その体を戦闘に適したものへと変え、防護服を身に纏う。

 

「じゃあ、わたしも」

 

 そう言ってヴィヴィオの身体が虹色の魔力に包まれ、彼女もまた成長した姿で現れる。長い金色の髪を横に一纏めにして、防護服は体にフィットした上下に、白い上着を羽織ったもの。こちらを見据え油断なく拳を構えるその姿に隙は無い。

 そこはオリヴィエとは違っていた。しかしその姿は否応なくオリヴィエを連想させる。

 両の手が作る拳を必要以上に強く握っているのを自覚し、息を吐きだして改めて力を籠める。魔力を、そして思いを。

 

「準備はいいな?」

 

 二人の姿を見て、ノーヴェが最後の確認を入れる。

 

「うん、いつでも大丈夫」

 

 そう答えるヴィヴィオの顔にはすでに携えていた笑みはなく、油断なく構えたその姿はただ目の前の勝負に集中しているように見える。

 

「こちらも、問題ありません」

 

 短く答え、知らず知らずの内に目を鋭くし、目の前の少女を見据える。

 一挙手一投足、相手の動きを見逃さないように、神経をただ目の前の少女にだけ向ける。

 数歩下がったノーヴェは右手を振り、その時を告げる。

 アインハルトはいつでも動けるよう両足に力を注ぎ、ヴィヴィオは構えを寸分も崩すことなく、ただ開戦の言葉を待つ。

 

「――試合、開始!!」

 

 

 

 

 周りから見ているアストやディードたちには素早く。

 

 

 

 

 ヴィヴィオとアインハルトにとってはゆっくりと。

 

 

 

 

 ノーヴェが慣れた手つきで右腕を振り下ろしたと同時に。

 

 

 

 

 

 ――――鼓膜を突き刺し空間を震わせる轟音が結界内に鳴り響いた。

 

 

 

       ✟

 

 

 

 ヴィヴィオとアインハルトの邂逅が果たされた時より少し前に遡る。

 とある管理世界、その中でも人が存在しない、あるいは存在していた文明が滅び去ってしまった無人の世界。そしてそれらの中でも人が住むのに適さない環境、生態系の存在が確認され、時空管理局によって立ち入りが厳重に禁止されている世界。

 

 

 名を、管理局指定危険世界。通称『危険世界』

 

 

 管理局が直々に『危険』としていることもあるのか、次元犯罪者ですらこの『世界』に潜伏することはないと言われるほど場所。

 そんな『世界』の一つに数えられる場所に一人の少女がいた。

 

「いやぁ、これは結構集まったんじゃないかな!?」

 

 二つに束ねた深い水色の長髪に、紅玉のような煌きを放つ紅い瞳。

 右手には斧型のデバイスを持ち、左手には紫色の歪な光を放つ一冊の本が握られている。

 水着のような露出の高い戦闘服(バリアジャケット)に身を包んだ、外見年齢10歳ほどの少女。

 危険世界にいるにも関わらず、その声は至って平静でそれどころか喜色すら窺うことができる。

 この危険世界は星全体が水に覆われている、表出している陸地が存在しない世界。その水も海水ではなく硫酸と同等の酸度を持つ液体であり、当然人間が生存できる環境ではない。

 そんな世界に彼女はいた。

 

「中々に質の良い魔力も手に入ったし、さすがシュテルんだね!」

 

 周りは見渡す限り硫酸の海洋で、空中に浮いている少女以外に人の姿は確認できない。

 そんな中で独り言を言うのは、それほどまでに機嫌がいいということなのか。はたまた少女自身の性格によるものなのか。

 少女が危険世界に一人と言うのも異様な光景だったが、この光景はそれよりも遥かに異常だった。

 危険世界に指定されるのは主に人の住めない環境であるか、危険な生態系が繁栄しているか、あるいはそのどちらもが確認されるからだ。

 今、少女がいる世界も例外ではなく硫酸が広がる海洋という環境。そして“危険な生態系”

 危険な世界に住む生物は基本的に強力な個体が多い。

 『強力』と言うのは肉体と言う面でも、魔力と言う面でも。

 人類にとっては凶悪と言い換えてもいい、『化け物』とも『超越者』とも言える存在たち。

 劣悪な環境に適応するということは、それだけで人間にとって脅威になりうる。

 やはりこの世界にも、人が生存できない環境に適応した生物、硫酸の海に適応した、超越した生物がこの世界には存在していた。

 

 

 そんな何百匹もの超越者たちが、少女を中心として硫酸の海に沈んでいた。

 

 

 浮かんでいる個体は一匹残らず息絶えており、生きている生物は存在しない。

 岩盤と見紛うばかりに堅牢な甲羅を持った亀に似た生物。

 全身が刃物の如き長く鋭利な鱗に身を包んだ鮫に似た生物。

 そして長い身体を鱗が覆い、折り畳んだ翼を持ち、見る者を畏怖させる凶悪な角を持った海竜と呼べるだろう生物。

 他の世界の海の生物によく似た、しかし一体一体が巨大な体を持つ明らかに既存の生物を超越した存在。

 そんな存在たちが無残な姿で沈められていた。

 この世界に適応できない、この世界の生態系の最底辺の存在たる少女が、この世界の頂点たる存在を下したのだ。

 異常にして異様な光景。

 だが少女にとってはこの光景は当たり前のことだった。

 自分の力を以てすれば当然、何一つ可笑しなことは無い。

 

『レヴィ、お時間よろしいですか?』

「うん? シュテルん? 蒐集なら終わったよ!」

『流石ですね、一応かなり危険な世界なんですが』

「僕とバルフィニカスにかかれば余裕綽々!! まだまだいけるけど、もう獲物がいないんだよねぇ~」

 

 仲間からの念話に答えながら、身に余る元気を表すようにデバイス(バルニフィカス)を振り回す。

 振り回した武器からは魔力が溢れ、その傍から紫電に変換されて周りに撒き散らしていく。

 

「さてと、また蒐集かな?」

『いえ、蒐集の方は私が。レヴィにはミッドチルダに跳んでいただきます』

「あれ? ミッドには王様が行ってるよね? 手助けするの?」

 

 正直自分たちが手助けする必要も、手を借りる必要も無いと思った。

 『王』と呼ぶ少女も、今念話している少女も、そして自分も確かな実力を持っているのだから。

 しかしそんなレヴィの考えを念話相手の彼女が否定する。

 

『王とは別件です。『冥王』の居場所が特定できたので、あなたにはそちらを』

「りょーかい! ついでにあの『魔王』もやっちゃう?」

『魔力も多く供給できるようになったとはいえ、それだけです。『管理者(マスター)』の復活なくしてそれは不可能でしょう』

「え~!?」

 

 ぶぅ、と口に出してレヴィは不貞腐れたように元気がなくなる。その仕草は外見相応に可愛らしいものだ。

 もっともその発言内容は酷く物騒だが。

 

『今はその時ではない、ということですよ』

「わかったよ~……うん?」

 

 少し低くなったテンションのまま、目的地に跳ぼうと転移魔法を起動したレヴィだが、直後にその発動を中断する。

 その紅玉の視線は、多くの魔法生物が浮かんだ硫酸の海のその一点の巨大な黒い影を捉えている。

 

『レヴィ? どうかしましたか?』

「ゴメン、ちょっと遅れるかも!」

 

 直後、海面を打ち破り巨大な生物がレヴィに向かって躍り出た。

 だが予め捉えていたレヴィは当たることなく距離を離し、相手を見つめる。

 目の前の巨体は今まで下した生物たちの数倍はあろうかと言うもので、その長い身体はこうして離れてもその全容をうかがい知ることはできない。

 鱗は鋭利で幾重にも重なるようにして長く巨大な身体をびっしりと覆い尽くしている。

 普段折り畳まれているであろう翼は空中に浮かんでいる今、その屈強にして美しい羽膜を力一杯広げている。

 その巨体のに相応しい大きさの頭部には白く歪に発光している黄金の強大な二本の角。凶悪な印象を与える大きな顎からは牙が覗いている。

 この世界の超越種たちの頂点たる海竜種。その中の覇者たる存在だろう。

 この『危険世界』の頂点の個体が目の前の超巨大な『大海龍』なのだろう。

 感じられる魔力も、今まで下してきた生物とは比べものにならないほど強大なものだ。

 

『時間はかかりそうですか?』

「コイツから魔力獲ったらすぐに行く!!」

 

 沈んでいたテンションから一変。

 目の前の存在を臆することなく、どこか妖艶で獰猛な笑みを浮かべながらデバイスを構える。

 知らず知らずの内に体中から紫電が迸り、魔力の密度を高めていく。

 少女と大海龍、大きさは少女の方が遥かに弱い存在だ。

 だが、その存在感や魔力は自分の方が上だ。

 この世界で下した生物とは“戦い”と言えることはできなかった。故に自分の思いを震わせてはくれなかった。

 目の前の大海龍は、この疼く闘争心を震わせて、果たして満たしてくれるのだろうか。

 

「Gyaaaaoooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooo!!!!!!!!!!」

「僕は雷刃の襲撃者(レヴィ・ザ・スラッシャー)! 相棒はバルニフィカス!

 やることがあるからね! さっさと終わらせるよ!!」

 

 大海龍の咆哮を真正面から受けながら、名に“雷刃”を記した『力』のマテリアルは紫電を撒き散らし、この『世界』の覇者に真正面から飛び込んだ。

 

 

 

 

 

 




前々から気になっていた作品名を変えてみました。

イクスヴェリアってオリヴィエとかと生きた時代が違うんですよね。
調べる前は同じ時代に生きてたもんだと思ってました。
今さらですが古代ベルカとか新暦以前の部分は独自設定満載です。
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