山奥のド田舎の人気の無い小さな村で暮らしていた爺さんが亡くなった。
婆さんが亡くなってから、再三、年寄りが一人で暮らすのは危ないから、こっちに来いと言ったのだが、爺さんは「海が見える処や、人の多い街は嫌だから」と言って、移ってこないで、一人きりで暮らしていた。
葬儀やらなんやらで、何時間もかけて一時間に一本も無いようなローカルの単線電車(実は電車ではなく、パンタグラフの無いディゼルー車というらしいが詳しくは知らない)を乗り継いで、最寄り駅まで辿り着く。
今度は午前午後合わせて三便くらいしかない路線バスに乗り換え、まるで富士の青木ヶ原の樹海のような原生林の狭間にあって、今にも原生林の中に埋もれてしまいそうな未舗装な道を進み、いい加減、乗り物疲れした頃に着いた終点のバス停(無論、周りには何もないのは言うまでもない)でバスを下車。
それから、人よりも獣の方が通るんじゃないかと思えるような、獣道じみた山道をひたすら歩いて、ようやくたどり着いた古い家。
それが爺さんの家だった。
入ってみて驚いた。
戸には鍵もなく(まぁ、ここまでやってくる人自体居やしないんだが)、電気もガスも水道も無い。
いったい爺さんはどうやって暮らしていたのかと悩んでしまいそうな家だった。
家具類もほとんどなくて、財産整理の面倒なんて無さそうだなと思っていたら、家の裏に蔵があった。
こんな何も無い家に蔵?
と思ったが、 それでも何かあるかもしれないと、知的好奇心に唆されて、蔵に向かってみると、錆びてボロボロになった閂の錠がかかっていた。
鍵を探してくるより、叩き壊した方が早そうだったから、錠を叩き壊して中に入ると、まったく使われた形跡の欠片も無く、ひたすら埃にまみれ、カビ臭い匂いでいっぱいだった。
だが、それでも、辛抱強く中にあるものを調べていくと、どうやら、爺さんの若い頃の物が置いてあるようだった。
詳しい事は知らないが、爺さんは昔、海軍にいて、提督と呼ばれる、それなりに偉いさんだったらしい。
そこで一緒に働いていた艦娘といか呼ばれていた婆さんと出会って、戦いが終わってから、引退して、結婚したらしい。
男所帯な海軍に女がいたのは不思議な気がするが、まぁ、そういう事なんだそうだから、そうなんだろう。それはそれとして、とはいっても、蔵の中にはろくなものは残っていなくて、気になったのは、一冊の帳面だった。
その帳面には、「艦娘トノ記録 ゴ級消滅作戦ノ顛末ノコト」と書いてあった。
艦娘?
ゴ級?
聞いたことの無い言葉だった。
気になって、その帳面を持って蔵を出て、日の下にもって行き読み始める事にした。
そこには、まったく俺の知らない、まるで荒唐無稽な怪獣映画のような話が書かれていた。
シン・ゴジラ対カンムス
~ゴ級消滅作戦~
冬コミのwebカット用に、フィギュアとか使って、怪獣映画のポスターっぽい画像を撮ったのですが、ふと思い付いて、古写真ぽく加工したのです。
もったいないのでここに転用しようとしたら、本編じゃないと挿絵が使えないと知って、どうすっかなぁと思っていましたが、とりあえず、画像を今は使ってない蔵から見つけたとツィートしたら、キュピーンと脳内で光りまして、この話を書きました。
いわゆる後付けの前日談です。
多分「俺」は再登場しません。(笑)
あと、爺さんが提督だったとか、婆さんがどの艦娘だったのかは書く予定ありません。
長門か潮じゃないかなぁ?
ところで、このお話の時代設定は艦これの本家同様に明確に決まってません。(笑)
戦時中かもしんないし、現代かもしんない。
いや、それ以前に、この世界とは違う別次元の話ですし、これ。
だって、江戸時代に火災で消失し、再建されなかった江戸城が現存する世界ですしお寿司。
ちなみに、関東大震災が起きなくて、浅草十二階が現存しており、浅草十二階、東京タワー、スカイツリーの三大塔が実存する世界も考えたけど、関東大震災が起きなかったら、加賀さん解体されて、空母天城が実装されてるからダメだな。(笑)
という訳で、現在は大和と武蔵がゴジラを横須賀に誘い込む話を書いてますが、書く暇ない。
あー、立ち姿の潮のフィギュア欲しいんじゃあ。
そして、唐突に終わる。