テイルズオブノワール ー君を見届けるRPGー   作:ピコラス

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あらすじ:魔力の突然変異体ポルカ。彼は人間になりたかった…
あらすじ2:ようやく、脱獄のはなしのつづき。


第18話 合流

ポルカはヒトになるすべを探す。

古びた書物を読み漁り。 各地の賢者を訪ね歩き。

アヤシイウワサを手がかりに。 魔導呪物を買い集め。

たまには海のキワを辿り。 空の雲の流れにすら探す。

ポルカはヒトになるすべを探す。

しかし見つかるわけはなかった。

かつて絵から魔物が生まれたことは、(この世界メランジュにおいては)

一度もなかった。

だからそれが人間になるような前例や解法があるはずなかった。

 

少女テオリアとの旅は楽しかった。

しかし妖精消失の噂が聞こえ始めると、ポルカは絶望した。

テオリアは気づかなかったが、ポルカはすぐに気づいた。

【この肉体は無自覚に世界の魔原子を吸収し続けている。】

魔原子クロリム。この世界の魔法の源。

妖魔や精霊、魔法生命体の基盤。

…わたしの肉体が…わたしが妖魔と精霊たちを…

 

◆◆

 

……エストルーズ宮殿……

 

聖女ミシュラの待つ、会議場…みたいなところにテトラたちは入場した。

一応、まだ腕を縛られて囚人扱いである。

テトラ一味は、聖女の正面に並んで座らされた。

:テトラ

「エンザイだから!まきこまれただけなんだよ!?」

:聖女ミシュラ

「それはもう聞いています。申し訳ないことをしました。」

「……え? それじゃ、えっと、この縄を解いてくれませんか……?」

「あなたたちを誤って逮捕した者たちには、それ相応の罰を与えます。

それはそれとして。

あなたたちは牢から脱走して兵を殴り倒しましたね。 そちらも誤解ですか?」

「そちらは誤解じゃないです…」

「そうですか。それではルール上は、あなたたちを罪人としなければなりません。

しかし誤逮捕など無ければ、そんなこと起こりえなかったでしょう…。

そこで提案なのですが。

処罰の代わりとして、ひとつ依頼を受けてくれませんか?」

「処罰の代わり??」

:妖魔ヴェルディ

「帳消しにしてやるから、ひと仕事しろってことか。」

:テトラ

「なるほど。」

 

かくしてテトラ一味は妖魔捜索任務(本当は幻魔)に参加することになった。

とはいえ元々テトラたちも悲鳴の発生源・テオリアのもとに向かっていたわけで、

実は目標は同じだ。

 

:太陽神エンテラス

「ポルカとはほんの少し対峙しただけじゃが…

魔力異変の原因はアイツで間違いないじゃろう。それにあの凶暴性。

ヒトにも精霊にも、妖魔にも害をなす。

【ポルカ殺すべし】…という意向にワラワも異論はない。」

:妖魔ヴェルディ

「居場所はオマエでも特定できないのか?」

:太陽神エンテラス

「千里眼などという都合の良いものはワラワも持たぬ。悪いな。」

 

ここで精霊の能力について考察。

キャラクターの能力、【何ができるか】 を考えることはたぶん初歩の初歩だが、

このテイルズオブノワールという妄想の主はアホなので9年経ってようやく考える。

地ノーム   :地脈…キオクや歴史を大地に刻む。

水ウンディーネ:治癒…傷を癒す。

火イフリート :破滅…すべてを滅する。

風シルフ   :飛翔…山川草木を飛び越える。

氷セルシウス :冷凍…エネルギーを奪い去る。

雷ヴォルト  :放電…エネルギーを与える。

元マクスウェル:具象…物質を形づくる。

陽エンテラス :祝福…生命を与える。

月ルナ    :察知…悲鳴を聞く。

天コスモス  :眺望…すべてを眺める。

 

:太陽神エンテラス

「天空神コスモスにでも聞けば、わかるじゃろうが。

アヤツは下界に関わらぬと決めとるらしいからのう。」

:聖女ミシュラ

「なんです…天空神? そんなもの聞いたことありませんよ?」

:エンテラス

「聞かれたこと無かったからのう。」

:ミシュラ

「くっ。それはそうですが…。」

 

結局。

精霊ルナが察知したという、少女の声をたよりに。

聖女ミシュラ・術師ヘルレイオス・人形兵サーフェイサーの三名を加えて、

ひきつづきテトラたちは目的地へと向かう。

なんと、ルナによればもうかなり近くまで来ているらしい。

歩を進めるなか、少しずつ緊張が増す。

ミシュラの背負った十字槍は魔獣ポルカをいざ殺さんと、

正義の日輪をむき出しの刃に宿す。

厳かに歩く聖女のうしろを、術師と人形がつづいていく。

 

:魔女ニーキス

「それにしても…お前はいつ。あの女の用心棒になったんだ?」

:術師ヘルレイオス

「ニーキス。 お前こそ何故ここにいるんだ。舞台のほうはもういいのか?

…というか何故怒っている?」

:ニーキス

「怒ってなどいない!歌劇は休業中だっ。

一応お前のことも多少心配していたが、元気そうでなによりだな。」

ニーキスとヘルレイオスは同じところで魔術を学んだ、学友のはずだが…

テトラは単純なので(?)、ふたりはあんまり仲良くないのかなぁ、などと思った。

 

 

……フラク砦……

 

…その砦は、かつてそこで殺し合いが行われたことなど

まるで信じられないくらいに、寂れていた。

ヒトと妖魔の鮮血も一滴も残らない。 時計の針まで風化した虚無の世界。

制作意図のわからない、荒唐無稽な芸術作品のようだ。

ここに隠されたメッセージなどない。 戦争など無意味だからだ。

 

テトラたちは扉の残骸をくぐると、

少女が地べたに座り、死体の顔を覗き込んでいるのが見えた。

死体は壁にもたれてただ正面をみつめている。

長い髪の隙間から見える顔に感情は無い。 生気は失われている。

たった今死んだのだろうか? 少女は名前を呼びかけているようだ。

聖女ミシュラはその名前を耳にした。

「ポルカ…? そこに倒れているのが、あのときの魔獣なのですか?」

「何!?…あなたたち。」

少女テオリアは振り返ると、怯えた目でテトラたちを見上げた。

 

テオリアの話によると、

ポルカは突然このフラク砦を訪れると、まっすぐ砦内に立ち入り、

何も言わずに座り、そして動かなくなったという。

動かなくなった。

どうやら死んだわけではないのか?

太陽神エンテラスはしばらくポルカの様子を観察してから、述べた。

「やはり、ポルカはゆっくりと周囲のクロリムを…魔力をその身に取り込んでおる。

今もなお吸収し続けておる。

コイツをこのままにしておけば、今後も妖精は死にゆく。

そして何より…我らの星もクロリムによって動いておる。

いずれは星も死ぬ。」

 

:聖女ミシュラ

「どうしてこんな恐ろしい魔獣が生まれたのか。殺してあげましょう。」

:魔獣ポルカ

「フ。…殺せるものなら、…殺してみろ!!」

ポルカは急に起き上がると、勢いよく砦の外へ出た!

聖女が後を追うと、術師と人形もそれにつづく。

ついに決戦のときは訪れた。

 

… 聖女ミシュラ&魔術師ヘルレイオス&人形兵サーフェイサー vs ポルカ …

ミシュラの戦闘スタイルは前衛タイプ・超攻撃特化。

十字槍『カデンツァ』で広範囲を攻撃、斬殺する。

それを太陽神エンテラスが術でサポートする。

ミシュラとエンテラスの術技属性は光・火。

ヘルレイオスの戦闘スタイルは後衛タイプ・魔法攻撃型。

地水火風その他の精霊を召喚、すべての属性をあやつる。

サーフェイサーは万能型。属性は雷。

戦闘不能になるまでは決してダウン状態にならない。

 

:人形兵サーフェイサー

「殲滅を開始する。」

機械でできた体。その胸部を開放すると、高エネルギーを魔獣に向けて照射した!

その光線はすぐに細く絞られて、殺傷力を増す。

ライトニングブラスターは人型となった魔獣の弱弱しい胴体を焼き貫く。

ポルカの反撃は無い。

:魔術師ヘルレイオス

「気の毒だが。滅亡を黙って見過ごすわけにはいかない!」

ウンディーネの蒸気をセルシウスの冷気にぶつけて雷雲を生成。

シルフが雷雲を周囲にめぐらせると、ヴォルトが電荷をバーストさせる!

ケイオストーネードは悪を滅ぼすべく雷光と灼炎をふり撒いた。

ポルカは反撃しないようだ。

:聖女ミシュラ

「魔獣ポルカ。 死んで楽園世界の礎となれ!!」

聖女のこころは正義によく似た復讐心にどろどろと憑依され、ほとばしる。

魔物を殺したときにだけ、ミシュラは生を実感できるのだ。

禺憐天抄…愚者を憐れむ天のすくいとは、殺戮世界を生き延びるための剣!

退魔の十字架は幾度となく人型モンスターを痛めつけて踏みにじる。

だがポルカの反撃は無かった。

:テオリア

「どうして……こんなひどいこと……」

テトラは少女が泣いているのを見た。

 

「…やめろッ!!!」

 

お姫様が怪物を殺そうとしている…

テトラたちはそれを全力で阻止するのだ!!

 

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