約10000人ものプレイヤーを閉じ込め、ゲーム内の死が現実の死に直結するこのデスゲームを生きる1人の取り柄のない人間の物語
「セイッ…!」
声を上げ、左手を前に出し右手の剣を振る。
すると刀身が緑色に光り、光跡を辿りながら目の前にいる青いイノシシを吹き飛ばす。
片手用直剣単発ソードスキル『スラント』。連撃ではないものの今倒した青イノシシ、『フレジーボア』相手なら一撃で葬れる。
…
約一週間前、アインクラッド第1層『始まりの街』でこのデスゲームは始まった。
本当かどうかは分からない、しかしゲームマスター茅場晶彦が言うにはこのゲームでHPが0になればこの世界からも、現実世界からも永久にログアウトするとの事だ。
俺、『ヤクモ』こと八神修斗はこの『ソードアートオンライン』に囚われた囚人の一人である。
現実では何も取り柄のない地味な人間だが、この世界なら何か変われる気がする…そう思いこのゲームにログインしたのだが、このザマである。我ながら運が悪い。むしろ最悪だ。
初めは宿屋に引きこもり、何もしなかった。だが俺を突き動かしたのはクリアしたい、この世界から現実世界に戻りたい、そんなものでは無かった。
今思うと恐らくただ、単純にこのゲームを楽しんでみようというただの好奇心だったと思う。
…
と、過去の思い出を振り返っていると第1層主街区、始まりの街に着いていた
まず俺は、近場の武器屋により、初期装備『スモールソード』とこの街で購入した『ウッドシールド』を修理に出した。
これでこの世界での通貨『コル』が4分の1無くなった…
そして次に宿屋に行きチェックインを済まし、部屋の確保をし宿屋を後にする。その足で道具屋へ行き、決して美味くはないポーションを購入する。これだけで手持ちのコルは半分になっていた。
時刻はまだ午後6時、外は明るかった。
今から宿に戻り一日を終わらせても良いが…
どうもそういう気分でなかった。
Lv.3、盾剣士の俺はもう一度フィールドに足を運んだ。
…
現在進行しているクエスト、『青イノシシを退治して』をクリアさせるべく俺は青イノシシことフレジーボアを狩っていた。
このクエストは比較的簡単であり、報酬も500コル&ノーマルソードとかなりお得なクエストである。
クリアまで後5匹…そんな時、俺の目の前で異様な大きさのイノシシがpopしたのだ。
目を凝らし、名前を確認する。
名前は『ビッグフレジーボア』なんとも安直な名前であったが大きさは普通のイノシシより3倍の大きさはあった。
俺はゲーマーとして、この敵を倒さなければと瞬間的に悟った。
勢い良く背中に吊ったスモールソードを抜き放ち、全力で走る。
走りながら右手を引きソードスキルを発動させる。
片手用直剣突進技『ソニックリープ』
射程は短いもののダッシュの速さと重心を前に置くことにより威力をフルブーストしたソニックリープはバックアタックでなくても大体の敵を一撃で仕留めることが出来る。
威力をフルブーストしたソニックリープを巨大イノシシの尻めがけて突き刺す…その時だった。
ヤツの体力ゲージが二本あることに気づいたのは…
しかし、ここでソニックリープを中断してしまうと致命的なディレイが発生してしまう。
俺は勢いを止めずそのまま巨大イノシシを突き刺す。
すると狂気じみた悲鳴が平原に鳴り響く。これだけで巨大イノシシのゲージは半分減った、しかしそれは1本でありヤツの体力はまだ全然残っている
『チッ…!』
舌打ちをしながら次の動作に移行する。
幸い、バックアタック判定に入ったらしくヤツは転倒している。
いける…!そう内心では思っていた。
俺は右手を腰に持っていき、左手を前にだす。
水平単発ソードスキル、『ホリゾンタル』を通常のイノシシの弱点である首元に打ち込む。
爆発するような心地良いサウンドエフェクトが鳴り響く。クリティカルヒットが決まった証拠だ。
これでやっと巨大イノシシ体力は1本目を削り取れた。
ようやく、ヤツは起き上がり反撃の体制を取った。
イノシシの攻撃は突進しかないが、この大きさになると避けることは容易ではなくなる。
そう悟った俺は左手の盾を体の前に突き出し受けの体制をとった。
巨大イノシシはその図体に似合わない速さで俺に突撃してきた。
ゴッ!と鈍い音がする、ワンテンポ遅れて衝撃が体をめぐる。
視界の斜め上にあるHPゲージを確認すると左手に微弱のスタンがかかっていた。
更に不幸は続き治したばかりの盾が破壊…武器破壊状態に陥っていた。
『クソッタレ…』
無意識に暴言を吐く。別に侮っていた訳では無い。しかしここまでの強敵となると一回引くのが得策なのだろうが、ソロの俺は引くことが出来なかった。
従って、バックステップを挟みながら俺は盾を背中に背負い、右手の剣を思いっきり引いた。
僅かだか助走距離を作り、もう一度ソニックリープを放つ。
ヤツも突撃準備を完了させ、こちらに勢いをつけ向かってくる。
『シッ!』
短い気合いとともに俺は巨大イノシシの首元にソニックリープを当てた
フゴォォォォォォ!
先程も聞いた狂気じみた悲鳴と共に巨大イノシシことビックフレジーボアはライトポリゴンと化していた。
…
街に戻った俺はクエスト主の場所に向かい、追加報酬と報酬を貰い剣を新調した。また、数時間前に寄った武器屋により盾の修理を頼んだ後に俺は宿屋に戻った。
ベットに横たわるといつものクセでまた考えてしまう。
今日も生き残った。明日を生き残れる確証はない。
いつかこのゲームは必ずクリアされる。
決して俺ではない誰かに…
そんなことを思いながら俺は今日を終えたのだった。
ソードアートオンラインDEAD OR ALIVEを読んでくださってありがとうございます、作者のエイトです
今回初めて書かせてもらいました、一応短編小説です。
自分はSAOがとても好きでこんなのあったらいいな!みたいなノリで今回執筆をしてみたのですが
ここなんか違うな
ここはこうしたいんじゃないんだよなぁ
等と一人で唸っていました。
そんな、短い小説ではありますが是非、読んでみて、感想などお聞かせください!待ってます!
また、もしこの小説が面白くて続きを見てみたい!という方がいて下さったのなら!続編、書かせてもらいたいと思います
短いですがここら辺で去ろうと思います!(*´∇`)ノ ではでは~